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公開番号
2025086893
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-09
出願番号
2024205719
出願日
2024-11-26
発明の名称
通信機器用部品
出願人
旭化成株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
H01Q
1/38 20060101AFI20250602BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】適度な表面平滑性を有し、優れたアンテナとしての性能を有し、更に高温時や湿潤時にも優れたアンテナ性能を有している通信機器用部品を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は、熱可塑性樹脂組成物からなる樹脂成形体と、該樹脂成形体の表面に形成された導電部とを備える導電性成形体からなる通信機器用部品であって、前記熱可塑性樹脂組成物が、ポリフェニレンエーテル系樹脂及びLDS添加剤を含み、前記熱可塑性樹脂組成物が、所定範囲のビカット軟化温度及び吸水率を有し、導電部が、所定範囲の表面粗さSaを有する、通信機器用部品を提供する。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
熱可塑性樹脂組成物からなる樹脂成形体と、該樹脂成形体の表面に形成された導電部とを備える導電性成形体からなる通信機器用部品であって、
前記熱可塑性樹脂組成物が、ポリフェニレンエーテル系樹脂及びレーザーダイレクトストラクチャリング(LDS)添加剤を含み、
前記熱可塑性樹脂組成物が、90℃以上のビカット軟化温度及び1.5%以下の吸水率を有し、
前記導電部が、0.5μm以上3μm以下の表面粗さSaを有する、
通信機器用部品。
続きを表示(約 580 文字)
【請求項2】
前記導電部が、レーザーダイレクトストラクチャリングにより形成されている、請求項1に記載の通信機器用部品。
【請求項3】
前記LDS添加剤が、
(i)銅クロム酸、又は
(ii)アンチモン及び錫を含む化合物
を含む、請求項1又は2に記載の通信機器用部品。
【請求項4】
前記熱可塑性樹脂組成物が、芳香族ビニル単量体単位を主体とするブロックを少なくとも1つと、共役ジエン単量体単位を主体とするブロックを少なくとも1つとを含む、ブロック共重合体、及び/又は、該ブロック共重合体の水素添加物をさらに含む、請求項1又は2に記載の通信機器用部品。
【請求項5】
前記熱可塑性樹脂組成物が、90℃以上の荷重たわみ温度(DTUL)を有する、請求項1又は2に記載の通信機器用部品。
【請求項6】
前記熱可塑性樹脂組成物が、3.0以下の誘電率及び0.008以下の誘電正接を有する、請求項1又は2に記載の通信機器用部品。
【請求項7】
前記樹脂成形体を80℃の温水に144時間浸水した後の誘電正接が、0.03以下である、請求項1又は2に記載の通信機器用部品。
【請求項8】
アンテナ用部品である、請求項1又は2に記載の通信機器用部品。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信機器用部品に関する。具体的には、本発明は、レーザーダイレクトストラクチャリング添加剤を含む熱可塑性樹脂組成物からなる樹脂成形体と、該樹脂成形体の表面に形成された導電部とを備える導電性成形体からなる通信機器用部品に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話等の移動体通信機器の軽量化及び小型化に伴って、誘電体アンテナ等通信機器に用いられる各部品も軽量化及び小型化の要求が高まっている。そこで、スマートフォンやワイヤレスイヤホン、パソコン等に3次元設計ができるアンテナを製造する方法が求められている。
【0003】
このような3次元アンテナを形成する技術の1つとして、レーザーダイレクトストラクチャリング(LDS)が注目されている。LDS技術は、例えば、図1(a)~(d)に示すように、LDS添加剤を含むLDS用熱可塑性樹脂組成物からなる成形品の表面にレーザーを照射し(図1(a))、レーザーを照射した部分のみを活性化させ(図1(b))、該活性化させた部分に金属を適用する(図1(c))ことによって、導電部(メッキ層等)を形成する(図1(d))ような技術である。この技術の特徴は、接着剤などを使わずに、樹脂基材表面に直接にアンテナ等の金属構造体を製造できる点にあり、部品の小型化が可能となる。
