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公開番号
2025032548
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-12
出願番号
2023137870
出願日
2023-08-28
発明の名称
切断ユニットおよび切断装置
出願人
バンドーレテック株式会社
代理人
弁理士法人山内特許事務所
主分類
B28D
1/08 20060101AFI20250305BHJP(セメント,粘土,または石材の加工)
要約
【課題】使用する切断装置の応答を速くすることができ、コストを抑えることが可能な切断ユニットおよびこれを利用した切断装置を提供する。
【解決手段】切断ユニット20は、ベース部21と、ワイヤーソー31を駆動する駆動プーリ22と、第1サポート23に支持された第1ガイドプーリ24と、第2サポート25に支持された第2ガイドプーリ26と、を含んで構成されている。ワイヤーソー31は、第1ガイドプーリ24と第2ガイドプーリ26との間を通過するように掛け回され、第1サポート23と第2サポート25の間に、近接力を負荷する付勢部材27が設けられている。この構成により、ワイヤーソー31の切断位置を調整するための装置を設ける必要がなく、切断ユニット20の重量を軽くでき、この切断ユニット20を使用する重機の操作の応答を速くすることができる。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
揺動アームを有する切断装置に用いられる切断ユニットであって、
前記揺動アームに結合するためのベース部と、
該ベース部に設けられ、無端ループ状のワイヤーソーを駆動する駆動プーリと、
前記ワイヤーソーの前記駆動プーリから被加工物への動作を案内し、前記ベース部から延伸する第1サポートに支持された第1ガイドプーリと、
前記ワイヤーソーの前記被加工物から前記駆動プーリへの動作を案内し、前記ベース部から延伸する第2サポートに支持された第2ガイドプーリと、を含んで構成され、
前記ワイヤーソーは、前記第1ガイドプーリと前記第2ガイドプーリとの間を通過するように掛け回され、
前記第1サポートと前記第2サポートの間に、前記第1サポートと前記第2サポートとを近接する方向に近接力を負荷する付勢部材が設けられている、
ことを特徴とする切断ユニット。
続きを表示(約 360 文字)
【請求項2】
前記付勢部材がコイルバネである、
ことを特徴とする請求項1に記載の切断ユニット。
【請求項3】
前記付勢部材に付加される前記近接力を検出する検出装置と、
該検出装置からの検出信号により、前記近接力を前記切断装置の使用者に覚知させる覚知装置と、が設けられている、
ことを特徴とする請求項1に記載の切断ユニット。
【請求項4】
走行機構を有する下部フレームと、
該下部フレームの上側に設けられ、前記下部フレームに対して水平面内で旋回可能な上部フレームと、
前記上部フレームに設けられた揺動アームと、
前記揺動アームの先端に備えられる、請求項1に記載の切断ユニットと、を備える、
ことを特徴とする切断装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、切断ユニットおよび切断装置に関する。さらに詳しくは、本発明は、ワイヤーソーを有する切断ユニット、およびこの切断ユニットを備えた切断装置に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)
【背景技術】
【0002】
RC造(鉄筋コンクリート造)またはSRC造(鉄骨鉄筋コンクリート造)などのコンクリート部材の解体では、破砕工法、および引き倒し工法が多く用いられている。詳しく説明すると、作業者は、柱状のコンクリート部材の下端部のコンクリートをブレーカなどの削岩機を用いて破壊し、露出した鉄筋および鉄骨をガス溶断によって切断する(破砕工法)。そして、この作業の際、鉄筋または鉄骨の全てを溶断しないようにし、その後作業者は重機を用いて、コンクリート部材の上端部を把持して引き倒す(引き倒し工法)。コンクリート部材が数メートルから数十メートルの高い位置にある場合、破砕工法を実施すると、引き倒す側と反対側にコンクリートの破片が飛び散ることを防止する必要があり、その対策のための養生の作業負荷が大きいという問題があった。
【0003】
これに対し、引き倒し工法の前段階で、特許文献1に示すようなワイヤーソーを用いる引き切り工法が開示されている。引き切り工法を行うことでコンクリートの破片が飛散することを防止でき、養生のための作業負荷を軽減できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2021-76012号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかるに、特許文献1で開示されているワイヤーソー用のアタッチメントは、重量が非常に重く、また構造が複雑になっている。このアタッチメントは、重機のアームの先端に装着されるため、重量が重くなると、重機を操作する際の応答が遅くなるなどの問題がある。具体的に説明すると、特許文献1のアタッチメント部分では、ワイヤーソーを駆動するための機構と、コンクリート部材への切込み位置を変更するための位置調整機構と、を備えている。そしてワイヤーソーによる引き切り加工を行っている際、ベースとなるガイドフレームは、動作させずに、位置調整機構によりワイヤーソーの切込み位置が変更される。
