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公開番号
2025034154
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-13
出願番号
2023140357
出願日
2023-08-30
発明の名称
水洗大便器
出願人
TOTO株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
E03D
11/08 20060101AFI20250306BHJP(上水;下水)
要約
【課題】本発明は、溜水面が大きく形成されても、汚物の排出性能を向上させることができると共に汚物受け面を十分に洗浄することができる水洗大便器を提供することを目的としている。
【解決手段】本発明は、汚物受け面14、リム部16及びツボ部18を備えたボウル部6と、ボウル部6の左側に設けられてリム部16に沿って洗浄水を吐水する第1吐水口20と、ボウル部6の右側に設けられてボウル部6の後側領域に向けて洗浄水を吐水する第2吐水口22と、ボウル部6の底部に接続される排水管路10と、を有し、汚物受け面14とリム部16の内周面16aとは接続部30により接続され、この接続部30は、ボウル部6の後側領域において、リム部16に沿って旋回する洗浄水の流れ方向に向けて上方に傾斜する上り傾斜部32と、この上り傾斜部32の下流側に位置して洗浄水の流れ方向に向けて下方に傾斜する下り傾斜部36と、を備えている。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
洗浄水源から供給される洗浄水により汚物を排出する水洗大便器であって、
ボウル形状の汚物受け面と、この汚物受け面の外縁から立ち上がる内周面を有するリム部と、上記汚物受け面の下方に形成されその内部に溜水面が形成されるツボ部と、を備えたボウル部と、
上記ボウル部の左右方向の一方側の上記リム部に設けられ、上記リム部の内周面に沿って洗浄水を吐水して旋回流を形成する第1吐水口と、
上記ボウル部の左右方向の他方側の上記リム部に設けられ、上記第1吐水口から吐水される洗浄水の旋回方向と同一方向で且つ上記ボウル部の後側領域に向けて洗浄水を吐水する第2吐水口と、
上記ボウル部の底部に接続される排水管路と、
を有し、
上記汚物受け面と上記リム部の内周面とは接続部により接続され、この接続部は、上記ボウル部の後側領域において、リム部に沿って旋回する洗浄水の流れ方向に向けて上方に傾斜する上り傾斜部と、この上り傾斜部の下流側に位置して洗浄水の流れ方向に向けて下方に傾斜する下り傾斜部と、を備えていることを特徴とする水洗大便器。
続きを表示(約 480 文字)
【請求項2】
上記上り傾斜部は、下方に向けて凹むように湾曲した凹状湾曲部を備え、上記下り傾斜部は、上方に向けて突出するように湾曲した凸状湾曲部を備えている、請求項1に記載の水洗大便器。
【請求項3】
上記上り傾斜部は、上記凹状湾曲部の下流側に位置して上方に向けて突出するように湾曲した凸状湾曲部を備えている、請求項2に記載の水洗大便器。
【請求項4】
上記上り傾斜部と上記下り傾斜部との間には、ほぼ水平に形成された水平部が設けられている、請求項1~3の何れか1項に記載の水洗大便器。
【請求項5】
上記水平部は、上記第2吐水口とは反対側の上記ボウル部の左右方向の一方側に設けられている、請求項4に記載の水洗大便器。
【請求項6】
上記汚物受け面の高さは、上記ボウル部の後側領域において、上記ボウル部の左右方向の一方側よりも他方側が低くなっている、請求項1に記載の水洗大便器。
【請求項7】
上記上り傾斜部は、上記第2吐水口の近傍に位置している、請求項1に記載の水洗大便器。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、水洗大便器に係り、特に、洗浄水源から供給される洗浄水により汚物を排出する水洗大便器に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)
【背景技術】
【0002】
従来から、例えば、特許文献1に記載されているように、汚物を受ける汚物受け面と、この汚物受け面の上方に形成されたリム部と、汚物受け面の下方に形成されその内部に溜水面が形成されるツボ部と、リム部に設けられ旋回流を形成する第1吐水口及び第2吐水口と、を備える水洗大便器が知られている。
また、このような水洗大便器においては、第1吐水口がボウル部の前方に設けられ、第2吐水口がボウル部の後方に設けられている。第2吐水口から吐水された一部の洗浄水は、ツボ部内の溜水面に直接流入し、ツボ部の底壁に衝突した後、ツボ部内で縦旋回する流れを形成するようになっている。これにより、汚物が排水管路内に押し込まれて排出されるようになっている。一方、第2吐水口から吐水された残りの洗浄水は、リム部に沿って旋回し、汚物受け面を流下するようになっている。これにより、汚物受け面に付着した汚物が洗い流されるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2021-71009号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、このような水洗大便器において、乾燥面である汚物受け面の面積を小さくして汚物の付着を抑制するために溜水面を従来よりも大きくすることが考えられる。
