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公開番号
2025028716
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-03
出願番号
2023133709
出願日
2023-08-18
発明の名称
混合溶射膜及び成膜装置用部品並びに成膜装置用部品の製造方法及び混合溶射膜の製造方法
出願人
アルバックテクノ株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
C23C
4/08 20160101AFI20250221BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約
【課題】 成膜処理用部品の溶射膜上に堆積した堆積膜との応力差が吸収され、堆積膜自体の破壊や剥離が生じるのを防止することができる混合溶射膜、溶射膜を用いた成膜装置用部品及び成膜装置用部品の製造方法を提供する。
【解決手段】 成膜を行う成膜処理雰囲気に晒される成膜処理用部品の表面に設けられた混合溶射膜であって、Alと、AlSi合金との混合物からなり、表面粗さRaが9~60μmである。
【選択図】 なし
特許請求の範囲
【請求項1】
成膜を行う成膜処理雰囲気に晒される成膜処理用部品の表面に設けられた混合溶射膜であって、Alと、AlSi合金との混合物からなり、表面粗さRaが9~60μmである混合溶射膜。
続きを表示(約 830 文字)
【請求項2】
厚みが300~500μmである請求項1に記載の混合溶射膜。
【請求項3】
前記AlSi合金のSi含有量が0.5~12質量%である請求項1又は2に記載の混合溶射膜。
【請求項4】
成膜を行う成膜処理雰囲気に晒される部品基材の表面に溶射膜が形成された成膜装置用部品であって、
前記溶射膜が、Alと、AlSi合金との混合物からなり、表面粗さRaが9~60μmである混合溶射膜である成膜装置用部品。
【請求項5】
前記成膜処理雰囲気を囲む防着板、又は前記成膜の成膜源となるスパッタリングターゲットの周りを囲むシールド部材である請求項4記載の成膜装置用部品。
【請求項6】
前記混合溶射膜が形成された前記部品基材の表面の表面粗さRaが、3~5μmである請求項4又は5記載の成膜装置用部品。
【請求項7】
成膜処理雰囲気に晒される部品基材の表面に溶射膜が形成された成膜装置用部品の製造方法であって、
前記部品基材の表面に、Alと、AlSi合金との混合物からなり、表面粗さRaが9~60μmである混合溶射膜を形成する工程を具備する成膜装置用部品の製造方法。
【請求項8】
前記成膜装置用部品が、前記成膜処理雰囲気を囲む防着板、又は成膜の成膜源となるスパッタリングターゲットの周りを囲むシールド部材である請求項7記載の成膜装置用部品の製造方法。
【請求項9】
前記混合溶射膜を形成する前記部品基材の表面の表面粗さRaが3~5μmである請求項7又は8記載の成膜装置用部品の製造方法。
【請求項10】
Alの溶射用線材と、AlSi合金の溶射用線材とからなる二本の溶射用線材を一定の速度で送給しながら両溶射用線材の交差部にアークを発生させ、それぞれの溶融物を噴射して混合溶射膜を形成する混合溶射膜の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、成膜を行う成膜処理雰囲気に晒される成膜処理用部品の表面に設けられた混合溶射膜及び成膜装置用部品並びに成膜装置用部品の製造方法及び混合溶射膜の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
スパッタリング法、CVDなどにより真空容器内で基板に膜を形成する技術がある。このとき、真空容器内に設けられた基板以外の成膜処理用部品(例えば、防着板など)にも膜が付着する場合がある。このような膜が成膜処理用部品からパーティクルとして剥離すると、パーティクルが膜中に入り込み、膜製品の歩留まり低下を引き起こす場合がある。
【0003】
このような理由から、成膜処理用部品の表面には、所定の表面粗さを持った溶射膜を形成することが行われている(例えば、特許文献1参照)。このような溶射膜を成膜処理用部品の表面に形成することにより、成膜処理用部品からの不要な膜剥離が効果的に抑制される。
【0004】
