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公開番号2025031236
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-07
出願番号2023137322
出願日2023-08-25
発明の名称可逆熱変色性組成物およびそれを内包してなる可逆熱変色性マイクロカプセル顔料
出願人パイロットインキ株式会社,株式会社パイロットコーポレーション
代理人
主分類C09K 9/02 20060101AFI20250228BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】電子供与性呈色性有機化合物として特定のジアザローダミンラクトン誘導体、電子受容性化合物として特定の構造の化合物の組み合わせを適用することにより、桃色から無色に可逆的に色変化し、かつ、発色状態と消色状態のコントラストに優れる可逆熱変色性組成物およびそれを内包してなる可逆熱変色性マイクロカプセル顔料を提供する。
【解決手段】(イ)電子供与性呈色性有機化合物として特定の構造を有する化合物と、(ロ)電子受容性化合物として特定の構造を有する化合物の組み合わせと、(ハ)(イ)成分および(ロ)成分による電子授受反応を特定温度域において可逆的に生起させる反応媒体とを含んでなる、可逆熱変色性組成物およびそれを内包してなる可逆熱変色性マイクロカプセル顔料。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
(イ)電子供与性呈色性有機化合物として、下記式(A)で示される化合物と、
(ロ)電子受容性化合物として、下記式(Ba)で示される化合物、及び下記式(Bb)で示される化合物の組み合わせと、
(ハ)(イ)成分及び(ロ)成分による電子授受反応を特定温度域において可逆的に生起させる反応媒体と
を含んでなる、可逆熱変色性組成物。
TIFF
2025031236000021.tif
54
170
(式中、

11
及びR
12
は、それぞれ独立に、水素原子;ヒドロキシ基によって置換されていてもよい炭素数1~8のアルキル基;炭素数2~12のアルコキシアルキル基;炭素数4~11のカルボアルコキシアルキル基;炭素数7~12のフェニルアルキル基;ハロゲン原子、炭素数1~4のアルキル基、炭素数1~4のアルコキシ基のいずれかによって置換されていてもよいフェニル基であり、
ただし、R
11
とR
12
とが、共に環を形成してもよく、

13
及びR
14
は、それぞれ独立に、水素原子;ヒドロキシ基によって置換されていてもよい炭素数1~8のアルキル基;炭素数5~7のシクロアルキル基;炭素数2~12のアルコキシアルキル基;炭素数4~11のカルボアルコキシアルキル基;炭素数7~12のフェニルアルキル基であり、
ただし、R
13
とR
14
とが、共に環を形成してもよく、

15
は、炭素数1~3のアルキル基;炭素数1~4のアルコキシ基;ハロゲン原子、炭素数1~4のアルキル基、炭素数1~4のアルコキシ基のいずれかによって置換されていてもよいフェニル基であり、

16
及びR
17
は、それぞれ独立に、ハロゲン原子;ヒドロキシ基又はハロゲン原子によって置換されていてもよい炭素数1~3のアルキル基であり、
n16は0~3の整数であり、
n17は0~4の整数である。)
TIFF
2025031236000022.tif
35
170
(式中、

a1
及びR
a2
は、それぞれ独立に、水素原子;フッ素原子によって置換されていてもよい炭素数1~17のアルキル基(ここで、前記アルキル基中のメチレン基(-CH

-)が、オキシ基(-O-)、又はカルボニル基(-CO-)によって置き換えられていてもよい);炭素数6~10のアリール基であり、

a3
及びR
a4
は、それぞれ独立に、フッ素原子又はヒドロキシ基によって置換されていてもよい炭素数1~4のアルキル基;炭素数2~4のアルケニル基;ハロゲン原子であり、
na3およびna4は、それぞれ独立に、0~2の整数である。)
TIFF
2025031236000023.tif
55
170
(式中、

