特許ウォッチ

公開番号2025034614
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-13
出願番号2023141099
出願日2023-08-31
発明の名称外装アンテナカバー
出願人三恵技研工業株式会社
代理人個人
主分類H01Q 1/42 20060101AFI20250306BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】レーダー装置等のアンテナ装置を雨水等の水から確実に保護することができる外装アンテナカバーを提供する。
【解決手段】外装レドームカバーとして車両に設置される外装アンテナカバーであって、電磁波透過性の合成樹脂で形成され、レーダー装置10の電磁波照射方向に配置されると共に、車両の外側から視認される外装基板2と、外装基板2の上端から内方に延設される天板3と、外装基板2の下端から内方に延設される底板4と、外装基板2から内方に突出するようしてレーダー装置10の左右両側にそれぞれ設けられる止水側壁61、62を備え、天板3と底板4と左右両側の止水側壁61、62がレーダー装置10の外周を覆うように配置され、少なくとも左右両側の止水側壁61、62の何れか一方の前端縁が、別体の外装基板2に凹凸嵌合して固着されている。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項１】
電磁波透過性の合成樹脂で形成され、アンテナ装置の電磁波照射方向に配置されると共に、外側から視認される外装基板と、
前記外装基板の上端から内方に延設される天板と、
前記外装基板の下端から内方に延設される底板と、
前記外装基板から内方に突出するようして前記アンテナ装置の左右両側にそれぞれ設けられる止水側壁とを備え、
前記天板と前記底板と左右両側の前記止水側壁が前記アンテナ装置の外周を覆うように配置され、
少なくとも左右両側の前記止水側壁の何れか一方の前端縁が、別体の前記外装基板に固着されていることを特徴とする外装アンテナカバー。
続きを表示（約 790 文字）【請求項２】
左右両側の前記止水側壁の双方の前端縁が、それぞれ別体の前記外装基板に固着されていることを特徴とする請求項１記載の外装アンテナカバー。
【請求項３】
前記外装基板が、内側の一次成形材と、前記一次成形材の外側に積層固着されて外表面を構成する二次成形材とで形成され、
前記止水側壁の前端縁が、前記一次成形材に凹凸嵌合して固着されていることを特徴とする請求項１又は２記載の外装アンテナカバー。
【請求項４】
前記アンテナ装置に対応する前記外装基板の所定領域に、前記一次成形材と前記二次成形材に挟まれるようにしてヒーター線が設けられていることを特徴とする請求項３記載の外装アンテナカバー。
【請求項５】
前記天板と前記底板と左右両側の前記止水側壁が前記アンテナ装置の外周縁から離間して配置され、
前記天板と前記底板と左側の前記止水側壁と右側の前記止水側壁のそれぞれと、前記アンテナ装置の外周縁との離間距離が５ｍｍ以内に設定されていることを特徴とする請求項１又は２記載の外装アンテナカバー。
【請求項６】
前記外装基板の内面に形成された凸部若しくは凹部が前記止水側壁の前端縁に凹凸嵌合されていることを特徴とする請求項１又は２記載の外装アンテナカバー。
【請求項７】
前記外装基板の内面側に形成された凹溝の内部に凸部が形成され、
前記止水側壁の前端縁が前記凹溝に嵌合されると共に、前記止水側壁の前端縁に形成された側壁凹部が前記凸部に凹凸嵌合されていることを特徴とする請求項１又は２記載の外装アンテナカバー。
【請求項８】
前記アンテナ装置が車載レーダー装置であり、外装レドームカバーとして車両に設置されることを特徴とする請求項１又は２記載の外装アンテナカバー。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、例えば車載レーダー装置の電磁波照射方向に配置され、車両の外側から視認される外装レドームカバー等の外装アンテナカバーに関する。
続きを表示（約 2,100 文字）【背景技術】
【０００２】
従来、車載レーダー装置の照射方向に配置され、車両の外側から視認される外装レドームカバーとして特許文献１のバンパーがある。特許文献１のバンパーは、樹脂成形で形成されると共に、雨水から車載レーダー装置を保護するように、車載レーダー装置の電磁波照射方向である車載レーダー装置の正面側から車載レーダー装置の一方の側面側に亘って設けられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
