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公開番号
2025037983
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-18
出願番号
2024208771,2023536820
出願日
2024-11-29,2021-12-17
発明の名称
セラミック物品及びそれを作製する方法
出願人
サン-ゴバン セラミックス アンド プラスティクス,インコーポレイティド
,
SAINT-GOBAIN CERAMICS AND PLASTICS, INC.
代理人
弁理士法人大塚国際特許事務所
主分類
C04B
38/00 20060101AFI20250311BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約
【課題】セラミック担体の構造が触媒体中の活性触媒材料の充填量を調節することを可能にする、触媒用セラミック担体を提供する。
【解決手段】連続マトリックスと、複数の離散領域としてマトリックス内に分布した分散相と、を含む、触媒担体などのセラミック物品が提供される。マトリックス及び離散領域は、異なる染料浸透試験値を有する。また、セラミック物品を作製及び特徴付ける方法、並びにセラミック物品を含む触媒体を提供する。
【選択図】図2C
特許請求の範囲
【請求項1】
セラミック物品であって、
(a)複数の第1のアルミナ粒子及び複数の第2のアルミナ粒子を含む、アルミナ粒
子の硬質形成物であって、両方の複数の粒子が、前記硬質形成物全体にわたってランダム
に分布し、
1)前記第2のアルミナ粒子が、5原子パーセント以下のZnI
2
染料浸透試験値
を有し、前記第1のアルミナ粒子が、前記第2のアルミナ粒子のZnI
2
染料浸透試験値
の少なくとも2倍のZnI
2
染料浸透試験値を有し、
2)前記硬質形成物が、総断面積を有し、各複数の粒子が、前記総断面積の一部を
占有し、前記第2のアルミナ粒子の断面積が、前記総断面積の5%~50%である、硬質
形成物と、
(b)前記第1及び第2のアルミナ粒子上に分散された触媒活性金属と、を含む、セ
ラミック物品。
続きを表示(約 760 文字)
【請求項2】
前記第1のアルミナのZnI
2
染料浸透試験値が、前記第2のアルミナのZnI
2
染
料浸透試験値よりも少なくとも3倍大きい、請求項1に記載の物品。
【請求項3】
前記第1のアルミナのZnI
2
染料浸透試験値が、前記第2のアルミナのZnI
2
染
料浸透試験値よりも少なくとも4倍大きい、請求項1に記載の物品。
【請求項4】
前記第1のアルミナのZnI
2
染料浸透試験値が、10原子パーセントよりも大きい
、請求項1に記載の物品。
【請求項5】
前記第1のアルミナのZnI
2
染料浸透試験値が、15原子パーセントよりも大きい
、請求項1に記載の物品。
【請求項6】
前記第2のアルミナの染料浸透試験値が、3原子パーセント以下である、請求項1に
記載の物品。
【請求項7】
前記第1のアルミナの染料浸透試験値と前記第2のアルミナの染料浸透試験値との比
が、少なくとも2:1である、請求項1に記載の物品。
【請求項8】
前記第2のアルミナ粒子の断面積が、前記総断面積の8%~40%である、請求項1
に記載の物品。
【請求項9】
前記第2のアルミナ粒子の断面積が、前記総断面積の10%~30%である、請求項
1に記載の物品。
【請求項10】
約0.2cm
3
/g~約0.6cm
3
/gの総細孔容積を更に含む、請求項1に記載
の物品。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、連続マトリックスを形成する複数の第1のアルミナ粒子と、マトリ
ックス内に分散された複数の第2のアルミナ粒子と、を含む、セラミック物品に関し、第
1及び第2の複数のアルミナ粒子は、異なる染料浸透試験値を有する。本開示はまた、セ
ラミック物品の表面上に触媒活性材料を組み込んだ触媒に関する。
続きを表示(約 4,400 文字)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0002】
触媒は、概して、担体、典型的にはセラミック材料から作製されたセラミック物品に
