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公開番号
2025067676
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-24
出願番号
2023177823
出願日
2023-10-13
発明の名称
電力変換装置
出願人
株式会社豊田中央研究所
,
株式会社ミライズテクノロジーズ
,
豊田合成株式会社
,
国立大学法人東海国立大学機構
,
トヨタ自動車株式会社
,
株式会社デンソー
代理人
弁理士法人 快友国際特許事務所
主分類
H10D
30/66 20250101AFI20250417BHJP()
要約
【課題】リカバリー損失を抑制可能な電力変換装置を提供する。
【解決手段】
電力変換装置は、ワイドギャップ半導体層を有する縦型の半導体装置を備える。ワイドギャップ半導体層は、第1導電型のドリフト領域と、第2導電型の電界緩和領域と、一対の電界緩和領域の間に設けられている第1導電型のJFET領域と、第2導電型のボディ領域と、第1導電型のソース領域と、上面からJFET領域に到達しているトレンチ型のゲート電極と、を備える。ワイドギャップ半導体層には、電界緩和領域とドリフト領域とのpn接合によるボディダイオードが形成されている。ボディ領域の不純物濃度は、電界緩和領域の不純物濃度よりも低い。半導体装置は、ソース領域からドリフト領域へ向かう還流電流がボディダイオードを流れるときに、還流電流の少なくとも一部がチャネル領域を流れるように構成されている。
【選択図】図7
特許請求の範囲
【請求項1】
半導体装置を備えた電力変換装置であって、
前記半導体装置は、ワイドギャップ半導体層を有する縦型の半導体装置であり、
前記ワイドギャップ半導体層は、
第1導電型のドリフト領域と、
前記ドリフト領域上に一対に配置されている、第2導電型の電界緩和領域と、
前記一対の電界緩和領域のそれぞれとの間に設けられている第1導電型のJFET領域と、
一対の前記電界緩和領域上に一対に配置されている、第2導電型のボディ領域と、
一対の前記ボディ領域上に一対に配置されており、前記ワイドギャップ半導体層の上面に露出する位置に配置されており、前記ボディ領域によって前記ドリフト領域から隔てられている、第1導電型のソース領域と、
前記上面から前記ソース領域および前記ボディ領域を貫通して前記JFET領域に到達するように深部に向けて伸びている、トレンチ型のゲート電極と、
を備えており、
前記ワイドギャップ半導体層には、前記電界緩和領域と前記ドリフト領域とのpn接合によるボディダイオードが形成されており、
前記ボディ領域は、前記ボディ領域と前記ゲート電極との界面近傍に、反転層が形成されるチャネル領域を有しており、
前記ボディ領域の不純物濃度は、前記電界緩和領域の不純物濃度よりも低く、
前記半導体装置は、前記ソース領域から前記ドリフト領域へ向かう還流電流が前記ボディダイオードを流れるときに、前記還流電流の少なくとも一部が前記チャネル領域を流れるように構成されている、
電力変換装置。
続きを表示(約 1,500 文字)
【請求項2】
前記半導体装置のゲート閾値電圧が、前記ワイドギャップ半導体層のバンドギャップの0.5倍に対応する第1閾値よりも大きく、前記バンドギャップの1.0倍に対応する第2閾値よりも小さい、請求項1に記載の電力変換装置。
【請求項3】
前記ゲート電極は、トレンチの内壁に配置されているゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜を介して前記トレンチ内に配置されている導電体と、を備えており、
前記ゲート絶縁膜は、前記ボディ領域と接触している第1領域と、前記JFET領域と接触している第2領域と、を備えており、
前記ゲート絶縁膜の固定電荷密度は、前記第1領域の方が前記第2領域よりも高い、請求項1または2に記載の電力変換装置。
【請求項4】
半導体装置を備えた電力変換装置であって、
前記半導体装置は、ワイドギャップ半導体層を有する縦型の半導体装置であり、
前記ワイドギャップ半導体層は、
第1導電型のドリフト領域と、
前記ドリフト領域上に一対に配置されている、第2導電型の電界緩和領域と、
一対の前記電界緩和領域のそれぞれの間に設けられている第1導電型のJFET領域と、
一対の前記電界緩和領域上に一対に配置されており、前記ワイドギャップ半導体層の上面に露出する位置に配置されている、第2導電型のボディ領域と、
一対の前記ボディ領域の配置領域内に一対に配置されており、前記ワイドギャップ半導体層の上面に露出する位置に配置されており、前記ボディ領域によって前記ドリフト領域および前記JFET領域から隔てられている、第1導電型のソース領域と、
前記上面に配置されているプレーナ型のゲート電極であって、前記JFET領域に対向するとともに、前記JFET領域と前記ソース領域を隔てている部分の前記ボディ領域である特定ボディ領域にも対向するように配置されている、前記ゲート電極と、
を備えており、
前記特定ボディ領域は、前記特定ボディ領域と前記ゲート電極との界面近傍において、チャネル領域を有しており、
前記ボディ領域の不純物濃度は、前記電界緩和領域の不純物濃度よりも低く、
前記半導体装置は、還流電流が流れるときに、前記還流電流の少なくとも一部が前記チャネル領域を流れるように構成されている、
電力変換装置。
【請求項5】
前記半導体装置のゲート閾値電圧が、前記ワイドギャップ半導体層のバンドギャップの0.5倍に対応する第1閾値よりも大きく、前記バンドギャップの1.0倍に対応する第2閾値よりも小さい、請求項4に記載の電力変換装置。
【請求項6】
前記ワイドギャップ半導体層は、窒化ガリウムであり、
前記ゲート電極は、前記JFET領域および前記特定ボディ領域に対向しているゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜の上面に配置されている導電体と、を備えており、
前記特定ボディ領域と前記ゲート絶縁膜との間には、窒化アルミニウムガリウム層が配置されている、請求項4に記載の電力変換装置。
【請求項7】