しかしながら、上述した特許文献1に記載されたような水洗大便器では、溜水面を従来よりも大きく形成すると、ツボ部内で縦旋回する流れが分散するので、洗浄水を第2吐水口からツボ部内の溜水面に直接流入させても、汚物を排出するのに十分な縦旋回の流れを形成することができない。これにより、汚物、特に、溜水面の表面に浮遊している浮遊系汚物を十分に排出することができないという問題がある。
一方、第2吐水口からツボ部内の溜水面に直接流入する洗浄水の流量を増やすと、ツボ部内で縦旋回する流れの勢いを強くすることができるが、リム部に沿って旋回する洗浄水が減るため、汚物受け面を十分に洗浄することができないという問題がある。
【0005】
本発明は、上述した問題を解決するためになされたものであり、溜水面が大きく形成されても、汚物の排出性能を向上させることができると共に汚物受け面を十分に洗浄することができる水洗大便器を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するために、本発明は、洗浄水源から供給される洗浄水により汚物を排出する水洗大便器であって、ボウル形状の汚物受け面と、この汚物受け面の外縁から立ち上がる内周面を有するリム部と、汚物受け面の下方に形成されその内部に溜水面が形成されるツボ部と、を備えたボウル部と、ボウル部の左右方向の一方側のリム部に設けられ、リム部の内周面に沿って洗浄水を吐水して旋回流を形成する第1吐水口と、ボウル部の左右方向の他方側のリム部に設けられ、第1吐水口から吐水される洗浄水の旋回方向と同一方向で且つボウル部の後側領域に向けて洗浄水を吐水する第2吐水口と、ボウル部の底部に接続される排水管路と、を有し、汚物受け面とリム部の内周面とは接続部により接続され、この接続部は、ボウル部の後側領域において、リム部に沿って旋回する洗浄水の流れ方向に向けて上方に傾斜する上り傾斜部と、この上り傾斜部の下流側に位置して洗浄水の流れ方向に向けて下方に傾斜する下り傾斜部と、を備えている。
このように構成された本発明においては、汚物受け面とリム部の内周面とは接続部により接続され、この接続部は、ボウル部の後側領域において、リム部に沿って旋回する洗浄水の流れ方向に向けて上方に傾斜する上り傾斜部と、この上り傾斜部の下流側に位置して洗浄水の流れ方向に向けて下方に傾斜する下り傾斜部と、を備えているので、第2吐水口から吐水された一部の洗浄水は、上り傾斜部を流れることにより圧力損失を受けて流下し、ツボ部の溜水面に勢いよく流入して縦旋回の流れを形成する。このため、汚物の排出性能を向上させることができる。一方、第2吐水口から吐水された残りの洗浄水は、下り傾斜部を流れることにより流速が上がり、リム部に沿って勢いよく旋回する。このため、洗浄水を汚物受け面全体に行き渡らせることができる。
よって、溜水面が大きく形成されても、汚物の排出性能を向上させることができると共に汚物受け面を十分に洗浄することができる。
【0007】
また、本発明において、好ましくは、上り傾斜部は、下方に向けて凹むように湾曲した凹状湾曲部を備え、下り傾斜部は、上方に向けて突出するように湾曲した凸状湾曲部を備えている。
このように構成された本発明においては、上り傾斜部は、下方に向けて凹むように湾曲した凹状湾曲部を備え、下り傾斜部は、上方に向けて突出するように湾曲した凸状湾曲部を備えているので、第2吐水口から吐水された一部の洗浄水が上り傾斜部の凹状湾曲部を流れることにより流下し、残りの洗浄水が下り傾斜部の凸状湾曲部を流れることにより流速を上げることができる。
【0008】
本発明において、好ましくは、上り傾斜部は、凹状湾曲部の下流側に位置して上方に向けて突出するように湾曲した凸状湾曲部を備えている。
このように構成された本発明においては、上り傾斜部は、凹状湾曲部の下流側に位置して上方に向けて突出するように湾曲した凸状湾曲部を備えているので、第2吐水口から吐水された一部の洗浄水は、上り傾斜部の凸状湾曲部を流れることにより圧力損失を受けて流下し、ツボ部の溜水面に流入させることができる。
【0009】
また、本発明において、上り傾斜部と下り傾斜部との間には、ほぼ水平に形成された水平部が設けられている。
このように構成された本発明においては、上り傾斜部と下り傾斜部との間には、ほぼ水平に形成された水平部が設けられているので、上り傾斜部を通過して流速が下がった洗浄水を水平部に載せて旋回させることができる。
【0010】
本発明において、好ましくは、水平部は、第2吐水口とは反対側のボウル部の左右方向の一方側に設けられている。
このように構成された本発明においては、水平部は、第2吐水口とは反対側のボウル部の左右方向の一方側に設けられているので、第2吐水口とは反対側のボウル部を流れる流速が下がった洗浄水を水平部に載せて旋回させることができる。
(【0011】以降は省略されています)
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