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公開番号2025024903
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-21
出願番号2023129276
出願日2023-08-08
発明の名称車両の空気抵抗低減装置
出願人豊田合成株式会社
代理人個人,個人
主分類B62D 37/02 20060101AFI20250214BHJP(鉄道以外の路面車両)
要約【課題】大型の送風機や、特殊な構造を有するアクチュエータを用いることなく、車両の空気抵抗を低減する。
【解決手段】空気抵抗低減装置20の外殻部分は、車体11に取り付けられるハウジング21によって構成されている。ハウジング21は、内部に空気流路室42を有している。ハウジング21は、車体11に沿って流れた空気A1,A2が通過するカバー壁部22を備えている。車両10の前後方向におけるカバー壁部22の少なくとも一部は、空気流路室42に面している。カバー壁部22の外面である上面23に沿う方向であり、かつ上記前後方向に対し直交する方向を直交方向とする。直交方向におけるカバー壁部22の一部には、空気流路室42の空気A1aをハウジング21の外方であり、かつ空気流路室42から遠ざかる側である上側へ吹き出させる吹出口47が開口されている。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
車両の車体に沿って前方から後方へ流れる空気の経路に設けられ、かつ前記空気の流れを変化させることで前記車両の空気抵抗を低減する、車両の空気抵抗低減装置であって、
外殻部分を構成し、かつ内部に空気流路室を有するとともに前記車体に取り付けられるハウジングを備え、
前記ハウジングは、前記車体に沿って流れた空気が通過するカバー壁部を備え、
前記車両の前後方向における前記カバー壁部の少なくとも一部は、前記空気流路室に面しており、
前記カバー壁部の外面に沿う方向であり、かつ前記前後方向に対し直交する方向を直交方向とした場合、
前記直交方向における前記カバー壁部の一部には、前記空気流路室の空気を前記ハウジングの外方であり、かつ前記空気流路室から遠ざかる側へ吹き出させる吹出口が開口されている、車両の空気抵抗低減装置。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記ハウジングは、少なくとも一部が前記空気流路室に面した状態の傾斜壁部を備え、
前記傾斜壁部は、後方ほど前記カバー壁部に近づくように、前記前後方向に対し傾斜しており、
前記傾斜壁部の後端部は、前記カバー壁部のうち、前記吹出口に対し後側から隣接する箇所に位置している請求項1に記載の車両の空気抵抗低減装置。
【請求項3】
前記吹出口は、前記カバー壁部の前記直交方向に互いに離間した複数箇所において開口されている請求項2に記載の車両の空気抵抗低減装置。
【請求項4】
前記カバー壁部において前記吹出口よりも前方には、前記ハウジングの外部と前記空気流路室とを連通させ、かつ前記ハウジングの外部の空気を前記空気流路室に取り込む取込口が開口されている請求項3に記載の車両の空気抵抗低減装置。
【請求項5】
前記取込口は、後方ほど前記空気流路室に近づくように、前記カバー壁部の前記外面に対し傾斜する方向へ延びている請求項4に記載の車両の空気抵抗低減装置。
【請求項6】
前記カバー壁部において、前記取込口の後方に隣接する箇所には、前記取込口の延びる方向のうち、前記ハウジングの外方へ突出して、前記空気流路室への前記空気の取り込みを補助する補助突部が形成されている請求項5に記載の車両の空気抵抗低減装置。
【請求項7】
前記ハウジング内にはガイド壁部が配置され、
前記ガイド壁部は、前記取込口と前記傾斜壁部との間に、後方ほど前記カバー壁部から遠ざかるように、前記前後方向に対し傾斜することで、前記取込口から取り込まれた空気を前記傾斜壁部に導く傾斜部を有している請求項4に記載の車両の空気抵抗低減装置。
【請求項8】
前記取込口は、前記カバー壁部の互いに前記直交方向に離間した複数箇所において開口され、
前記ハウジングは、それぞれ前記空気流路室を有する空気流路部を、前記直交方向における複数箇所に備えており、
各空気流路部は、前記空気流路室を挟んだ状態で前記直交方向に対向する一対の対向壁部を備えており、
各空気流路室の前端部は前記取込口に連通され、各空気流路室の後端部は前記吹出口に連通され、
一対の前記対向壁部の間隔は、前記空気流路室の前記前端部から前記後端部に向かうにつれて徐々に小さくなるように設定されている請求項4に記載の車両の空気抵抗低減装置。
【請求項9】
前記ハウジングにおいて前記空気流路室の底部となる箇所には、前記ハウジングの外部と前記空気流路室とを連通させる水抜き孔が開口されている請求項4に記載の車両の空気抵抗低減装置。
【請求項10】
前記ハウジング内には、前記空気流路室の空気を送風して、前記吹出口から吹き出させる送風ファンが配置され、