ここで、図2は、LDS技術によって回路を実装する流れを説明したものであるが、回路を設計した後(図2(a))、樹脂成形体を用意し(図2(b))、レーザーを設計した回路の形状に沿って照射し(図2(c))、その後、メッキを施すことで、所望の形状の金属構造体が得られる(図2(d))。
【0004】
このようなLDS技術については、例えば、特許文献1~3等に開示されている。LDSは、3次元成形回路部品(3D-MID)技術の一つであり、使用されている部品の実例として、スマートフォン用アンテナ、ウェアラブルデバイス用のアンテナ及び、自動車用途のアンテナの例が、非特許文献1に開示されている。また、アンテナの実例の写真が、非特許文献2に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特表2000-503817号公報
特表2004-534408号公報
国際公開WO2009/141800号パンフレット
【非特許文献】
【0006】
上舘 寛之、LPKF-LDS(登録商標)プロセスによるMID製造、表面技術、2020、71巻4号、P.268-272
新野 俊樹、MID:金属・樹脂複合体が目指すもの、エレクトロニクス実装学会誌、2017、20巻6号、P.268-272
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
近年では、上述したようなLDS用熱可塑性樹脂組成物からなる通信機器用部品には、1GHz以上の高周波帯でアンテナ特性を発現することが求められており、そのためには低誘電特性を有していることが求められる。さらに近年、第5世代(5G)通信の普及に伴い、5G通信可能な通信基地局やスマートデバイスが求められている。通信の高速化に伴い、基地局やスマートデバイスが発する熱が大きくなってきているためアンテナ部材としては、上述の様々な特性を維持しつつ、これらが高温あるいは湿潤環境でも発揮されることが求められるようになってきている。
【0008】
そこで、本発明は、LDS用熱可塑性樹脂をレーザーで表面加工した後にメッキをして回路を形成した部品であるが、高温時や湿潤時にも優れたアンテナ性能を保持した通信機器用部品を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、上述の問題を解決するために鋭意検討した結果、通信機器用部品を構成する熱可塑性樹脂組成物がポリフェニレンエーテルを含み、導電部の表面粗さを適当な範囲に調整することで、通信機器用部品が高温時や湿潤時にも優れたアンテナ性能を発現できることを見出し、本発明に到達した。
【0010】
すなわち、本発明は以下のとおりである。
[1]熱可塑性樹脂組成物からなる樹脂成形体と、該樹脂成形体の表面に形成された導電部とを備える導電性成形体からなる通信機器用部品であって、
前記熱可塑性樹脂組成物が、ポリフェニレンエーテル系樹脂及びレーザーダイレクトストラクチャリング(LDS)添加剤を含み、
前記熱可塑性樹脂組成物が、90℃以上のビカット軟化温度及び1.5%以下の吸水率を有し、
前記導電部が、0.5μm以上3μm以下の表面粗さSaを有する、
通信機器用部品。
[2]前記導電部が、レーザーダイレクトストラクチャリングにより形成されている、前記[1]に記載の通信機器用部品。
[3]前記LDS添加剤が、
(i)銅クロム酸、又は
(ii)アンチモン及び錫を含む化合物
を含む、前記[1]又は[2]に記載の通信機器用部品。
[4]前記熱可塑性樹脂組成物が、芳香族ビニル単量体単位を主体とするブロックを少なくとも1つと、共役ジエン単量体単位を主体とするブロックを少なくとも1つとを含む、ブロック共重合体、及び/又は、該ブロック共重合体の水素添加物をさらに含む、前記[1]~[3]のいずれかに記載の通信機器用部品。
[5]前記熱可塑性樹脂組成物が、90℃以上の荷重たわみ温度(DTUL)を有する、前記[1]~[4]のいずれかに記載の通信機器用部品。
[6]前記熱可塑性樹脂組成物が、3.0以下の誘電率及び0.008以下の誘電正接を有する、前記[1]~[5]のいずれかに記載の通信機器用部品。
[7]前記樹脂成形体を80℃の温水に144時間浸水した後の誘電正接が、0.03以下である、前記[1]~[6]のいずれかに記載の通信機器用部品。
[8]アンテナ用部品である、前記[1]~[7]のいずれかに記載の通信機器用部品。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
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