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公開番号2025029237
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-06
出願番号2023133748
出願日2023-08-21
発明の名称RFIDタグ
出願人小林クリエイト株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類H01Q 9/26 20060101AFI20250227BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】特定周波数帯における交信性能を、RFIDインレットの状態に比して向上し得るRFIDタグを提案する。
【解決手段】左右一対のアンテナ部13a,13aは、アンテナ線条を4回以上折り返して左右方向に略均一な蛇行間隔で蛇行させた蛇行構造部22を備えた構成とした。これにより、RFIDインレット2における交信感度のピークを特定周波数帯(920MHz)よりも高周波数側(940~1040MHz)に生じさせることができるから、誘電率を有する熱可塑性樹脂フィルム3,3で封止したRFIDタグ1では、前記交信感度が低周波側へシフトして、該特定周波数帯での交信感度が高くなり、交信性能が向上する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
シート状基材の一面に、ICチップと該ICチップの左右両方へ夫々延出された左右一対のアンテナ部とが配設されたRFIDインレットと、
前記RFIDインレットの表裏両側から熱圧着され、該RFIDインレットを封止する熱可塑性樹脂フィルムと
を備え、
前記RFIDインレットの左右のアンテナ部は、
所定線幅のアンテナ線条を複数回折返して左右方向に略均一な蛇行間隔で蛇行させた蛇行構造部を夫々備え、該蛇行構造部の折返し数が4回以上に形成されたものであることを特徴とするRFIDタグ。
続きを表示(約 270 文字)【請求項2】
RFIDインレットの左右のアンテナ部は、左右方向の横幅が、該左右方向に直交する方向の縦幅に対して0.5~1.5倍で形成されたものであることを特徴とする請求項1に記載のRFIDタグ。
【請求項3】
RFIDインレットの左右のアンテナ部は、左右方向の横幅が25mm以下であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のRFIDタグ。
【請求項4】
RFIDインレットのアンテナ部は、エッチング加工により形成されてなるものであることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のRFIDタグ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、非接触で交信できるRFIDタグに関する。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
非接触で交信できるRFIDタグは、物品の管理に利用されている。例えば特許文献1のように、倉庫や棚などに収納された物品にRFIDタグを取り付け、所定の入出力装置で交信することによって該物品の在庫や入出庫などの管理を行う。こうしたRFIDタグを物品の管理に用いると、前記入出力装置との交信によって各物品を管理できることから、物品を一個毎に確認する必要が無く、管理に掛かる手間と時間とを削減できる。
【0003】
こうしたRFIDタグは、ICチップとアンテナとが基材に配設されたRFIDインレットを備え、該RFIDインレットが保護フィルム等で保護された構成であり、入出力装置(リーダ・ライタ)との間で電磁波を利用して非接触でコマンドやデータなどの信号を送受信できる。詳述すると、入出力装置から放射される電磁波を受信することによって、前記RFIDインレットのアンテナが誘導起電力を生成し、該入出力装置からの信号を受信すると共に該信号に従って予め記憶されている信号を送信する。このようにしてRFIDタグと入出力装置とが交信できる。ここで、RFIDタグと入出力装置とで交信する電磁波は、その周波数帯が各国で夫々規定されており、日本では、920MHz付近(915~930MHzの範囲)の周波数帯(以下、特定周波数帯という)が利用される。そのため、日本で使用されるRFIDインレットは、前記特定周波数帯の電磁波を交信する距離(以下、交信距離)がピークとなるように設定されている。