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公開番号
2025081228
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-27
出願番号
2024176162
出願日
2024-10-07
発明の名称
ブロック共重合体組成物、及び粘着性フィルム
出願人
旭化成株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C08L
53/02 20060101AFI20250520BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】実用上十分な粘着力と、低いブロッキング性を備えたブロック共重合体組成物を提供する。
【解決手段】所定のブロック共重合体:成分(A)を50質量%以上90質量%以下と、所定のブロック共重合体:成分(B)を10質量%以上50質量%以下とを含有するブロック共重合体組成物であって、前記成分(A)及び(B)に含まれるビニル芳香族単量体単位を主体とする重合体ブロック(Ar)中のビニル芳香族単量体単位の含有量の合計が、ブロック共重合体組成物全体の5.0質量%以上20.0質量%以下であり、前記成分(A)及び(B)に含まれるビニル芳香族単量体単位の含有量の合計が、ブロック共重合体組成物全体の20.0質量%以上45.0質量%以下であり、前記成分(A)及び(B)が有する共役ジエン単量体単位の平均水素添加率が90モル%以上である、ブロック共重合体組成物。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
成分(A)を50質量%以上90質量%以下、
成分(B)を10質量%以上50質量%以下、含有するブロック共重合体組成物であって、
前記成分(A)が、
少なくとも2つのビニル芳香族単量体単位を主体とする重合体ブロック(Ar)と、
少なくとも1つのビニル芳香族単量体単位と共役ジエン単量体単位とを含む共重合体ブロック(R)と、を含有し、重量平均分子量が80,000以上200,000以下であるブロック共重合体であり、
前記成分(B)が、
少なくとも2つのビニル芳香族単量体単位を主体とする重合体ブロック(Ar)と、
少なくとも1つのビニル芳香族単量体単位と共役ジエン単量体単位とを含む共重合体ブロック(R)と、を含有し、重量平均分子量が120,000以上900,000以下であるブロック共重合体であり、
前記成分(A)及び前記成分(B)に含まれる前記重合体ブロック(Ar)中のビニル芳香族単量体単位の含有量の合計が、前記ブロック共重合体組成物全体の、5.0質量%以上20.0質量%以下であり、
前記成分(A)及び前記成分(B)に含まれるビニル芳香族単量体単位の含有量の合計が、前記ブロック共重合体組成物全体の、20.0質量%以上45.0質量%以下であり、
前記成分(A)及び前記成分(B)が有する前記共役ジエン単量体単位の平均水素添加率が、90モル%以上である、
ブロック共重合体組成物。
続きを表示(約 1,700 文字)
【請求項2】
前記成分(B)が、
前記成分(A)の重量平均分子量に対する重量平均分子量比が1.5以上2.5未満である成分(B-1)と、
前記成分(A)の重量平均分子量に対する重量平均分子量比が2.5以上3.5未満である成分(B-2)と、
前記成分(A)の重量平均分子量に対する重量平均分子量比が3.5以上4.5未満である成分(B-3)と、
からなる群より選ばれる、少なくとも1つを含む、
請求項1に記載のブロック共重合体組成物。
【請求項3】
前記成分(B-1)及び前記成分(B-2)のGPC溶出曲線におけるそれぞれの面積比が、前記成分(B-3)のGPC溶出曲線における面積比よりも大きい、
請求項2に記載のブロック共重合体組成物。
【請求項4】
前記成分(A)が、
(Ar-R-Ar)及び/又は(Ar-R-Ar)Xによって表されるブロック共重合体であり、
前記成分(B-1)が(Ar-R-Ar)
2
Xによって表され、
前記成分(B-2)が(Ar-R-Ar)
3
Xによって表され、
前記成分(B-3)が(Ar-R-Ar)
4
Xによって表され、
前記Arはビニル芳香族単量体単位を主体とする重合体ブロックを示し、
前記Rはビニル芳香族単量体単位と共役ジエン単量体単位とを含む共重合体ブロックを示し、
前記Xはカップリング剤の残基又は重合開始剤の残基を示す、
請求項2に記載のブロック共重合体組成物。
【請求項5】
前記成分(A)が、
(R-Ar-R-Ar)及び/又は(R-Ar-R-Ar)Xによって表されるブロック共重合体であり、
前記成分(B-1)が(R-Ar-R-Ar)
2
Xによって表され、
