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公開番号
2025032205
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-11
出願番号
2024211835,2021566070
出願日
2024-12-04,2020-05-06
発明の名称
前立腺がんおよびリンパ腫の染色体コンフォメーションマーカー
出願人
オックスフォード バイオダイナミックス ピーエルシー
代理人
弁理士法人朝日奈特許事務所
主分類
C12Q
1/6886 20180101AFI20250304BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約
【課題】前立腺がんまたはDLBCLの予後に関連する染色体の領域および相互作用を分析するためのプロセスを提供する。
【解決手段】前立腺がんの予後または診断を特定するプロセスであって、前記予後を特定するために染色体相互作用、または前記診断を特定するために染色体相互作用の個体における存在または不存在を検出することによるプロセスであり、前記染色体相互作用の存在または不存在が、(i)染色体相互作用で一緒になった前記個体の染色体領域を架橋する工程と、(ii)前記架橋された領域を切断にさらす工程と、(iii)前記架橋され切断されたDNA末端をライゲートして、ライゲートされた核酸を形成する工程と、(iv)各染色体相互作用に対応するライゲートされた核酸の存在または不存在を検出する工程と、を含む方法により検出されるプロセス。
【選択図】図5
特許請求の範囲
【請求項1】
前立腺がんの予後または診断を特定するプロセスであって、
前記予後を特定するために染色体相互作用(a)~(f)のすべての、または
前記診断を特定するために染色体相互作用(g)~(k)のすべての
個体における存在または不存在を検出することによるプロセスであり、
前記染色体相互作用の存在または不存在が、
(i)染色体相互作用で一緒になった前記個体の染色体領域を架橋する工程と、
(ii)前記架橋された領域を切断にさらす工程と、
(iii)前記架橋され切断されたDNA末端をライゲートして、ライゲートされた核酸を形成する工程と、
(iv)各染色体相互作用に対応するライゲートされた核酸の存在または不存在を検出する工程
を含む方法により検出され;
前記予後では、前記個体は、クラス1の低リスク、緩慢性前立腺がん、またはクラス3の高リスク、侵攻性前立腺がんに分類され、かつ前記染色体相互作用が、
(a)位置番号7733465~7733496の領域と位置番号7806286~7806316の領域との間のBMP6遺伝子の第六染色体上に形成される染色体相互作用、および
(b)位置番号107960135~107960166の領域と位置番号108018337~108018367の領域との間のACAT1遺伝子の第十一染色体上に形成される染色体相互作用、および
(c)位置番号39895678~39895708の領域と位置番号39991875~39991905の領域との間のERG遺伝子の第二十一染色体上に形成される染色体相互作用、および
(d)位置番号16203284~16203315の領域と位置番号16400368~16400398の領域との間のMSR1遺伝子の第八染色体上に形成される染色体相互作用、および
(e)位置番号155149955~155149986の領域と位置番号155191807~155191837の領域との間のMUC1遺伝子の第一染色体上に形成される染色体相互作用、および
(f)位置番号90073586~90073617の領域と位置番号90140806~90140836の領域との間のDAPK1遺伝子の第九染色体上に形成される染色体相互作用であり;
そして
前記診断では、前立腺がんの存在または不存在が特定され、かつ前記染色体相互作用が、
(g)位置番号128419843~128419873の領域と位置番号128481262~128481292の領域との間のETS1遺伝子の第十一染色体上に形成される染色体相互作用、および
(h)位置番号160805748~160805778の領域と位置番号160839018~160839048の領域との間のSLC22A3遺伝子の第六染色体上に形成される染色体相互作用、および
(i)位置番号160805748~160805778の領域と位置番号160884099~160884129の領域との間のSLC22A3遺伝子の第六染色体上に形成される染色体相互作用、および
(j)位置番号43364251~43364282の領域と位置番号43409961~43409991の領域との間のMAP3K14遺伝子の第十七染色体上に形成される染色体相互作用、および
(k)位置番号142947138~142947169の領域と位置番号142963973~142964003の領域との間のCASP2遺伝子の第七染色体上に形成される染色体相互作用である、
プロセス。
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【請求項2】
前記染色体相互作用の存在または不存在の検出が、前記ライゲートされた核酸を増幅することができるプライマーおよびPCR反応中にライゲートされた部位に結合するプローブを使用する定量PCR(qPCR)による前記ライゲートされた核酸の特異的検出を含む、請求項1記載のプロセス。
【請求項3】
フルオロフォアが前記プローブの5’末端に共有結合している請求項2記載のプロセス。
【請求項4】