特許第３４１９６７５号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
ところで、車両に搭載される車載レーダー装置等に雨水等の水から保護する止水構造を設ける場合、レーダー装置の電磁波照射方向に配置される電磁波透過性の外装基板に加え、レーダー装置の上下左右を覆うように止水部材を配置することが望ましい。更に、屋外等に固定して設置されるアンテナ装置についても同様の止水構造を設けることが好ましい。
【０００５】
また、合成樹脂製のバンパーのように長尺の外装基板においてレーダー装置の上下左右を覆うように止水部材を配置する際には、レーダー装置の左側と右側を覆うように設けられる止水部材のうち、少なくとも一方は外装基板の長手方向の途中位置から内側に突出するようにして設置する必要がある。
【０００６】
しかしながら、合成樹脂製の外装基板の長手方向の途中位置から内側に突出するようにして、止水部材を外装基板に一体的に樹脂成形すると、図１１に示すように、外装基板２０１の止水部材２０２に対応する外表面２０３の箇所に凹み２０４が形成され、外装レドームカバーの意匠性が損なわれるという問題を生ずる。そのため、外側から視認される外表面の意匠性を損なうことなく、レーダー装置等のアンテナ装置を雨水等の水から確実に保護することができる外装アンテナカバーが求められている。
【０００７】
本発明は上記課題に鑑み提案するものであり、レーダー装置等のアンテナ装置を雨水等の水から確実に保護することができる外装アンテナカバーを提供することを目的とする。また、本発明の他の目的は、外側から視認される外表面の所要の意匠性を確保することができる外装アンテナカバーを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【０００８】
本発明の外装アンテナカバーは、電磁波透過性の合成樹脂で形成され、アンテナ装置の電磁波照射方向に配置されると共に、外側から視認される電磁波透過性の外装基板と、前記外装基板の上端から内方に延設される天板と、前記外装基板の下端から内方に延設される底板と、前記外装基板から内方に突出するようして前記アンテナ装置の左右両側にそれぞれ設けられる止水側壁とを備え、前記天板と前記底板と左右両側の前記止水側壁が前記アンテナ装置の外周を覆うように配置され、少なくとも左右両側の前記止水側壁の何れか一方の前端縁が、別体の前記外装基板に固着されていることを特徴とする。
これによれば、レーダー装置等のアンテナ装置の電磁波照射方向に配置される外装基板に加え、天板と底板と左右両側の止水側壁でアンテナ装置の外周を覆うことにより、雨水等の水が浸入する経路を複雑化させ、アンテナ装置、特にアンテナ装置の電磁波送信面、電磁波受信面或いは電磁波送受信面を雨水や雪等の水から確実に保護することができる。また、止水側壁の前端縁を合成樹脂で形成された別体の外装基板に固着することにより、外装基板に止水側壁を一体的に樹脂成形した場合に生ずる外装基板の外表面の凹みの発生を無くすことができ、車両等の外側から視認される外表面の所要の意匠性を確保することができ、外装アンテナカバーの良好な美観を確保することができる。
【０００９】
本発明の外装アンテナカバーは、左右両側の前記止水側壁の双方の前端縁が、それぞれ別体の前記外装基板に固着されていることを特徴とする。
これによれば、外装基板が合成樹脂製のバンパーのような長尺の外装基板である場合に、外装基板の左右方向における任意位置にレーダー装置等のアンテナ装置を配置しても、アンテナ装置を雨水等の水から確実に保護することができる。
【００１０】
本発明の外装アンテナカバーは、前記外装基板が、内側の一次成形材と、前記一次成形材の外側に積層固着されて外表面を構成する二次成形材とで形成され、前記止水側壁の前端縁が、前記一次成形材に凹凸嵌合して固着されていることを特徴とする。
これによれば、一次成形材の凹凸嵌合する凹部又は凸部の形成で合成樹脂製の一次成形材の表面に万一微小凹部又は微小凸部が形成された場合にも、外表面を合成樹脂製の二次成形材で形成することにより、外装アンテナカバーの外表面では微小凹部や微小凸部の影響を無くすことができ、車両等の外側から視認される外表面の所要の意匠性をより確実に確保することができる。
（【００１１】以降は省略されています）

関連特許