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公開番号2025066532
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-23
出願番号2023176211
出願日2023-10-11
発明の名称充電器
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人弁理士法人 快友国際特許事務所
主分類H02M 3/155 20060101AFI20250416BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】本明細書は、電源の電気特性の影響を抑えることのできる充電器を提供する。
【解決手段】充電器は昇圧回路を制御するコントローラを備える。コントローラは、昇圧回路の目標電圧と実電圧の二乗差分に基づいてFB指令を出力するFBモジュールと、目標電圧に基づいてFF指令を出力するFFモジュールと、FB指令とFF指令の合算値から昇圧回路のスイッチング素子を駆動するPWM信号を生成するドライバを備える。コントローラは、(1)FB指令をゼロとしつつ目標電圧を周波数スイープして目標電圧からリアクトルを流れる電流までの外乱伝達関数のボード線図上の外乱ピーク周波数を特定し、(2)理想的な電源が低電圧端に接続されていると仮定したときのコントローラの制御伝達関数のボード線図上の制御ピーク周波数と外乱ピーク周波数との差が所定の閾値周波数幅よりも大きくなるようにFBモジュールに含まれるFBゲインを決定する。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
低電圧端が電源に接続されており、高電圧端がバッテリに接続されており、前記低電圧端の電圧を昇圧して前記高電圧端から出力するためのリアクトルとスイッチング素子を備えている昇圧回路と、
前記低電圧端の実電圧が目標電圧に一致するように前記スイッチング素子を駆動するコントローラと、
を備えており、
前記コントローラは、
前記目標電圧の二乗と前記実電圧の二乗の差分に基づいてフィードバック指令を出力するフィードバックモジュールと、
前記目標電圧に基づいてフィードフォワード指令を出力するフィードフォワードモジュールと、
前記フィードバック指令と前記フィードフォワード指令の合算値から前記スイッチング素子を駆動するパルス幅変調信号を生成するドライバと、
を備えており、
前記コントローラは、
前記フィードバック指令をゼロとしつつ前記目標電圧を周波数スイープして前記目標電圧から前記リアクトルを流れる電流までの外乱伝達関数のボード線図上の外乱ピーク周波数を特定し、
外乱を生じない理想的な電源が前記低電圧端に接続されていると仮定したときの前記コントローラの制御伝達関数のボード線図上の制御ピーク周波数と前記外乱ピーク周波数との差が所定の閾値周波数幅よりも大きくなるように前記フィードバックモジュールに含まれるFBゲインを決定する、
充電器。
続きを表示(約 260 文字)【請求項2】
前記コントローラは、前記制御ピーク周波数が前記外乱ピーク周波数より高くなるように前記FBゲインを決定する、請求項1に記載の充電器。
【請求項3】
前記コントローラは、異なる複数のFBゲインと、それぞれのFBゲインが設定されたときの前記制御ピーク周波数を記憶しており、
複数の前記FBゲインの中から、前記制御ピーク周波数と前記外乱ピーク周波数の差が前記閾値周波数幅よりも大きく、かつ前記閾値周波数幅に最も近くなる前記FBゲインを選択する、請求項1または2に記載の充電器。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本明細書が開示する技術は、昇圧回路とコントローラを含む充電器に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1に、電気自動車のバッテリを充電する充電器が開示されている。電気自動車は、車輪を駆動する電気モータと、バッテリの直流電力を交流電力に変換して電気モータに供給するインバータを備える。特許文献1の充電器は、電気モータのコイルとインバータのスイッチング素子を昇圧回路として用いる。特許文献1の充電器は、電源の電圧よりも高い電圧のバッテリを、昇圧回路を用いて充電することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2021-175363号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
充電器のコントローラは、昇圧回路の目標電圧と実際の電圧(実電圧)との差分がゼロになるようにフィードバックモジュールを備える。昇圧回路の低電圧端に接続される電源の電気特性がフィードバックモジュールの制御特性に近いと、両者が干渉してフィードバック制御中の昇圧回路の電圧変動(あるいは電流変動)が大きくなるおそれがある。本明細書は、電源の電気特性との干渉が小さくなるように、自己の制御系を調整することのできる充電器を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書が開示する充電器は、昇圧回路とコントローラを備える。昇圧回路の低電圧端が電源に接続され、高電圧端がバッテリに接続される。昇圧回路は、低電圧端の電圧を昇圧して高電圧端から出力するためのリアクトルとスイッチング素子を備える。コントローラは、低電圧端の実電圧が目標電圧に一致するようにスイッチング素子を駆動する。
【0006】
コントローラは、フィードバックモジュール、フィードフォワードモジュール、ドライバを備える。フィードバックモジュールは、目標電圧の二乗と実電圧の二乗の差分に基づいてフィードバック指令を出力する。フィードフォワードモジュールは、目標電圧に基づいてフィードフォワード指令を出力する。ドライバは、フィードバック指令とフィードフォワード指令の合算値からスイッチング素子へのデューティ指令を生成し、そのデューティ比を有するパルス幅変調信号を生成する。生成されたパルス幅変調信号がスイッチング素子に供給される。なお、以下では、パルス幅変調信号をPWM(Pulse Width Moduration)信号と称する。
【0007】
コントローラは、充電を開始するのに先立って次の2個の処理を実行する。(1)フィードバック指令をゼロとしつつ目標電圧を周波数スイープして目標電圧からリアクトルを流れる電流までの外乱伝達関数のボード線図上の外乱ピーク周波数を特定する。(2)外乱を生じない理想的な電源が低電圧端に接続されていると仮定したときのコントローラの制御伝達関数のボード線図上の制御ピーク周波数と外乱ピーク周波数との差が所定の閾値周波数幅よりも大きくなるようにフィードバックモジュールに含まれるFBゲインを決定する。以上の処理により、外乱伝達関数と制御伝達関数の干渉が回避され、バッテリを充電する際に電源の電気特性がコントローラのフィードバック制御に与える影響を抑えることができる。
【0008】
本明細書が開示する充電器は、電気特性が未知の電源が接続された場合であっても電源の電気特性がフィードバック制御に与える影響を抑えることができる。
【0009】
コントローラは、制御ピーク周波数が外乱ピーク周波数より高くなるようにFBゲインを決定するとよい。制御帯域が外乱の帯域をカバーすることで、外乱を含めて、目標電圧と実電圧の差を小さくすることができる。
【0010】
コントローラは、異なる複数のFBゲインと、それぞれのFBゲインを選択したときの制御ピーク周波数を記憶しているとよい。この場合、コントローラは、複数のFBゲインの中から、制御ピーク周波数と外乱ピーク周波数の差が閾値周波数幅よりも大きく、かつ閾値周波数幅に最も近くなるFBゲインを選択する。外乱を生じない理想的な電源が低電圧端に接続されていると仮定したときのコントローラの制御伝達関数は、シミュレーションにより予め求めることができる。「外乱を生じない理想的な電源」は、シミュレーションにおいて、低電圧端の電圧変動に関わらずに電源の出力電流が一定となる電源モデルを設定すればよい。異なる複数のFBゲインと、それぞれのFBゲインを選択したときの制御ピーク周波数は、シミュレーションにより予め求めておくことができる。コントローラは、外乱ピーク周波数を特定したのち、迅速にFBゲインを決定することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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