前記ゲート電極は、前記JFET領域および前記特定ボディ領域に対向しているゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜の上面に配置されている導電体と、を備えており、
前記ゲート絶縁膜は、前記特定ボディ領域と対向している第1領域と、前記JFET領域と対向している第2領域と、を備えており、
前記ゲート絶縁膜の固定電荷密度は、前記第1領域の方が前記第2領域よりも高い、請求項4-6の何れか1項に記載の電力変換装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本明細書が開示する技術は、電力変換装置に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)
【背景技術】
【0002】
電力変換装置のスイッチング制御に半導体装置を用いる場合、半導体装置がオフ状態であるときに、逆方向に還流電流を流す必要がある。この還流電流の電流経路として、半導体装置の内部に内在するpn接合(ボディダイオード)を用いる場合がある。なお、関連する技術が、特許文献1に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第4918626号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ボディダイオードを介して還流電流を流す場合、pn接合ダイオードのバイポーラ動作に起因して、ボディダイオードがオン状態からオフ状態に遷移するとき、逆回復電流が流れる。逆回復電流によってリカバリー損失が発生してしまう。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書は、半導体装置を備えた電力変換装置を開示する。半導体装置は、ワイドギャップ半導体層を有する縦型の半導体装置である。ワイドギャップ半導体層は、第1導電型のドリフト領域を備える。ワイドギャップ半導体層は、ドリフト領域上に一対に配置されている、第2導電型の電界緩和領域を備える。ワイドギャップ半導体層は、一対の電界緩和領域のそれぞれとの間に設けられている第1導電型のJFET領域を備える。ワイドギャップ半導体層は、一対の電界緩和領域上に一対に配置されている、第2導電型のボディ領域を備える。ワイドギャップ半導体層は、一対のボディ領域上に一対に配置されており、ワイドギャップ半導体層の上面に露出する位置に配置されており、ボディ領域によってドリフト領域から隔てられている、第1導電型のソース領域を備える。ワイドギャップ半導体層は、上面からソース領域およびボディ領域を貫通してJFET領域に到達するように深部に向けて伸びている、トレンチ型のゲート電極を備える。ワイドギャップ半導体層には、電界緩和領域とドリフト領域とのpn接合によるボディダイオードが形成されている。ボディ領域は、ボディ領域とゲート電極との界面近傍に、反転層が形成されるチャネル領域を有している。ボディ領域の不純物濃度は、電界緩和領域の不純物濃度よりも低い。半導体装置は、ソース領域からドリフト領域へ向かう還流電流がボディダイオードを流れるときに、還流電流の少なくとも一部がチャネル領域を流れるように構成されている。
【0006】
上記の構成によると、電界緩和領域により半導体装置の耐圧を維持しながら、ボディ領域の不純物濃度を低下させることができる。ボディ領域の不純物濃度を低下させるほど、ゲート閾値電圧を低下させることができる。そして還流電流が発生した場合に、ゲート閾値電圧を低下させるほど、より多くの還流電流をチャネル領域に分流させることができる。これにより、ボディダイオードの逆回復電流を低減できるため、リカバリー損失を抑制することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
電力変換装置1の構成の概要を示す図である。
半導体装置M2の断面図である。
電力変換装置1の動作説明図である。
電力変換装置1の動作説明図である。
電力変換装置1の動作説明図である。
電力変換装置1の動作説明図である。
半導体装置M2での還流電流I2の流れ方を説明する図である。
不純物濃度とスイッチ損失の関係を示すグラフである。
ゲート閾値電圧Vthとスイッチ損失の関係を示すグラフである。
半導体装置M2aの断面図である。
固定電荷量とスイッチ損失の関係を示すグラフである。
ゲート閾値電圧Vthとスイッチ損失の関係を示すグラフである。
半導体装置M2bの断面図である。
半導体装置M2cの断面図である。
アルミニウム組成xとスイッチ損失の関係を示すグラフである。
ゲート閾値電圧Vthとスイッチ損失の関係を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【実施例】
【0008】
(電力変換装置1の構成)
図1に、電力変換装置1の構成の概要を示す。図1の電力変換装置1は、フルブリッジのインバータ回路である。電力変換装置1は、直流電源2の直流電力を交流電力に変換し、その交流電力を負荷3に給電する。負荷3は、インダクタンスを有する負荷であり、例えば交流モータである。
【0009】
電力変換装置1は、単相ユニット回路U1およびU2を備えている。単相ユニット回路U1は、n型のMOSFETである、半導体装置M1およびM2を備えている。半導体装置M1のドレイン電極D1は、高圧側配線4Hに接続されている。半導体装置M2のソース電極S2は、低圧側配線4Lに接続されている。半導体装置M1のソース電極S1と半導体装置M2のドレイン電極D2とは、接続ノードN1で接続されている。単相ユニット回路U2は、n型のMOSFETである、半導体装置M3およびM4を備えている。半導体装置M3のソース電極S3と半導体装置M4のドレイン電極D4とは、接続ノードN2で接続されている。負荷3の一方の給電点には接続ノードN1が接続されており、他方の給電点には接続ノードN2が接続されている。
【0010】
半導体装置M1-M4の各々のゲート電極G1-G4は、制御回路5に接続されている。制御回路5は、PWM制御を利用して、ゲート電極G1-G4に印加するゲート電圧のタイミング及び大きさを制御する。
(【0011】以降は省略されています)
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