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公開番号
2025058876
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-09
出願番号
2024093302
出願日
2024-06-07
発明の名称
水性インクジェットインキ及び印刷物
出願人
artience株式会社
代理人
主分類
C09D
11/38 20140101AFI20250401BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約
【課題】吐出安定性に優れ、べた埋まり及び耐ブロッキング性に優れた印刷物を得ることができる、水性インクジェットインキを提供する。
【解決手段】着色剤、樹脂、水溶性有機溶剤、及び界面活性剤を含有する水性インクジェットインキであって、前記樹脂のTgが、50~130℃であり、前記水溶性有機溶剤が、分子末端の炭素数が2~4である(ジ)プロピレングリコールモノアルキルエーテル系溶剤(S1)を含み、前記界面活性剤が、HLB値が10以下であるアセチレンジオール系界面活性剤と、シロキサン系界面活性剤及び/または(ポリ)エチレングリコールモノアルキルエーテル系界面活性剤とを含む、水性インクジェットインキ。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
着色剤、樹脂、水溶性有機溶剤、及び界面活性剤を含有する水性インクジェットインキであって、
前記樹脂のTgが、50~130℃であり、
前記水溶性有機溶剤が、下記一般式1で表される(ジ)プロピレングリコールモノアルキルエーテル系溶剤(S1)を含み、
前記界面活性剤が、HLB値が10以下であるアセチレンジオール系界面活性剤と、シロキサン系界面活性剤及び/または(ポリ)エチレングリコールモノアルキルエーテル系界面活性剤とを含む、水性インクジェットインキ。
一般式1:
R
1
-(O-CH(CH
3
)-CH
2
)
n
-OH
(一般式1中、R
1
は炭素数2~4のアルキル基であり、nは1または2である)
続きを表示(約 1,100 文字)
【請求項2】
更に、SP値が12~14(cal/cm
3
)
1/2
である水溶性有機溶剤(S2)を含む、請求項1記載の水性インクジェットインキ。
【請求項3】
前記SP値が12~14(cal/cm
3
)
1/2
である水溶性有機溶剤(S2)が、炭素数3~5のアルカンジオール類を含む、請求項2記載の水性インクジェットインキ。
【請求項4】
前記(ジ)プロピレングリコールモノアルキルエーテル系溶剤(S1)が、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテルを含む、請求項1記載の水性インクジェットインキ。
【請求項5】
前記HLB値が10以下であるアセチレンジオール系界面活性剤の含有量が、前記水性インクジェットインキ中0.5~1.5質量%である、請求項1または2に記載の水性インクジェットインキ。
【請求項6】
前記シロキサン系界面活性剤及び/または(ポリ)エチレングリコールモノアルキルエーテル系界面活性剤の合計含有量が、前記水性インクジェットインキ中0.6~2.5質量%である、請求項1または2に記載の水性インクジェットインキ。
【請求項7】
前記シロキサン系界面活性剤及び/または(ポリ)エチレングリコールモノアルキルエーテル系界面活性剤の合計含有量が、前記水性インクジェットインキ中0.6~2.0質量%である、請求項1または2に記載の水性インクジェットインキ。
【請求項8】
前記シロキサン系界面活性剤及び/または(ポリ)エチレングリコールモノアルキルエーテル系界面活性剤の合計含有量が、前記水性インクジェットインキ中0.6~1.8質量%である、請求項1または2に記載の水性インクジェットインキ。
【請求項9】
前記水溶性有機溶剤が、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテルを含有し、更に、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、及び、プロピレングリコールモノブチルエーテルからなる群から選択される1種以上の化合物を含有する、請求項1または2に記載の水性インクジェットインキ。
【請求項10】
前記(ジ)プロピレングリコールモノアルキルエーテル系溶剤(S1)の含有質量に対する、前記ガラス転移温度が50~130℃である樹脂の含有質量の比が、0.5~12.5である、請求項1または2に記載の水性インクジェットインキ。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、水性インクジェットインキ、及び、当該水性インクジェットインキを用いて製造される印刷物に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
デジタル印刷方式は、オフセット印刷方式、グラビア印刷方式等の有版印刷方式とは違い、製版フィルムや刷版を必要としないため、コスト削減や小ロット多品種対応が容易である。
