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公開番号
2025034926
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-13
出願番号
2023141607
出願日
2023-08-31
発明の名称
発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法、及び発泡性スチレン系樹脂粒子
出願人
株式会社カネカ
代理人
個人
主分類
C08J
9/16 20060101AFI20250306BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】無機物を含有する発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法において、発泡性、成形性、及び断熱性能に優れた発泡性スチレン系樹脂粒子を製造できる方法を提供する。
【解決手段】発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法であって、スチレン系の基材樹脂と、無機物と、発泡剤とを含む樹脂溶融物を調製する工程、及び前記樹脂溶融物を複数の小孔を有するダイスから加圧循環水中に押出し、回転カッターで切断して粒子化する工程、を含み、前記基材樹脂は、少なくとも、(メタ)アクリル酸に由来する構成単位を3~20%有する第一スチレン系樹脂を含む、発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法が提供される。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法であって、
スチレン系の基材樹脂と、無機物と、発泡剤とを含む樹脂溶融物を調製する工程、及び
前記樹脂溶融物を複数の小孔を有するダイスから加圧循環水中に押出し、回転カッターで切断して粒子化する工程、を含み、
前記基材樹脂は、少なくとも、(メタ)アクリル酸に由来する構成単位を3~20%有する第一スチレン系樹脂を含む、発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法。
続きを表示(約 400 文字)
【請求項2】
前記無機物は、輻射伝熱抑制剤を含む、請求項1に記載の発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法。
【請求項3】
前記無機物は、炭素系輻射伝熱抑制剤を含む、請求項1に記載の発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法。
【請求項4】
前記無機物の平均粒径が12μm以下2μm以上である、請求項1に記載の発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法。
【請求項5】
前記加圧循環水の温度が60℃以上99℃以下である、請求項1に記載の発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法。
【請求項6】
前記加圧循環水の圧力が0.5MPa以上2.0MPa以下である、請求項1に記載の発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法。
【請求項7】
請求項1~6のいずれかに記載の発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法によって得られる発泡性スチレン系樹脂粒子。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法、及び発泡性スチレン系樹脂粒子に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
ポリスチレンを基材樹脂とした発泡成形体は、軽量性と断熱性に優れることから、住宅用等の断熱材として広く用いられている。当該発泡成形体に断熱性を付与する一方策として、発泡成形体にグラファイト等の無機物を輻射伝熱抑制剤として含有させることが行われている(例えば、特許文献1、2)。
【0003】
一方、耐熱性の観点では、ポリスチレン発泡成形体は加熱時における寸法変化率が大きいため、高温部分(例えば、給湯タンク等の表面)に接する状態での使用が難しい場合がある。この問題に対処する一方策として、基材樹脂としてスチレン-アクリル酸の共重合体を用いることで耐熱性を付与することが行われている。
【0004】
さらに、発泡性スチレン系樹脂粒子は、使用する金型に応じて不特定形状の発泡体を成形できるため、適用範囲が広いことが知られている。この利点を活かすためには、発泡性スチレン系樹脂粒子が成形性に優れるものであることが好ましい。例えば、予備発泡や成形時の条件に大きな影響を受けることなく、常に高品質の発泡成形体が得られる発泡性スチレン系樹脂粒子であることが望まれる。
【0005】
特許文献3には、スチレン-(メタ)アクリル酸共重合体とポリスチレン、黒鉛(グラファイト)、及び発泡剤を含む発泡性スチレン系樹脂粒子に関する事項が記載されている。この発泡性スチレン系樹脂粒子は、スチレン-(メタ)アクリル酸共重合体と黒鉛を含むスチレン系重合体種粒子に、スチレンを含浸して重合させ、その後、発泡剤を含浸させたものである。これにより、粒子間に間隙が少なく、良好な形状のスチレン系樹脂発泡粒子成形体が得られるとされている。一方で、種粒子にスチレンを含浸して重合することなく、スチレン-(メタ)アクリル酸共重合体とポリスチレン樹脂とを溶融混練することのみにより発泡性スチレン系樹脂粒子を作製した場合には、発泡成形体を成形できないか、発泡粒子間に大きな間隙が存在する発泡成形体しか得られておらず、成形性が大きく劣っている(比較例1-3)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
国際公開第2019/198790号
特開2020-033481号公報
特開2014-148558号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
一般に、樹脂と無機物を含む発泡性樹脂粒子は、無機物を含まない系に比べて発泡成形性は低下する。詳細には、樹脂に無機物が存在することで、無機物を起因として、発泡時にセル膜が破泡しやすくなる。そして、セル膜が破泡して独立気泡率が低下することで、発泡粒子中に残存する発泡剤が逸散しやすくなる。その結果、成形性も低下し、融着及び表面美麗性に優れた成形体を得ることが難しくなる。これは、黒鉛に限らず、タルク等を含めた無機物全般について起こり得ることである。
【0008】
また、スチレン-(メタ)アクリル酸共重合体等のメタクリル酸変性スチレン系樹脂は、スチレン単独重合体等の単なるスチレン系樹脂に比べてガラス転移温度が高いため、発泡成形の際に高い熱量が必要となる。このことから、メタクリル酸変性スチレン系樹脂を用いると、発泡成形の加工性が低くなり、融着及び表面美麗性に優れる成形体を得ることが難しくなるという課題がある。ここで、メタクリル酸変性スチレン系樹脂に黒鉛のような無機物を含有させると、さらに発泡成形性が低下することが予見される。特許文献3でも、スチレン-(メタ)アクリル酸共重合体とポリスチレンの溶融混合物に黒鉛などのフィラーを混合すると発泡性が著しく悪化する問題点が指摘されている(段落〔0005〕)。
【0009】
しかし、無機物を含む発泡性スチレン系樹脂粒子を製造する場合、従来の重合法では水に分散しない無機物を含有させることは困難であり、また水で無機物が凝集してしまうため、樹脂に含有させると無機物の粒子径が大きくなりやすい。そのため、無機物に起因する発泡時のセル膜破泡が起こりやすくなり、成形性が低下する。特許文献3に記載の技術のように、種粒子に無機物を含有させておき、無機物を含有しない樹脂を種粒子に重合させる方法もあるが、この方法では種粒子のみに無機物が存在することになり、断熱性能を効果的に発現させることが難しい。
【0010】
そこで本開示は、無機物を含有する発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法において、発泡性、成形性、及び断熱性能に優れた発泡性スチレン系樹脂粒子を製造できる方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)
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