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公開番号
2025060872
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-10
出願番号
2024229808,2023126029
出願日
2024-12-26,2019-05-03
発明の名称
濾過システムを有する灌流バイオリアクタ
出願人
ジェンザイム・コーポレーション
代理人
個人
,
個人
主分類
C12M
3/06 20060101AFI20250403BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約
【課題】細胞培養動作を停止することなく、ATFフィルタの動作不良を自動的に検出して応答する灌流細胞培養装置および細胞を培養する方法を提供する。
【解決手段】本開示は、細胞培養装置のための濾過システムおよび細胞培養方法を提供する。濾過システムは、バイオリアクタ容器と、並列に連結された2つまたはそれ以上の交互タンジェンシャルフロー(ATF)フィルタとを含む。いずれのフィルタの障害も、インラインセンサによって検出され、自動化された応答システムが、フィルタを通る液体媒体の流れを止めることによって、動作不良を生じているフィルタを隔離するように機能する。バイオリアクタを通る灌流の速度が比較的変化しないままになるように、残りの動作可能なフィルタを通る媒体の流れを増大させることができる。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
灌流細胞培養装置であって:
(a)液体媒体を受けるように構成されたバイオリアクタ容器と;
(b)該バイオリアクタ容器に流体連通している第1の濾過アセンブリであって:
(i)第1の濾過システム;
(ii)該第1の濾過システムと直列に連結されており、該バイオリアクタ容器から該第1の濾過システムを通って該液体媒体を圧送するように構成された第1のハーベストポンプ;および
(iii)該第1の濾過アセンブリ内で該液体媒体と相互作用するように構成されたセンサを含む第1の濾過アセンブリと;
(c)該第1の濾過アセンブリと並列に動作するように構成された第2の濾過アセンブリであって、該バイオリアクタ容器に流体連通しており:
(i)第2の濾過システム;および
(ii)該第2の濾過システムと直列に連結されており、該バイオリアクタ容器から該第2の濾過システムを通って該液体媒体を圧送するように構成された第2のハーベストポンプを含む第2の濾過アセンブリと;
(d)コントローラであって:
(i)該センサから、該第1の濾過システムの動作状態を示す情報を受けること;
(ii)少なくとも受けた情報に基づいて、該第1の濾過システムが動作可能な状態にあるかどうかを判定すること;および
(iii)該第1の濾過システムが動作可能な状態にないという判定に応答して、該第1のハーベストポンプに、該第1の濾過システムを通って液体媒体を圧送するのを止めさせることを含む動作を実行するコントローラとを含む、前記灌流細胞培養装置。
続きを表示(約 780 文字)
【請求項2】
第1の濾過システムおよび第2の濾過システムのうちの少なくとも1つは、交互タンジェンシャルフローフィルタを含む、請求項1に記載の灌流細胞培養装置。
【請求項3】
第1の濾過システムおよび第2の濾過システムのうちの少なくとも1つは、タンジェンシャルフローフィルタを含む、請求項1に記載の灌流細胞培養装置。
【請求項4】
第1の濾過システムおよび第2の濾過システムの各々は、約0.1ミクロン~約1ミクロンの孔径を含む、請求項1に記載の灌流細胞培養装置。
【請求項5】
センサは圧力センサを含み、第1の濾過システムが動作可能な状態にないと判定することは、第1の濾過アセンブリ内の圧力が閾値より大きいと判定することを含む、請求項1に記載の灌流細胞培養装置。
【請求項6】
センサは静電容量センサを含む、請求項1に記載の灌流細胞培養装置。
【請求項7】
センサは光センサを含む、請求項1に記載の灌流細胞培養装置。
【請求項8】
コントローラは:
第1の濾過システムが動作可能な状態にないという判定に応答して、第2のハーベストポンプに、第2の濾過システムを通る液体媒体の流量を増大させるようにさらに構成される、請求項1に記載の灌流細胞培養装置。
【請求項9】
第2のハーベストポンプに第2の濾過システムを通る液体媒体の流れを増大させることは、流量を約2倍にすることを含む、請求項8に記載の灌流細胞培養装置。
【請求項10】
コントローラは:
第1の濾過システムが動作可能な状態にないという判定に応答して、通知を出力するようにさらに構成される、請求項1に記載の灌流細胞培養装置。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、灌流細胞培養装置および細胞培養方法に関する。
続きを表示(約 3,200 文字)
【背景技術】
【0002】
体外細胞培養は、細胞の自然環境外の制御された条件下で細胞を成長させる複雑なプロセスである。培養条件は、細胞のタイプごとに異なり、所望の生成物の正しい細胞表現型および/または発現を確保するために、精密に制御されなければならない。
【0003】
バイオリアクタは、細胞の温度、pH、栄養、ガス、および他の必要に応じて細胞を成長させて維持するために、制御された環境を提供する。長期間にわたって細胞を培養するためには、新しい媒体を連続して細胞に供給しなければならず、使用済み媒体は、ほぼ同じ速度で除去しなければならない。バイオリアクタ内の細胞培養の生成持続時間を延ばすために、新しい媒体に細胞を連続して灌流し、バイオリアクタ内で細胞を保持しながら所望の生成物を取り入れる灌流バイオリアクタが開発されてきた。そのようなバイオリアクタは、能動的灌流システムのないバイオリアクタに比べて、より高い細胞濃度で細胞を成長させ、より長い期間にわたって細胞を維持することを可能にする。
【0004】