尚、RFIDインレットは、電磁波の周波数に従って交信距離が変化して、一又は二の周波数帯で該交信距離がピークを生ずるものが一般的である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2007-34868号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、従来のRFIDタグにあって、樹脂製の保護フィルムでRFIDインレットを表裏から挟んで封止した構成は、RFIDインレットの状態に比して、前記特定周波数帯(920MHz帯)の電磁波による交信距離が低減するという問題があった。これは、保護フィルムの誘電率によって交信感度(交信距離)が低周波数側へシフトすることに因る。詳述すると、RFIDインレットでは特定周波数帯でピークとなる交信距離が、該保護フィルムの封止により低周波数側へシフトするために、RFIDタグでは、該特定周波数帯における交信距離がRFIDインレットに比して低下してしまう。このようにRFIDタグは、RFIDインレットに比して特定周波数帯での交信感度が低下していた。
【0006】
本発明は、RFIDインレットに比して特定周波数帯での交信性能を向上し得るRFIDタグを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、シート状基材の一面に、ICチップと該ICチップの左右両方へ夫々延出された左右一対のアンテナ部とが配設されたRFIDインレットと、前記RFIDインレットの表裏両側から熱圧着され、該RFIDインレットを封止する熱可塑性樹脂フィルムとを備え、前記RFIDインレットの左右のアンテナ部は、所定線幅のアンテナ線条を複数回折返して左右方向に略均一な蛇行間隔で蛇行させた蛇行構造部を夫々備え、該蛇行構造部の折返し数が4回以上に形成されたものであることを特徴とするRFIDタグである。
【0008】
本発明の発明者らは、前述した課題(RFIDインレットに比して特定周波数帯での交信距離を長くすること)について、鋭意研鑽し、本発明の構成を発明するに至った。
詳述すると、保護フィルムの封止により交信感度が低周波数側へシフトするのであれば、RFIDインレットの状態で交信感度のピークを特定周波数帯(920MHz帯)よりも高周波数側に生じさせる構成とすることが考えられるが、これが難しかった。ここで、コイル(アンテナ)の品質を示す指標(共振の鋭さを表す値)としてQ値があり、コイルは、このQ値が高くなるにつれて、高周波数における損失が低くなることから、高周波数用インダクタとして優れた特性を有するものとなり得る。しかし、高周波数では、電線における表皮効果や鉄芯材料におけるヒステリシス損とうず電流損とが増加することによって、前記Q値を下げる方向に働くため、該Q値を大きくすることが難しい。これにより、前述したように、RFIDインレットにおける交信感度(交信距離)のピークを高周波数側に生じさせることが難しくなっていた。本発明の発明者らは、この問題を解決し得るアンテナの構成を発明した。すなわち、RFIDインレットのアンテナを、アンテナ線条を複数回折返して左右方向に略均一な蛇行間隔で蛇行させた蛇行構造部を夫々備えた左右一対のアンテナ部により構成して、該アンテナ線条の折返し数を増やすことによって誘電性リアクタンスを大きくできる。そして、これに伴ってインダクタンスが大きくなることにより前記Q値を高くできるから、高周波数における交信感度を向上できる。このようにRFIDインレットのアンテナ(左右のアンテナ部)の、蛇行構造部の折返し数を規定することによって、前述した課題を解決する本発明に至った。
【0009】
かかる本発明のRFIDインレットにあっては、左右の各アンテナ部が、4回以上折返された蛇行構造部を夫々有する構成であるにより、該RFIDインレットにおける交信感度(交信距離)のピークを特定周波数帯(920MHz帯)よりも高周波数側(940~1040MHz)に生じさせることができる。これにより、このRFIDインレットを熱可塑性樹脂フィルムにより封止した本発明のRFIDタグは、該熱可塑性樹脂フィルムによって交信感度(交信距離)のピークがRFIDインレットよりも低周波数側にシフトすることから、該シフト後のピークを前記特定周波数帯に近づけることができる。このため、RFIDタグは、特定周波数帯における交信距離がRFIDインレットに比して長くなる。したがって、本発明の構成によれば、特定周波数帯における交信性能が向上する。
【0010】
ここで、折返し数が4回未満である蛇行構造部を有する場合には、前記インダクタンスを向上させる作用が十分に生じ難いことから、高周波特性を高くし難い。これにより、RFIDインレットにおける交信距離のピークを特定周波数帯よりも高い周波数(940~1040MHz)で生じさせ難く、RFIDタグで該特定周波数帯における交信感度(交信距離)の向上効果を安定して生じ難い。
(【0011】以降は省略されています)

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