TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2025069910
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-01
出願番号2024060457
出願日2024-04-03
発明の名称植物中のフェノール性化合物の増量方法及び該方法のための照射装置
出願人日亜化学工業株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類A01G 7/00 20060101AFI20250423BHJP(農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業)
要約【課題】植物中のフェノール性化合物の量を効率的に増加させることのできる方法を提供する。
【解決手段】本開示は、波長域270nm以上350nm以下の光量子束密度が1.0×10-3μmol/m2/s以上1.0×10μmol/m2/s以下であり、波長域280nm以上320nm以下の光量子束密度が2.5μmol/m2/s未満であり、波長域200nm以上265nm未満の光量子束密度が波長域270nm以上350nm以下の光量子束密度の20%未満である紫外光と、波長域400nm以上500nm以下の光量子束密度が1.0×10μmol/m2/s以上6.0×102μmol/m2/s以下である可視光と
を、同時に、12時間以上照射することを含むことを特徴とする、植物中のフェノール性化合物の増量方法又はフェノール性化合物の含有量が増加した植物を生産する方法を提供する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
植物に、
波長域270~350nmの光量子束密度が1.0×10
-3
μmol/m
2
/s以上1.0×10μmol/m
2
/s以下であり、波長域280~320nmの光量子束密度が2.5μmol/m
2
/s未満であり、波長域200~265nmの光量子束密度が波長域270~350nmの光量子束密度の20%未満である紫外光と、
波長域400~500nmの光量子束密度が1.0×10μmol/m
2
/s以上6.0×10
2
μmol/m
2
/s以下である可視光と
を、同時に、12時間以上照射することを含むことを特徴とする、植物中のフェノール性化合物の増量方法。
続きを表示(約 2,100 文字)【請求項2】
植物に、
波長域265nm以上350nm以下の光量子束密度が1.0×10
-3
μmol/m
2
/s以上1.0×10μmol/m
2
/s以下であり、波長域280nm以上320nm以下の光量子束密度が2.5μmol/m
2
/s未満であり、波長域200nm以上265nm未満の光量子束密度が波長域270~350nmの光量子束密度の20%未満である紫外光と、
波長域400nm以上500nm以下の光量子束密度が1.0×10μmol/m
2
/s以上6.0×10
2
μmol/m
2
/s以下である可視光と
を、同時に、12時間以上照射することを含むことを特徴とする、植物中のフェノール性化合物の増量方法。
【請求項3】
前記紫外光は
波長域275~295nmにピーク波長を有し、波長域270~350nmの光量子束密度が1.0×10
-3
μmol/m
2
/s以上1.0μmol/m
2
/s以下である、又は
波長域295~315nmにピーク波長を有し、波長域270~350nmの光量子束密度が1.0×10
-2
μmol/m
2
/s以上2.5μmol/m
2
/s未満である、又は
波長域315~345nmにピーク波長を有し、波長域270~350nmの光量子束密度が1.0×10
-2
μmol/m
2
/s以上1.0×10μmol/m
2
/s以下である、
請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記紫外光は
波長域275~285nmにピーク波長を有し、波長域270~350nmの光量子束密度が1.0×10
-3
μmol/m
2
/s以上1.0×10
-1
μmol/m
2
/s以下である光である、又は
波長域300~315nmにピーク波長を有し、波長域270~350nmの光量子束密度が1.0×10
-2
μmol/m
2
/s以上2.5μmol/m
2
/s以下である、又は
波長域315~345nmにピーク波長を有し、波長域270~350nmの光量子束密度が1.0×10
-1
μmol/m
2
/s以上1.0×10μmol/m
2
/s以下である、
請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記紫外光は
