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公開番号2025028630
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-03
出願番号2023133556
出願日2023-08-18
発明の名称ICチップ、ICカード及び携帯可能電子装置
出願人株式会社東芝,東芝インフラシステムズ株式会社
代理人弁理士法人酒井国際特許事務所
主分類G06F 9/48 20060101AFI20250221BHJP(計算;計数)
要約【課題】パワーオンリセットから外部リセットまでの期間を活用して応答性を向上させる。
【解決手段】ICチップは、パワーオンリセット部と、外部リセット部と、コマンド処理部と、前処理部と、を備える。パワーオンリセット部は、外部機器からの電源投入時に内部状態を予め定められた初期状態にするパワーオンリセットを実行する。外部リセット部は、外部機器からリセット信号を受信し、且つパワーオンリセット後に予め定められた待機時間が経過した場合に、内部状態を予め定められたリセット状態する外部リセットを実行する。コマンド処理部は、外部リセット後に外部機器から受信したコマンドに応じて予め定められたコマンド処理を実行する。前処理部は、パワーオンリセット後且つ外部リセット前に、コマンド処理の前に実行される予め定められた前処理を実行する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項１】
外部機器からの電源投入時に内部状態を予め定められた初期状態にするパワーオンリセットを実行するパワーオンリセット部と、
前記外部機器からリセット信号を受信し、且つ前記パワーオンリセット後に予め定められた待機時間が経過した場合に、前記内部状態を予め定められたリセット状態する外部リセットを実行する外部リセット部と、
前記外部リセット後に前記外部機器から受信したコマンドに応じて予め定められたコマンド処理を実行するコマンド処理部と、
前記パワーオンリセット後且つ前記外部リセット前に、前記コマンド処理の前に実行される予め定められた前処理を実行する前処理部と、
を備えるＩＣチップ。
続きを表示（約 1,100 文字）【請求項２】
前記前処理部は、前記パワーオンリセット後且つ前記外部リセット前に、複数の前記前処理のうちの少なくとも１つを実行し、前記外部リセット後且つ前記コマンド処理の開始前に、複数の前記前処理のうちの未実行の前記前処理を実行する、
請求項１に記載のＩＣチップ。
【請求項３】
前記待機時間は、ＩＣチップ内で生成された内部クロック信号に基づいて計測される、
請求項１に記載のＩＣチップ。
【請求項４】
外部機器からの電源投入時に内部状態を予め定められた初期状態にするパワーオンリセットを実行するパワーオンリセット部と、
前記外部機器からリセット信号を受信し、且つ前記パワーオンリセット後に予め定められた待機時間が経過した場合に、前記内部状態を予め定められたリセット状態する外部リセットを実行し、前記外部リセット後に前記外部機器から受信したコマンドに応じて予め定められたコマンド処理を実行し、前記パワーオンリセット後且つ前記外部リセット前に、前記コマンド処理の前に実行される予め定められた前処理を実行するプロセッサと、
を備えるＩＣカード。
【請求項５】
外部機器からの電源投入時に内部状態を予め定められた初期状態にするパワーオンリセットを実行するパワーオンリセット部と、前記外部機器からリセット信号を受信し、且つ前記パワーオンリセット後に予め定められた待機時間が経過した場合に、前記内部状態を予め定められたリセット状態する外部リセットを実行し、前記外部リセット後に前記外部機器から受信したコマンドに応じて予め定められたコマンド処理を実行し、前記パワーオンリセット後且つ前記外部リセット前に、前記コマンド処理の前に実行される予め定められた前処理を実行するプロセッサと、を備えるモジュールと、
前記モジュールを内蔵した本体と、
を備えるＩＣカード。
【請求項６】
外部機器からの電源投入時に内部状態を予め定められた初期状態にするパワーオンリセットを実行するパワーオンリセット部と、
前記外部機器からリセット信号を受信し、且つ前記パワーオンリセット後に予め定められた待機時間が経過した場合に、前記内部状態を予め定められたリセット状態する外部リセットを実行し、前記外部リセット後に前記外部機器から受信したコマンドに応じて予め定められたコマンド処理を実行し、前記パワーオンリセット後且つ前記外部リセット前に、前記コマンド処理の前に実行される予め定められた前処理を実行するプロセッサと、
