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公開番号
2025056708
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-08
出願番号
2024096172
出願日
2024-06-13
発明の名称
増粘剤、及びキャストフィルム
出願人
旭化成株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
C09K
3/00 20060101AFI20250331BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約
【課題】重合時のトロムスドルフ効果が発現しないことによる重合の失速及び色味の悪化を防止でき、キャスト重合に用いた際に溶解時にメタクリル酸メチルの重合反応が進むことによる固化を防止できる増粘剤を提供することを課題とする。
【解決手段】重量平均分子量300,000~5,000,000のメタクリル樹脂を90質量%以上、及びドコサン、4-tert-ブチルシクロヘキサノール、及び炭素数12以上の脂肪族アルコールからなる群より選ばれた1種以上の化合物を、50~2000質量ppm含有する、増粘剤である。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
重量平均分子量300,000~5,000,000のメタクリル樹脂を90質量%以上、及び
ドコサン、4-tert-ブチルシクロヘキサノール、及び炭素数12以上の脂肪族アルコールからなる群より選ばれた1種以上の化合物を、50~2000質量ppm含有する、増粘剤。
続きを表示(約 640 文字)
【請求項2】
前記メタクリル樹脂が、メタクリル酸メチル単量体単位を95質量%以上含有し、アクリル酸エステル単量体単位を任意で0~5質量%含有する、請求項1に記載の増粘剤。
【請求項3】
前記メタクリル樹脂が、メタクリル酸メチル単量体単位を95~99.9質量%、アクリル酸エステル単量体単位を0.1~5質量%含有する、請求項2に記載の増粘剤。
【請求項4】
前記アクリル酸エステル単量体単位が炭素数4以上のアルキル基を有する、請求項2又は3に記載の増粘剤。
【請求項5】
前記メタクリル樹脂の極限粘度が100~1000cm
3
/gである、請求項1に記載の増粘剤。
【請求項6】
前記メタクリル樹脂が、10時間半減温度が65℃未満である重合開始剤を使用して重合されることを特徴とする、請求項1に記載の増粘剤。
【請求項7】
前記メタクリル樹脂は、該メタクリル樹脂を重合する時の活性酸素量が0.001~0.01質量%であることを特徴とする、請求項1に記載の増粘剤。
【請求項8】
キャスト重合用である、請求項1に記載の増粘剤。
【請求項9】
メタクリル樹脂シートのキャスト重合用である、請求項1に記載の増粘剤。
【請求項10】
人工大理石のキャスト重合用である、請求項1に記載の増粘剤。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、増粘剤、及びキャストフィルムに関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
メタクリル樹脂は、透明性、耐候性、機械的性質等に優れた性質を有するため、照明材料、光学材料、看板、ディスプレイ、装飾部材、建築材料等の多くの分野に使用されている。
特に水槽などの強靭性が求められる用途や、浴槽や、洗面化粧台、キッチンシンク等に用いる人工大理石の用途においては、鋳型にメタクリル酸メチルモノマーと各種添加剤を添加して重合するキャスト重合が古くから用いられてきた。キャスト重合においては、そのハンドリング性や無機フィラー沈降を防止するために、増粘剤としてメタクリル樹脂を溶かして粘度を上げたシラップとしたり、モノマーの一部を事前に重合して粘度を上げたシラップとしたりする。
また、メタクリル樹脂は、メタクリル樹脂フィルムの製造にも用いられている。メタクリル樹脂フィルムを製造する際、メタクリル樹脂等を溶剤に溶解し、溶剤を脱気しながらフィルム化する、溶液流延法と呼ばれる製造方法があり、これにより得られたフィルムはキャストフィルムとも呼ばれる。
【0003】
メタクリル樹脂を含む増粘剤として、例えば、特許文献1には、メタクリル樹脂の共重合成分の炭素数が4以上であるアルキル基を有するアクリル酸アルキル単量体単位を含むシアノアクリレート系接着剤用増粘剤が開示されている。
【0004】
特許文献2には、メタクリル酸メチル中で50℃/95%Rh下で曝した際の安定性に優れたメタクリル系樹脂を含む増粘剤が開示されている。
【0005】
特許文献3には、キャスト重合にてメタクリル樹脂板を製造する際、特定のメルカプト基含有化合物を用いて重合することで、無色透明なメタクリル系樹脂板が得られることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
国際公開第2022/070868号
特開2018-178076号公報
特開平8-109212号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、増粘剤として用いるメタクリル樹脂の種類によっては、キャスト重合をするためのシラップを製造する際、メタクリル酸メチルモノマーに増粘剤であるメタクリル樹脂を溶かしている間にモノマーの重合が進んでしまい、固化してしまうことがあった。
【0008】
通常、メタクリル酸メチルモノマーを用いて懸濁重合又は塊状重合を行うと、重合後期に粘度の上昇によりポリマー末端の成長ラジカルの拡散速度が低下し、これにより重合初期よりもラジカル同士の衝突による停止反応が起きにくくなり、結果として成長反応が進行しやすくなって重合速度が上昇する。これをいわゆるトロムスドルフ効果という。
シラップを製造する際に、増粘剤としてなるべく分子量の高いメタクリル樹脂を用いることで、低濃度で所望の粘度を得ることが好ましいが、モノマーを重合して分子量の高いメタクリル樹脂を製造する際にはトロムスドルフ効果による発熱が大きくなり、徐熱制御をしにくいという問題がある。
一方で、これを防ぐために重合条件を穏やかにすると重合時間が伸びて生産性が悪くなり、また、トロムスドルフ効果が発生せず、すなわち重合の加速が起きず、残存モノマーが増えるという現象が頻発するという問題がある。
また、トロムスドルフ効果が発生しなかった重合系では、残存モノマーが多い状態で反応が停止するため、残存モノマーを減らすために90℃以上で熟成する工程において激しく反応し、ビーズ同士が懸濁剤を巻き込みながら合一してしまうため、キャスト重合やキャストフィルムに用いた際の色味が悪化するという問題がある。
【0009】
そこで、本発明は、重合時のトロムスドルフ効果が発現しないことによる重合の失速及び色味の悪化を防止でき、キャスト重合に用いた際に、溶解時にメタクリル酸メチルモノマーの重合反応が進むことによる固化を防止できる増粘剤を提供することを課題とする。
また、本発明は、色味の悪化が防止されたキャストフィルムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するため、本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、驚くべきことに、重量平均分子量300,000~5,000,000のメタクリル樹脂を特定量含有し、ドコサン、4-tert-ブチルシクロヘキサノール、及び炭素数12以上の脂肪族アルコールからなる群より選ばれた一種以上の化合物を特定量含有する増粘剤であると、メタクリル樹脂を製造する際の重合発熱の制御及び、重合時のトロムスドルフ効果が発現しないことによる重合の失速の防止に寄与することを突き止めた。また、このような増粘剤をキャスト重合に用いることで、溶解時にメタクリル酸メチルの重合反応が進んで固化してしまうのを防げることを見出した。
(【0011】以降は省略されています)
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