ピーク波長280±5nm及び半値全幅5~15nmの波長スペクトルを有する光、又は
ピーク波長310±7nm及び半値全幅5~15nmの波長スペクトルを有する光、又は
ピーク波長330±5nm及び半値全幅5~15nmの波長スペクトルを有する光
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記可視光は、波長域400~500nmの光量子束密度が50~300μmol/m
2
/sである、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記植物は所定量のフェノール性化合物を含有していない植物又は着色不良の植物である、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記植物が栽培中の植物であり、
前記植物の表面又はその近傍における波長域270~350nmの光量子束密度及び波長域400~500nmの光量子束密度を測定することを更に含み、
前記紫外光は、波長域270~350nmの光量子束密度についての第1の所定量と、前記測定した前記植物の表面又はその近傍における波長域270~350nmの光量子束密度との差分である第1の差分が0より大きいときに、前記第1の差分に相当する光量子束密度で前記植物に照射され、
前記可視光は、波長域400~500nmの光量子束密度についての第2の所定量と、前記測定した前記植物の表面又はその近傍における波長域400~500nmの光量子束密度との差分である第2の差分が0より大きいときに、前記第2の差分に相当する光量子束密度で前記植物に照射される、
請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記植物が収穫後の植物であり、
前記植物の表面の着色度を算出し、前記紫外光及び前記可視光は、前記着色度に基づいて、前記着色度の値が所定の値より低いときに前記植物に照射される、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記収穫後の植物が包装材で包装されており、前記包装材が、波長域400~500nmの光に対して50%以上の透過率を有し、前記紫外光に対して10%以上の透過率を有する、請求項8に記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、植物中のフェノール性化合物の増量方法及び該方法のための照射装置に関する。
続きを表示(約 4,400 文字)【背景技術】
【0002】
植物中のフェノール性化合物、例えば、ポリフェノール及びアントシアニンは、抗酸化活性、抗菌活性、血圧上昇抑制活性のような種々の生理活性を有することが明らかとなり、近年の健康志向の高まりと相俟って、大いに注目されている。
そこで、植物に含まれるフェノール性化合物を増量させる技術が開発されている。
特許文献1は、栽培中のベビーリーフに、150~600μmol/m
2
/sである可視光、及び100μW/cm
2
以上であるUV-B光を照射することを特徴とする植物のポリフェノール増収方法に関する。この文献には、当該ポリフェノール増収方法において、UV-B光(波長域280~320nmの光)から280~300nmの波長を除去する旨が記載されている。また、ベビーリーフに照射する光から、340~550nmの波長を除去してもよいことが記載されいる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2007-089430
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
植物中のフェノール性化合物の量を効率的に増加させることのできる新たな方法が依然として望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示は、1つの観点からは、植物に、波長域265nm以上350nm以下、特に270nm以上350nm以下の光量子束密度が1.0×10
-3
μmol/m
2
/s以上1.0×10μmol/m
2
/s以下であり、波長域280nm以上320nm以下の光量子束密度が2.5μmol/m
2
/s未満であり、波長域200nm以上265nm未満の光量子束密度が波長域265nm以上350nm以下、特に270nm以上350nm以下の光量子束密度の20%未満である紫外光と、波長域400nm以上500nm以下の光量子束密度が1.0×10μmol/m
2
/s以上6.0×10
2
μmol/m
2
/s以下である可視光と
