TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025029246
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-06
出願番号2023133762
出願日2023-08-21
発明の名称セルロース含有マスターバッチ
出願人横浜ゴム株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C08J 3/22 20060101AFI20250227BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】含有するセルロースの分散性が高く且つ貯蔵安定性が高く、引張応力が優れた加硫ゴム組成物を得ることが可能なセルロース含有マスターバッチを提供する。
【解決手段】ジエン系ゴム、セルロース、および脂肪酸と樹脂酸との混合物を含み、このジエン系ゴム100質量部に対してセルロースを1~20質量部含有し、このセルロース1質量部に対して脂肪酸と樹脂酸との混合物を0.4~1.0質量部含有するセルロース含有マスターバッチとすることにより、上記課題を解決する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ジエン系ゴム、セルロース、および脂肪酸と樹脂酸との混合物を含むセルロース含有マスターバッチであって、
前記ジエン系ゴム100質量部に対して前記セルロースを1~20質量部含有し、
前記セルロース1質量部に対して前記脂肪酸と樹脂酸との混合物を0.4~1.0質量部含有する、
セルロース含有マスターバッチ。
続きを表示(約 310 文字)【請求項2】
前記セルロースが粉末セルロースである、請求項1に記載のセルロース含有マスターバッチ。
【請求項3】
前記セルロースがセルロースナノファイバーおよび/またはセルロースナノクリスタルである、請求項1に記載のセルロース含有マスターバッチ。
【請求項4】
前記脂肪酸と樹脂酸との混合物が粗トール油である、請求項1~3のいずれか1項に記載のセルロース含有マスターバッチ。
【請求項5】
前記脂肪酸と樹脂酸との混合物が、脂肪酸に対する樹脂酸の質量比(樹脂酸/脂肪酸)が0.9以上の混合物である、請求項1~3のいずれか1項に記載のセルロース含有マスターバッチ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、セルロース含有マスターバッチに関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
タイヤなどを構成するゴム組成物は、弾性率(伸び)、硬度(硬さ)などの特性が優れたものが求められている。そして、このような特性を向上させるために、ゴム組成物中にカーボンブラックやシリカなどの無機充填剤を配合する技術が知られている。
【0003】
さらに、資源の有効利用や軽量化などの観点から、ゴム組成物中にセルロース(セルロースの極細繊維であるナノセルロースも含む)を充填剤として配合する技術も開発されている。例えば、特許文献1には、変性セルロースナノファイバー及びゴム成分を含む、大きなひずみを与えた場合でも十分な補強性を持ったゴム組成物が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2017-095611号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、マスターバッチ(ゴムマスターバッチ)の製造において、セルロースはゴム成分との親和性が高くないため、これを均質に分散させることが難しいという課題がある。特にナノセルロースは、マスターバッチ製造時の凝固や乾燥などの水分を除去する工程等において凝集して集束しやすい性質を有するため、特許文献1のような変性ナノセルロースであっても、ナノセルロースが均質に分散してナノレベルまで解繊された状態を保つことはかなり難しい。そして、含有するセルロースが均質に分散していないマスターバッチは、このセルロースの機能(特に加硫ゴム組成物としたときの充填剤としての機能)が十分に発揮されない。
【0006】
なお、セルロースを均質に分散させるために、乳化剤や界面活性剤などを併せて配合することが考えられるが、このような成分を一定量配合すると、マスターバッチの貯蔵中に経時変化によって染み出しが発生する場合がある。したがって、この場合でも、セルロースの分散性とマスターバッチの貯蔵安定性との両立という点で改善の余地がある。
【0007】