を備える携帯可能電子装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明の実施形態は、ＩＣチップ、ＩＣカード及び携帯可能電子装置に関する。
続きを表示（約 1,900 文字）【背景技術】
【０００２】
リーダライタ等の外部機器との間で非接触通信等が可能なＩＣ（Integrated Circuit）チップが搭載されたＩＣカード（スマートカード）において、動作の安定化やセキュリティ保護等を目的として、パワーオンリセット及び外部リセットが利用されている。パワーオンリセットとは、外部機器からの電源投入時にＩＣチップの内部状態（例えばプロセッサやロジック回路等の状態）を予め定められた初期状態にする処理である。外部リセットとは、パワーオンリセット後、外部機器から出力されるリセット信号に応じて内部状態を予め定められたリセット状態（スタンバイ状態）にする処理である。外部機器から出力されるコマンドに応じた様々なコマンド処理（例えば認証処理や読み取り処理、書き込み処理等）は、外部リセット後に実行される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
特開２００３－４４１７６号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
外部リセットは、通常、パワーオンリセット後、ＩＣカードの国際規格等により定められた待機時間が経過した後でなければ実行されない。従来技術においては、パワーオンリセットから外部リセットまでの期間中には基本的に何ら処理が実行されないため、コマンド処理の開始が遅延し、ＩＣカードの使用時に応答性の悪さが感じられる場合がある。
【０００５】
そこで、本発明の実施形態は、パワーオンリセットから外部リセットまでの期間を活用して応答性を向上させることが可能なＩＣチップ、ＩＣカード及び携帯可能電子装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
実施形態のＩＣチップは、パワーオンリセット部と、外部リセット部と、コマンド処理部と、前処理部と、を備える。パワーオンリセット部は、外部機器からの電源投入時に内部状態を予め定められた初期状態にするパワーオンリセットを実行する。外部リセット部は、外部機器からリセット信号を受信し、且つパワーオンリセット後に予め定められた待機時間が経過した場合に、内部状態を予め定められたリセット状態する外部リセットを実行する。コマンド処理部は、外部リセット後に外部機器から受信したコマンドに応じて予め定められたコマンド処理を実行する。前処理部は、パワーオンリセット後且つ外部リセット前に、コマンド処理の前に実行される予め定められた前処理を実行する。
【図面の簡単な説明】
【０００７】
図１は、実施形態のＩＣカード及びＩＣチップのハードウェア構成の一例を示す図である。
図２は、実施形態のＩＣチップの機能構成の一例を示す図である。
図３は、実施形態の前処理が実行される期間の一例を示す図である。
図４は、実施形態のＩＣチップにおける処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【０００８】
以下、図面を参照しながら、本発明のＩＣチップ、ＩＣカード及び携帯可能電子装置の実施形態について説明する。
【０００９】
図１は、実施形態のＩＣカード１及びＩＣチップ５のハードウェア構成の一例を示す図である。ＩＣカード１は、リーダライタ（ＲＷ）２１（外部機器の一例）との間で非接触通信等が可能なＩＣチップ５がプラスチック等の適宜な素材から構成された本体に内蔵されたカードであり、例えば、クレジットカード、電子マネーカード、運転免許証、保険証、パスポート等であり得る。ＩＣカード１は、携帯可能電子装置の一例であり、携帯可能電子装置の態様は、ＩＣカード１に限定されるものではない。また、ＩＣチップ５は、ＩＣカード１（携帯可能電子装置）の機能を実現するための処理を実行するモジュールの一例であり、モジュールの態様は、ＩＣチップ５に限定されるものではない。
【００１０】
本実施形態のＩＣチップ５は、ＣＰＵ（Central Processing Unit）１１（プロセッサの一例）、ＲＡＭ（Random Access Memory）１２、ＲＯＭ（Read Only Memory）１３、ＮＶＭ（Non-Volatile Memory）１４、内部ＣＬＫ回路１５、パワーオンリセット回路１６及びＵＡＲＴ（Universal Asynchronous Receiver Transmitter）１７を含む。
（【００１１】以降は省略されています）

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