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公開番号2025027851
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-28
出願番号2023133028
出願日2023-08-17
発明の名称エンジン室への雨水侵入防止構造及び作業用車両
出願人株式会社竹内製作所
代理人めぶき弁理士法人
主分類E02F 9/00 20060101AFI20250220BHJP(水工;基礎;土砂の移送)
要約【課題】吸気カバーからエンジン室への雨水侵入防止効果を高め、かつ、コンデンサの冷却機能を高めることが可能な「エンジン室への雨水侵入防止構造」及び作業用車両を提供すること。
【解決手段】雨水侵入防止構造40は、キャビン15側からリアドア19側に行くに従って高さが低くなる傾斜部を有するエンジンカバー18に固定される吸気カバー23と、吸気カバー23の吸気開口部の下方にあって、車幅方向に水平に延びる第1雨樋50と、第1雨樋50の下方にあって、第1雨樋50の車幅方向の端部から流れ出る雨水を受けてリアドア19側に流す第2雨樋60と、リアドア19の上縁内側に配置され、第2雨樋60から流れ出る雨水を受けてエンジン室20の外部に排出する第3雨樋80とを有している。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
エンジン室の上部に配置され、キャビン側からリアドア側に行くに従って高さが低くなる傾斜部を有するエンジンカバーに設けられた開口部を覆うように配置されるとともに、吸気開口部を有し、前記傾斜部に沿って前記エンジンカバーに固定される吸気カバーと、
前記吸気開口部の下方にあって、車幅方向に水平に延び、前記吸気開口部から侵入する雨水を受ける雨水受け部、及び、雨水とともに侵入する外気を分離して前記エンジン室に向けて流す吸気流路部を有する第1雨樋と、
前記第1雨樋の下方にあって、前記傾斜部に沿って前記キャビン側から前記リアドア側に延び、前記第1雨樋の前記車幅方向の端部から流れ出る雨水を受けて前記リアドア側に流す雨水流路部、雨水とともに侵入する外気を分離して前記エンジン室に向けて流す吸気流路部、及びコンデンサを臨む中央開口部を有する第2雨樋と、
前記リアドアの上縁内側に配置され、前記車幅方向に延び、前記第2雨樋から流れ出る雨水を受けて前記エンジン室の外部に排出する第3雨樋と、
を有している、
ことを特徴とするエンジン室への雨水侵入防止構造。
続きを表示(約 1,800 文字)【請求項2】
請求項1に記載のエンジン室への雨水侵入防止構造において、
前記吸気カバーは、開口された底面部、前記底面部より面積が小さい上面部、及び前記底面部と前記上面部とを接続する側面部で構成され、前記上面部と前記側面部とで囲まれる空間部を有し、
前記吸気開口部は、前記上面部及び前記側面部それぞれに設けられており、
前記第1雨樋は前記空間部の内側に配置され、
前記雨水受け部は、前記上面部に設けられた前記吸気開口部の直下に配置され、前記吸気開口部を臨む位置において、平面視して少なくとも前記吸気開口部より大きい面積を有している、
ことを特徴とするエンジン室への雨水侵入防止構造。
【請求項3】
請求項1に記載のエンジン室への雨水侵入防止構造において、
前記第1雨樋は、前記吸気カバーの上面部において複数に区画される前記吸気開口部のそれぞれに対応して設けられており、前記傾斜部に沿って所定の間隔を有してそれぞれが平行に配置されている、
ことを特徴とするエンジン室への雨水侵入防止構造。
【請求項4】
請求項1に記載のエンジン室への雨水侵入防止構造において、
前記第1雨樋は、前記傾斜部に沿って傾斜する底板部、前記底板部のリアドア側の端部から延び、前記吸気カバーに接続される後側壁部、及び、前記底板部の前記キャビン側の端部から延び、前記吸気カバーに接続される前側壁部を有し、
前記前側壁部は、想定雨量の雨水が越えない高さの堰部と、前記堰部と前記吸気カバーとの間に構成される前記吸気流路部を有し、
前記第1雨樋の前記車幅方向の端部は開口されている、
ことを特徴とするエンジン室への雨水侵入防止構造。
【請求項5】
請求項1に記載のエンジン室への雨水侵入防止構造において、
前記第2雨樋の前記雨水流路部は、底板部、前記底板部の前記中央開口部の周縁部から前記第1雨樋に向かって延びる内側壁部、及び、前記内側壁部から所定の流路幅を有して前記第1雨樋側に向かって延びる外側壁部から構成され、