しかしながら、基板に形成する膜の材料として、膜応力が比較的高い材料を選択したり、長時間成膜を遂行し成膜処理用部品に形成される膜の厚みが比較的厚くなったりする場合には、溶射膜が溶射膜上に堆積した膜の応力に打ち負けてしまうと、溶射膜が膜と一緒に成膜処理用部品から剥離する可能性がある。
【0005】
また、成膜材料として、半導体製造に使用される高融点材料(W、Ta、Tiおよびそれらの合金)がある。これらの高融点金属は(熱)応力が高いので、さらなる耐剥離性の向上が要望されている。
【0006】
そこで、従来、成膜材料に合わせて、溶射膜材料の変更が行われていた。例えば、純Alなどの柔らかい材料を溶射施工して応力吸収の試みがされている例がある。しかしながら、純Alなどの柔らかい材料は材料強度が低く、応力自体に耐えられず、溶射膜の破断が起こる場合がある。結果、成膜が進むにつれ、パーティクルが増加する傾向を示した。
【0007】
一方、Al合金やNi、Tiなどの強度の高い材料を使うことで、堆積膜の応力に負けない特性を利用することも試みられた。この場合、成膜中のパーティクルの増加は見られないが、成膜終了時、成膜処理用部品の母材(例えば、SUS304)と堆積膜の熱膨張係数の違いによる応力差を吸収できないという問題があった。そのため、堆積膜自体に応力が集中して堆積膜の破壊・剥離が生じてしまい、問題となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2008-291299号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上述した事情に鑑み、例えば、高融点金属のスパッタリングターゲットを用いて、スパッタリングターゲットの最後まで成膜しても、成膜処理用部品の溶射膜上に堆積した堆積膜との応力差が吸収され、堆積膜自体の破壊や剥離が生じるのを防止することができる混合溶射膜、混合溶射膜を用いた成膜装置用部品及び成膜装置用部品の製造方法及び混合溶射膜の製造方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記課題を解決する、本発明の第1の態様は、成膜を行う成膜処理雰囲気に晒される成膜処理用部品の表面に設けられた混合溶射膜であって、Alと、AlSi合金との混合物からなり、表面粗さRaが9~60μmである混合溶射膜にある。
本発明の第2の態様は、厚みが300~500μmである第1の態様の混合溶射膜にある。
本発明の第3の態様は、前記AlSiのSi含有量が0.5~12質量%である第1又は第2の態様の混合溶射膜にある。
本発明の第4の態様は、成膜を行う成膜処理雰囲気に晒される部品基材の表面に溶射膜が形成された成膜装置用部品であって、前記溶射膜が、Alと、AlSi合金との混合物からなり、表面粗さRaが9~60μmである混合溶射膜である成膜装置用部品にある。
本発明の第5の態様は、前記成膜処理雰囲気を囲む防着板、又は前記成膜の成膜源となるスパッタリングターゲットの周りを囲むシールド部材である第4の態様の成膜装置用部品にある。
本発明の第6の態様は、前記混合溶射膜が形成された前記部品基材の表面の表面粗さRaが、3~5μmである第4又は5の態様の成膜装置用部品にある。
本発明の第7の態様は、成膜処理雰囲気に晒される部品基材の表面に溶射膜が形成された成膜装置用部品の製造方法であって、
前記部品基材の表面に、Alと、AlSi合金との混合物からなり、表面粗さRaが9~60μmである混合溶射膜を形成する工程を具備する成膜装置用部品の製造方法にある。
本発明の第8の態様は、前記成膜装置用部品が、前記成膜処理雰囲気を囲む防着板、又は成膜の成膜源となるスパッタリングターゲットの周りを囲むシールド部材である第7の態様の成膜装置用部品の製造方法にある。
本発明の第9の態様は、前記混合溶射膜を形成する前記部品基材の表面の表面粗さRaが3~5μmである第7又は8の態様の成膜装置用部品の製造方法にある。
本発明の第10の態様は、Alの溶射用線材と、AlSi合金の溶射用線材とからなる二本の溶射用線材を一定の速度で送給しながら両溶射用線材の交差部にアークを発生させ、それぞれの溶融物を噴射して混合溶射膜を形成する混合溶射膜の製造方法にある。
(【0011】以降は省略されています)
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