TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
公開番号
2025058911
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-09
出願番号
2024128583
出願日
2024-08-02
発明の名称
可食フィルム及びその製造方法
出願人
エステック株式会社
代理人
個人
主分類
A23L
5/00 20160101AFI20250402BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約
【課題】水分量を増やすことなく、製造時の展延性に優れた組成を有し、風味をしっかり味わうことが可能なボディ感に優れた可食フィルム及びその製造方法を提供すること
【解決手段】水溶性植物繊維と水不溶性植物繊維とを合計量で全体の5重量%以上含有し、上記水溶性植物繊維と上記水不溶性植物繊維との配合割合が、重量比で上記水溶性植物繊維100に対して上記水不溶性植物繊維10~150である可食フィルム、固体状成分を混合する混合工程、混合工程で得られた混合物を液状成分に添加して、液状成分を混合物に浸透させて浸透物を得る浸透工程、及び浸透物を圧延してフィルムを得るフィルム化工程を具備する可食フィルムの製造方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
液状成分と固体状成分とを含有する可食フィルム用組成物からなり、
上記固体状成分として水溶性植物繊維と水不溶性植物繊維との両者を含有する食品を含有し、
上記液体成分として、水を用いない可食フィルムであって、
上記食品に由来する水溶性植物繊維と水不溶性植物繊維とを合計量で全体の5重量%以上含有し、
上記食品に由来する上記水溶性植物繊維と上記水不溶性植物繊維との配合割合が、重量比で上記水溶性植物繊維100に対して上記水不溶性植物繊維10~500である
可食フィルム。
続きを表示(約 320 文字)
【請求項2】
更に、α化デンプンを、可食フィルム全体中10~30重量%の配合量で含有する請求項1記載の可食フィルム。
【請求項3】
上記液状成分と上記固体状成分との配合割合は、重量比で上記液状成分100に対して上記固体状成分200~500である、請求項1記載の可食フィルム。
【請求項4】
固体状成分を混合すると共に、水を含まない液状成分を別個に混合する混合工程、
混合工程で得られた混合物を、液状成分の混合物に添加して、液状成分を混合物に浸透させて浸透物を得る浸透工程、及び
浸透物を圧延してフィルムを得るフィルム化工程
を具備する請求項1記載の可食フィルムの製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、可食フィルム及びその製造方法に関し、さらに詳しくは、水分量を増やすことなく製造時の展延性に優れた組成を有し、風味をしっかり味わうことが可能なボディ感に優れた可食フィルム及びその製造方法に関するものである。
続きを表示(約 3,700 文字)
【背景技術】
【0002】
可食フィルムについては、各種の提案がなされており、各種嗜好品、お菓子類、医薬品等種々の分野において活用されている。
これらの活用分野のうち、各種嗜好品及びお菓子類については、風味をしっかりと味わうことが重要視されるので、風味を発揮するエキス類を十分に配合する事が必要である。
しかし、これらのエキス類を十分な量配合すると、水分過剰で乾燥コストが高くなってしまう、またエキスパウダーを使用するとフィルムを製造する際に展延性が悪くなり、均一な厚みの可食フィルムにすることができないといった問題があった。
そこで、可食フィルムの展延性等の成形性の問題を解消するべく種々提案がなされている。
例えば、特許文献1には、水不溶性であり、かつ強度を向上させた積層可食性フィルムが提案されている。具体手には、二枚の可食性フィルムが積層されて成る水に対して不溶性の可食フィルムが、酸性領域で可溶な多糖類から成る酸性フィルムとアルカリ領域で可溶な多糖類から成るアルカリ性フィルムとが積層されて成る積層フィルムであって、酸性フィルムとアルカリ性フィルムとの層間で、フィルムに配合されている酸性成分とアルカリ成分とが反応して中和されて、積層フィルムが水に対して不溶性である積層可食性フィルムが提案されている。
