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公開番号2025023650
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-17
出願番号2023127978
出願日2023-08-04
発明の名称反応性ホットメルト接着剤組成物及び接着方法
出願人株式会社レゾナック
代理人
主分類C09J 175/08 20060101AFI20250207BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】柔軟性が高く、高温高湿環境下での信頼性が高い接着が可能な反応性ホットメルト接着剤組成物及び接着方法を提供すること。
【解決手段】ウレタンプレポリマー(A)と、ヒンダードフェノール系酸化防止剤(B)と、を含む反応性ホットメルト接着剤組成物において、ウレタンプレポリマー(A)は、ポリオールに由来する構造、及びポリオールに由来する構造の少なくともいずれかの末端にイソシアネート基を有する化合物からなり、ポリオールに由来する構造として、ポリカーボネートポリオールに由来する構造及びポリエーテルポリオールに由来する構造が含まれ、ヒンダードフェノール系酸化防止剤(B)は、ベンゼン環に結合した水酸基を有し、水酸基が結合しているベンゼン環において、水酸基が結合している炭素原子の、少なくとも一方の隣の炭素原子に2級以上の炭素原子が結合している構造を有する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ウレタンプレポリマー(A)と、ヒンダードフェノール系酸化防止剤(B)と、を含む反応性ホットメルト接着剤組成物であって、
前記ウレタンプレポリマー(A)は、ポリオールに由来する構造、及びポリオールに由来する構造の少なくともいずれかの末端にイソシアネート基を有する化合物からなり、
前記ポリオールに由来する構造として、ポリカーボネートポリオールに由来する構造及びポリエーテルポリオールに由来する構造が含まれ、
前記ヒンダードフェノール系酸化防止剤(B)は、ベンゼン環に結合した水酸基を有し、前記水酸基が結合しているベンゼン環において、前記水酸基が結合している炭素原子の、少なくとも一方の隣の炭素原子に2級以上の炭素原子が結合している構造を有する化合物であることを特徴とする反応性ホットメルト接着剤組成物。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記ウレタンプレポリマー(A)は、前記ポリカーボネートポリオールに由来する構造及び前記ポリエーテルポリオールに由来する構造のうち一方をそれぞれが有する2種類以上の化合物を含む請求項1に記載の反応性ホットメルト接着剤組成物。
【請求項3】
前記ウレタンプレポリマー(A)の含有量100質量部に対する、前記ヒンダードフェノール系酸化防止剤(B)の含有量は、0.10質量部以上2.0質量部以下である請求項1に記載の反応性ホットメルト接着剤組成物。
【請求項4】
前記ウレタンプレポリマー(A)は、複数の末端にイソシアネート基を有する化合物を含む請求項1または2に記載の反応性ホットメルト接着剤組成物。
【請求項5】
前記ウレタンプレポリマー(A)は、2個の末端にイソシアネート基を有する化合物を含む請求項1または2に記載の反応性ホットメルト接着剤組成物。
【請求項6】
前記ウレタンプレポリマー(A)において、前記ポリオールに由来する構造中に占める、前記ポリカーボネートポリオールに由来する構造の割合は、10質量%以上95質量%以下である請求項1または2に記載の反応性ホットメルト接着剤組成物。
【請求項7】
前記ウレタンプレポリマー(A)において、前記ポリオールに由来する構造中に占めるの前記ポリエーテルポリオールに由来する構造の割合は、5.0質量%以上90質量%以下である請求項1または2に記載の反応性ホットメルト接着剤組成物。
【請求項8】
前記ウレタンプレポリマー(A)は、前記ポリカーボネートポリオールに由来する構造として、結晶性ポリカーボネートポリオールに由来する構造を有し、前記結晶性ポリカーボネートポリオールとは、25℃で結晶を形成しているポリカーボネートポリオールである請求項1または2に記載の反応性ホットメルト接着剤組成物。
【請求項9】
前記ウレタンプレポリマー(A)において、前記ポリオールに由来する構造中に占める前記結晶性ポリカーボネートポリオールに由来する構造の割合は、10質量%以上95質量%以下である請求項8に記載の反応性ホットメルト接着剤組成物。
【請求項10】
