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公開番号
2025068835
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-30
出願番号
2023178867
出願日
2023-10-17
発明の名称
光デバイスおよびその製造方法
出願人
豊田合成株式会社
代理人
弁理士法人あいち国際特許事務所
主分類
H10H
20/825 20250101AFI20250422BHJP()
要約
【課題】発光効率の低下が抑制された光デバイスの製造方法を提供する。
【解決手段】III族窒化物半導体を用いた光デバイスの製造方法において、基板上に、n型層、第1活性層、中間層、第2活性層、第1p型層をMOCVD法によって形成する工程と、第1p型層側から中間層に達する深さの溝を形成する溝形成工程と、溝の底面に露出する中間層上に、III族窒化物半導体からなる電子ブロック層をスパッタによって形成する電子ブロック層形成工程と、電子ブロック層上に、III族窒化物半導体からなる半導体層をスパッタによって形成する半導体層形成工程と、半導体層にp型不純物をイオン注入して熱処理することにより半導体層をp型化して第2p型層を形成する第2p型層形成工程と、を有する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
III族窒化物半導体を用いた光デバイスの製造方法において、
基板上に、n型のIII族窒化物半導体からなるn型層をMOCVD法によって形成するn型層形成工程と、
前記n型層上に、所定のバンドギャップエネルギーの第1活性層をMOCVD法によって形成する第1活性層形成工程と、
前記第1活性層上に、Inを含むIII族窒化物半導体からなる中間層をMOCVD法によって形成する中間層形成工程と、
前記中間層上に、前記第1活性層とは異なるバンドギャップエネルギーの第2活性層をMOCVD法によって形成する第2活性層形成工程と、
前記第2活性層上に、p型のIII族窒化物半導体からなる第1p型層をMOCVD法によって形成する第1p型層形成工程と、
前記第1p型層側から前記中間層に達する深さの溝を形成する溝形成工程と、
前記溝の底面に露出する前記中間層上に、III族窒化物半導体からなる電子ブロック層をスパッタによって形成する電子ブロック層形成工程と、
前記電子ブロック層上に、III族窒化物半導体からなる半導体層をスパッタによって形成する半導体層形成工程と、
前記半導体層にp型不純物をイオン注入して熱処理することにより前記半導体層をp型化して第2p型層を形成する第2p型層形成工程と、を有する、光デバイスの製造方法。
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【請求項2】
前記半導体層形成工程は、前記第1p型層上にも前記半導体層を形成する、請求項1に記載の光デバイスの製造方法。
【請求項3】
前記半導体層形成工程後、前記半導体層のうち第2活性層および前記中間層と接する領域にイオン注入して高抵抗領域を形成する、請求項1または請求項2に記載の光デバイスの製造方法。
【請求項4】
前記電子ブロック層形成工程は、前記電子ブロック層を形成する前にプラズマガスをウェハに照射し、ウェハ表面の不純物を除去する工程を含む、請求項1に記載の光デバイスの製造方法。
【請求項5】
前記第2p型層形成工程は、前記電子ブロック層にp型不純物をイオン注入して熱処理することにより前記電子ブロック層をp型化する工程を含む、請求項1に記載の光デバイスの製造方法。
【請求項6】
前記光デバイスは、発光素子である、請求項1に記載の光デバイスの製造方法。
【請求項7】
前記光デバイスは、受光素子である、請求項1に記載の光デバイスの製造方法。
【請求項8】
前記光デバイスは、太陽電池である、請求項1に記載の光デバイスの製造方法。
【請求項9】
III族窒化物半導体を用いた光デバイスにおいて、
基板上に設けられ、n型のIII族窒化物半導体からなるn型層と、
前記n型層上に設けられ、所定のバンドギャップエネルギーの第1活性層と、
前記第1活性層上に設けられ、Inを含むIII族窒化物半導体からなる中間層と、
前記中間層上に設けられ、前記第1活性層とは異なるバンドギャップエネルギーの第2活性層と、
前記第2活性層上に設けられ、p型のIII族窒化物半導体からなる第1p型層と、
前記第1p型層側から前記中間層に達する深さの溝と、
前記溝の底面に露出する前記中間層上に設けられ、III族窒化物半導体からなる電子ブロック層と、
前記電子ブロック層上に設けられ、p型のIII族窒化物半導体からなる第2p型層と、を有し、
前記中間層と前記電子ブロック層との界面におけるOおよびSiの濃度が1×10
16
cm
-3