また、特許文献2には、厚みの制御及び薄膜化が容易で様々な用途に使用することができ、また、加熱により味や風味の劣化しやすい食材の熱劣化が抑制された可食シートを、効率よく低コストで製造することができる可食シート及びその製造方法が提案されている。具体手には、α化澱粉を含有する原料組成物のシート状熱圧成形体である可食シートであって、前記原料組成物は、イモ類、果菜類、穀物類、マメ類、葉菜類、茎菜類、花菜類、及び根菜類を含む野菜類、果実類、海藻類、又は魚介類に属する少なくとも1種の食材を含有する、可食シートが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2013-99342号公報
特開2022-100790号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述の各提案によっても、未だ十分に風味が十分に発揮された可食フィルムそのものを提供できてはいない。また、成形前のフィルム用液体組成物において水分量を増やすと従来の問題点の一つである成形性を改善できる可能性があるものの、その反面水分量が増えることにより、出来上がったフィルムがベタつく、乾燥工程が冗長になる等の問題がある。また、上述の提案で問題が解消できない原因は、やはり、風味を十分に発揮できるように組成を整えると、展延性が悪くなるという問題が解消できておらず、結果良質な可食フィルムを得る事ができていない現状があるためである。
要するに、風味をしっかりと味わうことが可能で且つ製造時の展延性に優れた組成の可食フィルムの開発が要望されているのが現状である。
【0005】
したがって、本発明の目的は、水分量を増やすことなく、製造時の展延性に優れた組成を有し、風味をしっかり味わうことが可能なボディ感に優れた可食フィルム及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、上記課題を解消すべく鋭意検討した結果、水溶性植物繊維と水不溶性植物繊維との両方を含有し、且つ液状成分として水を用いないことの両方を満たすことにより上記目的を達成し得ることを知見し、さらに鋭意検討して本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の各発明を提供するものである。
1.液状成分と固体状成分とを含有する可食フィルム用組成物からなり、
上記固体状成分として水溶性植物繊維と水不溶性植物繊維との両者を含有する食品を含有し、
上記液体成分として、水を用いない可食フィルムであって、
上記食品に由来する水溶性植物繊維と水不溶性植物繊維とを合計量で全体の5重量%以上含有し、
上記食品に由来する上記水溶性植物繊維と上記水不溶性植物繊維との配合割合が、重量比で上記水溶性植物繊維100に対して上記水不溶性植物繊維10~500である
可食フィルム。
2.更に、α化デンプンを、可食フィルム全体中10~30重量%の配合量で含有する1記載の可食フィルム。
3.上記液状成分と上記固体状成分との配合割合は、重量比で上記液状成分100に対して上記固体状成分200~500である、1記載の可食フィルム。
4.固体状成分を混合する混合工程、
混合工程で得られた混合物を、水を配合しない液状成分に添加して、液状成分を混合物に浸透させて浸透物を得る浸透工程、及び
浸透物を圧延してフィルムを得るフィルム化工程
を具備する1記載の可食フィルムの製造方法。
【発明の効果】
【0007】
本発明の可食フィルムは、製造時の展延性に優れた組成を有し、風味をしっかり味わうことが可能なボディ感に優れたものである。
また、本発明の可食フィルムの製造方法によれば、展延性に優れ、良質な可食フィルムを効率よく製造できる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
本発明の可食フィルムは、液状成分と固体状成分とを含有する可食フィルム用組成物からなり、上記固体状成分として水溶性植物繊維と水不溶性植物繊維との両者を含有する食品を含有し、上記液体成分として、水を用いないものである。
以下、本発明について詳細に説明する。
【0009】
<可食フィルム用組成物>
〔液状成分〕
本発明において用いられる液状成分は、流動性を有していればよく、粘性を有するペースト状のものも含むが、本発明において水は用いない。上記液状成分としては、水以外の液状成分であれば特に制限なく、エキス成分、他の液状成分等を用いることができる。
上記エキス成分は、所望の味を付与するための成分であり、具体的には、梅エキス;各種果汁;各種植物抽出エキス;魚介エキス;ビーフエキス、ポークエキス、チキンエキス等動物由来エキス;等を挙げることができる。
