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公開番号
2025052653
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-07
出願番号
2023161470
出願日
2023-09-25
発明の名称
光学薄膜の製造方法及び光学部材
出願人
日亜化学工業株式会社
代理人
弁理士法人市澤・川田国際特許事務所
主分類
C23C
14/58 20060101AFI20250328BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約
【課題】光学薄膜の製造方法及び光学部材を提供する。
【解決手段】薄膜形成材料を非酸化雰囲気中で蒸着法により被成膜物に堆積させて、蒸着膜を形成する工程と、前記蒸着膜を、酸性物質を含み、pH2.5以上pH3.5以下の範囲である第1酸性溶液に接触させ、空隙を有する薄膜を得る工程と、得られた薄膜を、酸性物質を含み、pH2.0以下である第2酸性溶液に超音波振動を加えながら接触させ、薄膜の表面に付着する金属を溶解させる工程と、を含む、光学薄膜の製造方法である。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
薄膜形成材料を非酸化雰囲気中で蒸着法により被成膜物に堆積させて、蒸着膜を形成する工程と、
前記蒸着膜を、酸性物質を含み、pH2.5以上pH3.5以下の範囲である第1酸性溶液に接触させ、空隙を有する薄膜を得る工程と、
得られた薄膜を、酸性物質を含み、pH2.0以下である第2酸性溶液に超音波振動を加えながら接触させ、薄膜の表面に付着する金属を溶解させる工程と、を含む、光学薄膜の製造方法。
続きを表示(約 720 文字)
【請求項2】
前記薄膜形成材料が、酸化インジウムと、酸化ケイ素とを含む、請求項1に記載の光学薄膜の製造方法。
【請求項3】
前記第2酸性溶液が、硝酸及び王水からなる群から選択される少なくとも1種を含む、請求項1又は2に記載の光学薄膜の製造方法。
【請求項4】
前記第2酸性溶液が、塩酸を含まず、硝酸を含み、前記硝酸の濃度が10質量%以上である、請求項1又は2に記載の光学薄膜の製造方法。
【請求項5】
前記第2酸性溶液が、硝酸を含み、前記硝酸の濃度が2.5質量%以上である、請求項1又は2に記載の光学薄膜の製造方法。
【請求項6】
前記薄膜を前記第2酸性溶液に接触させるときの前記第2酸性溶液の温度が30℃以上60℃以下の範囲内である、請求項1又は2に記載の光学薄膜の製造方法。
【請求項7】
前記薄膜を前記第2酸性溶液に接触させる時間が5分間を超える、請求項1又は2に記載の光学薄膜の製造方法。
【請求項8】
酸化インジウムと、酸化ケイ素とを含み、屈折率が1.38以下である光学薄膜と、被成膜物とを有し、
前記光学薄膜は、前記被成膜物の表面から前記光学薄膜の表面に続く複数の柱状構造と、前記柱状構造の柱と柱との間に空隙を有し、
反射光の照度が1150lx以上1250lx以下の範囲となる光を前記光学薄膜に照射し、目視で確認したときに、金属の反射に起因する輝点が前記光学薄膜の表面に存在しない、光学部材。
【請求項9】
前記光学薄膜の空隙率が30%以上90%以下の範囲である、請求項8に記載の光学部材。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、光学薄膜の製造方法及び光学部材に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
カメラや望遠鏡のレンズ表面には、反射光を低減するために薄膜がコーティングされている。反射光の低減効果を単層膜にて得ようとする場合、被成膜物の屈折率の平方根の数値と近い数値となる屈折率を有する光学薄膜を、被成膜物の最表面に形成することが効果的である。広域の波長に対する反射防止効果を得る場合には、多層膜を形成する必要がある。そのような多層膜でも、斜入射光に対する反射防止効果を高めるには、被成膜物の平方根を下回る屈折率を有する光学薄膜が必要とされる。
【0003】
被成膜部の平方根を下回る屈折率を有する薄膜を得るには、薄膜内に屈折率1.0以上の空隙を含有することが有用であり、ゾルゲル法を含む様々な方法で空気を含有させた光学薄膜が提案されている。
例えば、特許文献1には、ガラス基板側から順に、真空蒸着法にて成膜した酸化アルミニウムを主成分とする第1相と、真空蒸着法にて成膜したMgF
2
、及びSiO
2
からなる群から選ばれた少なくとも1つの材料からなる第2層と、第2層上にメソポーラスシリカナノ粒子の集合体からなる第3層を備えた反射防止膜が記載されている。
また、特許文献2には、基材上に、無機材料からなる無機下地層と、SiO
2
等の無機酸化物を含む表面改質層と、表面改質層上に積層されたアクリル樹脂等のバインダーを含む密着層と、中空シリカ粒子がバインダーにより結着されてなる低屈折率相とを備えた反射防止膜が記載されている。
特許文献3には、フッ化マグネシウム(MgF
2
)微粒子を分散させたゾル液と、非晶質酸化ケイ素系バインダー溶液を混合した混合液を、基材に塗布して熱処理し、基材とMgF
2
微粒子間が非晶質酸化ケイ素系バインダーにより結着されるととともに、MgF
2
微粒子間に複数の空隙が形成された光学薄膜の製造方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2010-38948号公報
特開2015-222450号公報
国際公開第2006/030848号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
反射防止膜又は光学薄膜を形成する場合に、ゾルゲル法で薄膜を形成すると、膜中に異物が混入しやすい場合がある。膜に異物の混入や欠損が生じると、混入した異物や欠損によって光が吸収され、反射防止膜又は光学薄膜が形成された光学部材の光の透過率が低下する場合がある。
また、光の透過率が低下しない場合であっても、形成された反射防止膜又は光学薄膜の表面に膜の形成時に析出した金属が存在しない方が良い場合もある。
本発明の一態様は、薄膜の表面の金属の存在を低減することができる光学薄膜の製造方法及び光学部材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1態様は、薄膜形成材料を非酸化雰囲気中で蒸着法により被成膜物に堆積させて蒸着膜を形成する工程と、前記蒸着膜を、酸性物質を含み、pH2.5以上pH3.5以下の範囲である第1酸性溶液に接触させ、空隙を有する薄膜を得る工程と、得られた薄膜を、酸性物質を含み、pH2.0以下である第2酸性溶液に超音波振動を加えながら接触させ、薄膜の表面に付着する金属を溶解させる工程と、を含む光学薄膜の製造方法である。
【0007】
第2態様は、酸化インジウムと、酸化ケイ素とを含み、屈折率が1.38以下である光学薄膜と、被成膜物とを有し、前記光学薄膜は、前記被成膜物の表面から前記光学薄膜の表面に続く複数の柱状構造と、前記柱状構造の柱と柱の間に空隙を有し、反射光の照度が1150lx以上1250lx以下の範囲となる光を前記光学薄膜に照射し、目視で確認したときに、金属の反射に起因する輝点が前記光学薄膜の表面に存在しない、光学部材である。
【発明の効果】
【0008】
本発明の一態様は、薄膜の表面の金属の存在を低減することができる光学薄膜の製造方法及び光学部材を提供することを目的とする。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、光学薄膜の製造方法の第1実施態様に係るフローチャートである。
図2は、輝点の存在が確認された薄膜を示す写真である。
図3は、図2の一部を拡大した写真である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示に係る光学薄膜の製造方法及び光学部材の一実施態様に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施態様は、本発明の技術思想を具体化するための例示であって、本発明は、以下の光学薄膜の製造方法及び光学部材に限定されない。
(【0011】以降は省略されています)
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