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公開番号2025031768
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-07
出願番号2024221368,2021050404
出願日2024-12-18,2021-03-24
発明の名称電気接続部材用材料および電気接続部材
出願人株式会社オートネットワーク技術研究所,住友電装株式会社,住友電気工業株式会社
代理人弁理士法人上野特許事務所
主分類C23C 26/00 20060101AFI20250228BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約【課題】特殊な金属層を用いなくても、Ag層における凝着を抑制することができる電気接続部材用材料および電気接続部材を提供する。
【解決手段】Ag層13を表面に有する金属材10と、前記金属材10の表面を被覆する被覆層2と、を有し、前記被覆層2は、メルカプト基および芳香環を有する有機化合物を、前記金属材10の表面に接触させて形成されるものである、電気接続部材用材料1とする。ただし、前記Ag層13の表面の硬度が90HV以上である場合を除く。また、前記電気接続部材用材料1を含んで構成される電気接続部材とする。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
Ag層を表面に有する金属材と、
前記金属材の表面を被覆する被覆層と、を有し、
前記被覆層は、メルカプト基および芳香環を有する有機化合物を、前記金属材の表面に接触させて形成されるものである、電気接続部材用材料。
ただし、前記Ag層の表面の硬度が90HV以上である場合を除く。
続きを表示(約 440 文字)【請求項2】
前記芳香環は、C原子に加えて、S原子およびN原子の少なくとも一方を含む複素環である、請求項1に記載の電気接続部材用材料。
【請求項3】
前記Ag層の表面の硬度が60HV以下である、請求項1または請求項2に記載の電気接続部材用材料。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の電気接続部材用材料を含んで構成される、電気接続部材。
【請求項5】
前記電気接続部材は、相手方導電部材と電気的に接触する接点部を有する接続端子として構成され、
少なくとも前記接点部において、前記金属材の表面に、前記被覆層が形成されている、請求項4に記載の電気接続部材。
【請求項6】
前記接点部に印加される面圧が、前記電気接続部材より形成したR=20mmのエンボスを用いて、前記電気接続部材より形成した平板状試験片の表面に60MPaの面圧を印加した場合以下である、請求項5に記載の電気接続部材。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、電気接続部材用材料および電気接続部材に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
自動車において用いられる大電流用のコネクタ端子等の電気接続部材において、めっき等によって表面にAg層を形成した金属材が用いられる場合がある。Ag層を有する金属材は、耐熱性や耐食性、電気伝導性に優れる一方、Agが軟らかく凝着を起こしやすい性質を有することに起因し、表面の摩耗や剥離を起こしやすい。摩耗や剥離によってAg層の一部が除去され、母材や下地層等、下層の金属が露出することになれば、表面の電気接続特性が変化してしまう。凝着によるAg層の摩耗や剥離は、高温環境において、特に起こりやすい。
【0003】
Ag層の表面における凝着を抑制するために、金属材を構成する材料の検討が行われている。材料の検討の1つの方向として、金属材の表面に、Ag層の代わりに、所定のAg合金層を設けること、あるいはAg層またはAg合金層の下層に、所定の金属よりなる下地層を設けることが検討されている。そのような方向での検討は、例えば特許文献1に開示されている。また、別の方向として、Ag層を最表面に露出させた電気接続部材と接触させる相手方部材の表面に、所定の組成を有する金属層を設けることで、Ag層の凝着を抑制する試みも行われている。そのような方向での検討は、例えば特許文献2に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2020-196911号公報
特開2017-162598号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
Agを表面層に含む金属材において、Agの凝着を低減する手段として、特許文献1,2等に記載されるように、その表面層、あるいはその表面層と接触する相手方の金属層の組成や構造を工夫することは、有効な手段である。しかし、特殊な組成や構造を有する金属層を用いることなく、一般的なAg層を有する金属材において、Agの凝着に由来する摩耗や剥離、さらに高温環境におけるそれらの現象を抑制することができれば、Ag層を有する金属材を、端子等の電気接続部材としての用途に、さらに使用しやすくなる。そこで、特殊な金属層を用いなくても、Ag層における凝着を抑制することができる電気接続部材用材料および電気接続部材を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の電気接続部材用材料は、表面の硬度が90HV以上であるAg層を表面に有する金属材と、前記金属材の表面を被覆する被覆層と、を有し、前記被覆層は、メルカプト基を有する有機化合物を、前記金属材の表面に接触させて形成されるものである。
【0007】
本開示の電気接続部材は、前記電気接続部材用材料を含んで構成される。
【発明の効果】
【0008】
本開示にかかる電気接続部材用材料および電気接続部材は、特殊な金属層を用いなくても、Ag層における凝着を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、本開示の一実施形態にかかる電気接続部材用材料の断面を示す模式図である。
図2は、本開示の一実施形態にかかる電気接続部材としての接続端子を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施形態を列記して説明する。
(【0011】以降は省略されています)

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