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公開番号
2025061951
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-11
出願番号
2025013302,2023531992
出願日
2025-01-29,2022-06-28
発明の名称
正浸透膜及びその製造方法
出願人
旭化成株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
B01D
71/56 20060101AFI20250404BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約
【課題】良好な透水性、良好な阻止性、及び逆圧に対する良好な耐性が同時に達成された正浸透膜、及びそのような正浸透膜を簡便に製造可能な正浸透膜の製造方法の提供。
【解決手段】一態様において、多孔質支持膜と、前記多孔質支持膜上に配置された分離機能層とを有する正浸透膜であって、前記多孔質支持膜が、前記分離機能層のみと接しており、前記分離機能層がポリアミド層であり、前記分離機能層の表面をX線光電子分光法により測定したときのN1sスペクトルから得られる相対元素濃度に対する、O1sスペクトルにおける533eVを中心としてカーブフィットさせた相対元素濃度の比(O
533eV
/N比)が0.29~0.53であり、前記分離機能層表面のIR測定において1650cm
-1
のピークトップの強度に対する1720cm
-1
のピークトップの強度比(IR
1720
/IR
1650
)が0.25以下である、正浸透膜が提供される。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
多孔質支持膜と、前記多孔質支持膜上に配置された分離機能層とを有する正浸透膜であって、
前記多孔質支持膜が、前記分離機能層のみと接しており、
前記分離機能層が、ポリアミド層であり、
前記分離機能層の表面をX線光電子分光法により測定したときのN1sスペクトルから得られる相対元素濃度に対する、O1sスペクトルにおける533eVを中心としてカーブフィットさせた相対元素濃度の比(O
533eV
/N比)が0.29~0.53であり、
前記分離機能層表面のIR測定において1650cm
-1
のピークトップの強度に対する1720cm
-1
のピークトップの強度比(IR
1720
/IR
1650
)が0.25以下である、正浸透膜。
続きを表示(約 650 文字)
【請求項2】
前記比(O
533eV
/N比)が0.30~0.53である、請求項1に記載の正浸透膜。
【請求項3】
前記比(O
533eV
/N比)が0.35~0.51である、請求項1に記載の正浸透膜。
【請求項4】
前記分離機能層の表面をX線光電子分光法により測定したときの窒素原子の原子数に対する酸素原子の原子数の比(O/N比)が、1.30~1.70である、請求項1に記載の正浸透膜。
【請求項5】
前記分離機能層の表面をX線光電子分光法により測定したときの窒素原子の原子数に対する酸素原子の原子数の比(O/N比)が、1.40~1.65である、請求項1に記載の正浸透膜。
【請求項6】
前記多孔質支持膜が、中空糸膜である、請求項1に記載の正浸透膜。
【請求項7】
前記分離機能層が、前記中空糸膜の内表面に配置されている、請求項6に記載の正浸透膜。
【請求項8】
前記多孔質支持膜が、ポリスルホン又はポリエーテルスルホンを主成分として含む、請求項1に記載の正浸透膜。
【請求項9】
前記多孔質支持膜のエタノール膨潤率が、1%~5%である、請求項1に記載の正浸透膜。
【請求項10】
前記多孔質支持膜の前記分離機能層と接している面の表面孔径が、1nm~15nmである、請求項1に記載の正浸透膜。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、正浸透膜及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、混合物から所望の物質を選択的に分離するための膜分離方法として、精密ろ過膜、限外ろ過膜、ナノろ過膜、正浸透膜、逆浸透膜等を用いる方法が知られている。正浸透膜及び逆浸透膜は、溶媒等の低分子量物質の分離に有用であり、通常、多孔質支持体と、その表面に積層された分離機能層とを有する。正浸透法では、原料液、及び、浸透圧上昇作用を有する誘導物質を含むことによって原料液よりも高い浸透圧を有する誘導溶液を、正浸透膜を介して接触させたときに、分離機能層の両面に生じる浸透圧差を駆動力として、原料液(希薄溶液)から誘導溶液(濃厚溶液)へ、溶媒(例えば水)が移動する。すなわち、正浸透処理は、浸透圧差を利用して、希薄溶液側から濃厚溶液側に溶媒を移動させている。一方、逆浸透処理では、濃厚溶液側を加圧することにより、浸透圧差に逆らって、濃厚溶液側から希薄溶液側に溶媒を移動させる。
