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公開番号
2025023686
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-02-17
出願番号
2023128032
出願日
2023-08-04
発明の名称
ポリカーボネートの製造方法
出願人
旭化成株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C08G
64/30 20060101AFI20250207BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】原料ロスを低減するポリカーボネートの製造方法を提供することを課題とする。
【解決手段】ポリカーボネートの製造方法であって、ジヒドロキシ化合物とジアリールカーボネートとアルカリ金属及びアルカリ土類金属化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の触媒とを含む重合原料を重合器において減圧条件下でエステル交換反応させて溶融プレポリマーを得る予備重合工程と、前記溶融プレポリマーを、重合器において減圧条件下で更にエステル交換反応させポリカーボネートを得る縮合重合工程と、含み、前記予備重合工程における、前記エステル交換反応を、下記式(1)を満足する条件下で行なう、ポリカーボネートの製造方法。
1100 ≦ [―0.043×A+0.028×B+0.79]×C×D ≦ 22000 (1)
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
ポリカーボネートの製造方法であって、
ジヒドロキシ化合物とジアリールカーボネートとアルカリ金属及びアルカリ土類金属化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の触媒とを含む重合原料を重合器において減圧条件下でエステル交換反応させて溶融プレポリマーを得る予備重合工程と、
前記溶融プレポリマーを、重合器において減圧条件下で更にエステル交換反応させポリカーボネートを得る縮合重合工程と、
含み、
前記予備重合工程における、前記エステル交換反応を、下記式(1)を満足する条件下で行なう、ポリカーボネートの製造方法。
1100 ≦ [―0.043×A+0.028×B+0.79]×C×D ≦ 22000 (1)
(式(1)中、
Aは、ジヒドロキシ化合物の酸解離定数(pKa)であり、但し、2種以上のジヒドロキシ化合物を用いる場合は、各ジヒドロキシ化合物の酸解離定数(pKa)を加重平均した値をAとし、
Bは、ジヒドロキシ化合物とジアリールカーボネートの1時間当たりの供給量(ton/hour)であり、
Cは、触媒中の金属元素の質量に換算した値から算出した、ジアリールカーボネートに対する触媒濃度(質量ppb)であり、且つ、
Dは、ジヒドロキシ化合物とジアリールカーボネートを1時間重合させた後の溶融プレポリマーの粘度(mPa・s)である。)
続きを表示(約 1,700 文字)
【請求項2】
前記Aについて、下記式(2)を満足する、請求項1に記載のポリカーボネートの製造方法。
8 ≦ A ≦ 15 (2)
【請求項3】
前記Bについて、下記式(3)を満足する、請求項1に記載のポリカーボネートの製造方法。
0.01 ≦ B ≦ 35 (3)
【請求項4】
前記Cについて、下記式(4)を満足する、請求項1に記載のポリカーボネートの製造方法。
50 ≦ C ≦ 600 (4)
【請求項5】
前記Dについて、下記式(5)を満足する、請求項1に記載のポリカーボネートの製造方法。
10 ≦ D ≦ 200 (5)
【請求項6】
前記予備重合工程における前記重合器が、攪拌式重合器である、請求項1に記載のポリカーボネートの製造方法。
【請求項7】
前記縮合重合工程は、ガイド接触流下式重合装置を用いて行われ、
前記ガイド接触流下式重合装置が、下記<条件(1)>~<条件(9)>を満たす、請求項1~6のいずれか一項に記載のポリカーボネートの製造方法。
<条件(1)>
液体受給口、多孔板を通して蒸発ゾーンのガイドに液体を供給するための液体供給ゾーン、前記多孔板と側面ケーシングと底部ケーシングとに囲まれた空間に前記多孔板から下方に延びる複数のガイドが設けられた蒸発ゾーン、前記蒸発ゾーンに設けられた真空ベント口、及び、底部ケーシングの最下部に設けられた液体排出口を有する。
<条件(2)>
前記液体供給ゾーンにおいて、前記液体受給口から多孔板に供給される液体を、多孔板の周辺部から中央部の方向に流す機能を有する流路制御部品が前記液体供給ゾーンに設置されている。
