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公開番号2025060882
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-10
出願番号2024230070,2021546261
出願日2024-12-26,2020-02-05
発明の名称CLDN6発現癌の治療のためのキメラ抗原受容体改変細胞
出願人バイオエヌテック セル アンド ジーン セラピーズ ゲーエムベーハー,BIONTECH CELL & GENE THERAPIES GMBH
代理人個人
主分類C07K 16/46 20060101AFI20250403BHJP(有機化学)
要約【課題】CARを使用して癌を治療するための有効な組成物および方法を提供する。
【解決手段】本開示は、CLDN6を発現する標的細胞の非常に特異的で高感度の認識、ならびにCAR T細胞の生存および反復刺激の高い可能性を示すキメラ抗原受容体(CAR)に関する。本開示は、i)CLDN6抗原結合ドメイン;ii)膜貫通ドメイン;およびiii)4-1BB共刺激ドメインおよびCD3ζシグナル伝達ドメインを含む細胞内ドメインを含む、キメラ抗原受容体(CAR)分子を提供する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
i)CLDN6抗原結合ドメイン;
ii)膜貫通ドメイン;ならびに
iii)4-1BB共刺激ドメインおよびCD3ζシグナル伝達ドメインを含む細胞内ドメイン
を含むキメラ抗原受容体(CAR)分子。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記CLDN6抗原結合ドメインが、抗体、抗体断片、scFv、Fv、Fab、(Fab')2、単一ドメイン抗体(SDAB)、VHもしくはVLドメイン、またはラクダ科動物VHHドメインを含む、請求項1に記載のCAR分子。
【請求項3】
前記CLDN6抗原結合ドメインがscFvを含む、請求項1または2に記載のCAR分子。
【請求項4】
前記CLDN6抗原結合ドメインが、配列番号35のアミノ酸配列またはその機能的変異体を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載のCAR分子。
【請求項5】
前記4-1BB共刺激ドメインが、配列番号30のアミノ酸配列またはその機能的変異体を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載のCAR分子。
【請求項6】
さらなる共刺激ドメインを含まない、請求項1~5のいずれか一項に記載のCAR分子。
【請求項7】
前記CD3ζシグナル伝達ドメインが、配列番号31のアミノ酸配列またはその機能的変異体を含む、請求項1~6のいずれか一項に記載のCAR分子。
【請求項8】
前記膜貫通ドメインが、T細胞受容体のα鎖、β鎖もしくはζ鎖、CD28、CD3ε、CD45、CD4、CD5、CD8、CD9、CD16、CD22、CD33、CD37、CD64、CD80、CD86、CD134、CD154、KIRDS2、OX40、CD2、CD27、LFA-1(CD11a、CD18)、ICOS(CD278)、4-1BB(CD137)、GITR、CD40、BAFFR、HVEM(LIGHTR)、SLAMF7、NKp80(KLRF1)、CD160、CD19、IL2Rβ、IL2Rγ、IL7Ra、ITGA1、VLA1、CD49a、ITGA4、IA4、CD49D、ITGA6、VLA-6、CD49f、ITGAD、CDlld、ITGAE、CD103、ITGAL、CDlla、LFA-1、ITGAM、CDllb、ITGAX、CDllc、ITGBl、CD29、ITGB2、CD18、LFA-1、ITGB7、TNFR2、DNAMl(CD226)、SLAMF4(CD244、2B4)、CD84、CD96(Tactile)、CEACAM1、CRT AM、Ly9(CD229)、CD160(BY55)、PSGLl、CDIOO(SEMA4D)、SLAMF6(NTB-A、Lyl08)、SLAM(SLAMF1、CD150、IPO-3)、BLAME(SLAMF8)、SELPLG(CD162)、LTBR、PAG/Cbp、NKp44、NKp30、NKp46、NKG2D、およびNKG2Cからなる群より選択されるタンパク質の膜貫通ドメイン、またはそれらの機能的変異体を含む、請求項1~7のいずれか一項に記載のCAR分子。
【請求項9】
前記膜貫通ドメインがCD8α膜貫通ドメインを含む、請求項1~8のいずれか一項に記載のCAR分子。
【請求項10】
