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公開番号
2025060489
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-10
出願番号
2024169546
出願日
2024-09-27
発明の名称
植物ミルク含有飲料及びその製造方法
出願人
旭化成株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
A23L
2/38 20210101AFI20250403BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約
【課題】懸濁安定性に優れる植物ミルク含有飲料及びその製造方法の提供。
【解決手段】植物ミルクとセルロース複合体を含有し、飲料の全量に対する動物性原料の含有量が、0.5質量%以下であり、pHが6.0以上10.0以下であり、前記セルロース複合体は、当該セルロース複合体をイオン交換水に分散させてなる1.0質量%濃度の水分散体において、25℃における歪み1%時の貯蔵弾性率G’(1)と歪み20%時の貯蔵弾性率G’(20)に対してG’(20)×100/G’(1)で規定される貯蔵弾性率の維持率が、96.0%以上である、植物ミルク含有飲料。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
植物ミルクとセルロース複合体を含有し、
飲料の全量に対する動物性原料の含有量が、0.5質量%以下であり、
pHが6.0以上10.0以下であり、
前記セルロース複合体は、当該セルロース複合体をイオン交換水に分散させてなる1.0質量%濃度の水分散体において、25℃における歪み1%時の貯蔵弾性率G’(1)と歪み20%時の貯蔵弾性率G’(20)に対してG’(20)×100/G’(1)で規定される貯蔵弾性率の維持率が、96.0%以上である、植物ミルク含有飲料。
続きを表示(約 1,000 文字)
【請求項2】
前記セルロース複合体は、当該セルロース複合体を1.0質量%濃度でイオン交換水に分散させた水分散体の25℃における歪み20%時の貯蔵弾性率G’(20)が0.4Pa以上である、請求項1に記載の植物ミルク含有飲料。
【請求項3】
前記セルロース複合体が、結晶セルロース複合体である、請求項1に記載の植物ミルク含有飲料。
【請求項4】
前記植物ミルクが、豆類、種子類、及び穀物類からなる群から選択される1種以上のミルクである、請求項1に記載の植物ミルク含有飲料。
【請求項5】
前記植物ミルクが、豆乳、アーモンドミルク、及びオーツ麦ミルクからなる群から選択される1種以上のミルクである、請求項4に記載の植物ミルク含有飲料。
【請求項6】
B型粘度計にて測定される飲料の粘度が、20mPa・s以下である、請求項1に記載の植物ミルク含有飲料。
【請求項7】
植物ミルクとセルロース複合体を混合して飲料液を調製する混合工程を有し、
前記セルロース複合体は、当該セルロース複合体をイオン交換水に分散させてなる1.0質量%濃度の水分散体において、25℃における歪み1%時の貯蔵弾性率G’(1)と歪み20%時の貯蔵弾性率G’(20)に対してG’(20)×100/G’(1)で規定される貯蔵弾性率の維持率が、96.0%以上であり、
飲料の全量に対する動物性原料の含有量が、0.5質量%以下であり、かつpHが6.0以上10.0以下である植物ミルク含有飲料を製造する、植物ミルク含有飲料の製造方法。
【請求項8】
前記混合工程が、
前記セルロース複合体及び水を混合して分散液を得る第一混合工程と、
前記分散液及び前記植物ミルクを混合する第二混合工程と
を含む、請求項7に記載の植物ミルク含有飲料の製造方法。
【請求項9】
前記セルロース複合体は、当該セルロース複合体を1.0質量%濃度でイオン交換水に分散させた水分散体の25℃における歪み20%時の貯蔵弾性率G’(20)が0.4Pa以上である、請求項7に記載の植物ミルク含有飲料の製造方法。
【請求項10】
前記セルロース複合体が、結晶セルロース複合体である、請求項7に記載の植物ミルク含有飲料の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、セルロース複合体を含む植物ミルク含有飲料及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 3,300 文字)
【背景技術】
【0002】
近年の健康志向により、代替乳として植物ミルクの製品が市場に広く出回っている。植物ミルクは、植物の種実等を細かく砕き水で抽出している乳様の抽出物のことであり、食物繊維やタンパク質を豊富に含んでいる。また、乳成分のアレルギーがある人も飲むことができるため、注目を集めている。一方で、植物ミルクを含む飲料は、食物繊維やタンパク質の凝集や分離が発生し、長期間分散安定化することは難しいという問題点がある。その解決策としては、植物ミルク含有飲料に、増粘安定剤や不溶性セルロース、乳化剤を配合することが広く行われている。
【0003】
例えば、特許文献1には、豆乳に酸材を添加して酸性化した粘度200mPa・s以下の低粘性酸性豆乳飲料に、黒酢、ペクチン、及び発酵セルロースを配合し、pHを4.5超5.0以下に調整することによって、長期保管後における粘性変化を抑制できることが記載されている。なお、発酵セルロースとは、セルロース生産菌が生産するセルロースである。また、特許文献2には、酸性豆乳飲料に、平均直径0.01~1μmの繊維状の不溶性セルロースを含有させることにより、豆乳由来のタンパク質の凝集や沈殿を抑制できる上に、コク味も付与され、かつ果肉等の不溶性固形分を添加した際の固形分の分散性も改善できることが記載されている。
【0004】