前記内側壁部の前記底板部からの高さは、想定雨量の雨水が越えない高さであり、外側壁部の高さよりも低く、前記内側壁部と前記第1雨樋との間に構成される吸気流路部を有し、
前記第2雨樋のリアドア側の端部には、前記第2雨樋を前記車幅方向に横断し、断面がL字形状の堰板が配置され、
前記堰板は、前記L字形状の縦片が前記雨水流路部からの雨水を前記第3雨樋に流す開口部を有し、横片が前記第3雨樋の上方側で交差するように延びている、
ことを特徴とするエンジン室への雨水侵入防止構造。
【請求項6】
請求項5に記載のエンジン室への雨水侵入防止構造において、
前記第1雨樋の前記車幅方向の端部から前記第2雨樋の前記内側壁部までの距離は、前記第1雨樋の前記底板部から前記第2雨樋の前記底板部までの距離よりも長くし、
前記内側壁部の高さは、前記吸気流路部を流れる外気の抵抗にならない程度の高さとする、
ことを特徴とするエンジン室への雨水侵入防止構造。
【請求項7】
請求項1に記載のエンジン室への雨水侵入防止構造において、
前記第3雨樋は、断面がL字形状を有し、かつ車幅に亘って延び、前記L字形状の縦片で前記リアドアの上縁内側に固定され、横片が前記第2雨樋の前記リアドア側の端部に交差可能な位置に延出されており、
前記横片の前記第2雨樋側の先端周縁には、シール部材が装着され、
前記縦片、前記横片及び前記シール部材で囲まれた領域に雨水流路部が構成され、
前記雨水流路部の車幅方向端部のうちの少なくとも一方が閉鎖されている、
ことを特徴とするエンジン室への雨水侵入防止構造。
【請求項8】
車体と、
前記車体に対して車幅方向両端の下方に配置される左右一対の走行装置と、
前記走行装置が取り付けられた本体フレームと、
前記本体フレームに取り付けられた作業装置と、
前記本体フレームの中央上部に配置されたキャビンと、
請求項1~請求項7のいずれかに記載のエンジン室への雨水侵入防止構造と、を有している、
ことを特徴とする作業用車両。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、エンジン室への雨水侵入防止構造及び作業用車両に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
作業用車両としては、例えば、地面を掘削したり、掘削した土砂等を移動させたりする際に使用されるクローラ式スキッドステアローダや油圧ショベル(パワーショベル、エクスカベータ、バックホー等とも称される)などが広く知られている。このような作業用車両は、コンデンサ冷却機構を有している。コンデンサ冷却機構は、熱交換した外気をエンジン室に流す。作業用車両において、冷却機構は、エンジンカバーの下方内側、あるいは、外気取入口の内側に備えられる。エンジンカバー側の冷却機構は、エンジンカバーに取り付けられた吸気開口部を有する吸気カバーから外気を取り込む構造としている。しかし、吸気開口部からは、外気とともに雨水がエンジン室内に侵入することがあり、侵入した雨水によって、エンジン及びエンジンに付属する機器に不具合が生じる虞がある。そこで、作業用車両には、吸気カバーから入る雨水がエンジン室に侵入することを防止するための雨水侵入防止構造が採用されている。
【0003】
作業用車両が備える雨水侵入防止構造の1例として、エンジンカバーに備えられた第1通風部の下方に排水機構を配置しているものがある。この排水機構は、第1通風部から侵入する雨水を受ける受皿部材、及び、受皿部材の下方にあって、受け皿部材に貯留する雨水を外部に導く導水部材で構成されている。受け皿部材は、貫通孔を有する底板と、底板の外周縁部から上方に延びる側板から構成されるトレイ状の部材である。また、導水部材は、受け皿部材の底板の隅部に開口された貫通孔の下方に配置され、導水部材の底板と、エンジン室と冷却室とを画定する隔壁との間に設けられた排出口から受け皿部材が受けた雨水を排出する。冷却用の外気は、主として、冷却装置の上方に配置される吸気部から取り込まれる(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
