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公開番号2025028966
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-05
出願番号2024205510,2021516195
出願日2024-11-26,2020-04-23
発明の名称固形状調味料
出願人味の素株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類A23L 27/00 20160101AFI20250226BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約【課題】呈味に関連しない原料を使用することなく、また複雑な製造工程をも必要とせずに潮解性を改善した、食塩代替塩を含有する固形状調味料を提供する。
【解決手段】固形状調味料の全量に対して0.1重量%以上30重量%未満の食塩と、固形状調味料の全量に対して20重量%未満の食塩代替塩、および食塩100重量部に対して0~15重量部の砂糖を含有する固形状調味料とし、食塩代替塩が塩化カリウムであり、食塩代替塩の含有量が、固形状調味料の全量に対し0.1重量%~15重量%である、固形状調味料とする。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
固形状調味料の全量に対して0.1重量%以上30重量%未満の食塩と、固形状調味料の全量に対して20重量%未満の食塩代替塩、および食塩100重量部に対して0~15重量部の砂糖を含有する、固形状調味料。
続きを表示(約 560 文字)【請求項2】
食塩代替塩が塩化カリウムである、請求項1に記載の固形状調味料。
【請求項3】
食塩代替塩の含有量が、固形状調味料の全量に対し0.1重量%~15重量%である、請求項1または2に記載の固形状調味料。
【請求項4】
砂糖の含有量が食塩100重量部に対して5重量部~15重量部である、請求項1~3のいずれか1項に記載の固形状調味料。
【請求項5】
砂糖がグラニュー糖である、請求項1~4のいずれか1項に記載の固形状調味料。
【請求項6】
さらに、砂糖以外の糖類、食用油脂、エキス、タンパク質加水分解物、しょうゆ、うま味調味料、酸味料および香辛料からなる群より選択される1種または2種以上を含有する、請求項1~5のいずれか1項に記載の固形状調味料。
【請求項7】
砂糖以外の糖類が乳糖である、請求項6に記載の固形状調味料。
【請求項8】
1食分もしくは1回の使用量が個包装された形態である、請求項1~7のいずれか1項に記載の固形状調味料。
【請求項9】
複数食分または複数回の使用量が、一つに包装されまたは一つの容器に充填された形態である、請求項1~7のいずれか1項に記載の固形状調味料。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、食塩代替塩を含有する固形状調味料であって、潮解性が改善された固形状調味料に関するものである。
続きを表示(約 3,900 文字)【背景技術】
【0002】
食塩の過剰摂取は、高血圧、脳血管障害、心疾患、胃がん、腎疾患等の疾病に罹患するリスクを高めることが知られており、世界保健機構(WHO)が食塩摂取量の低減を提唱する等、世界的に減塩が求められている。
固形状調味料は、一般家庭および食品業界において広く使用されており、その利便性により各種料理に幅広く利用され、現在の食生活に欠かせないものになっている。しかし、固形状調味料には、通常30重量%~50重量%の食塩が含まれ、食塩含有量の低減された減塩固形状調味料の需要が高まっている。
【0003】
食塩含有量の低減された食品においては、減塩により低下した塩味を補うために、通常塩化カリウム等の食塩代替塩が用いられるが、食塩代替塩に含有される塩化マグネシウム等により、顕著な潮解性を呈することが知られている。
固形状調味料は、粉末状、顆粒状、キューブ状等の形態で提供され、固形状調味料の潮解性により、固形状調味料の味覚や外観における品質劣化が生じることはもちろんであるが、使用性が悪化し、固形状調味料の取扱いが困難になるという問題をも生じる。
【0004】
粉末食品組成物、粉体等の吸湿性物質に対し、耐吸湿性を付与する方法については、これまでに種々検討がなされている。
例えば、特定の粒子径を有する低水分化した顆粒状澱粉を粉末食品組成物に添加する方法(特許文献1)、アルファー化度が70%以上で、水分が12%以下のアルファー化澱粉を食品用粉体と混合する方法(特許文献2)、大豆食物繊維等の大豆多糖類を、食品等として用いられる製剤組成物に添加する方法(特許文献3)、食塩を食用油脂や脂肪酸モノグリセリドでコーティングする方法(特許文献4)、吸湿性成分を含有する含水原料にエタノールを添加して噴霧乾燥する方法(特許文献5)等が提案されている。
しかしながら、これらの方法によっては、潮解性を根本的に改善することはできず、またこれらの方法は、呈味に関連せず、通常の調味料には不要である原料を添加する必要があるため、原料コストの上昇を招き、さらに、複雑な製造工程の実施を要する場合には、その工程により製造コストが上昇してしまうといった課題があった。
【0005】
また、振り出し容器に充填された風味調味料において、糖類の配合量を5重量%以下とすることにより、吸湿による固結を抑制する方法(特許文献6)が提案されている。
しかしながら、この方法は、全ての糖類についてその使用を厳しく制限するものであり、調味料の呈味に関する組成上のアプローチのみならず、その物性に関する組成上のアプローチ方法をも狭く限定してしまうという課題があった。特に、固形状の調味料において賦形剤として汎用される乳糖の使用を制限することは、固形状調味料の製法の自由度や製品安定性等に非常に大きな影響を及ぼし、従来通りに乳糖を賦形剤として使用できる方法が強く求められていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開平10-229832号公報
