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公開番号2025033528
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-13
出願番号2023139294
出願日2023-08-29
発明の名称電動車両の駆動力制御装置
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人個人,個人
主分類B60L 3/00 20190101AFI20250306BHJP(車両一般)
要約【課題】左右一対の駆動輪にそれぞれに設けられた駆動力源のいずれか一方の過剰な温度上昇を抑制する単相ロック回避制御を実行した後に、スムーズに発進することができる電動車両の駆動力制御装置を提供する。
【解決手段】左側駆動輪を駆動する第1モータと、右側駆動輪を駆動する第2モータと、電動車両を停止した状態を維持する停止維持装置とを備え、第1モータと第2モータとから駆動トルクを出力することによって電動車両を停止させている場合に、一方のモータが所定温度以上に昇温したことを判定し(ステップS2)、一方のモータが所定温度以上に昇温したことが判定された場合に、停止維持装置を作動させ、各モータの駆動トルクを低減する単相ロック回避制御を実行する(ステップS3,S4)。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
左側駆動輪を駆動する第1モータと、右側駆動輪を駆動する第2モータとを備え、前記第1モータと前記第2モータとを独立して制御可能な電動車両の駆動力制御装置であって、
前記電動車両を停止した状態を維持するための駆動トルクまたは制動トルクを発生させることができる停止維持装置と、
前記第1モータと前記第2モータとを制御するコントローラとを備え、
前記コントローラは、
前記第1モータと前記第2モータとから駆動トルクを出力することによって前記電動車両を停止させている場合に、前記第1モータと前記第2モータとのいずれか一方のモータが、予め定められた所定温度以上に昇温したことを判定する単相ロック判定部と、
前記単相ロック判定部によって前記一方のモータが所定温度以上に昇温したことが判定された場合に、前記停止維持装置によって前記駆動トルクまたは前記制動トルクを発生させ、かつ前記第1モータと前記第2モータとの駆動トルクを低減する単相ロック回避制御部とを備えている
ことを特徴とする電動車両の駆動力制御装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、左右一対の駆動輪にそれぞれ駆動力源としての電動機を備えた電動車両の駆動力制御装置に関するものである。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、一対の前輪の駆動力源としてエンジンと第1モータとを備え、一対の後輪の駆動力源として第2モータを備えたハイブリッド車両の駆動力制御装置が記載されている。この駆動力制御装置は、第2モータの作動が制限された場合には、第1モータの作動を増大させることにより、車両全体としての駆動力を維持するように構成されている。また、第1モータの作動が制限された場合には、前後輪のトルクの分配比を目標分配比とするために、第2モータの出力を低減するように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2001-112114号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載された駆動力制御装置は、後輪を駆動する第2モータの作動が制限された場合に、前後輪で発生するトータル駆動力が要求駆動力を充足するように、前輪を駆動する第1モータの作動を増大させている。一方、一対の左右輪にそれぞれ駆動力源としてのモータを備えた電動車両では、左右輪のトルク比が目標トルク比と相違すると、意図しない偏向が生じる可能性がある。
【0005】
また、一対の左右輪にそれぞれ駆動力源としてのモータを備えた電量車両において、車両が登坂路で停止する場合など、車両に作用する荷重に対抗した駆動力を発生させて停止した状態を維持する場合には、モータが回転しないため、特定の相に通電し続けることになる。そのような場合には、いずれか一方のモータには、停止した時点の回転角に応じて比較的大きな電流が通電されて過剰に温度上昇する可能性があるため、従来、そのモータの出力を低減させ、かつそのモータに連結された駆動輪をロックするなどによってモータの過剰な温度上昇を抑制する単相ロック回避制御を行っている。一方、上記のように一方のモータについて単相ロック回避制御を実行した場合には、駆動輪のロックを解除するとともに、低下させられたモータのトルクを増大させることによって、発進可能な駆動力を発生させることができるのに対して、単相ロック回避制御が実行されていないモータは、発生させられているトルクを更に増大させることによって、発進可能な駆動力を発生させることができる。すなわち、左右の駆動装置では、発進時におけるロックの解除の有無や、トルクの増大量などが相違することになるため、制御が煩雑になる可能性がある。
【0006】
本発明は、上記の技術的課題に着目してなされたものであって、左右一対の駆動輪にそれぞれに設けられた駆動力源のいずれか一方の過剰な温度上昇を抑制する単相ロック回避制御を実行した後に、スムーズに発進することができる電動車両の駆動力制御装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するために、本発明は、左側駆動輪を駆動する第1モータと、右側駆動輪を駆動する第2モータとを備え、前記第1モータと前記第2モータとを独立して制御可能な電動車両の駆動力制御装置であって、前記電動車両を停止した状態を維持するための駆動トルクまたは制動トルクを発生させることができる停止維持装置と、前記第1モータと前記第2モータとを制御するコントローラとを備え、前記コントローラは、前記第1モータと前記第2モータとから駆動トルクを出力することによって前記電動車両を停止させている場合に、前記第1モータと前記第2モータとのいずれか一方のモータが、予め定められた所定温度以上に昇温したことを判定する単相ロック判定部と、前記単相ロック判定部によって前記一方のモータが所定温度以上に昇温したことが判定された場合に、前記停止維持装置によって前記駆動トルクまたは前記制動トルクを発生させ、かつ前記第1モータと前記第2モータとの駆動トルクを低減する単相ロック回避制御部とを備えていることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、左側駆動輪を駆動する第1モータと、右側駆動輪を駆動する第2モータとから駆動トルクを出力することによって電動車両を停止させている場合に、一方のモータが所定温度以上に昇温すると、停止維持装置によって駆動トルクまたは制動トルクを発生させ、かつ第1モータと第2モータとの駆動トルクを低減する。したがって、所定温度以上となった一方のモータと、他方のモータとの駆動トルクが同様に低減される。すなわち、第1モータと第2モータとの駆動トルクが低減される。そのため、停止維持装置による駆動トルクや制動トルクを低下させつつ、第1モータと第2モータとの駆動トルクを増大させることにより、電動車両をスムーズに発進させることができる。言い換えると、第1モータと第2モータとの駆動トルクを増大させるタイミングが相違することや、その増大量が相違することなどを抑制でき、電動車両の発進時における挙動の安定性を維持しつつ、その制御を簡素化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明の実施形態における電動車両の一例を模式的に示すブロック図である。
その後輪側の駆動ユニットの一例を示すスケルトン図である。
その前輪側の駆動ユニットの一例を示すスケルトン図である。
駆動力マップの一例を示す図である。
コントローラの機能的構成を例示するブロック図である。
本発明の実施形態で実行される制御の一例を説明するためのフローチャートである。
図6に示す制御例を実行した場合におけるインバータ温度、ブレーキ信号、および電流値の変化を示すタイムチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
つぎに、本発明の実施形態を添付の図面を参照して説明する。なお、以下に説明する実施形態は本発明を実施した場合の一例に過ぎないのであって、本発明を限定するものではない。
(【0011】以降は省略されています)

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