b1
は、ヒドロキシ基又は炭素数1~10のアルキル基(ただし、R
b1
は少なくとも一つがヒドロキシ基である)であり、

b2
は、炭素数1~10のアルキル基であり、
nb1は1~4の整数であり、
nb2は0~3の整数である。)
続きを表示(約 780 文字)【請求項2】
前記R
a1
及びR
a2
の少なくとも一方が炭素数1~9のアルキル基、又はフェニル基である、請求項1記載の可逆熱変色性組成物。
【請求項3】
前記R
b1
がヒドロキシ基であり、nb1が1である、請求項1又は2記載の可逆熱変色性組成物。
【請求項4】
前記式(Ba)で示される化合物:式(Bb)で示される化合物の質量比が、2:8~8:2である、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の可逆熱変色性組成物。
【請求項5】
前記(ハ)成分が3℃以下のΔT値(融点-曇点)を示すエステル化合物である、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の可逆熱変色性組成物。
【請求項6】
前記(イ)成分1質量部に対して、前記(ロ)成分0.1~100質量部、前記(ハ)成分1~800質量部の範囲で含有されてなる、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の可逆熱変色性組成物。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれか一項に記載の可逆熱変色性組成物を内包してなる、可逆熱変色性マイクロカプセル顔料。
【請求項8】
請求項7記載の可逆熱変色性マイクロカプセル顔料と、ビヒクルとを含んでなる、可逆熱変色性液状組成物。
【請求項9】
印刷用インキ、筆記具用インキ、塗布具用インキ、スタンプ用インキ、インクジェット用インキ、塗料、紫外線硬化型インキ、絵の具、化粧料、及び繊維用着色液からなる群から選ばれる、請求項8記載の可逆熱変色性液状組成物。
【請求項10】
請求項7記載の可逆熱変色性マイクロカプセル顔料と、賦形剤とを含んでなる、固形筆記体又は固形化粧料。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は可逆熱変色性組成物およびそれを内包してなる可逆熱変色性マイクロカプセル顔料に関する。さらに詳細には、発色時に桃色を呈し、消色時に無色に色変化する可逆熱変色性組成物およびそれを内包してなる可逆熱変色性マイクロカプセル顔料に関する。
続きを表示(約 3,600 文字)【背景技術】
【0002】
従来、電子供与性呈色性有機化合物として特定のジアザローダミンラクトン誘導体と、電子受容性化合物と、電子供与性呈色性有機化合物と電子受容性化合物の電子授受反応を特定温度域において可逆的に生起させる反応媒体を必須成分とする、赤色乃至桃色から無色に可逆的に色変化する可逆熱変色性組成物が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
可逆熱変色性組成物には、発色状態の濃度が高く消色状態での濃度が低い、すなわちコントラストに優れることが求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平11-105428号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、前述のような背景技術に基づいてなされたものであり、桃色から無色に可逆的に色変化し、発色状態の濃度と消色状態の濃度の差が大きい(発色状態と消色状態のコントラストに優れる)可逆熱変色性組成物およびそれを内包してなる可逆熱変色性マイクロカプセル顔料を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、
(イ)電子供与性呈色性有機化合物として、下記式(A)で示される化合物と、
(ロ)電子受容性化合物として、下記式(Ba)で示される化合物、及び下記式(Bb)で示される化合物の組み合わせと、
(ハ)(イ)成分及び(ロ)成分による電子授受反応を特定温度域において可逆的に生起させる反応媒体と
を含んでなる、可逆熱変色性組成物を要件とする。
TIFF
2025031236000001.tif
54
170
(式中、

11
及びR
12
は、それぞれ独立に、水素原子;ヒドロキシ基によって置換されていてもよい炭素数1~8のアルキル基;炭素数2~12のアルコキシアルキル基;炭素数4~11のカルボアルコキシアルキル基;炭素数7~12のフェニルアルキル基;ハロゲン原子、炭素数1~4のアルキル基、炭素数1~4のアルコキシ基のいずれかによって置換されていてもよいフェニル基であり、
ただし、R
11
とR
12
とが、共に環を形成してもよく、

13
及びR
14
は、それぞれ独立に、水素原子;ヒドロキシ基によって置換されていてもよい炭素数1~8のアルキル基;炭素数5~7のシクロアルキル基;炭素数2~12のアルコキシアルキル基;炭素数4~11のカルボアルコキシアルキル基;炭素数7~12のフェニルアルキル基であり、
ただし、R
13
とR
14
とが、共に環を形成してもよく、

15
は、炭素数1~3のアルキル基;炭素数1~4のアルコキシ基;ハロゲン原子、炭素数1~4のアルキル基、炭素数1~4のアルコキシ基のいずれかによって置換されていてもよいフェニル基であり、

