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公開番号
2025070563
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-02
出願番号
2023180989
出願日
2023-10-20
発明の名称
海苔網の酸処理船
出願人
株式会社ダイイチ
代理人
主分類
A01G
33/02 20060101AFI20250424BHJP(農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業)
要約
【課題】 特に支柱式養殖で効率的に酸処理を施すことができる海苔網の酸処理船(潜り船)を提供する。
【解決手段】 海苔網を船首側から船上に導き船尾から海上に戻す海苔網用ガイド20と、該海苔網用ガイド20に沿って移動する海苔網を酸処理液31に接触させる酸処理槽35と、該酸処理槽35と酸処理液31を前記酸処理槽35の船尾側に供給する経路と海苔網に接触した後の酸処理液31を前記酸処理槽35の船首側から回収する経路と前記両経路が各々連結された酸処理液貯留槽39から成る循環部60と、該酸処理貯留槽39内の酸処理液31のpH値を検出しその検出値に基づいて前記酸処理液貯留槽39内に酸処理液31の酸原液Zを供給する酸原液供給装置40を作動させて酸処理液を一定のpH値に制御する制御部50とを備えた支柱式養殖向けの小型の海苔養殖酸処理船であって、船首船底にサイドスラスター80を装備し、前記酸処理槽35を酸処理液31が船首前方へ流れるような傾斜角度1.2度(以上)~15度(以下)の前下がりに傾斜させる。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
少なくとも、海苔網を船首側から船上に導き船尾から海上に戻す海苔網用ガイドと、該海苔網用ガイドに沿って移動する海苔網を酸処理液に接触させる酸処理槽と、該酸処理槽と酸処理液を前記酸処理槽の船尾側に供給する経路と海苔網に接触した後の酸処理液を前記酸処理槽の船首側から回収する経路と前記両経路が各々連結された酸処理液貯留槽から成る循環部と、該酸処理貯留槽内の酸処理液のpH値を検出しその検出値に基づいて前記酸処理液貯留槽内に酸処理液の酸原液を供給する酸原液供給装置を作動させて酸処理液を一定のpH値に制御する制御部とを備えた支柱式養殖向けの小型の海苔養殖酸処理船であって、船首船底にサイドスラスターを装備し、前記酸処理槽を酸処理液が船首前方へ流れるような傾斜角度1.2度(以上)~15度(以下)の前下がりに傾斜させて設けたことを特徴とする海苔養殖酸処理船。
続きを表示(約 300 文字)
【請求項2】
前記酸処理槽内には、酸処理液を船首前方向とは異なる方向で加圧供給させる吐出管を設けたことを特徴とする請求項1記載の海苔養殖酸処理船。
【請求項3】
前記吐出管は、V字、U字又は多角形状の曲管であり内側面には複数の吐出孔が所定間隔で形成されており、曲管の尖部が船首前方向へ正体する様にして設置されていることを特徴とする請求項2記載の海苔養殖酸処理船。
【請求項4】
前記酸処理槽内には、船首前方への酸処理液の流れを適度に滞留させオーバーフローが生じるような酸処理槽底面からの高さ18~50mmの凸部材を設けたことを特徴とする請求項1記載の海苔養殖酸処理船。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、養殖海苔網を船首側から船上に導いて養殖中に海苔網に付着する珪藻類や赤腐れ菌などの菌類を酸処理剤(液)で海苔網の下に潜り込むようにして酸処理する養殖海苔網の酸処理船(所謂、潜り船)に関する。特に、支柱式養殖での酸処理に適した潜り船に関するものである。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
従来より、海苔養殖場において海面部分に展張されている海苔網に付着する珪藻類や赤腐れ菌などの菌類を乳酸、クエン酸及びリンゴ酸などの有機酸等の組み合わせからなる配合組成の酸処理剤によって効果的に酸処理を施す海苔網の酸処理船は数多くの型式、構造のものが知られている。
【0003】
