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公開番号
2025129055
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-03
出願番号
2025026070
出願日
2025-02-20
発明の名称
CNSLを用いたフェノールの製造方法
出願人
旭化成株式会社
,
国立大学法人北海道大学
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
C07C
37/50 20060101AFI20250827BHJP(有機化学)
要約
【課題】本発明は、フェノールを高収率で得ることができる、バイオマス原料を用いたフェノールの製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】カルダノールを主成分とするCNSLの、フェノール製造の原料としての使用、及びカルダノールを主成分とするCNSLを固体酸触媒の存在下で脱アルキル化する脱アルキル化工程を含むことを特徴とする、フェノールの製造方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
カルダノールを主成分とするCNSLの、フェノール製造の原料としての使用。
続きを表示(約 420 文字)
【請求項2】
カルダノールを主成分とするCNSLを固体酸触媒の存在下で脱アルキル化する脱アルキル化工程を含むことを特徴とする、フェノールの製造方法。
【請求項3】
前記固体酸触媒がゼオライトである、請求項2に記載のフェノールの製造方法。
【請求項4】
前記ゼオライトにおけるシリカ/アルミナ比(モル比)が1~300である、請求項3に記載のフェノールの製造方法。
【請求項5】
前記ゼオライトがMFI型である、請求項3に記載のフェノールの製造方法。
【請求項6】
前記脱アルキル化工程の前に、前記カルダノールを主成分とするCNSLを、水素ガスを用いて水素化する水素化工程を含む、請求項2~5のいずれか一項に記載のフェノールの製造方法。
【請求項7】
前記脱アルキル化の反応形式が、流通式反応である、請求項2~5のいずれか一項に記載のフェノールの製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、CNSL(Cashew Nut Shell Liquid)を用いたフェノールの製造方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
フェノールは、住宅建材、自動車エンジンの鋳型、防火パネルや電子部品の鋳型、断熱材などに加工されるビスフェノールAやフェノール樹脂の直接原料として工業的に汎用され、また塗料、接着剤などに利用されるエポキシ樹脂の原料でもあることから、その加工製品が日常生活に深く浸透している物質の一つである。
【0003】
フェノールの工業的な製法は、石油ナフサの精製から得られるベンゼンを原料とした3段階の合成反応であるクメン法に基づく。クメン法では、酸触媒の条件下で、石油由来のベンゼン及びプロペンを反応させてクメンに変換し、酸素により自動酸化して過酸化物中間体クメンヒドロペルオキシドを得る。最後に、過酸化物中間体を濃硫酸の共存下で分解させることにより、目的のフェノールが得られる。しかしながら、3段プロセスによる低エネルギー効率、多量の有機溶剤及び多量の熱エネルギーの使用、濃硫酸の使用、副生成物の生成などの他、環境への負荷が大きいという点も問題となっている。
したがって、環境保全や温室効果ガス削減の観点から、バイオマス資源からフェノールを製造できる環境調和型プロセスの開発が急務となっている。
【0004】
例えば、特許文献1には、鉄含有触媒及び水を用いて、リグニンを含有する材料を分解して得られるリグニン分解物を流通式反応器内で反応させてフェノール類を製造する方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2014-37354号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
植物系バイオマスを熱分解すると、植物系バイオマスに含まれるセルロース、ヘミセルロース、リグニン及び油脂などに由来する分解物が多く生成する。この熱分解物の中にはフェノールなどの有用な有機化合物が含まれる一方、それ以外の有用性に乏しい物質も多く含まれる。植物系バイオマスの有効利用を図るため、植物系バイオマスから所望の有機化合物を取り出すことを可能にする、工業的応用に適した簡便な方法が求められている。
しかしながら、特許文献1に記載のフェノール類の製造方法では、原料が溶剤に溶解したリグニン分解物であるため、得られたフェノール誘導体は、メトキシフェノール、アルキルフェノール、クレゾールなどの混合物であり、置換基のないフェノールの収率は低い。
【0007】
そこで、本発明は、フェノールを高収率で得ることができる、バイオマス原料を用いたフェノールの製造方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上記課題を解決するべく鋭意検討した結果、バイオマスであるCNSLを原料として用いることにより、上述した従来技術の課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
すなわち、本発明は以下のとおりである。
[1]
カルダノールを主成分とするCNSLの、フェノール製造の原料としての使用。
[2]
カルダノールを主成分とするCNSLを固体酸触媒の存在下で脱アルキル化する脱アルキル化工程を含むことを特徴とする、フェノールの製造方法。
[3]
前記固体酸触媒がゼオライトである、[2]に記載のフェノールの製造方法。
[4]
前記ゼオライトにおけるシリカ/アルミナ比(モル比)が1~300である、[3]に記載のフェノールの製造方法。
[5]
前記ゼオライトがMFI型である、[3]又は[4]に記載のフェノールの製造方法。
[6]
前記脱アルキル化工程の前に、前記カルダノールを主成分とするCNSLを、水素ガスを用いて水素化する水素化工程を含む、[2]~[5]のいずれかに記載のフェノールの製造方法。
[7]
前記脱アルキル化の反応形式が、流通式反応である、[2]~[6]のいずれか一項に記載のフェノールの製造方法。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、フェノールを高収率で得ることができる、バイオマス原料を用いたフェノールの製造方法を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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