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公開番号
2025041740
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-26
出願番号
2024223659,2024524947
出願日
2024-12-19,2023-06-01
発明の名称
ジルコニア複合焼結体及びその製造方法
出願人
クラレノリタケデンタル株式会社
代理人
弁理士法人青藍国際特許事務所
主分類
C04B
35/488 20060101AFI20250318BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約
【課題】歯科用として好適な強度と透光性を有し、かつ機械加工性に優れる、ジルコニア複合焼結体を提供する。
【解決手段】ZrO
2
と、HfO
2
と、ジルコニアの相転移を抑制可能な安定化剤と、Nb
2
O
5
及び/又はTa
2
O
5
とを含み、ZrO
2
、HfO
2
、前記安定化剤、Nb
2
O
5
、及びTa
2
O
5
の合計100mol%において、ZrO
2
及びHfO
2
の合計含有率が、78~97.5mol%であり、前記安定化剤の含有率が1~12mol%であり、Nb
2
O
5
及びTa
2
O
5
の合計含有率が1~9mol%であり、さらにキャッピング剤由来の元素又はイオンを含む、ジルコニア複合焼結体である。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
ZrO
2
と、HfO
2
と、ジルコニアの相転移を抑制可能な安定化剤と、Nb
2
O
5
及び/又はTa
2
O
5
とを含み、
ZrO
2
、HfO
2
、前記安定化剤、Nb
2
O
5
、及びTa
2
O
5
の合計100mol%において、
ZrO
2
及びHfO
2
の合計含有率が、78~97.5mol%であり、
前記安定化剤の含有率が1~12mol%であり、
Nb
2
O
5
及びTa
2
O
5
の合計含有率が1~9mol%であり、
さらにキャッピング剤由来の元素又はイオンを含む、ジルコニア複合焼結体。
続きを表示(約 1,100 文字)
【請求項2】
前記キャッピング剤由来の元素又はイオンの含有率が、ZrO
2
、HfO
2
、前記安定化剤、Nb
2
O
5
、及びTa
2
O
5
の合計100mol%に対して、0mol%超5mol%以下である、請求項1に記載のジルコニア複合焼結体。
【請求項3】
前記キャッピング剤由来の元素又はイオンが、周期表の第2~第7周期に属し、第一イオン化エネルギーが、同一周期の第18族元素より小さい元素又はそのイオン、及び/又は電子親和力が高い元素又はそのイオンである、請求項1又は2に記載のジルコニア複合焼結体。
【請求項4】
前記キャッピング剤由来の元素又はイオンが、Cu、Ag、Li、Na、K、Rb、Cs、Fr、At、I、Br、Cl、及びFからなる群より選択される少なくとも1つの元素又はそのイオンを含む、請求項3に記載のジルコニア複合焼結体。
【請求項5】
前記安定化剤の含有率をAmol%とし、Nb
2
O
5
及びTa
2
O
5
の合計含有率をBmol%とするとき、
A/Bが0.9以上3以下である、請求項1~4のいずれか1項に記載のジルコニア複合焼結体。
【請求項6】
前記安定化剤が、Y
2
O
3
及び/又はCeO
2
を含む、請求項1~5のいずれか1項に記載のジルコニア複合焼結体。
【請求項7】
さらにジルコニア強化剤を含み、前記ジルコニア強化剤の含有率が、ZrO
2
と、HfO
2
と、前記安定化剤と、Nb
2
O
5
及びTa
2
O
5
との合計100質量%に対して、0質量%超5.0質量%以下である、請求項1~6のいずれか1項に記載のジルコニア複合焼結体。
【請求項8】
前記ジルコニア強化剤が、TiO
2
及び/又はAl
2
O
3
を含む、請求項7に記載のジルコニア複合焼結体。
【請求項9】
前記ジルコニア強化剤がTiO
2
を含み、TiO
2
の含有率が0.6~3.7質量%である、請求項7に記載のジルコニア複合焼結体。
【請求項10】
