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公開番号
2025061984
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-11
出願番号
2025014131,2020001131
出願日
2025-01-30,2020-01-08
発明の名称
薄膜製造方法及び薄膜製造装置
出願人
ソウルブレイン シーオー., エルティーディー.
代理人
弁理士法人グローバル・アイピー東京
主分類
C23C
16/34 20060101AFI20250403BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約
【課題】副反応を抑制して薄膜成長率を下げ、また薄膜内工程副生成物を除去することで
複雑な構造を持つ基板上に薄膜を形成する場合でも段差被覆性及び薄膜の厚さ均一性を大
きく向上させる薄膜製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】i)化学式(1)で表される薄膜形成用成長抑制剤を基板表面に吸着させる
工程及びii)成長抑制剤が吸着された基板表面にTi系薄膜前駆体を吸着させる工程を
含む薄膜製造方法。
AnBmXo (1)
(式中、Aは炭素またはケイ素であり、Bは水素または炭素数1ないし3のアルキルで
あり、Xはハロゲンであり、nは1ないし15のいずれかの整数であり、oは1以上の整
数であり、mは0ないし2n+1である。)
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
i)下記化学式(1)で表される薄膜形成用成長抑制剤を基板表面に吸着させる工程、
及び
ii)成長抑制剤が吸着された基板表面にTi系薄膜前駆体を吸着させる工程を含む薄
膜製造方法。
AnBmXo (1)
(式中、Aは炭素またはケイ素であり、Bは水素または炭素数1ないし3のアルキルで
あり、Xはハロゲンであり、nは1ないし15のいずれかの整数であり、oは1以上の整
数であり、mは0ないし2n+1である。)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、薄膜製造方法及び薄膜製造装置に関し、より詳細には、副反応を抑制して薄
膜成長率を適切に下げ、薄膜内工程副生成物を除去することで腐食や劣化を防ぎ、複雑な
構造を持つ基板上に薄膜を形成する場合でも段差被覆性及び薄膜の厚さ均一性を大きく向
上させる薄膜製造方法及び薄膜製造装置に関する。
続きを表示(約 4,000 文字)
【背景技術】
【0002】
メモリ及び非メモリ半導体素子の集積度は日々増加しており、その構造がますます複雑
になることに伴い、多様な薄膜を基板に蒸着させるにあたり段差被覆性(step co
verage)の重要性がますます増大している。
半導体用薄膜は窒化金属、酸化金属、ケイ化金属などからなる。窒化金属薄膜としては
窒化チタン(TiN)、窒化タンタル(TaN)、窒化ジルコニウム(ZrN)などがあ
り、薄膜は一般的にドーピングされた半導体のシリコン層と層間配線材料として使用され
るアルミニウム(Al)、銅(Cu)などとの拡散防止膜として使用される。但し、タン
グステン(W)薄膜を基板に蒸着する時には接着層として使用される。
基板に蒸着された薄膜が好適で均一な物性を得るためには、形成された薄膜の高い段差
被覆性が必須である。したがって、気相反応を主に活用するCVD(chemical
vapor deposition)工程よりも表面反応を活用するALD(atomi
c layer deposition、原子層堆積方法)工程が活用されているが、1
00%の段差被覆性を具現するためには依然として問題が存在する。
また、前記窒化金属のうち代表的な窒化チタン(TiN)を蒸着させるために使用され
る四塩化チタン(TiCl
4
)の場合、製造された薄膜内塩化物のような工程副生成物が
残留するようになりアルミニウムなどのような金属の腐食を誘発し、不揮発性副生成物が
生成される問題によって膜質の劣化を招く。
したがって、複雑な構造の薄膜形成が可能で、層間配線材料を腐食させない薄膜の製造
方法の開発が必要な実情である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
韓国公開特許第2006-0037241号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のような従来技術の問題点を解決するため、本発明は、副反応を抑制して薄膜成長
率を適切に下げ、薄膜内工程副生成物を除去することで腐食や劣化を防止し、複雑な構造
を持つ基板上に薄膜を形成する場合でも段差被覆性及び薄膜の厚さ均一性を大きく向上さ
せる薄膜製造方法及び薄膜製造装置を提供することを目的とする。
本発明の上記目的及びその他の目的は、下記で説明された本発明によってすべて達成す
ることができる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の目的を達成するために、本発明は、i)化学式(1)で表される薄膜形成用成長
抑制剤を基板表面に吸着させる工程、及びii)成長抑制剤が吸着された基板表面にTi
系薄膜前駆体を吸着させる工程を含む薄膜製造方法を提供する。
AnBmXo (1)
(式中、Aは炭素またはケイ素であり、Bは水素または炭素数1ないし3のアルキルで
あり、Xはハロゲンであり、nは1ないし15のいずれかの整数であり、oは1以上の整