、触媒活性材料、例えば金属を含浸させることによって作製されている。特定の態様では
、担体に対する触媒活性材料の重量比が高すぎる触媒は、望ましくない場合がある。例え
ば、触媒が、触媒活性材料の充填量が多いために長い寿命を有する場合であっても、反応
器内の単位容積当たりの触媒充填量が少ないことが所望される反応器内で使用する場合、
触媒は非常に高価となり、経済的に成り立たなくなる場合がある。したがって、セラミッ
ク担体の構造が触媒体中の活性触媒材料の充填量を調節することを可能にする触媒用セラ
ミック担体が当該技術分野において必要とされている。
【0003】
本開示は、アルミナ粒子の硬質形成物を含むセラミック物品に関する。硬質形成物は
、複数の第1のアルミナ粒子及び複数の第2のアルミナ粒子を含む。両方の複数の粒子は
、硬質形成物全体にランダムに分布している。第2のアルミナ粒子は、5原子パーセント
以下のZnI
2
染料浸透試験値を有し、第1のアルミナ粒子は、第2のアルミナ粒子のZ
nI
2
染料浸透試験値の少なくとも2倍のZnI
2
染料浸透試験値を有する。硬質形成物
は、総断面積を有する。各複数の粒子は、総断面積の一部を占有し、第2のアルミナ粒子
の断面積は、総断面積の5%~50%である。
【0004】
一部の態様では、セラミック物品の実施形態は、連続マトリックス(すなわち、第1
のアルミナ粉末)のZnI
2
染料浸透試験値よりも低い、分散相(すなわち、第2のアル
ミナ粉末)のZnI
2
染料浸透試験値を有する。一実施形態は、第1のアルミナ粒子の染
料浸透試験値と第2のアルミナの染料浸透試験値との比が少なくとも2:1であるセラミ
ック物品に関する。一実施形態は、染料浸透試験値が、走査型電子顕微鏡(scanning ele
ctron microscopy、SEM)及びエネルギー分散型X線分光法(energy dispersive X-ra
y spectroscopy、EDS)のうちの1つ以上を含む方法によって得られる、セラミック物
品に関する。一実施形態は、浸透試験値がZnI
2
染料浸透試験によって判定されるセラ
ミック物品に関する。一実施形態は、連続マトリックスを形成する複数の第1のアルミナ
粒子が、10原子パーセント以上のZnI
2
染料浸透試験値を有するセラミック物品に関
する。一実施形態は、分散相を形成する複数の第2のアルミナ粒子が、5原子パーセント
以下のZnI
2
染料浸透試験値を有するセラミック物品に関する。
【0005】
一部の態様では、セラミック物品の実施形態は、約0.2cm
3
/g~約0.7cm
3
/gである総細孔容積を有する。一実施形態は、総細孔容積が約0.3cm
3
/g~約
0.6cm
3
/gであるセラミック物品に関する。一実施形態は、セラミック物品の総細
孔容積が約0.35cm
3
/g~約0.5cm
3
/gであるセラミック物品に関する。一
実施形態は、総表面積が約0.4m
2
/g~約3m
2
/gであるセラミック物品に関する
。一実施形態は、総表面積が約0.4m
2
/g~約1.5m
2
/gであるセラミック物品
に関する。一実施形態は、総表面積が約0.5m
2
/g~約0.85m
2
/gであるセラ
ミック物品に関する。
【0006】
本開示はまた、本明細書に記載されるセラミック物品上に堆積された金属を含む金属
系触媒体に関する。一実施形態は、金属が銀である触媒体に関する。一実施形態は、セラ
ミック物品上に堆積された銀を含む触媒体に関し、セラミック物品は、連続アルミナマト
リックスと、複数の離散領域として連続アルミナマトリックス内に分布された分散アルミ
ナ相と、を含み、物品は、0.3cm
3
/g~0.6cm
3
/gの総細孔容積と、0.5
m
2
/g~0.85m
2
/gの総表面積と、を有し、連続アルミナマトリックスは、10
%以上のZnI
2
染料浸透試験値を有し、分散アルミナ相は、5原子パーセント以下のZ
nI
2
染料浸透試験値を有し、分散アルミナ相は、セラミック物品の断面積の5%~50
%を覆う。
【0007】
一実施形態は、第1の複数のアルミナ粒子及び第2の複数のアルミナ粒子がα-アル
ミナを含む、セラミック物品の作製するための方法に関する。一実施形態は、第2の複数
のアルミナ粒子が溶融アルミナを含む、セラミック物品の作製するための方法に関する。
