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公開番号2025022514
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-14
出願番号2023127174
出願日2023-08-03
発明の名称ICカード
出願人株式会社東芝,東芝インフラシステムズ株式会社
代理人弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
主分類G06F 21/60 20130101AFI20250206BHJP(計算;計数)
要約
【課題】 複数の暗号方式から暗号処理に用いる暗号方式を選択できる携帯可能電子装置、および、ICカードを提供する。
【解決手段】 実施形態によれば、携帯可能電子装置は、インターフェースとメモリとプロセッサとを備える。インターフェースは、外部装置と通信する。メモリは、複数の暗号方式ごとに各暗号方式での暗号処理を実行するためのデータを記憶する記憶領域を設ける。プロセッサは、複数の暗号方式から1つの暗号方式を選択し、選択した暗号方式を外部装置と共有し、前記外部装置と共有した暗号方式による暗号処理を用いた処理を実行する。
【選択図】図1

特許請求の範囲【請求項1】
外部装置と通信するインターフェースと、
複数の暗号方式ごとに各暗号方式での暗号処理を実行するためのデータを記憶する記憶領域を設けたメモリと、
前記複数の暗号方式から1つの暗号方式を選択し、選択した暗号方式を前記外部装置と共有し、前記外部装置と共有した暗号方式による暗号処理を用いた処理を実行するプロセッサと、
を備える携帯可能電子装置。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記メモリは、さらに、前記複数の暗号方式から1つの暗号方式を選択するための選択順位を示す情報を記憶し、
前記プロセッサは、前記外部装置が許容する暗号方式から前記選択順位に従って1つの暗号方式を選択する、
請求項1に記載の携帯可能電子装置。
【請求項3】
前記プロセッサは、前記インターフェースによる前記外部装置との通信状態に応じて1つの暗号方式を選択する、
請求項1に記載の携帯可能電子装置。
【請求項4】
前記インターフェースは、磁界により非接触通信を行うインターフェースであり、
前記メモリは、前記複数の暗号方式の各暗号方式に対する磁界強度範囲を示す情報を記憶し、
前記プロセッサは、前記インターフェースに生じる磁界強度を示す情報を取得し、取得した磁界強度が磁界強度範囲内となる暗号方式から1つの暗号方式を選択する、
請求項3に記載の携帯可能電子装置。
【請求項5】
前記プロセッサは、前記インターフェースに生じる磁界強度が磁界強度範囲内となる暗号方式から磁界強度範囲の最小値が大きい順番に暗号方式を選択する、
請求項4に記載の携帯可能電子装置。
【請求項6】
前記プロセッサは、前記外部装置が選択した暗号方式に非対応である場合、前記インターフェースに生じる磁界強度が磁界強度範囲内となる別の暗号方式に選択を変更する、
請求項4に記載の携帯可能電子装置。
【請求項7】
前記プロセッサは、前記インターフェースに生じる磁界強度が磁界強度範囲内となる暗号方式が存在しない場合、前記外部装置に磁界強度不足を通知する、
請求項4に記載の携帯可能電子装置。
【請求項8】
前記複数の暗号方式は、耐量子暗号の暗号方式と耐量子暗号以外の暗号方式とを含む、
請求項1乃至7の何れか1項に記載の携帯可能電子装置。
【請求項9】
ICカード処理装置と通信するインターフェースと、複数の暗号方式ごとに各暗号方式での暗号処理を実行するためのデータを記憶する記憶領域を設けたメモリと、前記複数の暗号方式から1つの暗号方式を選択し、選択した暗号方式を前記ICカード処理装置と共有し、前記ICカード処理装置と共有した暗号方式による暗号処理を用いた処理を実行するプロセッサと、を有するモジュールと、
前記モジュールを有する本体と、
を備えるICカード。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、携帯可能電子装置およびICカードに関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
従来、ICカードなどの携帯可能電子装置は、システムの運用方針に従って予め指定される1つの暗号方式による暗号処理を実行するように発行処理される。一方、近年では、量子コンピュータなどの高度な計算力を備える計算機の登場に対応するために耐量子暗号などの高負荷の暗号方式による暗号処理が望まれる場面も多くなってきている。耐量子暗号は、高度なセキュリティを有する反面、処理負荷が高く、高速処理が可能な環境下での演算処理が要求されるという問題がある。