一方で、セルロースと多糖類からなるセルロース複合体は、水系溶媒中に分散させると、コロイド状となってネットワーク構造を形成することが知られている。そのため、この特徴を活かして、食品、医薬品、化粧品、塗料、セラミックス、樹脂、触媒、その他工業用品等の分野において、広く用いられており、特に、懸濁安定、乳化安定、組織付与、クラウディー性の付与、白度向上、流動性の改良、研磨剤、食物繊維付与、油脂代替等の目的で使用されている。例えば、特許文献3には、タンパク質を多く含有する飲料に特定のレオロジー特性を有するセルロース複合体を配合することにより、タンパク質の懸濁安定性の改善に加えて、口どけやのど越しも改善できることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2010-4809号公報
特開2007-68410号公報
特開2016-84397号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
植物ミルクを含む飲料では、植物ミルクに由来する食物繊維やタンパク質の凝集や分離が発生し、長期間分散安定化することは難しいという問題点がある。特許文献1及び2は、酸性豆乳飲料について、懸濁安定性を維持する方法が記載されているが、中性からアルカリ性の様々な植物ミルク含有飲料について汎用的に懸濁安定性を維持する手法については示されていない。
【0007】
特許文献3には、タンパク質を多く含む飲料として、ココア粉末や落花生粉末、オーツ麦粉末等の粉末を配合した飲料についての懸濁安定性改善についての記載はあるものの、植物ミルク含有飲料の懸濁安定性を改善することについての記載はない。
【0008】
本発明は、懸濁安定性に優れる植物ミルク含有飲料、及び当該植物ミルク含有飲料の製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者は、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、pHが6.0以上10.0以下の植物ミルク含有飲料に対して、1.0質量%濃度でイオン交換水に分散させた水分散体の25℃における歪み1%時の貯蔵弾性率G’(1)と歪み20%時の貯蔵弾性率G’(20)に対してG’(20)×100/G’(1)で規定される貯蔵弾性率の維持率が、96.0%以上であるセルロース複合体を含有させることにより、意外にも低粘度を維持しながら凝集や沈殿が抑制されて長期間懸濁安定化されることを見出した。
【0010】
すなわち、本発明は、以下の態様を含む。
[1] 植物ミルクとセルロース複合体を含有し、
飲料の全量に対する動物性原料の含有量が、0.5質量%以下であり、
pHが6.0以上10.0以下であり、
前記セルロース複合体は、当該セルロース複合体をイオン交換水に分散させてなる1.0質量%濃度の水分散体において、25℃における歪み1%時の貯蔵弾性率G’(1)と歪み20%時の貯蔵弾性率G’(20)に対してG’(20)×100/G’(1)で規定される貯蔵弾性率の維持率が、96.0%以上である、植物ミルク含有飲料。
[2] 前記セルロース複合体は、当該セルロース複合体を1.0質量%濃度でイオン交換水に分散させた水分散体の25℃における歪み20%時の貯蔵弾性率G’(20)が0.4Pa以上である、前記[1]の植物ミルク含有飲料。
[3] 前記セルロース複合体が、結晶セルロース複合体である、前記[1]又は[2]の植物ミルク含有飲料。
[4] 前記植物ミルクが、豆類、種子類、及び穀物類からなる群から選択される1種以上のミルクである、前記[1]~[3]のいずれかの植物ミルク含有飲料。
[5] 前記植物ミルクが、豆乳、アーモンドミルク、及びオーツ麦ミルクからなる群から選択される1種以上のミルクである、前記[1]~[4]のいずれかの植物ミルク含有飲料。
[6] B型粘度計にて測定される飲料の粘度が、20mPa・s以下である、前記[1]~[5]のいずれかの植物ミルク含有飲料。
[7] 植物ミルクとセルロース複合体を混合して飲料液を調製する混合工程を有し、 前記セルロース複合体は、当該セルロース複合体をイオン交換水に分散させてなる1.0質量%濃度の水分散体において、25℃における歪み1%時の貯蔵弾性率G’(1)と歪み20%時の貯蔵弾性率G’(20)に対してG’(20)×100/G’(1)で規定される貯蔵弾性率の維持率が、96.0%以上であり、
飲料の全量に対する動物性原料の含有量が、0.5質量%以下であり、かつpHが6.0以上10.0以下である植物ミルク含有飲料を製造する、植物ミルク含有飲料の製造方法。
[8] 前記混合工程が、
前記セルロース複合体及び水を混合して分散液を得る第一混合工程と、
前記分散液及び前記植物ミルクを混合する第二混合工程と
を含む、前記[7]の植物ミルク含有飲料の製造方法。
[9] 前記セルロース複合体は、当該セルロース複合体を1.0質量%濃度でイオン交換水に分散させた水分散体の25℃における歪み20%時の貯蔵弾性率G’(20)が0.4Pa以上である、前記[7]又は[8]の植物ミルク含有飲料の製造方法。
[10] 前記セルロース複合体が、結晶セルロース複合体である、前記[7]~[9]のいずれかの植物ミルク含有飲料の製造方法。
[11] 前記植物ミルクが、豆類、種子類、及び穀物類からなる群から選択される1種以上のミルクである、前記[7]~[10]のいずれかの植物ミルク含有飲料の製造方法。
[12] 前記植物ミルクが、豆乳、アーモンドミルク、及びオーツ麦ミルクからなる群から選択される1種以上のミルクである、前記[7]~[11]のいずれかの植物ミルク含有飲料の製造方法。
[13] 前記植物ミルク含有飲料のB型粘度計にて測定される粘度が、20mPa・s以下である、前記[7]~[12]のいずれかの植物ミルク含有飲料の製造方法。
[14] 前記混合工程の後、さらに、前記飲料液を殺菌する殺菌工程を有し、
前記飲料液の殺菌を、UHT殺菌により行う、前記[7]~[13]のいずれかの植物ミルク含有飲料の製造方法。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
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