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公開番号
2025024528
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-02-20
出願番号
2023128700
出願日
2023-08-07
発明の名称
静電チャック、静電チャック用電極及び静電チャックの製造方法
出願人
日本特殊陶業株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
H01L
21/683 20060101AFI20250213BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】電極に設けられた貫通孔の開口部分に残るバリによる絶縁不良を抑制するための技術を提供する。
【解決手段】
静電チャック100は、セラミックス基材110と、セラミックス基材110に埋設された金属製の電極120とを備えている。電極120は、セラミックス基材110の上面111から上下方向に0.1mm~10mm離れた位置に埋設されている。電極120の厚さ(上下方向の長さ)は0.05mm以上である。電極120の上面における、複数の貫通孔124の開口の外縁部分は、電極120の上面の複数の貫通孔124の開口の外縁部分を除く部分よりも上方に突出していない。
【選択図】 図3
特許請求の範囲
【請求項1】
上面、及び、前記上面と上下方向において対向する下面を有するセラミックス基材と、
前記セラミックス基材の前記上面から前記上下方向に0.1mm~10mm離れた位置において、前記セラミックス基材に埋設された金属製の電極と、を備え、
前記電極の、前記上下方向の厚さは0.05mm以上であり、且つ、前記電極を前記上下方向に貫通する複数の貫通孔を有し、
前記電極の上面における、前記複数の貫通孔の開口の外縁部分は、前記電極の前記上面の前記複数の貫通孔の前記開口の前記外縁部分を除く部分よりも上方に突出していないことを特徴とすることを特徴とする静電チャック。
続きを表示(約 1,000 文字)
【請求項2】
前記上下方向に平行な面における断面視において、前記電極の、前記複数の貫通孔の前記開口の前記外縁部分のR寸法はR0.5mm以上であることを特徴とする請求項1に記載の静電チャック。
【請求項3】
上面視において、前記電極の、前記複数の貫通孔の前記開口の前記外縁部分は、各貫通孔の中心に向かって凹んだ曲線状又は折れ線状の凹部と、各貫通孔の中心から離れる向きに突出した曲線状又は折れ線状の凸部とを有することを特徴とする請求項1に記載の静電チャック。
【請求項4】
前記複数の貫通孔は、第1の開口面積を有する第1の貫通孔と、第1の開口面積よりも大きい第2の開口面積を有する第2の貫通孔とを含むことを特徴とする請求項1に記載の静電チャック。
【請求項5】
前記電極の開口率は55%以上であることを特徴とする請求項1に記載の静電チャック。
【請求項6】
前記セラミックス基材はAlNを主成分として含有し、
前記電極は、Moを主成分として含有し、且つ、希土類酸化物を含有することを特徴とする請求項1~5のいずれか一項に記載の静電チャック。
【請求項7】
厚さが0.05mm以上であり、且つ、厚さ方向に貫通する複数の貫通孔を有する金属製の電極を備え、
前記電極の上面の、前記複数の貫通孔の開口の外縁部分は、前記電極の前記上面の前記複数の貫通孔の前記開口の前記外縁部分を除く部分よりも上方に突出していないことを特徴とすることを特徴とする静電チャック用電極。
【請求項8】
0.05mm以上の厚さの電極を用意することと、
前記電極に対しエッチングにより複数の貫通孔を形成することと、
前記複数の貫通孔が形成された前記電極を、セラミックス製の造粒粉又はセラミックス製の成形体に埋設することと、
前記電極を埋設した前記セラミックス製の前記造粒粉又は前記セラミック製の成形体を焼成して、セラミックス基材を形成することと、