そこで本発明は、含有するセルロースの分散性が高く且つ貯蔵安定性が高く、引張応力が優れた加硫ゴム組成物を得ることが可能なセルロース含有マスターバッチを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために本発明者は鋭意検討し、ジエン系ゴム、セルロース、および脂肪酸と樹脂酸との混合物を含み、このジエン系ゴム100質量部に対してセルロースを1~20質量部含有し、このセルロース1質量部に対して脂肪酸と樹脂酸との混合物を0.4~1.0質量部含有するセルロース含有マスターバッチが、含有するセルロースの分散性が高く且つ貯蔵安定性が高く、引張応力が優れた加硫ゴム組成物を得ることが可能であることを見出し、本発明を完成させた。
【0009】
すなわち、本発明は次の<1>~<5>である。
<1>ジエン系ゴム、セルロース、および脂肪酸と樹脂酸との混合物を含むセルロース含有マスターバッチであって、前記ジエン系ゴム100質量部に対して前記セルロースを1~20質量部含有し、前記セルロース1質量部に対して前記脂肪酸と樹脂酸との混合物を0.4~1.0質量部含有する、セルロース含有マスターバッチ。
<2>前記セルロースが粉末セルロースである、<1>に記載のセルロース含有マスターバッチ。
<3>前記セルロースがセルロースナノファイバーおよび/またはセルロースナノクリスタルである、<1>に記載のセルロース含有マスターバッチ。
<4>前記脂肪酸と樹脂酸との混合物が粗トール油である、<1>~<3>のいずれか1つに記載のセルロース含有マスターバッチ。
<5>前記脂肪酸と樹脂酸との混合物が、脂肪酸に対する樹脂酸の質量比(樹脂酸/脂肪酸)が0.9以上の混合物である、<1>~<4>のいずれか1つに記載のセルロース含有マスターバッチ。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、含有するセルロースの分散性が高く且つ貯蔵安定性が高く、引張応力が優れた加硫ゴム組成物を得ることが可能なセルロース含有マスターバッチを提供することができる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

横浜ゴム株式会社
タイヤ
1か月前
横浜ゴム株式会社
タイヤ
9日前
横浜ゴム株式会社
音響材
17日前
横浜ゴム株式会社
音響材
17日前
横浜ゴム株式会社
タイヤ
20日前
横浜ゴム株式会社
音響材
17日前
横浜ゴム株式会社
タイヤ
1か月前
横浜ゴム株式会社
水中音響材
20日前
横浜ゴム株式会社
セルロース配合再生ゴム
3日前
横浜ゴム株式会社
再生ゴム含有ゴム組成物
3日前
横浜ゴム株式会社
セルロース含有ゴム組成物
3日前
横浜ゴム株式会社
ゴム組成物及びコンベヤベルト
16日前
横浜ゴム株式会社
ゴム組成物、積層体及びホース
23日前
横浜ゴム株式会社
セルロース含有マスターバッチ
3日前
横浜ゴム株式会社
ゴム組成物及び冷媒輸送ホース
1か月前
横浜ゴム株式会社
加硫ゴムの動摩擦特性の把握方法
23日前
横浜ゴム株式会社
タイヤの製造方法およびシステム
16日前
横浜ゴム株式会社
タイヤの製造方法およびシステム
16日前
横浜ゴム株式会社
ゴム混合方法及び密閉式ゴム混合機
1か月前
横浜ゴム株式会社
シート部材の分割治具および分割方法
9日前
横浜ゴム株式会社
筒状のタイヤ部材の製造装置および方法
16日前
横浜ゴム株式会社
筒状のタイヤ部材の製造装置および方法
16日前
横浜ゴム株式会社
筒状のタイヤ部材の製造装置および方法
16日前
横浜ゴム株式会社
タイヤ内面に制音体を備えたタイヤの製造方法
2日前
横浜ゴム株式会社
シミュレーション方法、シミュレーション装置及びプログラム
2日前
横浜ゴム株式会社
タイヤ材料の供給システムおよび筒状のタイヤ部材の製造方法
16日前
横浜ゴム株式会社
シミュレーション方法、シミュレーション装置及びプログラム
2日前
横浜ゴム株式会社
成形ドラム体へのタイヤ材料の供給システムおよびタイヤの製造方法
16日前
横浜ゴム株式会社
成形ドラム体へのタイヤ材料の供給システムおよびタイヤの製造方法
16日前
横浜ゴム株式会社
成形ドラム体へのタイヤ材料の供給システムおよびタイヤの製造方法
16日前
横浜ゴム株式会社
摩擦試験用サンプルの製造方法およびそのサンプル並びに摩擦試験方法
1か月前
横浜ゴム株式会社
タイヤ成形用金型およびそれを用いたタイヤの製造方法ならびにタイヤ
1か月前
横浜ゴム株式会社
成形ドラム体へのタイヤ材料の供給システムおよび筒状のタイヤ部材の製造方法
16日前
イナバゴム株式会社
グリップ圧測定センサ及びグリップ圧測定装置
1か月前
東ソー株式会社
押出成形体
1か月前
東ソー株式会社
射出成形体
1か月前
続きを見る