一実施形態は、第2の複数のアルミナ粒子が板状アルミナを含む、セラミック物品の作製
するための方法に関する。一実施形態は、結合材料を含むセラミック物品を作製するため
の方法に関し、結合材料はケイ酸マグネシウムである。
【図面の簡単な説明】
【0008】
前述の概要、並びに本発明の以下の詳細な説明は、添付の図面と併せて読めばよりよ
く理解されるであろう。
図1は、分散相の量の関数としてのセラミック物品の表面積及び吸水率を示す。
図2Aは、それぞれ100倍、250倍及び500倍の倍率での本発明の物品の微細構造を示す。
図2Bは、それぞれ100倍、250倍及び500倍の倍率での本発明の物品の微細構造を示す。
図2Cは、それぞれ100倍、250倍及び500倍の倍率での本発明の物品の微細構造を示す。
図3Aは、エポキシ中にマウントされ、断面化され、1μm仕上げまで研磨された本発明の物品のSEM画像を示す。
図3Bは、エポキシ中にマウントされ、断面化され、1μm仕上げまで研磨された本発明の物品のSEM画像を示す。
図4Aは、ZnI
2
染料浸透試験のためのエネルギー分散型X線分光法(EDS)データ処理を示す。
図4Bは、ZnI
2
染料浸透試験のためのエネルギー分散型X線分光法(EDS)データ処理を示す。
図5Aは、本発明の別の実施形態のEDSデータを示す。
図5Bは、本発明の別の実施形態のEDSデータを示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本開示は、概して、触媒担体用途を含む様々な用途において、例えば、エチレンオキ
シドを生成するためのエチレンの直接酸化において使用される触媒のための触媒担体とし
て使用され得るセラミック物品に関する。本明細書に記載されるセラミック物品は、少な
くとも複数の第1のアルミナ粒子及び複数の第2のアルミナ粒子を含む。本開示はまた、
第1のアルミナ粒子及び第2のアルミナ粒子から物品を作製する方法に関する。
【0010】
いかなる特定の理論にも束縛されることを望むものではないが、本明細書に記載され
るように、担体上に充填される活性触媒材料の量をどのように調節するかという問題を解
決する触媒担体を作製するためのセラミック物品を提供することができ、それによって、
例えば、反応器中の容積基準でより低い触媒の充填が望ましい場合に、より経済的に競争
力のある触媒を提供することができると考えられる。本明細書に説明されるように、銀含
浸触媒全体にわたる高密度(すなわち、低多孔度)領域の追加は、触媒が、低多孔度領域
を含有しないがそれ以外は同一の触媒において可能であるよりも高い作業速度をシミュレ
ートすることを可能にし、それによって、反応器の生成速度を維持しながら、反応器中の
銀の量の低減を可能にする。一部の実施形態では、かかる調節は、触媒系、例えば、エチ
レン酸化(ethylene oxidation、EO)触媒系における高い作業速度をシミュレートし得
る。担体中に大きな高密度/低多孔度領域を導入することによって、活性触媒材料が浸透
することができない領域が担体中に存在することになる。しかしながら、大きな高密度/
低多孔度領域を取り囲むマトリックス領域では、吸水率と表面積との比は保存されたまま
であり、マトリックス領域中の活性触媒材料の予想される濃度及び粒径が維持される。マ
トリックス領域における吸水率と表面積との比を維持することによって、担体上の活性触
媒材料の総充填量が低減されても、大きな高密度/低多孔度領域なしで作製された担体と
比較して、初期触媒性能が維持されることが予想される。触媒の予想寿命が比較的短い場
合、より少ない量の活性触媒材料、例えば銀を使用することは、経済的利点を提供し、そ
の結果、より多い量の活性触媒材料は触媒の寿命にわたって利点を提供しなくなる。加え
て、担体に使用されるアルミナの収縮は、製造中の担体の熱処理中に1以上のアルミナ粒
子の周囲にクラックが入るのを回避するように好適に適合されることが望ましい。いかな
るクラックによっても導入される多孔性は、マトリックス相の吸水率と表面積との比を変
化させる可能性があり、これは、本発明によって導入される利点の一部を低下させる効果
を有する可能性がある。
(【0011】以降は省略されています)
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