このような海苔網の酸処理船としては、海苔網を船上に導くための海苔網用ガイドを船体上部に設け、海苔網の下に潜り込むようにして海苔網の酸処理とを行うようになっている(例えば、特許文献1参照)。前記海苔網用ガイドは、船体の前端部から前後方向の中央部へ後上がりに傾斜させて延びるとともに、前記中央部から船体の後端部まで略水平に延びており、後端部を後下がりに傾斜させて海上に海苔網を戻す構造を採っている。前後方向の中央部から後端部にわたる部位に酸処理を行うための酸処理槽を設けている。
【0004】
しかしながら、国内有数の海苔養殖産地である有明海は、閉鎖性海域であるために漁場面積が狭く、また、特徴的な遠浅地形にマッチした支柱式養殖が主流であるため、コンパクトな小型の海苔養殖活性処理船の開発が望まれているが、この特許文献1に開示されるような従来の潜り船は、活性化処理槽の設置構造により必然的に大型のものとなり、小型化が困難という問題があった。
【0005】
小型化に適した海苔養殖酸処理船(潜り船)の従来例としては、海苔網用ガイドの後上がりに傾斜する部分に酸処理槽を海苔網用ガイドに沿って後上がりに傾斜させて設けたものであり、酸処理槽の全長を短縮することができ、しかも、酸処理槽を水平に設ける構造に較べて、傾斜している分だけ設置スペースの前後方向の長さを短縮することができるというものである(例えば、特許文献2参照)。そして、この特許文献2には、酸処理槽の上を移動する海苔網に逆らうように酸処理液が流れるから、酸処理液が海苔網に浸透し易くなり、酸処理が適切に行われるようになるとの記載がある。
【0006】
しかしながら、前記特許文献2の海苔網の酸処理船では、酸処理液の後方から前方への流れが自動濃度調整の酸処理機構(例えば、特許文献3の図4に記載されるような従来技術)と上手くマッチ出来ておらず、十分な酸処理効果を得るには至っていない。また、海苔網との接触効率面でも不十分であり、課題があった。そして、更に前記特許文献2の酸処理船では、単純に酸処理槽に大きな傾斜をつけるだけでは傾斜よる高さが生じ、該酸処理船が養殖の海苔網に潜り込むと海苔網が海水面から非常に高く上がることになり、海苔網からの反作用による下方への押し返しが顕著になり上下及び左右揺れで安定感を欠く処理作業時走行しかできず、適正な処理が困難となる課題があった。特に、支柱式養殖の海苔網は、一定間隔で海底に固定されたFRP製合成支柱の浮動リングに吊り綱で結んだ形態であるので、前述の押し返しが更に強くなるため、前記特許文献2の酸処理船の使用は実質困難であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開平8-187038号公報(特許請求の範囲、図1等)
特開2002-000038号公報(特許請求の範囲、図1等)
特開平7-147859号公報(段落0023、0024、図4等)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上述したような構成の従来の海苔養殖酸処理船(潜り船)は、自動濃度調整機構で濃度制御しているにもかかわらず、安定した適正濃度での酸処理が実現できておらず、そして、海苔網との接触が不十分で酸処理剤の性能を十分に発揮させるには至っていない。また、支柱式養殖の海苔網については、高さ方向の押し返しが特に強くなるため、従来の酸処理船の適正使用は実質困難であった。
【0009】
海苔養殖に用いられる酸処理液は、アミノ酸や乳酸、クエン酸などの有機酸等の食品及び食品添加物成分で構成された酸処理剤が市販されており、この市販の酸処理剤を原液(以降、単に「酸原液」と記載)として海水等によって希釈されたものである。この酸処理液は、除菌や養分付与により海苔の生長を促す酸処理効果を期待するものであり、この効果を発現させるためには適正濃度範囲(市販剤の種類毎に推奨される濃度閾値)の酸処理液に海苔網が十分な条件(接触の量、強度、時間等)で接触する必要があるが、従来の海苔養殖酸処理船(潜り船)による処理ではこの条件を満たしていないのが現状である。
【0010】
この酸処理剤の性能を十分に発揮させるためには、(1)適正濃度の安定キープを図るための酸処理液の効率的な循環と(2)海苔網の酸処理液との十分な接触と(3)良好な処理作業操作性を再現できる海苔養殖酸処理船の開発が、特に支柱式養殖において急務である。
(【0011】以降は省略されています)
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