以下である、光デバイス。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、光デバイスおよびその製造方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、ディスプレイの高精細化が求められており、1ピクセルを1~100μmオーダーの微細なLEDとするマイクロLEDディスプレイが注目されている。フルカラーとする方式は各種知られているが、たとえば青、緑、赤の各色を発光する3つの活性層を同一基板上に順に積層する方式が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第5854419号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
青、緑、赤の各色を発光する3つの活性層を同一基板上に順に積層する方式では、一旦結晶成長を終了して成長炉からウェハを取り出し、溝を形成した後にウェハを再び成長炉に入れてp型層を再成長させる工程が必要になる。
【0005】
しかし、発明者らの検討により、この工程でウェハが不純物によって汚染され、不純物がドナーとなり再成長界面に意図しないn型層が形成されてしまうことが分かった。すると活性層がn型層に挟まれる形となり、発光効率が低下してしまう。
【0006】
本発明は、かかる背景に鑑みてなされたものであり、発光効率の低下が抑制された光デバイスおよびその製造方法を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様は、
III族窒化物半導体を用いた光デバイスの製造方法において、
基板上に、n型のIII族窒化物半導体からなるn型層をMOCVD法によって形成するn型層形成工程と、
前記n型層上に、所定のバンドギャップエネルギーの第1活性層をMOCVD法によって形成する第1活性層形成工程と、
前記第1活性層上に、Inを含むIII族窒化物半導体からなる中間層をMOCVD法によって形成する中間層形成工程と、
前記中間層上に、前記第1活性層とは異なるバンドギャップエネルギーの第2活性層をMOCVD法によって形成する第2活性層形成工程と、
前記第2活性層上に、p型のIII族窒化物半導体からなる第1p型層をMOCVD法によって形成する第1p型層形成工程と、
前記第1p型層側から前記中間層に達する深さの溝を形成する溝形成工程と、
前記溝の底面に露出する前記中間層上に、III族窒化物半導体からなる電子ブロック層をスパッタによって形成する電子ブロック層形成工程と、
前記電子ブロック層上に、III族窒化物半導体からなる半導体層をスパッタによって形成する半導体層形成工程と、
前記半導体層にp型不純物をイオン注入して熱処理することにより前記半導体層をp型化して第2p型層を形成する第2p型層形成工程と、を有する、光デバイスの製造方法にある。
【0008】
本発明の他の態様は、
III族窒化物半導体を用いた光デバイスにおいて、
基板上に設けられ、n型のIII族窒化物半導体からなるn型層と、
前記n型層上に設けられ、所定のバンドギャップエネルギーの第1活性層と、
前記第1活性層上に設けられ、Inを含むIII族窒化物半導体からなる中間層と、
前記中間層上に設けられ、前記第1活性層とは異なるバンドギャップエネルギーの第2活性層と、
前記第2活性層上に設けられ、p型のIII族窒化物半導体からなる第1p型層と、
前記第1p型層側から前記中間層に達する深さの溝と、
前記溝の底面に露出する前記中間層上に設けられ、III族窒化物半導体からなる電子ブロック層と、
前記電子ブロック層上に設けられ、p型のIII族窒化物半導体からなる第2p型層と、を有し、
前記中間層と前記電子ブロック層との界面におけるOおよびSiの濃度が1×10
15
cm
-3
以下である、光デバイスにある。
【発明の効果】
【0009】
上記態様によれば、電子ブロック層、第2p型層をスパッタにより形成しているため、中間層と電子ブロック層との界面の不純物を十分に低減することができる。そのため、発光効率の低下を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
実施形態における発光素子の構成を示した断面図であって、基板主面に垂直な方向での断面。
実施形態における発光素子の製造工程を示した図。
実施形態における発光素子の製造工程を示した図。
実施形態における発光素子の製造工程を示した図。
実施形態における発光素子の製造工程を示した図。
実施形態の変形形態1における発光素子の構成を示した断面図であって、基板主面に垂直な方向での断面。
実施形態の変形形態2における発光素子の構成を示した断面図であって、基板主面に垂直な方向での断面。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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