前記成分(B-2)が(R-Ar-R-Ar)
3
Xによって表され、
前記成分(B-3)が(R-Ar-R-Ar)
4
Xによって表され、
前記Arはビニル芳香族単量体単位を主体とする重合体ブロックを示し、
前記Rはビニル芳香族単量体単位と共役ジエン単量体単位とを含む共重合体ブロックを示し、
前記Xはカップリング剤の残基又は重合開始剤の残基を示す、
請求項2に記載のブロック共重合体組成物。
【請求項6】
前記成分(A)が、
(D-Ar-R-Ar)及び/又は(D-Ar-R-Ar)Xによって表されるブロック共重合体であり、
前記成分(B-1)が(D-Ar-R-Ar)
2
Xによって表され、
前記成分(B-2)が(D-Ar-R-Ar)
3
Xによって表され、
前記成分(B-3)が(D-Ar-R-Ar)
4
Xによって表され、
前記Arはビニル芳香族単量体単位を主体とする重合体ブロックを示し、
前記Rはビニル芳香族単量体単位と共役ジエン単量体単位とを含む共重合体ブロックを示し、
前記Dは共役ジエン単量体を主体とする重合体ブロックを示し、
前記Xはカップリング剤の残基又は重合開始剤の残基を示す、
請求項2に記載のブロック共重合体組成物。
【請求項7】
前記成分(A)及び前記成分(B)中の水添前の共役ジエン単量体単位の平均ビニル結合量が40%以上である、
請求項1に記載のブロック共重合体組成物。
【請求項8】
前記成分(A)を70質量%以上90質量%以下、含有する
請求項1に記載のブロック共重合体組成物。
【請求項9】
請求項1乃至8のいずれか一項に記載のブロック共重合体組成物を含む粘着層が、オレフィン系樹脂を主成分とする基材層の少なくとも片面に配設されてなる粘着性フィルム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ブロック共重合体組成物、及び粘着性フィルムに関する。
続きを表示(約 3,400 文字)
【背景技術】
【0002】
ビニル芳香族化合物と共役ジエン化合物のブロック共重合体は、加硫をしなくても加硫された天然ゴムや合成ゴムと同様の弾性を常温にて有し、しかも高温では熱可塑性樹脂と同様の加工性を有していることから、従来から、履物、プラスチック改質、アスファルト改質、粘接着材等の分野、家庭用製品、家電・工業部品等の包装材料、及び玩具等において広く利用されている。
また、前記ブロック共重合体の水添物は、耐候性、耐熱性に優れていることから、上述した用途分野以外に、自動車部品や医療器具等にも幅広く使用されている。
【0003】
一方、近年、スマートフォン、タブレット、薄型テレビの普及が進んでおり、それらを構成する光学フィルムや光学用樹脂板の加工・運搬時の汚れや傷つきを防止するために表面保護フィルムが多用されている。
前記表面保護フィルムは、建材用の合成樹脂板やステンレス板、アルミ板、化粧合板、鋼板、ガラス板、家具、什器、家電製品、精密機械、自動車、及び光学用途に用いられているプリズムシート等の表面を、傷や埃、汚れから保護する目的で用いられている。
前記表面保護フィルムは、所定の支持体上に粘着層が形成された構成を有しており、前記粘着層を構成する粘着剤に関し、従来各種の提案がなされている。
【0004】
このような表面保護フィルムの粘着層に用いられる粘着剤としては、従来から、アクリル系粘着剤や、天然ゴム及びポリイソブチレン等のゴムを主体とするゴム系粘着剤が主として使用されている。
これらの粘着剤を所定の支持体に塗布する方法としては、粘着剤を溶剤に溶かした粘着剤溶液を、ロール、スプレー等を用いて塗布する方法が用いられている。これらの方法は、粘着剤層を均一に、かつ薄く塗工できるというメリットを有しているが、溶剤を使用するため、大気汚染、火災、製造時の労働安全衛生性、経済性等の観点からは好ましくないという問題点を有している。
このような理由から、近年においては、前記表面保護フィルムとして、ポリオレフィン系樹脂製の基材層と水添スチレン系エラストマーやオレフィン系エラストマーを含んだ粘着剤層とが一体となった、共押し出しフィルムが好適に用いられている。
例えば、特許文献1には、前記粘着剤層の構成成分として、ビニル芳香族単量体単位からなる重合体ブロックA又は共役ジエン単量体単位からなり特定のビニル結合量の水添重合体ブロックCを少なくとも一つ含有し、かつビニル芳香族単量体単位と共役ジエン単量体単位とからなり特定ビニル結合量の水添ランダム共重合ブロックBを少なくとも一つ含有する構成の水添共重合体が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2005-126485号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述したような表面保護フィルムには、実用上十分な粘着力が求められる一方で、粘着力が高いと製品保管中にブロッキングが発生しやすく取り扱いがしにくいという問題点を有している。