前記ウレタンプレポリマー(A)は、前記ポリオールに由来する構造として、結晶性ポリカーボネートポリオールに由来する構造と、液状ポリエーテルポリオールに由来するの構造とを含み、
前記結晶性ポリカーボネートポリオールとは、25℃で結晶を形成しているポリカーボネートポリオールであり、
前記液状ポリエーテルポリオールとは、25℃で結晶化及びガラス化のいずれもしていないポリエーテルポリオールであり、
前記ウレタンプレポリマー(A)において、前記ポリオールに由来する構造中に占める、結晶性ポリカーボネートポリオールに由来する構造の割合は50質量%以上80質量%以下、及び前記ポリオールに由来する構造中に占める、液状ポリエーテルポリオールに由来する構造の割合は15質量%以上45質量%以下である請求項1または2に記載の反応性ホットメルト接着剤組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、反応性ホットメルト接着剤組成物及び接着方法に関する。
続きを表示(約 3,500 文字)【背景技術】
【0002】
ホットメルト接着剤は、短時間接着が可能であるため、生産性向上に適している。ホットメルト接着剤としては、熱可塑性タイプ及び反応性タイプの2つに大別できる。これらのうち、反応性タイプ、すなわち反応性ホットメルト接着剤において、イソシアネート基を末端に有するポリマー(ウレタンプレポリマー)が主成分として広く用いられている。
【0003】
ウレタンプレポリマーを主成分とする反応性ホットメルト接着剤は、塗布後、接着剤自体の冷却固化により、短時間である程度の接着強度を発現する。その後にウレタンプレポリマーの末端にあるイソシアネート基が空気中または被着体表面の水分と反応することにより高分子量化、あるいは架橋構造が形成されることにより耐熱性が増す。また、この反応により、ウレタンプレポリマーを主成分とする反応性ホットメルト接着剤は、熱可塑性樹脂を主成分としたホットメルト接着剤よりも高い接着強度が得られる。ウレタンプレポリマーの原料としては、ポリオールが広く用いられている。
【0004】
例えば、特許文献1では、イソシアネート基を有するウレタンプレポリマーの原料としてのポリオールが、ポリエーテルポリオール、ポリアクリルポリオール、結晶性ポリエステルポリオール、及びポリカプロラクトンポリオールを含むことが記載されている。
【0005】
特許文献2では、イソシアネート基を有するウレタンプレポリマーの原料としてのポリオールが、ポリエーテルポリオール、ポリアクリルポリオール)、結晶性ポリエステルポリオール、及びポリカーボネートポリオールを含むことが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2020-97650号公報
特開2020-94085号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
近年、ネジ止め、及び溶接等の代替として接着剤が用いられるようになり、接着剤にはこれまでよりさらに高い信頼性が求められるようになっている。高い信頼性として、代表的には、高温高湿下での接着強度の維持が挙げられる。
【0008】
しかし、特許文献1及び2の構成では、ウレタンプレポリマーの原料として、ポリエステルポリオールが用いられており、高温高湿下で長時間放置されると、ウレタンプレポリマー中のエステル結合の加水分解により、接着強度が低下しやすい。
【0009】
そこで、本発明の目的は、柔軟性が高く、高温高湿環境下での信頼性が高い接着が可能な反応性ホットメルト接着剤組成物及び接着方法を提供することとする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するための本発明の構成は以下の通りである。
[1]ウレタンプレポリマー(A)と、ヒンダードフェノール系酸化防止剤(B)と、を含む反応性ホットメルト接着剤組成物であって、前記ウレタンプレポリマー(A)は、ポリオールに由来する構造、及びポリオールに由来する構造の少なくともいずれかの末端にイソシアネート基を有する化合物からなり、前記ポリオールに由来する構造として、ポリカーボネートポリオールに由来する構造及びポリエーテルポリオールに由来する構造が含まれ、前記ヒンダードフェノール系酸化防止剤(B)は、ベンゼン環に結合した水酸基を有し、前記水酸基が結合しているベンゼン環において、前記水酸基が結合している炭素原子の、少なくとも一方の隣の炭素原子に2級以上の炭素原子が結合している構造を有する化合物であることを特徴とする反応性ホットメルト接着剤組成物。