<条件(3)>
前記蒸発ゾーンの側面ケーシングの水平面における内部断面積a(m
2
)が、下記式(I)を満足する。
0.7 ≦ a ≦ 300 式(I)
<条件(4)>
前記内部断面積a(m
2
)と、前記液体排出口の水平面における内部断面積b(m
2
)との比が、下記式(II)を満足する。
20 ≦ a/b ≦ 1000 式(II)
<条件(5)>
前記蒸発ゾーンの底部を構成する底部ケーシングが、上部の側面ケーシングに対して、その内部において、角度C度で接続されており、前記角度c度が、下記式(III)を満足する。
110 ≦ c ≦ 165 式(III)
<条件(6)>
前記ガイドの長さh(cm)が、式(IV)を満足する。
150 ≦ h ≦ 5000 式(IV)
<条件(7)>
複数の前記ガイド全体の外部総表面積S(m
2
)が、式(V)を満足する。
2 ≦ S ≦ 50000 式(V)
<条件(8)>
前記多孔板1m
2
あたりの平均孔数N(個/m
2
)が、式(VI)を満足する。
50 ≦ N ≦ 3000 式(VI)
<条件(9)>
前記多孔板の孔の上部面積を含む前記多孔板の上部面積T(m
2
)と、前記孔の有効断面積の合計Q(m
2
)との比が、下記式(VII)を満足する。
50 ≦ T/Q ≦ 3000 式(VII)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリカーボネートの製造方法に関する。
続きを表示(約 3,700 文字)
【背景技術】
【0002】
ポリカーボネートの代表的な製造方法として、エステル交換法が挙げられる。当方法では、ビスフェノールA、イソソルビドなどのジヒドロキシ化合物と、ジフェニルカーボネート(DPC)などのジアリールカーボネートをエステル交換し、副生するヒドロキシアリール化合物を系外に取り除くことにより重合を進行させている(例えば、特許文献1~3)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
国際公開第2005/121210号公報
特開2011-202188号公報
国際公開第2019/163964号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に示されているように、副生するヒドロキシアリール化合物の蒸気を系外に取り除きながら重合反応を行うポリカーボネートの製造方法では、当該蒸気に同伴して原料であるジヒドロキシ化合物、及びジアリールカーボネートの飛沫が排出され、原料ロスとなるため、改善の余地がある。
【0005】
そこで、本発明では、原料ロスを低減するポリカーボネートの製造方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
すなわち本発明は、下記の実施形態を含む。
<1>
ポリカーボネートの製造方法であって、
ジヒドロキシ化合物とジアリールカーボネートとアルカリ金属及びアルカリ土類金属化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の触媒とを含む重合原料を重合器において減圧条件下でエステル交換反応させて溶融プレポリマーを得る予備重合工程と、
前記溶融プレポリマーを、重合器において減圧条件下で更にエステル交換反応させポリカーボネートを得る縮合重合工程と、
含み、
前記予備重合工程における、前記エステル交換反応を、下記式(1)を満足する条件下で行なう、ポリカーボネートの製造方法。
1100 ≦ [―0.043×A+0.028×B+0.79]×C×D ≦ 22000 (1)
(式(1)中、
Aは、ジヒドロキシ化合物の酸解離定数(pKa)であり、但し、2種以上のジヒドロキシ化合物を用いる場合は、各ジヒドロキシ化合物の酸解離定数(pKa)を加重平均した値をAとし、
Bは、ジヒドロキシ化合物とジアリールカーボネートの1時間当たりの供給量(ton/hour)であり、
Cは、触媒中の金属元素の質量に換算した値から算出した、ジアリールカーボネートに対する触媒濃度(質量ppb)であり、且つ、
Dは、ジヒドロキシ化合物とジアリールカーボネートを1時間重合させた後の溶融プレポリマーの粘度(mPa・s)である。)
<2>
前記Aについて、下記式(2)を満足する、<1>に記載のポリカーボネートの製造方法。
8 ≦ A ≦ 15 (2)
<3>
前記Bについて、下記式(3)を満足する、<1>又は<2>に記載のポリカーボネートの製造方法。
0.01 ≦ B ≦ 35 (3)
<4>
前記Cについて、下記式(4)を満足する、<1>~<3>のいずれかに記載のポリカーボネートの製造方法。
50 ≦ C ≦ 600 (4)