【0007】
そこで本発明においては、上述した従来技術の問題点に鑑み、実用上十分な粘着力と、低いブロッキング性を備えたブロック共重合体組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上述した従来技術の課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、所定の成分(A)、成分(B)を有するブロック共重合体組成物において、前記成分(A)、成分(B)の物性を特定することにより、上述した課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下の通りである。
【0009】
〔1〕
成分(A)を50質量%以上90質量%以下、
成分(B)を10質量%以上50質量%以下、含有するブロック共重合体組成物であって、
前記成分(A)が、
少なくとも2つのビニル芳香族単量体単位を主体とする重合体ブロック(Ar)と、
少なくとも1つのビニル芳香族単量体単位と共役ジエン単量体単位とを含む共重合体ブロック(R)と、を含有し、重量平均分子量が80,000以上200,000以下であるブロック共重合体であり、
前記成分(B)が、
少なくとも2つのビニル芳香族単量体単位を主体とする重合体ブロック(Ar)と、
少なくとも1つのビニル芳香族単量体単位と共役ジエン単量体単位とを含む共重合体ブロック(R)と、を含有し、重量平均分子量が120,000以上900,000以下であるブロック共重合体であり、
前記成分(A)及び前記成分(B)に含まれる前記重合体ブロック(Ar)中のビニル芳香族単量体単位の含有量の合計が、前記ブロック共重合体組成物全体の、5.0質量%以上20.0質量%以下であり、
前記成分(A)及び前記成分(B)に含まれるビニル芳香族単量体単位の含有量の合計が、前記ブロック共重合体組成物全体の、20.0質量%以上45.0質量%以下であり、
前記成分(A)及び前記成分(B)が有する前記共役ジエン単量体単位の平均水素添加率が、90モル%以上である、
ブロック共重合体組成物。
〔2〕
前記成分(B)が、
前記成分(A)の重量平均分子量に対する重量平均分子量比が1.5以上2.5未満である成分(B-1)と、
前記成分(A)の重量平均分子量に対する重量平均分子量比が2.5以上3.5未満である成分(B-2)と、
前記成分(A)の重量平均分子量に対する重量平均分子量比が3.5以上4.5未満である成分(B-3)と、
からなる群より選ばれる、少なくとも1つを含む、
前記〔1〕に記載のブロック共重合体組成物。
〔3〕
前記成分(B-1)及び前記成分(B-2)のGPC溶出曲線におけるそれぞれの面積比が、前記成分(B-3)のGPC溶出曲線における面積比よりも大きい、
前記〔2〕に記載のブロック共重合体組成物。
〔4〕
前記成分(A)が、
(Ar-R-Ar)及び/又は(Ar-R-Ar)Xによって表されるブロック共重合体であり、
前記成分(B-1)が(Ar-R-Ar)
2
Xによって表され、
前記成分(B-2)が(Ar-R-Ar)
3
Xによって表され、
前記成分(B-3)が(Ar-R-Ar)
4
Xによって表され、
前記Arはビニル芳香族単量体単位を主体とする重合体ブロックを示し、
前記Rはビニル芳香族単量体単位と共役ジエン単量体単位とを含む共重合体ブロックを示し、
前記Xはカップリング剤の残基又は重合開始剤の残基を示す、
前記〔2〕又は〔3〕に記載のブロック共重合体組成物。
〔5〕
前記成分(A)が、
(R-Ar-R-Ar)及び/又は(R-Ar-R-Ar)Xによって表されるブロック共重合体であり、
前記成分(B-1)が(R-Ar-R-Ar)
2
Xによって表され、
前記成分(B-2)が(R-Ar-R-Ar)
3
Xによって表され、
前記成分(B-3)が(R-Ar-R-Ar)
4
Xによって表され、
前記Arはビニル芳香族単量体単位を主体とする重合体ブロックを示し、
前記Rはビニル芳香族単量体単位と共役ジエン単量体単位とを含む共重合体ブロックを示し、
前記Xはカップリング剤の残基又は重合開始剤の残基を示す、
前記〔2〕又は〔3〕に記載のブロック共重合体組成物。
〔6〕
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、実用上十分な粘着力と、低いブロッキング性を備えたブロック共重合体組成物を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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