【0003】
デジタル印刷方式の一種であるインクジェット印刷方式では、非常に微細なノズルからインクジェットインキの液滴を印刷基材に直接吐出し、付着させることで文字や画像(以下、総称して「印刷物」ともいう。なお上記「画像」には、べた画像(印字率100%の画像)及び市松模様画像等のシームレス画像も含まれる)を得る。インクジェット印刷方式には、使用する装置の騒音が小さい、操作性がよい、カラー化が容易である、等の利点があり、オフィスや家庭において、出力機として広く用いられている。またインクジェット技術の向上により、産業用途においてもインクジェット印刷方式が利用されている。
【0004】
従来、産業用途では、溶剤インキや紫外線硬化型インキが、インクジェット印刷方式で用いられてきた。しかし近年の、安全性、健康、環境への配慮といった点から、水性インキの需要が高まっている。
【0005】
インクジェット印刷方式で用いる(以下、単に「インクジェット用」ともいう)水性インキは、従来、普通紙等を対象としたものであった。すなわち、水を主成分とするとともに、印刷基材に対する濡れ広がり性や乾燥性を制御するため、グリセリン等の水溶性有機溶剤が添加される。これらの液体成分からなるインクジェット用水性インキ(以下、「水性インクジェットインキ」、あるいは単に「インキ」ともいう)を用いて、文字や画像のパターンを印刷基材上に印刷すると、液体成分が当該印刷基材中に浸透して乾燥し、上記パターンが定着する。
【0006】
一方、インクジェット用の印刷基材には、普通紙、上質紙や再生紙のような浸透性の高い基材だけでなく、コート紙アート紙や微塗工紙のような低浸透性の基材や、フィルム基材のような非浸透性の基材も存在する。これまで、浸透性の高い印刷基材や、低浸透性の印刷基材に対しては、実用可能な印刷画質を有する印刷物の作製が、水性インクジェットインキを用いて実現できている。それに対し、フィルム基材に対しての印刷では、着弾した後の水性インクジェットインキの液滴が、印刷基材中に全く浸透しないため、浸透による乾燥が起こらない。その結果、当該液滴同士が合一して混色滲みとなる、あるいは、べた画像が埋まりきらず白抜け(印刷基材上に、水性インクジェットインキが乗らない箇所が生じる現象)が発生する、等の印刷画質の悪化が発生していた。特に、上述した産業用途では、ラベル用途や軟包装用途といった、パッケージ用途への利用拡大を要望する声が高まっており、これらの用途でよく使用されるフィルム基材に対して、印刷画質に優れる印刷物が作製できることは、上記用途への水性インクジェットインキの展開において極めて重要といえる。
【0007】
また、非浸透性の印刷基材では水性インクジェットインキが全く浸透しないため、十分な密着性を得ることが難しい。非浸透性基材に対する密着性が不足すると、印刷物が擦れ等により剥がれてしまう、あるいは、印刷物を巻き取り状態または積み重ねた状態で保管した際に、印字面(水性インクジェットインキが付与された面)に圧力がかかり、ブロッキング(印刷面に貼り付いた印刷基材等を剥がす際に、乾燥後の水性インクジェットインキの膜(インキ皮膜)の一部が当該印刷基材に取られる現象)が発生する、といった問題が生じてしまう。これらの問題を改善するために、様々な方法が検討されている(特許文献1~3)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2022-85548号公報
特開2020-100851号公報
特開2022-102163号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
このうち、印刷基材に対する密着性を向上させる方法として、バインダー機能を有する樹脂を水性インクジェットインキに添加する方法が、一般に知られている。この効果は、樹脂中のアニオン性基と印刷基材表面に存在する官能基との水素結合、及び/または、分子間相互作用といった化学的な結合力に由来するものである。特に、バインダー機能を有する樹脂を一定量以上配合するとともに、ガラス転移温度(Tg)が高い上記樹脂を使用することで、インキ皮膜がより強固になり、密着性、耐擦過性や耐ブロッキング性等に優れた印刷物を得ることが可能となる。
【0010】
例えば特許文献1には、酸価が50.0~100.0mgKOH/g、かつ、ガラス転移温度が20.0~50.0℃以下であるアクリル系樹脂を定着樹脂として使用した、白色インク組成物が開示されている。また、この白色インク組成物を使用することで、耐ブロッキング性に優れた印刷物が作製できるとの記載もある。一方で、上記特許文献1内では、白色インク組成物の吐出安定性に関する評価が行われておらず、本発明者らによる追試でも、吐出条件によっては安定的な吐出が難しいという結果になった。また、印刷物に対し特段に優れた耐ブロッキング性を付与するという点では、含まれるアクリル系樹脂のガラス転移温度が最大でも50.0℃である上記白色インク組成物は、必ずしも十分とは言えなかった。
(【0011】以降は省略されています)
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