を、同時に、12時間以上照射することを含むことを特徴とする、植物中のフェノール性化合物の増量方法を提供する。
【0006】
本開示は、別の1つの観点からは、植物に、波長域265nm以上350nm以下、特に270nm以上350nm以下の光量子束密度が1.0×10
-3
μmol/m
2
/s以上1.0×10μmol/m
2
/s以下であり、波長域280nm以上320nm以下の光量子束密度が2.5μmol/m
2
/s未満であり、波長域200nm以上265nm未満の光量子束密度が波長域265nm以上350nm以下、特に270nm以上350nm以下の光量子束密度の20%未満である紫外光と、波長域400nm以上500nm以下の光量子束密度が1.0×10μmol/m
2
/s以上6.0×10
2
μmol/m
2
/s以下である可視光と
を、同時に、12時間以上照射することを含むことを特徴とする、フェノール性化合物の含有量が増加した植物を生産する方法を提供する。
【0007】
本開示は、更に別の1つの観点からは、波長域400~500nm内の光を含む可視光を射出することができる少なくとも1つの第1の光源と、波長域265~350nm内、特に270~350nm内の光を射出することができる少なくとも1つの第2の光源とを備える照射装置であって、前記照射装置から射出される前記波長域265~350nm内、特に270~350nm内の前記光の放射照度は、前記照射装置から射出される前記波長域400~500nm内の前記光の放射照度の1/100以下に調整することができる、照射装置を提供する。
【0008】
本開示は、更に別の1つの観点からは、第1の波長域内の光を射出することができる少なくとも1つの第1'の光源と、前記第1の波長域とは異なる第2の波長域内の光を射出することができる少なくとも1つの第2'の光源とを備える照射装置であって、前記照射装置から射出される前記第2'の波長域内の前記光の放射照度は、前記照射装置から射出される前記第1'の波長域内の前記光の放射照度の1/100以下に調整することができる、照射装置を提供する。
【発明の効果】
【0009】
本開示の方法によれば、植物中のフェノール性化合物を効率的に増加させることができる新たな方法を提供することができる。また、フェノール性化合物を多く含む植物を効率的に生産することができる。
また、本開示の照射装置によれば、放射照度を大きく、例えば、2桁以上異ならせた2以上の異なる波長域内の光を照射することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本開示の第1の装置の1つの実施形態を示す模式図である。
本開示の第1の装置の別の1つの実施形態を示す模式図である。
本開示の第1の装置の別の1つの実施形態を示す模式図である。
本開示の第2の装置の1つの実施形態を示す模式図である。
実験1において得られた光照射した又は非照射の、収穫後のレッドリーフレタスのリーフディスクの写真である。
実験2-1において得られた、280nm光及び青色光を照射した又は非照射の、レッドリーフレタス大苗のリーフディスクの写真である。
実験2-1において得られた、290nm光及び青色光を照射した又は非照射の、レッドリーフレタス大苗のリーフディスクの写真である。
実験2-1において得られた、300nm光及び青色光を照射した又は非照射の、レッドリーフレタス大苗のリーフディスクの写真である。
実験2-1において得られた、310nm光及び青色光を照射した又は非照射の、レッドリーフレタス大苗のリーフディスクの写真である。
実験2-1において得られた、320nm光及び青色光を照射した又は非照射の、レッドリーフレタス大苗のリーフディスクの写真である。
実験2-2において得られた、280nm光及び青色光を照射した又は非照射の、レッドリーフレタス大苗のリーフディスクの写真である。
実験2-2において得られた、290nm光及び青色光を照射した又は非照射の、レッドリーフレタス大苗のリーフディスクの写真である。
実験2-2において得られた、300nm光及び青色光を照射した又は非照射の、レッドリーフレタス大苗のリーフディスクの写真である。
実験3において得られた、280nm光及び青色光を照射した又は非照射の、収穫後のレッドリーフレタスのリーフディスクの写真である。
実験3において得られた、290nm光及び青色光を照射した又は非照射の、収穫後のレッドリーフレタスのリーフディスクの写真である。
実験3において得られた、300nm光及び青色光を照射した又は非照射の、収穫後のレッドリーフレタスのリーフディスクの写真である。
実験3において得られた、310nm光及び青色光を照射した又は非照射の、収穫後のレッドリーフレタスのリーフディスクの写真である。