前記ジルコニア複合焼結体の平均結晶粒径が0.5~5.0μmである、請求項1~9のいずれか1項に記載のジルコニア複合焼結体。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ジルコニア複合焼結体及びその製造方法に関する。より詳細には、本発明は、強度及び透光性に優れ、かつ、焼結体の状態で加工性に優れるジルコニア複合焼結体及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
金属酸化物からなるセラミックスは、工業的に幅広く利用されてきた。中でも、ジルコニア焼結体は、その高い強度と審美性から、歯科用補綴物等の歯科材料用途に使用されている。
【0003】
ジルコニア焼結体は、強度に優れるため、補綴物等の歯科材料用途に使用された場合、破損などの問題はほとんど起きない。また、ジルコニア焼結体は、透光性も高く、口腔内で着色しづらいため、審美性にも優れる。一方、完全に焼結した状態の焼結体とした後は、高い硬度を有するため、歯科用加工機ではほとんど加工することができない。例えば、立方体の形状を有するジルコニア焼結体を、患者の歯の形状に合う形状を有するジルコニア焼結体を得るために機械加工すると、金属製の加工用工具の消耗が非常に大きくなる上、わずか1個の歯科用補綴物を製造する場合にも膨大な時間を要する。
【0004】
このような事情から、ジルコニア焼結体を歯科材料用途に使用する際には、通常、完全に焼結した焼結体ではなく、加工しやすい半焼結状態である仮焼体を所望の歯科用補綴物の形状に加工した後、さらに焼結させることにより、目的の歯科用補綴物の形状に加工された焼結体として製造される。その後、歯科用補綴物の形状を有する焼結体を歯科医院で患者の口腔内に装着した際に違和感なく適合するように、焼結体に対して微量の調整加工が行われている。
また、近年、仮焼体を所望の歯科用補綴物の形状に加工する際には、患者の治療部位の歯牙に合わせた形状を得ることができるCAD/CAMシステムによる機械加工が使用され、CAD/CAMシステム用の仮焼体(ミルブランク)が多用されている。
【0005】
上記のように、ジルコニア焼結体を歯科材料用途に使用する場合、ジルコニアの焼結における特有の問題に起因して、焼結体とした後に大きな機械加工を行うことを回避し、焼結体への加工は歯科医院で患者の口腔内に装着した際に微調整のために行う程度に留まっている。言い換えると、ジルコニアの焼結による段階的な物性変化に沿った、歯科材料用途における対応がなされている。
【0006】
また、歯科治療においては、上記のジルコニア焼結体の物性に起因する特有の事情を考慮して、歯列情報などの患者の口腔内形状の情報を取得する工程、取得した情報に基づいてCAD/CAMシステムにより仮焼体(ミルブランク)を所望の歯科用補綴物の形状に機械加工する工程、所望の歯科用補綴物の形状を有する仮焼体を焼結して焼結体を得る工程、及び歯科医院で患者の口腔内に装着した際に違和感なく適合するように焼結体に対して微量の調整加工をする工程、という多くの工程を経た治療が一般的に行われる。
【0007】
このように、ジルコニア焼結体の歯科用補綴物を用いた歯科治療において、1回の通院では、上記したすべての工程を完結することは困難である。そのため、1本の歯の治療であっても、歯科医院への通院が複数回になり、治療開始から治療完了までの治療期間も1か月以上を要することが多い。
【0008】
一方、患者としては、治療後の新しい人工歯が装着されるまでの時間を減らす点、通院負担を軽減する点から、できるだけ通院回数が少ないことが望ましく、短時間で治療を終えたいというニーズは年々高まっている。
【0009】
仮に、ジルコニア焼結体の状態において大幅な機械加工ができる場合、一度仮焼体の状態で機械加工し、その後、焼結によって焼結体を製造する工程が不要になり、患者の口腔内形状の情報を取得した後に、当該情報に基づいてCAD/CAMシステムにより未加工の焼結体を所望の歯科用補綴物の形状に機械加工し、患者の口腔内に装着して微調整の加工を行い、一日で歯科治療を終えることも可能となる。
【0010】
また、歯科用補綴物を用いる場合に一日で終える歯科治療は、ジルコニア以外の二ケイ酸リチウムガラスセラミック、長石系ガラスセラミック等の材料を用いた場合は可能になっているものの、ジルコニア焼結体の場合、ジルコニア焼結体の物性に起因する特有の事情があり、実現には高い困難性がある。
(【0011】以降は省略されています)
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