また、作業用車両が備える雨水侵入防止機構の他の例として、エンジンカバーを構成する上側カバー部に排水機構を含む通気カバーユニットを配置しているものがある。通気カバーユニットは、エンジンカバーを構成する上側カバー部に配置されている。上側カバー部は、エンジンの斜め上方に鉛直方向に対して傾斜して配置されている。通気カバーユニットは、上側カバー部の傾斜に沿って配置され、外通気カバー部と内通気カバー部とで内部空間を有する容器状に一体に構成されている。外通気カバー部は外通気孔を有し、内通気カバー部は外通気カバー部の内側に設けられ、外通気孔から侵入した雨水を受ける雨樋部と、雨樋部の上方側に配置される内通気孔とを有し、外通気カバー部から侵入する外気と雨水とを分離する。雨樋部の下端には水抜き孔が設けられ、この水抜き孔から雨水を外部に排出する(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際公開2014-128911号公報
国際公開2015-079764号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載の雨水侵入防止構造は、受け皿部材が第1通風部に重なるように配置されているため、第1通風部から侵入する雨水を排出することができる。しかし、第1通風部からエンジン室内に入る外気は、受け皿部材によって遮られることになるため、特に、エンジンの上部に冷却装置(コンデンサなど)を配置する作業用車両においては、雨水侵入防止機能と、エアコン冷却効果を高めるためにコンデンサを通過させる外気の通過面積を大きくするという機能と、を両立させることは難しいという課題がある。
【0007】
また、特許文献2に記載の雨水侵入防止構造は、通気カバーユニットが外通気カバー部と内通気カバー部とで内部に空間を有する容器状に一体に構成されている。外通気孔から侵入した雨水は、下方側の雨樋部で受け、雨樋部の下端に設けられる水抜き孔から雨水を外部に排出することができる。この通気カバーユニットは、鉛直線に対して傾斜する縦型構成であって、下部の雨樋部と上部の通気部との間で、雨水と外気とを分離する構成としている。そのため、上記特許文献1と同様に、エンジンの上部に冷却装置(コンデンサなど)を配置する作業用車両においては、雨水侵入防止機能と、エアコン冷却効果を高めるためにコンデンサを通過させる外気の通過面積を大きくするという機能と、を両立させることは難しいという課題がある。
【0008】
そこで、本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、吸気カバーからエンジン室への雨水侵入防止効果を高め、かつ、コンデンサの冷却機能を高めることが可能な「エンジン室への雨水侵入防止構造」、及びエンジン室への雨水侵入防止構造を備える作業用車両を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
[1]本発明のエンジン室への雨水侵入防止構造は、エンジン室の上部に配置され、キャビン側からリアドア側に行くに従って高さが低くなる傾斜部を有するエンジンカバーに設けられた開口部を覆うように配置されるとともに、吸気開口部を有し、前記傾斜部に沿って前記エンジンカバーに固定される吸気カバーと、前記吸気開口部の下方にあって、車幅方向に水平に延び、前記吸気開口部から侵入する雨水を受ける雨水受け部、及び、雨水とともに侵入する外気を分離してエンジン室に向けて流す吸気流路部を有する第1雨樋と、前記第1雨樋の下方にあって、前記傾斜部に沿って前記キャビン側から前記リアドア側に延び、前記第1雨樋の車幅方向の端部から流れ出る雨水を受けて前記リアドア側に流す雨水流路部、雨水とともに侵入する外気を分離して前記エンジン室に向けて流す吸気流路部、及びコンデンサを臨む中央開口部を有する第2雨樋と、前記リアドアの上縁内側に配置され、車幅方向に延び、前記第2雨樋から流れ出る雨水を受けて前記エンジン室の外部に排出する第3雨樋と、を有していることを特徴とする。
【0010】
[2]本発明のエンジン室への雨水侵入防止構造においては、前記吸気カバーは、開口された底面部、前記底面部より面積が小さい上面部、及び前記底面部と前記上面部とを接続する側面部で構成され、前記上面部と前記側面部とで囲まれる空間部を有し、前記吸気開口部は、前記上面部及び前記側面部それぞれに設けられた前記吸気開口部を覆う位置に配置されており、前記第1雨樋は前記空間部の内側に配置され、前記雨水受け部は、前記上面部に設けられた前記吸気開口部の直下に配置され、前記吸気開口部を臨む位置において、平面視して少なくとも前記吸気開口部より大きい面積を有していることが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)

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