図1は、当業者には知られている典型的な現況技術の灌流バイオリアクタ100の概略図を示す。灌流バイオリアクタは、バイオリアクタ容器110、交互タンジェンシャルフロー(alternating tangential flow)(ATF)フィルタ120、ハーベストポンプ130、および連続捕捉動作160を含む。灌流バイオリアクタ100は、(i)ATFフィルタデバイス120をバイオリアクタ容器110に取り付け;(ii)バイオリアクタ容器110を新しい媒体で充填し;(iii)バイオリアクタ容器110に細胞を接種し;(iv)新しい媒体をバイオリアクタ容器110内へ灌流し、ATFフィルタ120と直列のハーベストポンプ130を介して使用済み媒体を除去することによって動作することができる。
【0005】
これらの条件下で、細胞をより長い期間にわたって培養および維持することができる。媒体を絶えず加えることで、細胞が成長するために必要とする栄養分を細胞に与え、使用済み媒体を除去することで、細胞性廃棄物および副生成物をシステムから除去し、それらが有害なレベルに到達することを防止することを可能にする。ATFフィルタは、バイオリアクタ内に細胞を保持しながら、使用済み媒体をバイオリアクタから除去することを可能にする。他の細胞培養パラメータはまた、典型的に、温度、溶存酸素、pH、pCO
2
、および細胞密度を含む性能および丈夫さを改善するように制御される。
【0006】
図1に示すように、灌流バイオリアクタ100は、連続して動作する捕捉動作160と一体化することができる。このシナリオでは、バイオリアクタ容器110から除去される使用済み媒体は、関心生成物を含んでおり、連続捕捉動作160へ連続して送出され、連続捕捉動作160において何らかの形で処理および精製される。
【0007】
図1に示すバイオリアクタなどの標準的な灌流バイオリアクタは、長い持続時間(短くても30~60日)にわたって動作することが意図される。しかし、機器の丈夫さは限定的であるとわかることがある。特に、ATFフィルタは障害をきたし、プロセスの崩壊または混乱を招く可能性がある。場合によって、ATFフィルタは破局的な障害をきたし、細胞がフィルタを通過しハーベストポンプに入ることを可能にする可能性がある。そのような出来事は、様々な悪影響を与える可能性がある。第1に、細胞がATFによってバイオリアクタ内に保持されなくなるため、細胞はバイオリアクタからすぐに流出する可能性
があり、バイオリアクタの細胞密度および生産率が減少することがある。第2に、下流の連続精製工程と一体化されたシステムでは、細胞がその動作内へ直接流れ込み、精製システムを損傷することがある。一例では、細胞は、周期的連続カウンタクロマトグラフィ(periodic continuous counter-chromatography)(PCC)スキッド上のカラムへ進み、詰まり、加圧、および不純物の侵入の増大を招くことがある。そのような状況では、問題を迅速に識別し、ATFを迅速に交換してバイオリアクタを保護しなければならない。それとは独立して、下流の動作を停止して清浄にすることが必要になる可能性が高く、使い捨ての部材は交換することが必要になることがある。完全に応答するには数日の生産損失を招き、最悪の場合は完全な動作停止を招く可能性もある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
当技術分野で知られている欠点の1つまたはそれ以上を克服する細胞培養のための装置および方法が提供される。細胞培養動作を停止することなく、ATFフィルタの動作不良を自動的に検出して応答する灌流細胞培養装置のための濾過システムを準備することが可能であることがわかった。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示の第1の実施形態では、灌流細胞培養装置が提供される。この装置は、バイオリアクタ容器、第1の濾過アセンブリ、第2の濾過アセンブリ、およびコントローラを含む。バイオリアクタ容器は、液体媒体を受けるように構成される。第1の濾過アセンブリは、バイオリアクタ容器に流体連通しており、第1の濾過システム、第1のハーベストポンプ、およびセンサを含む。第1のハーベストポンプは、第1の濾過システムと直列に連結されており、バイオリアクタ容器から第1の濾過システムを通って液体媒体を圧送するように構成される。センサは、第1の濾過アセンブリ内で液体媒体と相互作用するように構成される。第2の濾過アセンブリもまた、バイオリアクタ容器に流体連通しており、第1の濾過アセンブリと並列に動作するように構成される。第2の濾過アセンブリは、第2の濾過システムおよび第2のハーベストポンプを含む。第2のハーベストポンプは、第2の濾過システムと直列に連結され、バイオリアクタ容器から第2の濾過システムを通って液体媒体を圧送するように構成される。コントローラは、動作を実行する。動作は、センサから、第1の濾過システムの動作状態を示す情報を受けることを含む。動作は、少なくとも受けた情報に基づいて、第1の濾過システムが動作可能な状態にあるかどうかを判定することをさらに含む。動作はまた、第1の濾過システムが動作可能な状態にないという判定に応答して、第1のハーベストポンプに、第1の濾過システムを通って液体媒体を圧送するのを止めさせることを含む。
【0010】
本開示の第2の実施形態では、灌流細胞培養装置が提供される。この装置は、バイオリアクタ容器、濾過アセンブリ、およびコントローラを含む。バイオリアクタ容器は、液体媒体を受けるように構成される。濾過アセンブリは、バイオリアクタ容器に流体連通しており、濾過システム、ハーベストポンプ、およびセンサを含む。ハーベストポンプは、濾過システムと直列に連結されており、バイオリアクタ容器から濾過システムを通って液体媒体を圧送するように構成される。センサは、濾過アセンブリ内で液体媒体と相互作用するように構成される。コントローラは、動作を実行する。動作は、センサから、濾過システムの動作状態を示す情報を受けることを含む。動作は、少なくとも受けた情報に基づいて、濾過システムが動作可能な状態にあるかどうかを判定することをさらに含む。動作は、濾過システムが動作可能な状態にないという判定に応答して、ハーベストポンプに、濾過システムを通って液体媒体を圧送するのを止めさせることをさらに含む。
(【0011】以降は省略されています)
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