実験3において得られた、320nm光及び青色光を照射した又は非照射の、収穫後のレッドリーフレタスのリーフディスクの写真である。
実験4において得られた、280nm光及び青色光を照射した又は非照射のサクランボの写真である。
実験4において得られた、290nm光及び青色光を照射した又は非照射のサクランボの写真である。
実験4において得られた、300nm光及び青色光を照射した又は非照射のサクランボの写真である。
実験4において得られた、310nm光及び青色光を照射した又は非照射のサクランボの写真である。
実験4において得られた、320nm光及び青色光を照射した又は非照射のサクランボの写真である。
実験5において得られた、280nm光及び青色光を照射した又は非照射のブドウの写真である。
実験5において得られた、290nm光及び青色光を照射した又は非照射のブドウの写真である。
実験5において得られた、300nm光及び青色光を照射した又は非照射のブドウの写真である。
実験5において得られた、310nm光及び青色光を照射した又は非照射のブドウの写真である。
実験5において得られた、320nm光及び青色光を照射した又は非照射のブドウの写真である。
実験6において得られた、示された光を照射した又は非照射のレッドリーフレタス大苗の葉の写真である。
実験6において得られた、示された光を照射した又は非照射のレッドリーフレタス大苗の葉の写真である。
実験7において得られた、光照射した又は非照射の、収穫後のレッドリーフレタスのリーフディスクの写真である。
実験8において得られた、271nm光及び青色光を照射した又は非照射の、収穫後のレッドリーフレタスのリーフディスクの写真である。
実験8において得られた、280nm光及び青色光を照射した又は非照射の、収穫後のレッドリーフレタスのリーフディスクの写真である。
実験8において得られた、310nm光及び青色光を照射した又は非照射の、収穫後のレッドリーフレタスのリーフディスクの写真である。
実験8において得られた、332nm光及び青色光を照射した又は非照射の、収穫後のレッドリーフレタスのリーフディスクの写真である。
実験8において得られた、340nm光及び青色光を照射した又は非照射の、収穫後のレッドリーフレタスのリーフディスクの写真である。
実験11において得られた、示された光を照射した又は非照射の、レッドリーフレタス大苗の写真である。
実験1~11で用いた紫外光LEDの発光スペクトルを示す。
実験1~10で用いた可視光LEDの発光スペクトルを示す。
実験11で用いた可視光光源の発光スペクトルを示す。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

日亜化学工業株式会社
発光装置
2日前
日亜化学工業株式会社
半導体レーザ素子
12日前
日亜化学工業株式会社
発光装置の製造方法
2日前
日亜化学工業株式会社
発光装置、光源選択方法、及び、発光装置の製造方法
2日前
日亜化学工業株式会社
発光装置
12日前
日亜化学工業株式会社
発光装置
17日前
トヨタ自動車株式会社
希土類磁石の製造方法及び希土類磁石
11日前
日亜化学工業株式会社
植物中のフェノール性化合物の増量方法及び該方法のための照射装置
3日前
日亜化学工業株式会社
受光素子、発光装置
17日前
個人
昆虫捕獲器
19日前
個人
トラップタワー
18日前
井関農機株式会社
作業車両
27日前
井関農機株式会社
作業車両
19日前
井関農機株式会社
収穫作業機
24日前
個人
プランターシーブ
26日前
株式会社猫壱
首輪
10日前
個人
ペット用デンタルおもちゃ
18日前
有限会社小林工業
エビ養殖設備
11日前
個人
ペット用排泄物収納袋取付具
25日前
井関農機株式会社
作業車両
10日前
個人
ショベルバケット型スコップ
27日前
井関農機株式会社
作業車両
17日前
株式会社ダイイチ
海苔網の酸処理船
2日前
三菱マヒンドラ農機株式会社
移植機
1か月前
井関農機株式会社
農業支援システム
27日前
トヨタ自動車株式会社
飛行体
25日前
平岡織染株式会社
防虫間仕切りシート
9日前
平岡織染株式会社
防虫間仕切りシート
17日前
株式会社サタケ
穀物タンクの換気装置
3日前
池田食研株式会社
腹足類の駆除忌避剤
2日前
松山株式会社
草刈作業機
2日前
東都興業株式会社
シート開閉装置
20日前
ニシム電子工業株式会社
散布装置
2日前
株式会社ササキコーポレーション
農作業機
2日前
株式会社ササキコーポレーション
農作業機
2日前
株式会社ササキコーポレーション
農作業機
2日前
続きを見る