数であり、mは0ないし2n+1である。)
また、本発明は、ALDチャンバ、薄膜形成用成長抑制剤を気化する第1気化器、気化
された薄膜形成用成長抑制剤をALDチャンバ内に移送する第1移送手段、Ti系薄膜前
駆体を気化する第2気化器及び気化されたTi系薄膜前駆体をALDチャンバ内に移送す
る第2移送手段を含む薄膜製造装置を提供する。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、副反応を抑制し、蒸着速度を低減させて薄膜成長率を適切に下げ、ま
た薄膜内工程副生成物を除去することで腐食や劣化を防ぎ、複雑な構造を持つ基板上に薄
膜を形成する場合でも段差被覆性及び薄膜の厚さ均一性を大きく向上させる薄膜製造方法
を提供する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0007】
従来のALD工程を説明するための工程図である。
本発明の一実施例に係るALD工程を説明するための工程図である。
本発明の実施例7(SP-TiCl
4
)及び比較例1(TiCl
4
)のALDサイクル増加に伴う薄膜厚さの変化を示すグラフである。
本発明の実施例7-1ないし7-3及び比較例1のALDサイクルあたりの薄膜形成用成長抑制剤(SP)のフィーディング(feeding)時間に伴う蒸着速度の変化を示すグラフである。
本発明の実施例1(SP-TiCl
4
)及び比較例1(TiCl
4
)で蒸着されたTIN薄膜に対するTEM写真である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明者らは、ALDチャンバ内部にローディングされた基板表面にTi系薄膜前駆体
を吸着させる前に所定の構造を持つハロゲン置換化合物を成長抑制剤として先に吸着させ
る場合に蒸着後に形成される薄膜の成長率が低くなり、工程副生成物として残留していた
ハロゲン化物が大幅に減って段差被覆性などが大きく向上することを確認し、これを基に
鋭意研究を重ねて本発明を完成するに至った。
本発明の薄膜製造方法は、i)下記化学式(1)で表される薄膜形成用成長抑制剤を基
板表面に吸着させる工程、及びii)成長抑制剤が吸着された基板表面にTi系薄膜前駆
体を吸着させる工程を含む。
AnBmXo (1)
(式中、Aは炭素またはケイ素であり、Bは水素または炭素数1ないし3のアルキルで
あり、Xはハロゲンであり、nは1ないし15のいずれかの整数であり、oは1以上の整
数であり、mは0ないし2n+1である。)
このような場合、薄膜形成時に副反応を抑制して薄膜成長率を下げ、また薄膜内工程副
生成物を除去することで腐食や劣化が低減され、複雑な構造を持つ基板上に薄膜を形成す
る場合でも段差被覆性及び薄膜の厚さ均一性を大きく向上させる効果がある。
【0009】
前記i)薄膜形成用成長抑制剤を基板表面に吸着させる工程は、基板表面に薄膜形成用
成長抑制剤の供給時間(Feeding Time)が好ましくは1ないし10秒、より
好ましくは1ないし5秒、さらに好ましくは2ないし5秒、より一層好ましくは2ないし
4秒であり、この範囲内で薄膜成長率が低く、段差被覆性及び経済性に優れる利点がある
。
本記載において、薄膜形成用成長抑制剤の供給時間は、チャンバの体積15ないし20
L及び流量0.5ないし5mg/sを基準とし、より具体的にはチャンバの体積18L及
び流量1ないし2mg/sを基準とする。
前記i)薄膜形成用成長抑制剤を基板表面に吸着させる工程は、好ましい例として、薄
膜形成用成長抑制剤をALDチャンバ内に注入してローディングされた基板表面に吸着さ
せる工程を含み、このような場合、副反応を抑制し、蒸着速度を遅らせて薄膜成長率を下
げ、また薄膜内工程副生成物を除去する効果が大きい。
前記i)薄膜形成用成長抑制剤を基板表面に吸着させる工程は、好ましくは、基板表面
に吸着されていない残留薄膜形成用成長抑制剤をパージガスでパージングすることを含み
、この場合、薄膜形成時に副反応を抑制して薄膜成長率を下げ、また薄膜内工程副生成物
を除去することで腐食や劣化が低減され、複雑な構造を持つ基板上に薄膜を形成する場合
でも段差被覆性及び薄膜の厚さ均一性を大きく向上させる利点がある。
また、前記ii)Ti系薄膜前駆体を吸着させる工程は、好ましくは、吸着されていな
い残留Ti系薄膜前駆体をパージガスでパージングすることを含む。
【0010】
前記薄膜製造方法は、好ましくは、基板表面にTi系薄膜前駆体を吸着させた後、反応
ガスを供給する工程、及びTi系薄膜前駆体と反応ガスの反応副生成物をパージガスでパ
ージングする工程を含む。
前記薄膜製造方法は、好ましい一実施例として、a)前記薄膜形成用成長抑制剤を気化
してALDチャンバ内のローディングされた基板表面に吸着させる工程と、b)前記AL
Dチャンバ内部をパージガスで1次パージングする工程と、c)Ti系薄膜前駆体を気化
してALDチャンバ内のローディングされた基板表面に吸着させる工程と、d)前記AL
Dチャンバ内部をパージガスで2次パージングする工程と、e)前記ALDチャンバ内部
に反応ガスを供給する工程、及びf)前記ALDチャンバ内部をパージガスで3次パージ
ングする工程を含む。このような場合、薄膜成長率が適切に低くなり、薄膜形成時に蒸着
温度が高くなっても生成される工程副生成物が効果的に除去されて薄膜の比抵抗が減少し
、段差被覆性が大きく向上する利点がある。
(【0011】以降は省略されています)
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