前記膜貫通ドメインが、配列番号28のアミノ酸配列またはその機能的変異体を含む、請求項1~9のいずれか一項に記載のCAR分子。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【背景技術】
【0001】
養子細胞移入(ACT)に基づく免疫療法は、低い前駆細胞頻度から臨床的に適切な細胞数までエクスビボで増殖させた後に非免疫レシピエントまたは自己宿主に移入される、以前に感作されたT細胞による受動免疫の一形態として広く定義することができる。定義された特異性の抗原標的受容体をT細胞に挿入するための遺伝子工学的アプローチの使用は、ACTの潜在的可能性を大きく拡大した。キメラ抗原受容体(CAR)は、細胞外抗原結合ドメイン、最も一般的にはモノクローナル抗体からの一本鎖可変断片(scFv)に融合した細胞内T細胞シグナル伝達ドメインで構成される抗原標的化受容体の一種である。CARは、MHC媒介提示とは無関係に、細胞表面抗原を直接認識する。
続きを表示(約 1,600 文字)【0002】
遺伝子改変T細胞を使用して、CARの発現を介して腫瘍細胞上に発現される抗原を標的とすることによって癌を治療する試みは、非常に限られた成功しか収めていない。B細胞悪性腫瘍を有する患者における有意な応答にもかかわらず、様々な特異性を有するCAR T細胞を使用した固形腫瘍の標的化後の成功した臨床応答ははるかに限られている。
【0003】
固形腫瘍のためのCAR T細胞療法は、多くの課題に直面している。これらには、物理的障壁、免疫抑制性腫瘍微小環境、および重要なことに、真に特異的で安全な腫瘍標的の欠如が含まれる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、CARを使用して癌を治療するための有効な組成物および方法が当技術分野で緊急に必要とされている。本発明は、この必要性に対処する。
【0005】
固形癌の治療のためのCARベースの治療法を実施するために、本発明者らは、CARベースの治療法のための理想的な標的の全ての特徴を有する癌胎児性抗原CLDN6(クローディン6)を選択した。CLDN6は、器官形成中の原始密着結合の形成に関与するテトラスピン膜タンパク質であり、したがって、もっぱら胎児の発生中に有意なレベルで発現され、成体の健常組織には存在しないが、卵巣癌、子宮内膜癌、精巣癌および肺癌を含む様々な医学的必要性の高い癌において高度に過剰発現される。
【0006】
CLDN6は創薬可能な細胞外ループを有し、細胞表面レベルはCAR T細胞による認識を可能にするのに十分高い。さらに、CLDN6発現は、転移性病変および脱分化細胞においてより高い頻度で検出され得るため、疾患の進行と相関しており、発癌過程における役割を示唆する。CLDN6標的化の安全性は、進行卵巣癌患者における抗CLDN6モノクローナル抗体IMAB027を使用した臨床第I/II相試験(OVAR、NCT02054351)によって示唆されており、この試験でIMAB027関連の有害事象は検出されなかった。
【0007】
インビトロおよびインビボ実験の結果に基づいて、前臨床および臨床試験のためのリード構造として4-1BBドメインを有する第2世代CAR(CLDN6-CAR-CD8h-BBz)を選択した。本発明者らは、CLDN6を発現する標的細胞の非常に特異的で高感度の認識、ならびにCAR T細胞の生存および反復刺激の高い可能性を実証することができた。
【0008】
卵巣癌異種移植モデルを使用してCLDN6-CARのインビボ抗腫瘍能をさらに評価し、CLDN6-CAR形質導入T細胞の養子移入が進行腫瘍の完全な根絶をもたらすことを実証できた。さらに、これらの結果を、GMP施設で作製された凍結保存CAR T細胞を用いて再現することができた。
【0009】
過去に実証できたように、CAR T細胞療法の臨床成績は、体内に注入されたCAR T細胞の持続性と正の相関がある(Robbins et al.(2004)J Immunol.173(12):7125-30、Huang et al.(2005)28(3):258-67)ので、CLDN6-CAR療法を、CAR抗原をコードするリポソームに製剤化されたmRNAを使用する本発明者らの革新的なCARインビボ増殖概念(国際公開第2016/180778号)と組み合わせた。
【0010】
最後に、本発明者らは、様々な腫瘍モデルにおいて、養子移入されたCAR T細胞とRNA
(LIP)
ベースのワクチン接種との組合せが、進行中の抗腫瘍応答を加速し、不十分なCAR T細胞用量の抗腫瘍効果を回復することもできることを実証することができた。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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