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公開番号2025029248
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-06
出願番号2023133765
出願日2023-08-21
発明の名称車両の制御装置
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人弁理士法人明成国際特許事務所
主分類B60W 10/00 20060101AFI20250227BHJP(車両一般)
要約【課題】4輪駆動の車両の制御装置において、自動運転と手動運転に応じて、適切なトルクの配分や変速の時間に変更する技術を提供する。
【解決手段】車両は、原動機と、回転出力を伝達するプロペラシャフトと、回転出力がプロペラシャフトを介さずに伝達される第1駆動輪と、プロペラシャフトを介して伝達される第2駆動輪と、各駆動輪に回転出力を分配するトルク分配部と、回転速度を変更して回転出力を伝えることができる変速装置と、を備える。車両の制御装置は、自動運転モードと手動運転モードを有し、変速装置の変速比を変更する場合には、変速装置の変速比が一定であるときよりも、第2駆動輪に伝達するトルクの配分量が小さくなるように、トルク分配部を制御し、手動運転モードにおいて変速比を変更する場合の第2駆動輪に伝達されるトルクの配分量は、自動運転モードにおいて変速比を変更する場合のトルクの配分量よりも、小さい。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
車両の制御装置であって、
前記車両は、
原動機と、
前記原動機の回転出力を伝達するプロペラシャフトと、
前記回転出力が前記プロペラシャフトを介さずに伝達される第1駆動輪と、
前記回転出力が前記プロペラシャフトを介して伝達される第2駆動輪と、
前記回転出力を前記第1駆動輪と前記第2駆動輪に分配するトルク分配部と、
前記回転出力の回転速度を変更して前記回転出力を前記第1駆動輪および前記プロペラシャフトに伝えることができる変速装置であって、互いに異なる複数の変速比で前記回転速度を変更できる変速装置と、
を備え、
前記制御装置は、
前記車両の運転モードとして、自動運転モードと手動運転モードを有し、
前記変速装置の変速比を変更する場合には、前記変速装置の変速比が一定であるときよりも、前記第2駆動輪に伝達するトルクの配分量が小さくなるように、前記トルク分配部を制御し、
前記手動運転モードにおいて変速比を変更する場合の前記第2駆動輪に伝達されるトルクの配分量は、前記自動運転モードにおいて変速比を変更する場合の前記第2駆動輪に伝達されるトルクの配分量よりも、小さい、制御装置。
続きを表示(約 880 文字)【請求項2】
請求項1に記載の車両の制御装置であって、
前記手動運転モードにおいて変速比を変更する場合の変速の時間は、前記自動運転モードにおいて変速比を変更する場合の変速の時間よりも、短い、車両の制御装置。
【請求項3】
請求項2に記載の車両の制御装置であって、
前記自動運転モードは、前記車両に搭乗者がいる場合に使用される有人の自動運転モードと、前記車両に搭乗者がいない場合に使用される無人の自動運転モードと、を含み、
前記制御装置は、
前記無人の自動運転モードにおいて変速比を変更する場合の前記第2駆動輪に伝達するトルクの配分量を、前記有人の自動運転モードにおいて変速比を変更する場合の前記第2駆動輪に伝達するトルクの配分量よりも大きくし、
前記無人の自動運転モードにおいて変速比を変更する場合の変速の時間を、前記有人の自動運転モードにおいて変速比を変更する場合の変速の時間よりも、長くする、車両の制御装置。
【請求項4】
請求項1に記載の車両の制御装置であって、
前記自動運転モードは、前記車両に搭乗者がいない場合に使用される無人の自動運転モードを含み、
前記制御装置は、前記手動運転モードにおいて変速比を変更する場合の変速の時間を、前記無人の自動運転モードにおいて変速比を変更する場合の変速の時間よりも、長くする、車両の制御装置。
【請求項5】
請求項4に記載の車両の制御装置であって、
前記自動運転モードは、前記車両に搭乗者がいる場合に使用される有人の自動運転モードを含み、
前記制御装置は、
前記有人の自動運転モードにおいて変速比を変更する場合のトルクの配分量を、前記無人の自動運転モードにおいて変速比を変更する場合のトルクの配分量よりも大きくし、