【0003】
このため、耐量子暗号に対応するICカードを発行しても、運用するシステムにおける全てのICカード処理装置(ICカードリーダライタ)が耐量子暗号に対応することは現実的に難しいことが多いと考えられる。また、実際の運用で求められるセキュリティレベルによっては、耐量子暗号のような高負荷の暗号方式による暗号処理ではなく、処理負荷が軽い暗号方式による暗号処理で十分であることもあると考えられる。すなわち、携帯可能電子装置としてのICカードは、耐量子暗号のような高負荷の暗号方式に対応可能とする場合であっても、状況に応じて低負荷の暗号処理も実行できるようにすることが望まれている。
【0004】
また、携帯可能電子装置としてのICカードは、ICカード処理装置との通信状態が不安定になると、暗号処理などの負荷が大きい処理を実行するのに時間がかかってしまうことがある。例えば、非接触式のICカードは、ICカード処理装置との通信状態が不安定になりやすく、暗号処理などの処理に時間が掛かることが起こりやすい。想定以上に処理時間がかかると、ユーザは、ICカードを強制的にICカード処理装置から引き離してICカードの動作を強制的に停止させてしまうことがある。動作中に強制的に停止させられたICカードは、メモリに格納するデータが破損したりする可能性があるという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2017-126125号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記の課題を解決するために、本発明は、複数の暗号方式から暗号処理に用いる暗号方式を選択できる携帯可能電子装置、および、ICカードを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施形態によれば、携帯可能電子装置は、インターフェースとメモリとプロセッサとを備える。インターフェースは、外部装置と通信する。メモリは、複数の暗号方式ごとに各暗号方式での暗号処理を実行するためのデータを記憶する記憶領域を設ける。プロセッサは、複数の暗号方式から1つの暗号方式を選択し、選択した暗号方式を外部装置と共有し、前記外部装置と共有した暗号方式による暗号処理を用いた処理を実行する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、実施形態に係る携帯可能電子装置としてのICカードの構成例を示すブロック図である。
図2は、実施形態に係る携帯可能電子装置としてのICカードと通信するICカード処理装置の構成例を示すブロック図である。
図3は、実施形態に係る携帯可能電子装置としてのICカードにおけるNVMに複数の暗号方式用の記憶領域を設けた例を模式的に示す図である。
図4は、実施形態に係る携帯可能電子装置としてのICカードにおけるRAMに複数の暗号方式用のデータをロードした状態を模式的に示す図である。
図5は、実施形態に係る携帯可能電子装置としてのICカードの第1の動作例に用いる設定情報の例を示す図である。
図6は、実施形態に係る携帯可能電子装置としてのICカードによる第1の動作例の流れを説明するためのフローチャートである。
図7は、実施形態に係る携帯可能電子装置としてのICカードの第2の動作例に用いる設定情報の例を示す図である。
図8は、実施形態に係る携帯可能電子装置としてのICカードによる第2の動作例に用いる設定情報の登録処理の流れを説明するためのフローチャートである。
図9は、実施形態に係る携帯可能電子装置としてのICカードによる第2の動作例の流れを説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1は、実施形態に係るICカード1の構成例を概略的に示すブロック図である。
実施形態に係る携帯可能電子装置としてのICカード1は、外部装置としてのICカード処理装置2と共にICカード処理システムを構成する。ICカード1は、ICカード処理装置2から供給される電力により活性化する(動作可能な状態になる)携帯可能な電子機器である。ICカード1は、スマートカードとも称される。
【0010】
なお、実施形態に係る携帯可能電子装置は、カード状の形状に限定されるものではなく、後述するICカード1と同等な構成および処理機能を備える冊子状(たとえば、パスポートなどの手帳)のものであっても良い。また、実施形態に係る携帯可能電子装置は、後述するICカード1と同等な構成および処理機能を備える携帯型の電子装置(たとえば、スマートフォン、携帯電話機、タブレットPC、ドングルなど)であっても良い。
(【0011】以降は省略されています)

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