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公開番号2025029735
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-07
出願番号2023134523
出願日2023-08-22
発明の名称窒化アルミニウムグリーン体の製造方法
出願人株式会社トクヤマ
代理人
主分類C04B 35/581 20060101AFI20250228BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約【課題】 窒化アルミニウムスラリーを成形・加工して窒化アルミニウムグリーン体を製造する際、上記加工により生じる加工屑を、窒化アルミニウムスラリーに循環して使用する際、製品の窒化アルミニウム焼結体に対して悪影響無く、安定して行うことができる製造方法を提供する。
【解決手段】 窒化アルミニウム粉末、焼結助剤、有機バインダー及び有機溶媒を含む窒化アルミニウムスラリーを調製するスラリー調製工程において、スラリー調製工程、前記窒化アルミニウムスラリーを成形し、有機溶媒を除去するグリーン体成形工程、及び、前記グリーン体を加工する加工工程、前記加工工程より生成する加工屑をスラリー調製工程に戻して再利用する循環工程を含み、前記スラリー調製工程において、加工屑を溶解する窒化アルミニウムスラリー中の遊離アンモニア濃度を100ppm以下に調整する。
【選択図】 なし
特許請求の範囲【請求項1】
窒化アルミニウム粉末、焼結助剤、有機バインダー及び有機溶媒を含む窒化アルミニウムスラリーを調製するスラリー調製工程、前記窒化アルミニウムスラリーを成形し、有機溶媒を除去するグリーン体成形工程、及び、前記グリーン体を加工する加工工程、前記加工工程より生成する加工屑をスラリー調製工程に戻して再利用する循環工程を含み、前記スラリー調製工程において、前記加工屑を溶解する窒化アルミニウムスラリー中の遊離アンモニア濃度を100ppm以下に調整することを特徴とする窒化アルミニウムグリーン体の製造方法。
続きを表示(約 68 文字)【請求項2】
請求項1により製造された窒化アルミニウムグリーンシートを脱脂、焼成する窒化アルミニウム焼結体の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、窒化アルミニウムグリーン体の新規な製造方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
窒化アルミニウムは熱伝導率が高く絶縁性にも優れるため、その焼結体は半導体実装用基板をはじめとする基板、半導体製造装置の部材など様々な用途に用いられている。
【0003】
上記焼結体は、一般に、窒化アルミニウム粉末、焼結助剤、成形用バインダーを含む成形用組成物を成形した窒化アルミニウムグリーン体を製造し、これを脱脂、焼成することにより得られている。具体的に、窒化アルミニウム焼結基板を製造する場合を例に挙げると、前記成形用組成物を溶媒に分散せしめた窒化アルミニウムスラリーとし、これを例えば、ドクターブレード法によりシート状に成形し、溶媒を除去して得られたグリーン体を脱脂、焼成する方法が一般に採用されている。
【0004】
上記グリーン体の製造方法においては、上記溶媒を除去して得られたグリーン体は、脱脂、焼成に先立ち、グリーン体を所望の大きさや形状となるように加工されるが、その際グリーン体の加工屑が大量に発生する。従来、上記加工屑は、グリーン体の組成と同じであるため、これをスラリー調製工程に循環し、有効利用する方法が提案されている(特許文献1参照)。
しかしながら、前記加工屑を窒化アルミニウムスラリーに循環させてスラリーを調製した場合、加工屑がスラリーに十分溶解せず、最終的に得られる窒化アルミニウム焼結体の表面性状や強度に悪影響を及ぼす現象が生じる場合があること、また、かかる現象は、アルミニウムの直接窒化法や燃焼合成法など、窒化アルミニウム合成後に炭素除去のための酸化工程を経ない製造方法により得られた窒化アルミニウム粉末において顕著に生じることが判明した。
【0005】
尚、上記未溶解の加工屑をろ過により除去することも考えられるが、その場合は、ろ過装置が極めて短時間で破化するため、工業的な実施が困難となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開平9-87032号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従って、本発明は、窒化アルミニウムスラリーを成形・加工して窒化アルミニウムグリーン体を製造する窒化アルミニウムグリーン体の製造において、上記加工により生じる加工屑を、窒化アルミニウムスラリーに循環して使用する操作を、製品の窒化アルミニウム焼結体に対して悪影響無く、安定して行うことができる上記製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上記原因について検討を重ねたところ、前記グリーン体の製造工程において、原料を十分混合して窒化アルミニウムスラリーとするために数十時間という多大の時間を要し、その際、環境下に存在する水分の影響により、窒化アルミニウムスラリー中に存在する窒化アルミニウム粉末の分解が起こり、その際発生するアンモニアが、窒化アルミニウムスラリーへの加工屑の溶解を阻害しているとの知見を得た。かかる知見に基づき、更に検討を重ねた結果、加工屑を溶解する窒化アルミニウムスラリー中の遊離アンモニアの濃度を特定の範囲に調整することにより、前記加工屑を窒化アルミニウムスラリーに短時間で確実に溶解することができ、かかる加工屑の溶解不足が得られる焼結体に及ぼす影響を完全に防止し、本発明の目的を達成できることを見出し、本発明を完成した。
【0009】
即ち、本発明によれば、窒化アルミニウム粉末、焼結助剤、有機バインダー及び有機溶媒を含む窒化アルミニウムスラリーを調製するスラリー調製工程、前記窒化アルミニウムスラリーを成形し、有機溶媒を除去するグリーン体成形工程、及び、前記グリーン体を加工する加工工程、前記加工工程より生成する加工屑をスラリー調製工程に戻して再利用する循環工程を含み、前記スラリー調製工程において、前記加工屑を溶解する窒化アルミニウムスラリー中の遊離アンモニア濃度を100ppm以下に調整することを特徴とする窒化アルミニウムグリーン体の製造方法が提供される。
【0010】
また、本発明によれば、前記製造方法により得られた窒化アルミニウムグリーンシートを脱脂、焼成する窒化アルミニウム焼結体の製造方法も提供される。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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