前記ハウジングの一部には、前記ハウジングの外部と前記空気流路室とを連通させ、かつ前記送風ファンの作動に伴い前記ハウジングの外部の空気が前記空気流路室に吸入される際の通路となる吸入口が開口されている請求項2に記載の車両の空気抵抗低減装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、車体に沿って流れる空気の流れを変化させることで車両の空気抵抗を低減させるようにした、車両の空気抵抗低減装置に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
図11に示すように、車両100における車体101のルーフ102に沿って空気Aが前方から後方へ向けて流れると、車両100の後方近くで種々の大きさの渦Vが発生する。これらの渦Vが原因で、車両100を後方へ引っ張る空気抵抗が車体101に作用する。
【0003】
そこで、渦の発生を抑制することで空気抵抗を低減する空気抵抗低減装置が種々考えられている。例えば、特許文献1に記載された空気抵抗低減装置では、車幅方向に延びるライン状の噴出口を有する送風機を、車両の後部に搭載している。送風機は、噴出口から車速以上の速度で空気を後方へ向けて噴出する。
【0004】
車両の上方を通過した空気と、車両の下方を通過した空気とが、車両の後方で混ざると渦が発生する。しかし、上記のように噴出口から噴出される空気の膜によって、上記渦の発生が抑制され、車両の空気抵抗が低減される。
【0005】
また、特許文献2に記載された空気抵抗低減装置では、車体に沿って流れる空気の流れをシンセティックジェットアクチュエータによって制御する。この制御により、車両の空気抵抗を低減させる。このアクチュエータは、閉空間に配置される振動板に接続される加振部を周期的に駆動する。振動板が振動させられることにより、閉空間に連通された開孔から空気が噴出及び吸引される。空気の噴出方向は、車体に沿って流れる空気の流れ方向と平行である。そのため、車両が走行するときに車体の壁面に生成される境界層の剥離点が下流側に効果的に移動される。また、車体の後部に形成される後流の変動が抑制され、車両の空気抵抗が低減される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特許第6031663号公報
特許第5869969号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところが、上記特許文献1に記載された空気抵抗低減装置では、送風機として、噴出口から車速以上の速度で空気を後方へ向けて噴出する大型のものが必要となる。こうした大型の送風機を車両の後部に搭載することは現実的ではない。また、上記特許文献2に記載された空気抵抗低減装置では、シンセティックジェットアクチュエータといった特殊な構造を有するアクチュエータが必要となる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するための車両の空気抵抗低減装置の各態様を記載する。
[態様1]車両の車体に沿って前方から後方へ流れる空気の経路に設けられ、かつ前記空気の流れを変化させることで前記車両の空気抵抗を低減する、車両の空気抵抗低減装置であって、外殻部分を構成し、かつ内部に空気流路室を有するとともに前記車体に取り付けられるハウジングを備え、前記ハウジングは、前記車体に沿って流れた空気が通過するカバー壁部を備え、前記車両の前後方向における前記カバー壁部の少なくとも一部は、前記空気流路室に面しており、前記カバー壁部の外面に沿う方向であり、かつ前記前後方向に対し直交する方向を直交方向とした場合、前記直交方向における前記カバー壁部の一部には、前記空気流路室の空気を前記ハウジングの外方であり、かつ前記空気流路室から遠ざかる側へ吹き出させる吹出口が開口されている、車両の空気抵抗低減装置。
【0009】
上記の構成によれば、車両の車体に沿って前方から後方へ流れた空気は、空気抵抗低減装置によって流れを変化させられる。この変化により、車両の空気抵抗が次のようにして低減されるものと考えられる。
【0010】
車体に沿って流れた上記空気は、引き続きカバー壁部を通過する。一方で、直交方向におけるカバー壁部の一部に設けられた吹出口からは、ハウジング内部の空気流路室を流れる空気が、空気流路室から遠ざかる側へ吹き出される。吹出口から空気が吹き出される方向は、カバー壁部の外面に沿って流れる空気に対し交差する方向である。吹出口から吹き出された空気が、カバー壁部の外面に沿って流れる空気に当たることで、螺旋状に回転しながら後方へ向かう小さな縦渦が発生する。前方から後方へ向けてカバー壁部を通過する空気のうち、直交方向における吹出口の近くを流れる空気は、上記縦渦により車体から剥離されやすくなり、直進性が高められる。
(【0011】以降は省略されています)

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