【0003】
正浸透膜又は逆浸透膜を用いて水系被処理液を処理する際には、膜の連続使用によって透水性が経時的に低下する場合があることから、このような透水性低下を低減するための方法が種々提案されている。
【0004】
特許文献1は、微細孔性支持膜の表面に高分子重合体の分離活性層を設けた正浸透膜であって、正浸透膜を介し、分離活性層側に原料液として精製水を、微細孔性支持膜側に特定の誘導溶液を配置した場合に、原料液への塩逆拡散量が特定値以下であり且つ誘導溶液中への透水量が特定値以上である正浸透膜を記載する。
【0005】
特許文献2は、(a)微細多孔性支持体と、(b)前記微細多孔性支持体上のポリアミド層と、(c)前記ポリアミド層上に施される親水性コーティングとからなり、前記親水性コーティングは前記ポリアミド層に親水性化合物が共有結合されて形成され、前記親水性化合物は(i)前記ポリアミド層に直接に共有結合される少なくとも1つの反応性基を含み、前記少なくとも1つの反応性基は少なくとも1つの1次アミンと2次アミンであり、(ii)少なくとも1つの非末端ヒドロキシ基からなり、前記親水性コーティングはX線光電子分光法(XPS)により測定された窒素に対する酸素の割合(O/N)が1.6以上であり、ゴニオメータで測定された水接触角が40°以下の膜表面を提供することを特徴とするポリアミド逆浸透複合膜を記載する。
【0006】
特許文献3は、基材及び多孔性支持層を含む支持膜と、前記多孔性支持層上に設けられた分離機能層からなる複合半透膜であって、前記分離機能層が、架橋ポリアミドと、エチレン性不飽和基を有するモノマーの重合体である親水性高分子とを含み、前記分離機能層表面の、X線光電子分光法により測定された窒素原子の原子数に対する酸素原子の原子数の比(O/N比)が1.5以上10以下かつ、前記比の標準偏差が0.15以上である、複合半透膜を記載する。
【0007】
非特許文献1は、フッ化水素酸及びフルオロケイ酸による表面処理によりフラックスを向上させた逆浸透膜を記載する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
国際公開第2020/241860号
特開2010-012455号公報
国際公開第2018/003943号
【非特許文献】
【0009】
Mukherjee et al.,Flux enhancement of reverse osmosis membranes by chemical surface modification,Journal of Membrance Sience,97(1994)231-249
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
正浸透法と逆浸透法とは、半透膜を用いる点で共通するが動作原理は全く異なることから、これら方法の一方に有用である半透膜が他方にも有用であるとは限らない。正浸透法は、逆浸透法と比べて膜分離システムの構成を単純にできる利点を有するが、本発明者らの検討によれば、逆浸透膜を正浸透膜に転用すると、以下のような不都合が生じる場合がある。すなわち、逆浸透膜では、通常、当該逆浸透膜への加圧(より具体的には液体による加圧)が想定されるのは膜の一方側のみであることから、処理速度向上のためには透水性向上を考慮すれば足りるが、正浸透膜においては、膜の両側に液体を存在させるという動作原理上、逆浸透膜において有効な透水性向上手法(例えば親水化処理と、その後の加圧運転)が正浸透膜では必ずしも透水性の十分な向上をもたらさない。
また、高圧負荷に耐える構造であることが多い逆浸透膜を正浸透膜に転用する場合、正浸透法の誘導溶液の拡散性を妨げ、結果として低い透水性と高い塩逆拡散量となり、正浸透膜として不都合を生じる。
(【0011】以降は省略されています)
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