特開昭63-313574号公報
特開2000-279104号公報
特開2005-185261号公報
特開2009-207477号公報
特開2005-270058号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、呈味に関連しない原料を使用することなく、また複雑な製造工程をも必要とせずに、食塩代替塩を含有する固形状調味料における潮解性を改善することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、食塩含有量が0.1重量%以上30重量%未満である固形状調味料において、食塩代替塩の含有量を20重量%未満とし、さらに、固形状調味料における砂糖の含有量を、食塩100重量部に対して0~15重量部とすることにより、食塩代替塩を含有する固形状調味料における潮解性が改善されることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
すなわち、本発明は以下に関する。
[1]固形状調味料の全量に対して0.1重量%以上30重量%未満の食塩と、固形状調味料の全量に対して20重量%未満の食塩代替塩、および食塩100重量部に対して0~15重量部の砂糖を含有する、固形状調味料。
[2]食塩代替塩が塩化カリウムである、[1]に記載の固形状調味料。
[3]食塩代替塩の含有量が、固形状調味料の全量に対し0.1重量%~15重量%である、[1]または[2]に記載の固形状調味料。
[4]砂糖の含有量が食塩100重量部に対して5重量部~15重量部である、[1]~[3]のいずれかに記載の固形状調味料。
[5]砂糖がグラニュー糖である、[1]~[4]のいずれかに記載の固形状調味料。
[6]さらに、砂糖以外の糖類、食用油脂、エキス、タンパク質加水分解物、しょうゆ、うま味調味料、酸味料および香辛料からなる群より選択される1種または2種以上を含有する、[1]~[5]のいずれかに記載の固形状調味料。
[7]砂糖以外の糖類が乳糖である、[6]に記載の固形状調味料。
[8]1食分もしくは1回の使用量が個包装された形態である、[1]~[7]のいずれかに記載の固形状調味料。
[9]複数食分または複数回の使用量が、一つに包装されまたは一つの容器に充填された形態である、[1]~[7]のいずれかに記載の固形状調味料。
[10]固形状調味料の全量に対し、食塩の含有量が0.1重量%以上30重量%未満、食塩代替塩の含有量が20重量%未満となるように、食塩および食塩代替塩を配合し、食塩100重量部に対し、砂糖の含有量が0~15重量部となるように砂糖を配合する工程を含む、固形状調味料の製造方法。
[11]食塩代替塩が塩化カリウムである、[10]に記載の製造方法。
[12]食塩代替塩の含有量が、固形状調味料の全量に対し0.1重量%~15重量%である、[10]または[11]に記載の製造方法。
[13]砂糖の含有量が、食塩100重量部に対して5重量部~15重量部である、[10]~[12]のいずれかに記載の製造方法。
[14]砂糖がグラニュー糖である、[10]~[13]のいずれかに記載の製造方法。
[15]さらに、砂糖以外の糖類、食用油脂、エキス、タンパク質加水分解物、しょうゆ、うま味調味料、酸味料および香辛料からなる群より選択される1種または2種以上を配合する、[10]~[14]のいずれかに記載の製造方法。
[16]砂糖以外の糖類が乳糖である、[15]に記載の製造方法。
[17]固形状調味料が、1食分もしくは1回の使用量が個包装された形態である、[10]~[16]のいずれかに記載の製造方法。
[18]固形状調味料が、複数食分または複数回の使用量が一つに包装されまたは一つの容器に充填された形態である、[10]~[16]のいずれかに記載の製造方法。
[19]食塩含有量が固形状調味料の全量に対し0.1重量%以上30重量%未満である固形状調味料において、食塩代替塩の含有量が固形状調味料の全量に対し20重量%未満となるように食塩代替塩を配合し、砂糖の含有量が食塩100重量部に対し0~15重量部となるように砂糖を配合することを含む、固形状調味料の潮解性を改善する方法。
[20]食塩代替塩が塩化カリウムである、[19]に記載の方法。
[21]食塩代替塩の含有量が、固形状調味料の全量に対し0.1重量%~15重量%である、[19]または[20]に記載の方法。
[22]砂糖の含有量が、食塩100重量部に対して5重量部~15重量部である、[19]~[21]のいずれかに記載の方法。
[23]砂糖がグラニュー糖である、[19]~[22]のいずれかに記載の方法。
[24]さらに砂糖以外の糖類、食用油脂、エキス、タンパク質加水分解物、しょうゆ、うま味調味料、酸味料および香辛料からなる群より選択される1種または2種以上を配合する、[19]~[23]のいずれかに記載の方法。
[25]砂糖以外の糖類が乳糖である、[24]に記載の方法。
[26]固形状調味料が、1食分もしくは1回の使用量が個包装された形態である、[19]~[25]のいずれかに記載の方法。
[27]固形状調味料が、複数食分または複数回の使用量が一つに包装されまたは一つの容器に充填された形態である、[19]~[25]のいずれかに記載の方法。
【発明の効果】
【0010】
本発明により、食塩の含有量が0.1重量%以上30重量%未満であり、食塩代替塩を含有する固形状調味料における潮解性を改善することができる。その結果、食塩代替塩を含有する固形状調味料の潮解に起因する外観、品質、取り扱い性等の悪化が抑制され、該固形状調味料の品質を長期間安定に維持することができる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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