前記有人の自動運転モードにおいて変速比を変更する場合の変速の時間を、前記手動運転モードにおいて変速比を変更する場合の変速の時間よりも、長くする、車両の制御装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、車両の制御装置に関する。
続きを表示(約 3,700 文字)【背景技術】
【0002】
4輪駆動の車両において、例えば、特許文献1に記載されているように、走行状態に応じて、前輪と後輪に付与するトルクの配分を変更する技術が知られている。特許文献1では、さらに、変速時に発生するショックを低減するために、トルクの配分や変速の時間を変更する制御が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2021-113595号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、4輪駆動の車両に、自動運転の制御が用いられる場合がある。しかし、自動運転では、トルクの配分や変速の時間について、手動運転とは異なる制御が求められる可能性がある。例えば、手動運転では、乗り心地よりも運転者の意思に沿った加速度の大きさが優先される可能性があるが、自動運転では、各瞬間の加速度を運転者の期待に合致させる必要がないため乗り心地が優先される可能性がある。こうした場合、手動運転と自動運転では、トルクの配分や変速の時間について、考慮すべき点が異なってくる。したがって、自動運転と手動運転に応じて、適切なトルクの配分や変速の時間に変更する制御が求められていた。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示は、以下の形態として実現することが可能である。
【0006】
(1)本開示の一形態によれば、車両の制御装置が提供される。前記車両は、原動機と、前記原動機の回転出力を伝達するプロペラシャフトと、前記回転出力が前記プロペラシャフトを介さずに伝達される第1駆動輪と、前記回転出力が前記プロペラシャフトを介して伝達される第2駆動輪と、前記回転出力を前記第1駆動輪と前記第2駆動輪に分配するトルク分配部と、前記回転出力の回転速度を変更して前記回転出力を前記第1駆動輪および前記プロペラシャフトに伝えることができる変速装置であって、互いに異なる複数の変速比で前記回転速度を変更できる変速装置と、を備える。前記制御装置は、前記車両の運転モードとして、自動運転モードと手動運転モードを有し、前記変速装置の変速比を変更する場合には、前記変速装置の変速比が一定であるときよりも、前記第2駆動輪に伝達するトルクの配分量が小さくなるように、前記トルク分配部を制御し、前記手動運転モードにおいて変速比を変更する場合の前記第2駆動輪に伝達されるトルクの配分量は、前記自動運転モードにおいて変速比を変更する場合の前記第2駆動輪に伝達されるトルクの配分量よりも、小さい。
このような形態とすることで、制御装置は、手動運転モードと自動運転モードのそれぞれに応じて、変速の時間と、第2駆動輪に伝達されるトルクの配分量と、を変更する。例えば、変速時に発生するショックが第2駆動輪に伝達されるトルクの配分量に起因する場合に、制御装置は、手動運転モードと自動運転モードに応じて、そのショックを考慮した車両の制御を行う。すなわち、制御装置は、自動運転モードと手動運転モードに応じて、適切なトルクの配分量や変速の時間に変更できる。
(2)上記形態の制御装置では、前記手動運転モードにおいて変速比を変更する場合の変速の時間は、前記自動運転モードにおいて変速比を変更する場合の変速の時間よりも、短くてもよい。
このような形態とすることで、手動運転モードにおいて、制御装置は、例えば、変速時に発生するショックが、第2駆動輪に伝達されるトルクの配分量に起因する場合に、そのショックを低減する。より具体的には、手動運転モードでは、速い変速の時間を要求される可能性があるため、制御装置は、第2駆動輪に伝達されるトルクの配分量を小さくすることにより、変速時に発生するショックを低減する。自動運転モードでは、制御装置は、第2駆動輪に伝達されるトルクの配分量を大きくすることにより、4輪駆動によるトラクションの性能の向上を行う。したがって、制御装置は、自動運転モードと手動運転モードの場合に応じて、適切なトルクの配分量や変速の時間に変更できる。