<5>
前記Dについて、下記式(5)を満足する、<1>~<4>のいずれかに記載のポリカーボネートの製造方法。
10 ≦ D ≦ 200 (5)
<6>
前記予備重合工程における前記重合器が、攪拌式重合器である、<1>~<5>のいずれかに記載のポリカーボネートの製造方法。
<7>
前記縮合重合工程は、ガイド接触流下式重合装置を用いて行われ、
前記ガイド接触流下式重合装置が、下記<条件(1)>~<条件(9)>を満たす、<1>~<6>のいずれかに記載のポリカーボネートの製造方法。
<条件(1)>
液体受給口、多孔板を通して蒸発ゾーンのガイドに液体を供給するための液体供給ゾーン、前記多孔板と側面ケーシングと底部ケーシングとに囲まれた空間に前記多孔板から下方に延びる複数のガイドが設けられた蒸発ゾーン、前記蒸発ゾーンに設けられた真空ベント口、及び、底部ケーシングの最下部に設けられた液体排出口を有する。
<条件(2)>
前記液体供給ゾーンにおいて、前記液体受給口から多孔板に供給される液体を、多孔板の周辺部から中央部の方向に流す機能を有する流路制御部品が前記液体供給ゾーンに設置されている。
<条件(3)>
前記蒸発ゾーンの側面ケーシングの水平面における内部断面積a(m
2
)が、下記式(I)を満足する。
0.7 ≦ a ≦ 300 式(I)
<条件(4)>
前記内部断面積a(m
2
)と、前記液体排出口の水平面における内部断面積b(m
2
)との比が、下記式(II)を満足する。
20 ≦ a/b ≦ 1000 式(II)
<条件(5)>
前記蒸発ゾーンの底部を構成する底部ケーシングが、上部の側面ケーシングに対して、その内部において、角度c度で接続されており、前記角度c度が、下記式(III)を満足する。
110 ≦ c ≦ 165 式(III)
<条件(6)>
前記ガイドの長さh(cm)が、式(IV)を満足する。
150 ≦ h ≦ 5000 式(IV)
<条件(7)>
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、原料ロスを低減するポリカーボネートの製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
ポリカーボネートの製造装置を構成する不活性ガス吸収装置の一例の概略構成図を示す。
ポリカーボネートの製造装置を構成するガイド接触流下式重合装置の一例の概略構成図を示す。
不活性ガス吸収装置及びガイド接触流下式重合装置の一例の上部の概略構成図を示す。
不活性ガス吸収装置及びガイド接触流下式重合装置の一例の上部の拡大概略構成図を示す。
本実施形態のポリカーボネートの製造装置の一例の概略構成図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明を実施するための形態(以下、「本実施形態」ともいう。)について詳細に説明する。なお、本発明は、本実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
【0010】
〔ポリカーボネートの製造方法〕
本実施形態に係るポリカーボネートの製造方法は、
ジヒドロキシ化合物とジアリールカーボネートとアルカリ金属及びアルカリ土類金属化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の触媒とを含む重合原料を重合器において減圧条件下でエステル交換反応させて溶融プレポリマーを得る予備重合工程と、
前記溶融プレポリマーを、重合器において減圧条件下で更にエステル交換反応させポリカーボネートを得る縮合重合工程と、
含み、
前記予備重合工程における、前記エステル交換反応を、下記式(1)を満足する条件下で行なう。
1100 ≦ [―0.043×A+0.028×B+0.79]×C×D ≦ 22000 (1)
(式(1)中、
Aは、ジヒドロキシ化合物の酸解離定数(pKa)であり、但し、2種以上のジヒドロキシ化合物を用いる場合は、各ジヒドロキシ化合物の酸解離定数(pKa)を加重平均した値をAとし、
Bは、ジヒドロキシ化合物とジアリールカーボネートの1時間当たりの供給量(ton/hour)であり、
Cは、触媒中の金属元素の質量に換算した値から算出した、ジアリールカーボネートに対する触媒濃度(質量ppb)であり、且つ、
Dは、ジヒドロキシ化合物とジアリールカーボネートを1時間重合させた後の溶融プレポリマーの粘度(mPa・s)である。)
以上、本実施形態によれば、原料ロスを低減するポリカーボネートの製造方法を提供することができる。
(【0011】以降は省略されています)
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