また、他の液状成分としては、グリセリン、水飴、異性化液糖、糖アルコール等を挙げることができる。
【0010】
〔固体状成分〕
本発明において用いられる固体状成分としては、上記水溶性植物繊維及び上記水不溶性植物繊維の両者を含む食品が挙げられる他、基剤、他の固体状成分等を用いることができる。
上記基剤としては、一般的には以下のフィルム用材料等を用いることができ、それぞれ単独若しくは2種以上混合して用いることができ、それぞれ市販品を用いることもできる。
ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロース、デンプン、キサンタンガム、カラヤガム、アルギン酸ナトリウム、メチルセルロース、カルボキシビニルポリマー、カンテン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート(HPMCP)、酢酸フタル酸セルロース(別名:セルロースアセテートフタレート、CAP)、カルボキシメチルエチルセルロース(CMEC)、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシビニルポリマー(商品名:カーボポール商品名,BFグッドリッチ社製)、トラガント、アラビアゴム、ローカストビーンズガム、グアーガム、カラギーナン(カラゲナン)、デキストリン、デキストラン、アミロース、カルボキシメチルセルロースカリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシメチルセルロースカルシウム、プルラン、キトサン、デンプン、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルエチルセルロース、カルボキシメチルスターチナトリウム、プランタゴ種皮、ガラクトマンナン、オイドラギット、カゼイン、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸アルキルエステル、ゼラチン、セラック系樹脂(セラック、白色透明セラック)、デンプン、酢酸セルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、水不溶性メタクリル酸共重合体、メタクリル酸エチル・メタクリル酸塩化トリメチルアンモニウムエチル共重合体、メタクリル酸ジメチルアミノエチル・メタクリル酸メチル共重合体、プルラン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、メチルセルロース、アクリル酸、メタクリル酸メチル共重合体、ヒドロキシエチルセルロース、ポリエチレングリコール等。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPatで参照する
関連特許
個人
ペットフード
18日前
株式会社バンダイ
菓子
2か月前
個人
血圧降下用組成物
21日前
株式会社バンダイ
菓子
2か月前
個人
焼き魚の製造方法
1か月前
個人
具入り餅食品
3日前
第一工業製薬株式会社
組成物
25日前
第一工業製薬株式会社
組成物
25日前
池田食研株式会社
免疫賦活剤
1か月前
個人
サメの加工品の識別方法
2か月前
有限会社丸繁商店
メカブ
13日前
有限会社丸繁商店
メカブ
13日前
第一工業製薬株式会社
固形食品
1か月前
池田食研株式会社
乳化用組成物
2か月前
株式会社東洋新薬
飲食用組成物
13日前
アサヒ飲料株式会社
飲料
2か月前
有限会社丸繁商店
メカブ
13日前
不二製油株式会社
異風味抑制剤
4日前
日澱化學株式会社
チーズ様食品
1か月前
長谷川香料株式会社
香味改善剤
1か月前
長谷川香料株式会社
苦味感増強剤
1か月前
一般社団法人神真都Q会
松の木茶
2か月前
日本メナード化粧品株式会社
飲料
1か月前
池田食研株式会社
TGR5活性化剤
18日前
池田食研株式会社
TGR5活性化剤
18日前
株式会社SERE
だしパック
1か月前
池田食研株式会社
風味付与用組成物
1か月前
長野県
軟らかい食肉製品の製造方法
1か月前
不二製油株式会社
菓子類の製造方法
1か月前
鈴茂器工株式会社
米飯処理装置
1か月前
明星食品株式会社
フライ麺の製造方法
5日前
不二製油株式会社
不快味マスキング剤
2か月前
鈴茂器工株式会社
米飯処理装置
25日前
株式会社バンダイ
菓子及び菓子セット
1か月前
株式会社バンダイ
菓子及び菓子セット
1か月前
株式会社バンダイ
菓子及び菓子セット
1か月前
続きを見る
他の特許を見る