(3)上記形態の制御装置では、前記自動運転モードは、前記車両に搭乗者がいる場合に使用される有人の自動運転モードと、前記車両に搭乗者がいない場合に使用される無人の自動運転モードと、を含み、前記制御装置は、前記無人の自動運転モードにおいて変速比を変更する場合の前記第2駆動輪に伝達するトルクの配分量を、前記有人の自動運転モードにおいて変速比を変更する場合の前記第2駆動輪に伝達するトルクの配分量よりも大きくし、前記無人の自動運転モードにおいて変速比を変更する場合の変速の時間を、前記有人の自動運転モードにおいて変速比を変更する場合の変速の時間よりも、長くしてもよい。
このような形態とすることで、自動運転モードでは、有人と無人の場合により、適切なトルクの配分や変速の時間が異なる場合がある。例えば、有人の自動運転モードでは、搭乗者が速い移動を望むために、変速の時間を短くする場合も想定される。このような場合に、制御装置は、第2駆動輪に伝達されるトルクの配分量を小さくすることにより、無人の自動運転モードの場合よりも、変速時に発生するショックを低減する。したがって、制御装置は、有人の自動運転モードと無人の自動運転モードに応じて、適切なトルクの配分や変速の時間に変更できる。
(4)上記形態の制御装置では、前記自動運転モードは、前記車両に搭乗者がいない場合に使用される無人の自動運転モードを含み、前記制御装置は、前記手動運転モードにおいて変速比を変更する場合の変速の時間を、前記無人の自動運転モードにおいて変速比を変更する場合の変速の時間よりも、長くしてもよい。
このような形態とすることで、制御装置は、無人の自動運転モードでは、手動運転モードよりも、速く変速を行う。無人の自動運転モードは、搭乗者を有さないため、変速時に発生するショックを考慮する必要がない。よって、無人の自動運転モードは、変速の時間を短くできる。したがって、制御装置は、無人の自動運転モードに応じて、適切なトルクの配分や変速の時間に変更できる。
(5)上記形態の制御装置では、前記自動運転モードは、前記車両に搭乗者がいる場合に使用される有人の自動運転モードを含み、前記制御装置は、前記有人の自動運転モードにおいて変速比を変更する場合のトルクの配分量を、前記無人の自動運転モードにおいて変速比を変更する場合のトルクの配分量よりも大きくし、前記有人の自動運転モードにおいて変速比を変更する場合の変速の時間を、前記手動運転モードにおいて変速比を変更する場合の変速の時間よりも、長くしてもよい。
このような形態とすることで、制御装置は、有人の自動運転モードにおいて、手動運転や無人の自動運転よりも、ゆるやかに変速を行う。このうえ、制御装置は、有人の自動運転モードにおいて、手動運転モードや無人の自動運転モードよりも、第2駆動輪に伝達されるトルクの配分量を大きくする。有人の自動運転モードにおいて、搭乗者は、運転者ではないために、変速時に発生するショックを予期できない。したがって、制御装置は、有人の自動運転モードにおいて、変速時に発生するショックを低減し、かつ、4輪駆動によるトラクション性能を向上させることにより、車両の走行による搭乗者の不快感を低減する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
第1実施形態の構成を示す説明図。
第1実施形態における制御装置の処理を示すフローチャート。
第2実施形態における制御装置の処理を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0008】
A.第1実施形態:
A-1.第1実施形態の構成:
図1は、第1実施形態の構成を示す説明図である。制御装置700は、車両1000に設けられる。車両1000は、4輪駆動の車両である。さらに、車両1000は、車両1000の運転モードとして自動運転モードと手動運転モードを有する。運転モードについては、後に詳細に説明する。以下の説明では、車両1000の制御装置700の説明の前に、車両1000の構成について説明する。
【0009】
車両1000は、原動機100と、変速装置200と、第1駆動輪300と、プロペラシャフト400と、トルク分配部500と、第2駆動輪600と、を備える。
【0010】
原動機100は、車両1000の回転出力を発生させる。例えば、原動機100は、ガソリンや軽油などの燃料を燃焼させることによって回転出力を発生させるエンジンである。回転出力は、原動機100の回転におけるトルクと回転速度により規定される。原動機100は、制御装置700の指令により、回転出力を制御される。回転出力は、変速装置200に伝達される。
(【0011】以降は省略されています)

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