消光剤が前記プローブの3’末端に共有結合している請求項2記載のプロセス。
【請求項5】
前記プローブが、10から40のヌクレオチド塩基の長さの核酸配列を含む、請求項2記載のプロセス。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は疾患プロセスに関する。
続きを表示(約 4,800 文字)
【背景技術】
【0002】
がんの疾患プロセスの規制および原因となる側面は複雑であり、利用可能なDNAおよびタンパク質の分類方法を使用して容易に解明することはできない。
【0003】
びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)は、抗体産生に関与する白血球の一種であるB細胞のがんである。これは成人の間で最も一般的なタイプの非ホジキンリンパ腫であり、米国および英国では年間10万人当たり7~8例の発症率がある。しかし、疾患プロセスの帰結についての理解は不十分である。
【0004】
前立腺がんは、前立腺の細胞の異常で制御されていない成長によって引き起こされる。前立腺がんの生存率は10年ごとに改善しているが、当該疾患は依然として大部分が不治であると考えられている。米国がん協会(American Cancer Society)によると、前立腺がんのすべてのステージを合わせて、1年の相対生存率は20%であり、5年の相対生存率は7%である。
【発明の概要】
【0005】
本発明者らは、前立腺がん、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)およびリンパ腫の染色体コンフォメーションシグネチャによって定義される患者のサブグループを特定している。
【0006】
本発明によれば、集団内のサブグループを表す染色体状態を検出するためのプロセスが提供され、当該プロセスは、その染色体状態に関連する染色体相互作用がゲノムの定義された領域内に存在するか否かを判定する工程を含み;かつ
- 上記染色体相互作用は、随意に、どの染色体相互作用が集団のサブグループに対応する染色体状態に関連するかを判定する方法によって特定されており、当該方法は、染色体の異なる状態を有するサブグループ由来の核酸の第1のセットをインデックス核酸の第2のセットと接触させる工程、および相補的配列のハイブリダイズを可能にする工程を含み、核酸の第1および第2のセットにおける核酸は、染色体相互作用で一緒になった両方の染色体領域由来の配列を含むライゲートされた産物を表し、核酸の第1のセットと第2のセットとの間のハイブリダイゼーションのパターンにより、どの染色体相互作用がサブグループに特異的であるかの判定が可能になり;および
- サブグループは前立腺がんの予後に関連し、染色体相互作用は、
(i)表6に挙げられる領域または遺伝子のいずれかに存在する、および/または
(ii)表6に示される任意のプローブによって表される染色体相互作用のいずれかに対応する、および/または
(iii)(i)または(ii)を含むまたは(i)または(ii)に隣接する4,000塩基領域に存在する;
または、
- サブグループはDLBCLの予後に関連し、染色体相互作用は、
a)表5に挙げられる領域または遺伝子のいずれかに存在する、および/または
b)表5に示される任意のプローブによって表される染色体相互作用のいずれかに対応する、および/または
c)(a)または(b)を含むまたは(a)または(b)に隣接する4,000塩基領域に存在する;
または、
- サブグループはリンパ腫の予後に関連し、染色体相互作用は、
(iv)表8に挙げられる領域または遺伝子のいずれかに存在する、および/または
(v)表8に示される染色体相互作用のいずれかに対応する、および/または
(vi)(iv)または(v)を含むまたは(iv)または(v)に隣接する4,000塩基領域に存在する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
前立腺がんの研究の主成分分析(PCA)を示す。
2つのPCA予後分類子のVENN比較を示す。
DLBCLのPCA分析を示す。
DLBCLの7つのBTKマーカー(OBD RD051)に関するPCAを示す。
染色体相互作用の分類がどのように実行され得るかの例を示す。
本発明の方法で使用することができるイヌリンパ腫研究からのマーカーを示す。図6はマーカー減少を示している。38個のサンプルの70%が、トレーニングセット(28)として使用され、マーカー選択に使用された。残りの10個は試験セットとして使用された。複数のトレーニングおよび試験のセットが使用された。単変量解析、フィッシャーの直接確率検定(列DおよびEの結果)、および多変量分析ペナルティ付きロジスティックモデリング(GLMNET、列BおよびCの結果)。マーカー2~18はリンパ腫マーカーであり、19~23は対照である。リンパ腫に存在するすべてのループである上位11が分類のために選択された。
ヒト遺伝子に対するイヌマーカーを示す。表は、最も近いマッピングゲノム領域を有するヒトゲノム(Hg38)にマッピングされた上位11のイヌマーカーを示している。隣接するネットワークは、11個のマーカー(暗色)、明るい色のノードおよびNCIデータベースを使用したリンカータンパク質を使用して構築されている。
ヒト遺伝子に対するイヌマーカーを示す。前と同様であるが、ネットワークに対する経路エンリッチメントを伴う。11個のイヌマッピング遺伝子座のみがエンリッチメントに使用され、ライゲートされたモードはエンリッチメントから省略された。明るい色のノードは、KEGG CML経路に属している。
