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公開番号
2025075103
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-15
出願番号
2022051016
出願日
2022-03-28
発明の名称
ペロブスカイト薄膜太陽電池の製造方法
出願人
株式会社カネカ
代理人
主分類
H10K
30/50 20230101AFI20250508BHJP()
要約
【課題】簡易な蒸着設備によるペロブスカイト薄膜の蒸着製膜を可能とする、ペロブスカイト薄膜系太陽電池の製造方法を提供する
【解決手段】ペロブスカイト薄膜形成工程は、蒸着装置100を用いた蒸着法を用い、PbX2粉末材料を製膜室110内部において加熱し、ガス化して製膜する第1蒸着工程と、続けて基板上にMAX材料膜を製膜し、PbX2材料膜とMAX材料膜とを熱反応させることにより、MAPbX3からなるペロブスカイト薄膜を形成する第2蒸着工程と、を順に含む。この時の蒸着装置における真空排気ポンプ120は中真空領域までの排気能力を備えていれば良いため、真空排気ポンプ120の導入は比較的簡易となる。また各種ペロブスカイト前駆体材料の反応製膜中は排気バルブ130を閉鎖して、製膜室110を完全に密閉して行うため、排出される反応ガスの外部除外装置の設置導入が不要となり、環境負荷の小さい製膜手法である。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
ペロブスカイト薄膜太陽電池の製造方法であって、
製膜基板に対してペロブスカイト薄膜を製膜する製膜室内圧力を低下させる排気工程と、
前記製膜室内に設置されたペロブスカイト前駆体材料を加熱する加熱工程と、
前記製膜室内の排気バルブを閉じて、排気を停止する排気停止工程と、
前記ペロブスカイト前駆体材料を前記製膜基板に蒸着製膜する蒸着工程と、
を有するペロブスカイト薄膜太陽電池の製造方法
続きを表示(約 780 文字)
【請求項2】
ペロブスカイト薄膜太陽電池の製造方法であって、
製膜基板に対してペロブスカイト薄膜を製膜する製膜室内圧力を低下させる排気工程と、
前記製膜室内に設置されたペロブスカイト前駆体材料を加熱する加熱工程と、
前記製膜室内の排気バルブを閉じて、排気を停止する排気停止工程と、
前記ペロブスカイト前駆体材料を前記製膜基板に蒸着製膜する蒸着工程と、
を有するペロブスカイト薄膜太陽電池の製造方法
【請求項3】
前記加熱工程において、ペロブスカイト前駆体材料としてハロゲン化鉛PbX
2
を用いる、ここで、前記Xは、ヨウ化物I、臭化物Br、塩化物Clおよびフッ化物Fのうちの少なくとも1種を含むハロゲン原子である、請求項1のペロブスカイト太陽電池の製造方法。
【請求項4】
前記加熱工程において、ペロブスカイト前駆体材料としてハロゲン化メチルアンモニウムMAX又はハロゲン化ホルムアミジニウムFAXの少なくとも一方、或いは2種材料の混合材料を用いる請求項1のペロブスカイト太陽電池の製造方法。
【請求項5】
前記排気停止工程において、前記ハロゲン化鉛PbX
2
のヒーター温度が350℃~400℃にて前記製膜室内圧力が上昇する直前において前記排気バルブを閉じる請求項3のペロブスカイト太陽電池の製造方法。
【請求項6】
前記排気停止工程において、前記ハロゲン化メチルアンモニウムMAX又はハロゲン化ホルムアミジニウムFAXの少なくとも一方、或いは2種材料の混合材料のヒーター温度が140℃~200℃にて前記製膜室内圧力が上昇する直前において前記排気バルブを閉じる請求項4のペロブスカイト太陽電池の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ペロブスカイト薄膜太陽電池の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)
【背景技術】
【0002】
太陽電池として、光電変換部に結晶シリコン基板を用いた結晶シリコン系太陽電池、光電変換部にアモルファスシリコン薄膜等の無機系薄膜を用いた薄膜系太陽電池が知られている。また、薄膜系太陽電池として、光電変換部に有機系薄膜(詳細には、有機/無機ハイブリット系薄膜)であるペロブスカイト薄膜を用いたペロブスカイト薄膜系太陽電池が知られている。
【0003】
このようなペロブスカイト薄膜としては、メチルアンモニウムハロゲン化鉛MAPbX
3
(Xは、ヨウ化物I、臭化物Br、塩化物Clおよびフッ化物Fのうちの少なくとも1種を含むハロゲン原子)からなる薄膜が挙げられる。このようなペロブスカイト薄膜は、ハロゲン化鉛PbX
2
材料とハロゲン化メチルアンモニウムMAX材料とを熱反応させることにより得られる。
【0004】
このようなペロブスカイト薄膜の製膜方法として、印刷法、塗布法または溶液法等のウエットプロセスと、蒸着法等のドライプロセスとが知られている。特許文献1には、ペロブスカイト材料(溶質)を溶媒に溶解した溶液を塗布する溶液法を用いて、ペロブスカイト薄膜を製膜する技術が開示されている。より具体的には、溶液をミスト化して塗布するミストCVD法(化学気相堆積法)を用いて、ペロブスカイト薄膜を製膜する。
【0005】
一方、特許文献2には、蒸着法を用いて、有機物および無機物の複合薄膜を製膜する技術が開示されている。この蒸着法では、1.5×10
-6
Torrの高真空領域まで製膜室を真空排気して、蒸着製膜を行っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2017-119907号公報
特表2018-528326号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
このようなペロブスカイト薄膜の製膜方法では、製膜の難易度と得られるペロブスカイト薄膜の特性に関してそれぞれ一長一短がある。例えば溶液法では、ペロブスカイト前駆体材料を溶解させた溶液を塗布することにより、ペロブスカイト薄膜を得ることができるため、簡易な製膜方法として広く知られている。しかしその製膜段階中では、大気圧環境下でペロブスカイト材料の製膜と熱反応とが行われるため、ハロゲン化鉛PbX
2
材料とハロゲン化メチルアンモニウムMAX材料との熱反応が水分により阻害されることがある。このように、溶液法では比較的簡単にペロブスカイト薄膜が得られる一方で、水分によるペロブスカイト薄膜の性能低下が懸念される。
【0008】
一方で蒸着法では、真空環境下でペロブスカイト材料の製膜と熱反応とが行われるため、水分によりペロブスカイト薄膜の性能が低下することはない。しかし、蒸着法では、その真空環境をつくるための設備コストなどの観点で、溶液法に比べて導入の難易度は高い。
【0009】
例えば、ハロゲン化鉛PbX
2
材料のガス化温度が高い(例えば、気化温度250℃~350℃)ことなどの影響により、高真空領域での蒸着製膜が求められ、その高真空環境をつくるためには排気能力の高い真空排気ポンプが必要となる。
【0010】
この点に関し、特許文献2に開示の蒸着法でも、製膜室内の圧力を少なくとも10
-6
Torrの高真空領域まで真空排気してから、蒸着製膜を行っている。
(【0011】以降は省略されています)
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