16
及びR
17
は、それぞれ独立に、ハロゲン原子;ヒドロキシ基又はハロゲン原子によって置換されていてもよい炭素数1~3のアルキル基であり、
n16は0~3の整数であり、
n17は0~4の整数である。)
TIFF
2025031236000002.tif
35
170
(式中、

a1
及びR
a2
は、それぞれ独立に、水素原子;フッ素原子によって置換されていてもよい炭素数1~17のアルキル基(ここで、前記アルキル基中のメチレン基(-CH

-)が、オキシ基(-O-)、又はカルボニル基(-CO-)によって置き換えられていてもよい);炭素数6~10のアリール基であり、

a3
及びR
a4
は、それぞれ独立に、フッ素原子又はヒドロキシ基によって置換されていてもよい炭素数1~4のアルキル基;炭素数2~4のアルケニル基;ハロゲン原子であり、
na3およびna4は、それぞれ独立に、0~2の整数である。)
TIFF
2025031236000003.tif
55
170
(式中、

b1
は、ヒドロキシ基又は炭素数1~10のアルキル基(ただし、R
b1
は少なくとも一つがヒドロキシ基である)であり、

b2
は、炭素数1~10のアルキル基であり、
nb1は1~4の整数であり、
nb2は0~3の整数である。)
また、前記R
a1
及びR
a2
の少なくとも一方が炭素数1~9のアルキル基、又はフェニル基であること、前記R
b1
がヒドロキシ基であり、nb1が1であること、前記式(Ba)で示される化合物:式(Bb)で示される化合物の質量比が、2:8~8:2であること、前記(ハ)成分が3℃以下のΔT値(融点-曇点)を示すエステル化合物であること、前記(イ)成分1質量部に対して、前記(ロ)成分0.1~100質量部、前記(ハ)成分1~800質量部の範囲で含有されてなることを要件とする。
さらには、前記記載の可逆熱変色性組成物を内包してなる、可逆熱変色性マイクロカプセル顔料を要件とする。
さらには、前記可逆熱変色性マイクロカプセル顔料と、ビヒクルとを含んでなる、可逆熱変色性液状組成物を要件とする。
さらには、前記可逆熱変色性マイクロカプセル顔料と、賦形剤とを含んでなる、固形筆記体又は固形化粧料を要件とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明は、電子供与性呈色性有機化合物として特定のジアザローダミンラクトン誘導体、電子受容性化合物として特定の構造の化合物の組み合わせを適用した可逆熱変色性組成物およびそれを内包してなる可逆熱変色性マイクロカプセル顔料であって、桃色から無色に可逆的に色変化し、かつ、発色状態と消色状態のコントラストに優れる可逆熱変色性組成物およびそれを内包してなる可逆熱変色性マイクロカプセル顔料を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
加熱消色型の可逆熱変色性組成物の色濃度-温度曲線におけるヒステリシス特性を説明するグラフである。
色彩記憶性を有する加熱消色型の可逆熱変色性組成物の色濃度-温度曲線におけるヒステリシス特性を説明するグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明による可逆熱変色性組成物としては、(イ)電子供与性呈色性有機化合物、(ロ)電子受容性化合物、(ハ)(イ)成分および(ロ)成分の呈色反応の生起温度を決める反応媒体の必須三成分を少なくとも含む加熱消色型(加熱により消色し、冷却により発色する)の可逆熱変色性組成物が挙げられる。
上記の可逆熱変色性組成物は、所定の温度(変色点)を境としてその前後で変色し、高温側変色点以上の温度域で消色状態、低温側変色点以下の温度域で発色状態を呈し、両状態のうち常温域では特定の一方の状態しか存在せず、もう一方の状態は、その状態が発現するのに要した熱または冷熱が適用されている間は維持されるが、熱または冷熱の適用がなくなれば常温域で呈する状態に戻る、ヒステリシス幅(ΔH)が比較的小さい特性を有する(図1参照)。
【0009】
また、ヒステリシス幅が大きい特性を示す、すなわち温度変化による発色濃度の変化をプロットした曲線の形状が、温度を変色温度域より低温側から上昇させていく場合と逆に変色温度域より高温側から下降させていく場合とで大きく異なる経路を辿って変色し、完全発色温度t

以下の温度域での発色状態、または完全消色温度t

以上の高温域での消色状態が、特定温度域〔発色開始温度t

~消色開始温度t

の間の温度域(実質二相保持温度域)〕で色彩記憶性を有する可逆熱変色性組成物を用いることもできる(図2参照)。
【0010】
以下に各(イ)成分、(ロ)成分、(ハ)成分について具体的に説明する
(【0011】以降は省略されています)

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