前記セラミックス基材の上面と前記電極の上面との距離が0.1mm~10mmとなるように、前記電極を前記セラミックス製の造粒粉又はセラミックス製の成形体に埋設する位置を調整すること、又は、前記セラミックス基材の上面を加工すること、とを含む静電チャックの製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、静電チャック、静電チャック用電極及び静電チャックの製造方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、AlNを含むセラミックス焼結体によって形成されたチャック本体と、このチャック本体に埋設された電極とを備える基板保持部材が開示されている。特許文献1においては、電極は平板状のパンチングメタルによって形成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2003-77995号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の基板保持部材のように、パンチングメタルによって電極に複数の貫通孔が形成されている場合、貫通孔の開口部分には、電極の上面よりも上方に突出するバリが残ってしまう。これにより、絶縁不良が発生する恐れがある。
【0005】
本発明は、かかる事情を鑑みてなされたものであり、電極に設けられた貫通孔の開口部分に残るバリによる絶縁不良を抑制するための技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の態様に従えば、上面、及び、前記上面と上下方向において対向する下面を有するセラミックス基材と、
前記セラミックス基材の前記上面から前記上下方向に0.1mm~10mm離れた位置において、前記セラミックス基材に埋設された金属製の電極と、を備え、
前記電極の、前記上下方向の厚さは0.05mm以上であり、且つ、前記電極を前記上下方向に貫通する複数の貫通孔を有し、
前記電極の上面における、前記複数の貫通孔の開口の外縁部分は、前記電極の前記上面の前記複数の貫通孔の前記開口の前記外縁部分を除く部分よりも上方に突出していないことを特徴とすることを特徴とする静電チャックが提供される。
【発明の効果】
【0007】
上記態様においては、電極の上面における、複数の貫通孔の開口の外縁部分は、電極の上面の複数の貫通孔の開口の外縁部分を除く部分よりも上方に突出していない。これにより、バリに起因した絶縁不良を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、静電チャック100の概略図である。
図2は、セラミックス基材110と電極120の形状を示した概略説明図である。
図3は、電極120の概略図である。
(a)~(e)は、セラミックス基材110の製造方法の流れを示す図である。
(a)~(d)は、セラミックス基材110の別の製造方法の流れを示す図である。
(a)は、貫通孔124の開口部分に電極120の上面よりも上方に突出するバリが残っている様子を示す説明図であり、(b)は、貫通孔124の開口部分に電極120の上面よりも上方に突出するバリが残っていない様子を示す説明図である。
(a)は電極120にほつれが生じていない状態を示す説明図であり、(b)は電極120にほつれが生じている状態を示す説明図である。
図8は、寸法が異なる開口が混在している様子を示す説明図である。
図9は、貫通孔124の開口の形状が曲線によって閉じた形状である様子を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
<静電チャック100>
本発明の実施形態に係る静電チャック100について、図1、2を参照しつつ説明する。本実施形態に係る静電チャック100は、シリコンウェハなどの半導体ウェハ(以下、単にウェハ10という)を吸着して保持するための基板保持部材である。なお、以下の説明においては、静電チャック100が使用可能に設置された状態(図1の状態)を基準として上下方向5が定義される。図1に示されるように、本実施形態に係る静電チャック100は、セラミックス基材110と、電極120(図2参照)と、シャフト130と、給電線140(図2参照)とを備える。
【0010】
セラミックス基材110は、直径12インチ(約300mm)の円形の板状の形状を有する部材であり、その上面111には保持対象であるウェハ10が載置される。なお、図1では図面を見やすくするためにウェハ10とセラミックス基材110とを離して図示している。図1に示されるように、セラミックス基材110の上面111には、環状の凸部152(以下、単に環状凸部152という)と、複数の凸部156とが設けられている。なお、図1においては、図面を見やすくするために、図2と比べて複数の凸部156の数を減らして図示している。また、図2に示されるように、セラミックス基材110の内部には、後述の第1ガス流路164が形成されている。セラミックス基材110は、例えば、窒化アルミニウム、炭化ケイ素、アルミナ、窒化ケイ素等のセラミックス焼結体により形成することができる。
(【0011】以降は省略されています)
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