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公開番号2025024962
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-21
出願番号2023129372
出願日2023-08-08
発明の名称蒸着マスク、蒸着マスクを用いた有機EL素子の製造方法
出願人キヤノン株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類C23C 14/04 20060101AFI20250214BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約【課題】 基板のダイシング位置であるスクライブライン上への蒸着材料の着膜が低減できる蒸着マスクを提供する。
【解決手段】 本発明の一様態は、第1開口及び第2開口を有する開口領域と、前記開口領域の外側に配される第3開口と、を有する蒸着マスクであって、前記第1開口及び前記第2開口は、第1方向に延在する第1仮想線に沿って配され、前記第3開口は、前記第1方向において前記第1開口と前記蒸着マスクの端との間に配され、前記第1方向と直交する第2方向において、前記第1開口と前記第1仮想線との距離が、前記第3開口と前記第1仮想線との距離より短い蒸着マスクに関する。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
第1開口及び第2開口を有する開口領域と、
前記開口領域の外側に配される第3開口と、を有する蒸着マスクであって、
前記第1開口及び前記第2開口は、第1方向に延在する第1仮想線に沿って配され、
前記第3開口は、前記第1方向において前記第1開口と前記蒸着マスクの端との間に配され、
前記第1方向と直交する第2方向において、前記第1開口と前記第1仮想線との距離が、前記第3開口と前記第1仮想線との距離より短いことを特徴とする蒸着マスク。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
第1方向に平行な第1辺、第1方向と直交する第2方向に平行な第2辺を有する第1開口と、前記第1方向において前記第1開口と並んで配される第2開口とを有する開口領域と、
前記第1開口に対して前記第1方向に配される第3開口と、を有する蒸着マスクであって、
前記第3開口は、前記開口領域と前記蒸着マスクの端との間に配され、
前記第1開口に隣接し前記第1方向に延在する線を第1仮想線とすると、
前記第2方向において、前記第1開口と前記第1仮想線との距離が、前記第3開口と前記第1仮想線との距離より短いことを特徴とする蒸着マスク。
【請求項3】
前記開口領域は、第4開口を有し、
前記第4開口は、前記第1仮想線を挟んで前記第1開口と隣接して配される請求項1または2に記載の蒸着マスク。
【請求項4】
前記第4開口は、前記第1開口と前記第2方向において重なる位置に配される請求項3に記載の蒸着マスク。
【請求項5】
前記開口領域は、前記第1方向において前記第4開口と並んで配される第5開口を有し、
前記第5開口は、前記第1仮想線を挟んで前記第2開口と隣接している請求項3に記載の蒸着マスク。
【請求項6】
前記第1開口の、前記第1仮想線と反対側で前記第1開口と隣接し、前記第1仮想線と平行な線を第2仮想線とすると、
前記第3開口は、前記第1仮想線と前記第2仮想線の間にある請求項1または2に記載の蒸着マスク。
【請求項7】
前記第1開口の、前記第1仮想線と反対側で前記第1開口と隣接し、前記第1仮想線と平行な線を第2仮想線とすると、
前記第2方向において、前記第1開口と前記第1仮想線との距離と、前記第1開口と前記第2仮想線との距離のうち距離が短い方の距離が、前記第3開口と前記第2仮想線との距離より短い請求項1または2に記載の蒸着マスク。
【請求項8】
前記第2開口は、前記第1仮想線と前記第2仮想線の間にある請求項6に記載の蒸着マスク。
【請求項9】
前記第1開口の、前記第1仮想線と反対側で前記第1開口と隣接し、前記第1仮想線と平行な線を第2仮想線とすると、
前記開口領域は、前記第1仮想線と前記第2仮想線の間に複数の開口を有し、
前記第2方向において、前記第3開口と前記第1仮想線との距離と前記第3開口と前記第2仮想線との距離のうち短い方の距離は、前記複数の開口と前記第1仮想線との距離が最も短いものより長く、前記複数の開口と前記第2仮想線との距離が最も短いものより長い請求項1または2に記載の蒸着マスク。
【請求項10】
前記第1開口及び前記第2開口は有効開口であり、前記第3開口はダミー開口である請求項1または2に記載の蒸着マスク。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、蒸着マスク、蒸着マスクを用いた有機EL素子の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
有機EL素子(有機電界発光素子)は、低電圧駆動による高輝度発光が可能な発光素子として注目されている。有機EL素子は、一般的に基板上に陽極、正孔輸送層、発光層、及び電子輸送層等を含む有機層、陰極等、複数の層が積層された積層構造を有する。この積層構造を形成する方法として、蒸発や昇華を用いた基板への真空蒸着方法、溶媒に有機材料を溶解させて行うインクジェットやスピンコートなどを用いた成膜方法が挙げられる。
【0003】
低分子材料を用いて層の形成を行う場合、所望のパターンに対応した開口を有する蒸着マスクを用いた真空蒸着法が一般的に用いられている。真空蒸着法では、基板上に所望のパターンを成膜するために、所望のパターンに対応した画素開口を有する蒸着マスクを、基板と蒸着材料の加熱部との間に設置し成膜を行う。
【0004】
有機EL素子が作成された基板を切断することで1つの基板から複数の有機EL素子を有するチップを得ることが出来る。基板から有機EL素子の切り出し方法としては、例えば、円形刃を押し当てながら切削加工を行うブレードダイシング方式がある。また別の方法としては、レーザー光を用いて基板の表面を加工するレーザーアブレーション方式、レーザー光を基板内部に集光させ、外力を加えチップ分割が可能なレーザーステルスダイシング方式などがある。
【0005】
レーザーステルスダイシング方式は、基板表面へのダメージが少なく、一枚の基板から効率良く有機EL素子を切り出す(できるだけ多くの有機EL素子を得る)ため、基板上に配置される有機EL素子同士の間隔をできる限り狭くすることができる。
【0006】
ブレードダイシング方式や、レーザーアブレーション方式ではブレード等で基板を削りながら切断する。そのため、基板内に配置された有機EL素子同士の間隔が狭くなると、ブレードダイシング方式や、レーザーアブレーション方式では必要な切断用の余白の確保が困難になる。
【0007】
一方で、レーザーステルスダイシング方式は、基板の表裏面を傷つけず、ドライ工程であり、かつ加工くずの発生を抑制できることから、基板を切断して有機EL素子を得るのに有用である。
【0008】
さらにレーザーステルスダイシング方式は、基板の切断に必要となる切断用の余白が非常に狭く、基板切削に必要なスクライブ幅を細くできる。よって、有機EL素子同士の間隔を狭くすることができるため、一枚の基板から効率よく有機EL素子を得るための基板のダイシング方法として、非常に有効である。
【0009】
一枚の基板から有機EL素子を切り出す工程において、基板や成膜領域、それぞれの形状や位置により、所望の有機EL素子サイズが得られない、無効素子領域が生じる。この無効素子領域では、基板に材料を着膜する必要が無い。よって、成膜のための材料の蒸着時、蒸着マスクの、基板の無効素子領域に対向する位置に、開口を設ける必要は無い。
【0010】
しかし、基板に対向する蒸着マスクの同一平面内に、開口を有する開口領域と、開口の無い領域が共存すると、蒸着マスク平面内の剛直性が偏り、開口領域の最外周に設けられた開口がゆがみ、蒸着ボケが発生する。蒸着ボケとは、基板において、所望の蒸着範囲を越えた広範囲に蒸着材料が成膜されることである。これは、蒸着マスクと基板を対向させたときに生まれる隙間に蒸着材料が回り込むことによって発生する。
(【0011】以降は省略されています)

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