[2]前記ウレタンプレポリマー(A)は、前記ポリカーボネートポリオールに由来する構造及び前記ポリエーテルポリオールに由来する構造のうち一方をそれぞれが有する2種類以上の化合物を含む[1]に記載の反応性ホットメルト接着剤組成物。
[3]前記ウレタンプレポリマー(A)の含有量100質量部に対する、前記ヒンダードフェノール系酸化防止剤(B)の含有量は、0.10質量部以上2.0質量部以下である[1]に記載の反応性ホットメルト接着剤組成物。
[4]前記ウレタンプレポリマー(A)は、複数の末端にイソシアネート基を有する化合物を含む[1]または[2]に記載の反応性ホットメルト接着剤組成物。
[5]前記ウレタンプレポリマー(A)は、2個の末端にイソシアネート基を有する化合物を含む[1]または[2]に記載の反応性ホットメルト接着剤組成物。
[6]前記ウレタンプレポリマー(A)において、前記ポリオールに由来する構造中に占める、前記ポリカーボネートポリオールに由来する構造の割合は、10質量%以上95質量%以下である[1]または[2]に記載の反応性ホットメルト接着剤組成物。
[7]前記ウレタンプレポリマー(A)において、前記ポリオールに由来する構造中に占めるの前記ポリエーテルポリオールに由来する構造の割合は、5.0質量%以上90質量%以下である[1]または[2]に記載の反応性ホットメルト接着剤組成物。
[8]前記ウレタンプレポリマー(A)は、前記ポリカーボネートポリオールに由来する構造として、結晶性ポリカーボネートポリオールに由来する構造を有し、前記結晶性ポリカーボネートポリオールとは、25℃で結晶を形成しているポリカーボネートポリオールである[1]または[2]に記載の反応性ホットメルト接着剤組成物。
[9]前記ウレタンプレポリマー(A)において、前記ポリオールに由来する構造中に占める前記結晶性ポリカーボネートポリオールに由来する構造の割合は、10質量%以上95質量%以下である[8]に記載の反応性ホットメルト接着剤組成物。
[10]前記ウレタンプレポリマー(A)は、前記ポリオールに由来する構造として、結晶性ポリカーボネートポリオールに由来する構造と、液状ポリエーテルポリオールに由来するの構造とを含み、前記結晶性ポリカーボネートポリオールとは、25℃で結晶を形成しているポリカーボネートポリオールであり、前記液状ポリエーテルポリオールとは、25℃で結晶化及びガラス化のいずれもしていないポリエーテルポリオールであり、前記ウレタンプレポリマー(A)において、前記ポリオールに由来する構造中に占める、結晶性ポリカーボネートポリオールに由来する構造の割合は50質量%以上80質量%以下、及び前記ポリオールに由来する構造中に占める、液状ポリエーテルポリオールに由来する構造の割合は15質量%以上45質量%以下である[1]または[2]に記載の反応性ホットメルト接着剤組成物。
[11]前記ウレタンプレポリマー(A)において、前記ポリオールに由来する構造中に占める前記ポリカーボネートポリオールに由来する構造の割合は20質量%以上60質量%以下、及び前記ポリオールに由来する構造中に占める前記ポリエーテルポリオールに由来する構造の割合は40質量%以上80質量%以下である[1]または[2]に記載の反応性ホットメルト接着剤組成物。
[12]熔融している反応性ホットメルト接着剤組成物を、第1の部材に塗布する塗布工程と、前記第1の部材における前記反応性ホットメルト接着剤組成物が塗布された面に第2の部材を取り付ける取付工程と、前記塗布された前記反応性ホットメルト接着剤組成物を水分を含む空気中で反応させる反応工程と、を有する接着方法であって、前記反応性ホットメルト接着剤組成物は、ウレタンプレポリマー(A)と、ヒンダードフェノール系酸化防止剤(B)と、を含み、前記ウレタンプレポリマー(A)は、ポリオールに由来する構造、及びポリオールに由来する構造の少なくともいずれかの末端にイソシアネート基を有する化合物からなり、前記ポリオールに由来する構造として、ポリカーボネートポリオールに由来する構造及びポリエーテルポリオールに由来する構造が含まれ、前記ヒンダードフェノール系酸化防止剤(B)は、ベンゼン環に結合した水酸基を有し、前記水酸基が結合しているベンゼン環において、前記水酸基が結合している炭素原子の、少なくとも一方の隣の炭素原子に2級以上の炭素原子が結合している構造を有する化合物であることを特徴とする接着方法。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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