【0006】
このようにアタッチメントに位置調整機構が含まれるため、アタッチメントの重量が重くなる。このアタッチメントは重機のアームの先端に装着されるものであるため、その操作の応答が遅くなるという問題がある。また、アタッチメントに位置調整機構が含まれることにより、アタッチメントの構成が複雑になり、製造コストが高くなる、その使用方法が複雑になり、その操作に技量が必要になる、また故障する頻度が高くなるという問題がある。
【0007】
本発明は上記事情に鑑み、使用する切断装置の応答を速くすることができ、コストを抑えるなどが可能な切断ユニットおよびこれを利用した切断装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1発明の切断ユニットは、揺動アームを有する切断装置に用いられる切断ユニットであって、前記揺動アームに結合するためのベース部と、該ベース部に設けられ、無端ループ状のワイヤーソーを駆動する駆動プーリと、前記ワイヤーソーの前記駆動プーリから被加工物への動作を案内し、前記ベース部から延伸する第1サポートに支持された第1ガイドプーリと、前記ワイヤーソーの前記被加工物から前記駆動プーリへの動作を案内し、前記ベース部から延伸する第2サポートに支持された第2ガイドプーリと、を含んで構成され、前記ワイヤーソーは、前記第1ガイドプーリと前記第2ガイドプーリとの間を通過するように掛け回され、前記第1サポートと前記第2サポートの間に、前記第1サポートと前記第2サポートとを近接する方向に近接力を負荷する付勢部材が設けられていることを特徴とする。
第2発明の切断ユニットは、第1発明において、前記付勢部材がコイルバネであることを特徴とする。
第3発明の切断ユニットは、第1発明において、前記付勢部材に付加される前記近接力を検出する検出装置と、該検出装置からの検出信号により、前記近接力を前記切断装置の使用者に覚知させる覚知装置と、が設けられていることを特徴とする。
第4発明の切断装置は、走行機構を有する下部フレームと、該下部フレームの上側に設けられ、前記下部フレームに対して水平面内で旋回可能な上部フレームと、前記上部フレームに設けられた揺動アームと、前記揺動アームの先端に備えられる、第1発明の切断ユニットと、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
第1発明によれば、切断ユニットが、第1サポートに支持された第1ガイドプーリと、第2サポートに支持された第2ガイドプーリとを含んで構成され、第1サポートと第2サポートとの間に所定の付勢部材が設けられていることにより、ワイヤーソーの切断位置を調整するための装置を設ける必要がない。このため切断ユニットの重量を軽くでき、この切断ユニットを使用する重機の操作の応答を速くすることができる。また、切断ユニットの構成をシンプルにできるので、切断ユニットを製作するためのコストを抑えることができる。さらに、構成がシンプルであることで、その操作に特別な技量が必要なくなり、経験の浅い使用者であっても容易に操作を行うことができる。また構成がシンプルなことで、切断ユニットの故障頻度が少なくなる。これにより工期遅れの発生を抑制できる。
第2発明によれば、付勢部材がコイルバネであることにより、コイルバネは耐久性が高いので、切断ユニットの耐久性をあげることができる。
第3発明によれば、近接力を検出する検出装置と、この近接力を使用者に覚知させる覚知装置と、が設けられていることにより、目視で行うよりも確実にワイヤーソーにかかる負荷をその使用者が把握することができる。
第4発明によれば、切断ユニットが所定の構成を有する重機に設けられていることにより、その重機の操作の応答を速くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明の第1実施形態に係る切断ユニットの斜視図である。
図1の切断ユニットの平面図である。
図1の切断ユニットを備えた切断装置の使用方法の説明図である。
図1の切断ユニットの第1使用姿勢の説明図である。
図1の切断ユニットの第2使用姿勢の説明図である。
本発明の第2実施形態に係る切断ユニットの平面図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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