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公開番号
2025039362
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-21
出願番号
2023146422
出願日
2023-09-08
発明の名称
制御装置
出願人
トヨタ自動車株式会社
代理人
弁理士法人 快友国際特許事務所
主分類
H02P
27/06 20060101AFI20250313BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約
【課題】 インバータのPWM制御に用いられるキャリア周波数とモータの円環振動の共振周波数との関係によって生じ得る振動や音を好適に低減する技術を提供する。
【解決手段】 制御装置は、直流電力を交流電力に変換してモータに供給するインバータを制御する。制御装置は、インバータのPWM(Pulse Width Modulation)制御に用いるキャリア周波数とモータの円環0次振動の共振周波数との差が所定の閾値よりも小さい場合に、インバータの素子温度が所定の温度以上またはモータのトルク変動量が所定の範囲内であるときは、キャリア周波数と共振周波数との差が所定の閾値よりも大きくなるようにキャリア周波数を共振周波数よりも低い第1の周波数に設定し、素子温度が所定の温度未満かつトルク変動量が所定の範囲外であるときは、キャリア周波数と共振周波数との差が所定の閾値よりも大きくなるようにキャリア周波数を共振周波数よりも高い第2の周波数に設定する。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
直流電力を交流電力に変換してモータに供給するインバータの制御装置であって、
前記制御装置は、前記インバータのPWM(Pulse Width Modulation)制御に用いるキャリア周波数と前記モータの円環0次振動の共振周波数との差が所定の閾値よりも小さい場合に、
前記インバータの素子温度が所定の温度以上または前記モータのトルク変動量が所定の範囲内であるときは、前記キャリア周波数と前記共振周波数との差が前記所定の閾値よりも大きくなるように前記キャリア周波数を前記共振周波数よりも低い第1の周波数に設定し、
前記素子温度が前記所定の温度未満かつ前記トルク変動量が前記所定の範囲外であるときは、前記キャリア周波数と前記共振周波数との差が前記所定の閾値よりも大きくなるように前記キャリア周波数を前記共振周波数よりも高い第2の周波数に設定する、
制御装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本明細書が開示する技術は、制御装置に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、インバータのPWM制御による電流が流れることにより駆動するモータが開示されている。この種のモータでは、固定子の円環振動の共振周波数が、インバータのPWM制御に用いられるキャリア周波数に近接すると、振動や音が発生することが知られている。
【0003】
特許文献1のモータでは、固定子鉄心に空隙部を形成することにより、固定子の剛性を低下させ、固定子の円環振動の共振周波数を低くしている。これにより、固定子の円環振動の共振周波数がPWM制御に用いられるキャリア周波数から遠ざかり、振動や音の発生が抑制される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2011-24366号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1では、モータを構成する固定子の設計を変更することにより共振周波数を調整して振動や音を抑制しているため、モータの設計や材料選択の自由度が低い。本明細書では、インバータのPWM制御に用いられるキャリア周波数とモータの円環振動の共振周波数との関係によって生じ得る振動や音を好適に低減する技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書は、直流電力を交流電力に変換してモータに供給するインバータの制御装置を開示する。前記制御装置は、前記インバータのPWM(Pulse Width Modulation)制御に用いるキャリア周波数と前記モータの円環0次振動の共振周波数との差が所定の閾値よりも小さい場合に、前記インバータの素子温度が所定の温度以上または前記モータのトルク変動量が所定の範囲内であるときは、前記キャリア周波数と前記共振周波数との差が前記所定の閾値よりも大きくなるように前記キャリア周波数を前記共振周波数よりも低い第1の周波数に設定し、前記素子温度が前記所定の温度未満かつ前記トルク変動量が前記所定の範囲外であるときは、前記キャリア周波数と前記共振周波数との差が前記所定の閾値よりも大きくなるように前記キャリア周波数を前記共振周波数よりも高い第2の周波数に設定する。
【0007】
上述したように、PWM制御に用いられるキャリア周波数と、モータの円環0次振動の共振周波数との差が所定の閾値よりも小さくなると、振動や音が生じ得る。上記の制御装置では、このような場合に、キャリア周波数を状況に応じて以下のように設定する。すなわち、制御装置は、インバータの素子温度が所定の温度以上またはモータのトルク変動量が所定の範囲内であるときは、キャリア周波数と共振周波数との差が所定の閾値よりも大きくなるように、キャリア周波数を共振周波数よりも低い値(第1の周波数)に設定する。キャリア周波数を低くすると、インバータを構成する素子の発熱量が低下する。素子温度が所定の温度以上である場合には、素子が過度に高温になることを抑制するために、制御装置はキャリア周波数を低周波数側の第1の周波数に設定する。また、制御装置は、モータのトルク変動量が所定の範囲内であるときにも、キャリア周波数を低周波側の第1の周波数に設定する。トルク変動量が大きくなると振動や音が生じ得るが、トルク変動量に起因する振動や音が許容される範囲内(すなわち、所定の範囲内)である場合には、制御装置はキャリア周波数を第1の周波数に設定する。インバータでは、キャリア周波数を低くすることにより、音が生じ得ることが知られているが、トルク変動量に起因する振動や音が小さいので、キャリア周波数を低くしても、全体の振動や音に対する影響は小さい。
【0008】
一方、制御装置は、インバータの素子温度が所定の温度未満かつモータのトルク変動量が所定の範囲外であるときは、キャリア周波数と共振周波数との差が所定の閾値よりも大きくなるように、キャリア周波数を共振周波数よりも高い値(第2の周波数)に設定する。キャリア周波数を高くすると、インバータを構成する素子の発熱量が増加する。しかしながら、素子温度が所定の温度未満であるため、素子の発熱量が増加しても素子に対する影響は小さい。また、トルク変動量が所定の範囲外であるときは、トルク変動量に起因する振動や音が大きくなり得る。このような場合には、制御装置はキャリア周波数を高くすることで、全体としての振動や音を低減することができる。
【0009】
以上の通り、上記の制御装置によれば、キャリア周波数と共振周波数との差が所定の閾値よりも小さい場合(すなわち、振動や音が生じ得る場合)に、インバータの素子温度やモータのトルク変動量に応じて、PWM制御に用いるキャリア周波数を高周波数側または低周波数側に移行させることで、インバータを構成する素子への熱影響や燃費への影響を抑制しながら、モータの設計等を変更することなく、キャリア周波数と共振周波数との関係に起因する振動や音を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
実施例に係るインバータ装置の回路図。
制御装置が実行する処理を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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