トレーニングセット1および試験セット1のXGBoost11マークモデルを示す。
トレーニングセット2および試験セット2のXGBoost11マークモデルを示す。
トレーニングセット3および試験セット3のXGBoost11マークモデルを示す。
トレーニングセット1のロジスティックPCAを示す。
トレーニングセット1および試験セット1のロジスティックPCAを示す。ロジスティックPCAモデルは、試験セット1(三角形)を予測するために使用された。より暗色の三角形は試験セット由来のリンパ腫(ラベル付き)であり、より明るい色の三角形は試験セット由来の対照である。トレーニングのリンパ腫サンプルはより暗色のものであり、対照はより明るい色のものである。
トレーニングセット1および試験セット1のROCおよびAUCを示す。
NFKB1での患者のPFS EpiSwitch(商標)の呼び出しおよびループダイナミックを示す。EpiSwitch(商標)10マーカーヒトモデルを使用するABCまたはGCBと呼び出しされた118人の患者、この呼び出しおよびループのダイナミクスを使用するPFSモデリング、ループを有するGCBは死亡せず、これは、ヒトモデルが疾患予後に好適にはたらくことを示している。
NFATC1での118人の患者のPFS EpiSwitch(商標)の呼び出しおよびループダイナミックを示す。以前と同様であるが、NFATC1に関して、再び、これは、マーカーを10のヒトマーカーの1つとして使用する予後のヒトモデルが分類に非常に良好であることを示している。
前立腺がん(PCa)の診断および予後のバイオマーカーを同定、評価、および検証するための3段階のアプローチを示す。
2つの群を含む78のサンプルに適用された5つのマーカーに対するPCAを示す。第1の群は、49個の既知のサンプル(24個のPCaおよび25個の健常対照(Cntrl))であり、24個のPCaサンプルおよび5個の健常Cntrlサンプルを含む29個のサンプルの第2の群と組み合わされる。
分類子を開発するためのワークフローを示す。
分類子に関連する遺伝子群を示す。
EpiSwitch DLBCL-CCSおよびFluidigmサブタイプ呼び出しの重なりと発見(Discovery)コホートに適用した場合のROC曲線を示す。A.既知のサブタイプのサンプルに対してEpiSwitch DLBCL-CCSおよびFluidigmのアッセイによって行われたサブタイプ呼び出し。60個のサンプルのうち60個が、両方のアッセイによって同定して呼び出しされた。B.発見コホートに適用された場合のDLBCL-CCSに対する受信者動作曲線(ROC)。C. DLBCL-CCSによってABCまたはGCBと呼び出しされたサンプルの(無増悪生存による)カプラン・マイヤー法。ABCと呼び出しされたサンプルは、GCBと呼び出しされたサンプルよりも著しく乏しい長期生存を示した。
EpiSwitchおよびFluidigmのアッセイによるタイプIIIサンプルにおけるDLBCLサブタイプの割り当てを示す。
長期生存でのEpiSwitchおよびFluidigmを使用したタイプIIIサンプルにおけるベースラインDLBCLサブタイプ呼び出しの比較を示す。ABC、GCBによって分類された、またはFluidigmアッセイ(A)もしくはEpiSwitch DLBCL-CCS(B)によって未分類の58人のDLBCL患者のカプラン・マイヤー生存曲線。Fluidigmは、15個のサンプルをABCに、22個をGCBに、および21個をUNCに分類した。EpiSwitchは、34個をABCに、および24個をGCBとして分類した。
検証(Validation)コホートにおけるEpiSwitchおよびFluidigmの分類による平均生存期間を示す。
DLBCLサブタイプの可能性のある初期評価を示す。
発見コホートにおけるEpiSwitchによるベースラインABC/GCBサブタイプ呼び出しでのDLBCL患者のPCAを示す。
【発明を実施するための形態】
【0008】
発明の態様
本発明は、前立腺がんの予後の判定、特に前立腺がんが侵攻性であるか緩慢性であるかの判定に関する。この判定は、本明細書、例えば表6に開示される関連マーカーのいずれか、またはマーカーの好ましい組み合わせ、または本明細書に開示される定義された特異的な領域のマーカーを分類することによって行われる。したがって、本発明は、前立腺がんを有する患者を分類して、前立腺がんが侵攻性であるか緩慢性であるかを特定する方法に関する。
【0009】
本発明はまた、DLBCLにおける予後の判定、特に予後が生存に関して良好であるか不良であるかの判定に関する。この判定は、本明細書、例えば表5に開示される関連マーカーのいずれか、またはマーカーの好ましい組み合わせ、または本明細書に開示される定義された特異的な領域のマーカーを分類することによって行われる。したがって、本発明は、DLBCLを有する患者を分類して、患者が生存に関して良好または不良の予後を有するかどうかを特定する、例えば、疾患の予想される発症率および/または死亡までの時間を判定する方法に関する。
【0010】
本質的に、本発明の方法において、前立腺がんまたはDLBCLの亜集団はマーカーの分類によって特定される。したがって、本発明は、例えば、これらの疾病における予後に関連するエピジェネティックマーカーのパネルに関する。本発明は、それゆえ、患者のニーズを正確に反映する個別化された治療を患者に施すことを可能にする。
(【0011】以降は省略されています)
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