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公開番号
2025023136
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-02-14
出願番号
2024208704,2020122722
出願日
2024-11-29,2020-07-17
発明の名称
起泡性コンパウンドクリーム
出願人
株式会社カネカ
代理人
弁理士法人有古特許事務所
主分類
A23D
7/00 20060101AFI20250206BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約
【課題】ラウリン系油脂低含量且つパーム系油脂高含量で、生クリームのホイップドクリームよりも口当たりが軽く滑らかで、口溶けが早く、自然で、しっかりとした乳風味を感じられつつも後味がすっきりとしたホイップドコンパウンドクリーム、及び、その作製に用いる原液安定性とホイップ性が良好な起泡性コンパウンドクリームを提供すること。
【解決手段】起泡性コンパウンドクリーム全体中、油脂含量が25~50重量%、リン酸塩含量が0.02重量%未満であり、水相中に乳化剤Aを、起泡性コンパウンドクリーム全体中0.03~0.4重量%含有し、前記油脂全体中、エステル交換油脂含量が1重量%未満、乳脂肪含量が47~83重量%であり、前記油脂の内、前記乳脂肪を除く油脂全体中、油脂A及び油脂Bの合計含量が80~100重量%であり、油脂B/(油脂A+油脂B)(重量比)が0.45~0.82である。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
起泡性コンパウンドクリーム全体中、油脂含量が25~50重量%、リン酸塩含量が0.02重量%未満であり、
起泡性コンパウンドクリームの水相中に乳化剤Aを、起泡性コンパウンドクリーム全体中0.03~0.4重量%含有し、
前記油脂全体中、エステル交換油脂含量が1重量%未満、乳脂肪含量が47~83重量%であり、
前記油脂の内、前記乳脂肪を除く油脂全体中、油脂A及び油脂Bの合計含量が80~100重量%であり、油脂B/(油脂A+油脂B)(重量比)が0.45~0.82である、
起泡性コンパウンドクリーム。
油脂A:C
12
以下の飽和脂肪酸を構成脂肪酸全体中40重量%以上含み、S2Uを油脂A全体中0重量%以上40重量%未満含み、上昇融点(但し、複数種の油脂のブレンド物である場合、前記上昇融点は、当該複数種の油脂の上昇融点の平均値を指す)が23~30℃の油脂。
油脂B:C
16
~C
22
の飽和脂肪酸を構成脂肪酸全体中40重量%以上含み、S2Uを油脂B全体中45~70重量%含み、上昇融点が23~30℃の油脂。
乳化剤A:HLBが2.8~6.2であり、C
10
~C
22
の飽和脂肪酸を構成脂肪酸全体中70~100重量%含むショ糖脂肪酸エステル及び/又はポリグリセリン脂肪酸エステル。
続きを表示(約 910 文字)
【請求項2】
前記乳脂肪が生クリーム由来である請求項1に記載の起泡性コンパウンドクリーム。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の起泡性コンパウンドクリームがホイップされたホイップドコンパウンドクリーム。
【請求項4】
請求項3に記載のホイップドコンパウンドクリームをサンド、ナッペ、フィリング、又はトッピングした食品。
【請求項5】
起泡性コンパウンドクリーム全体中、油脂含量が25~50重量%、リン酸塩含量が0.02重量%未満であり、前記油脂全体中、エステル交換油脂含量が1重量%未満である起泡性コンパウンドクリームの製造方法であって、
起泡性コンパウンドクリーム全体中、乳化剤A含量が0.03~0.4重量%となるように乳化剤Aを水に添加して撹拌しながら溶解した水相部に、前記油脂全体中、油脂Aと油脂Bの合計含量が13.6~53重量%且つ油脂B/(油脂A+油脂B)(重量比)が0.45~0.82となるように油脂A及び油脂Bを混合した油脂混合物を添加し、予備乳化した後、微細化し、さらに高圧処理して得た水中油型乳化油脂組成物に、前記油脂全体中の乳脂肪含量が47~83重量%になるように生クリームを混合・撹拌することを特徴とする、起泡性コンパウンドクリームの製造方法。
油脂A:C
12
以下の飽和脂肪酸を構成脂肪酸全体中40重量%以上含み、S2Uを油脂A全体中0重量%以上40重量%未満含み、上昇融点(但し、複数種の油脂のブレンド物である場合、前記上昇融点は、当該複数種の油脂の上昇融点の平均値を指す)が23~30℃の油脂。
油脂B:C
16
~C
22
の飽和脂肪酸を構成脂肪酸全体中40重量%以上含み、S2Uを油脂B全体中45~70重量%含み、上昇融点が23~30℃の油脂。
乳化剤A:HLBが2.8~6.2であり、C
10
~C
22
の飽和脂肪酸を構成脂肪酸全体中70~100重量%含むショ糖脂肪酸エステル及び/又はポリグリセリン脂肪酸エステル。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、リン酸塩とエステル交換油脂を実質的に含有しない起泡性コンパウンドクリーム、及び、それをホイップして得られるホイップドコンパウンドクリームに関する。
続きを表示(約 3,400 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、軽い食感や口溶けの早さを特徴とするソフトな菓子生地やパン生地が好まれている。一方、生クリームを起泡して得られるホイップドクリームは含有油脂のほぼ全てが乳脂肪であるため、口溶けが遅く口当たりが重く、好ましい乳風味が強く感じられるものの後味が強く残り、切れも悪いことから、前記生地と組み合わせるとバランスが悪いという問題がある。
【0003】
前記ホイップドクリームの口溶けや口当たり、さらには保型性や造花性或いはオーバーランなどの物性を改善する方法として、植物性油脂、水、乳化剤等を乳化処理して得られる水中油型乳化油脂組成物に乳脂肪や生クリームを併用するコンパウンドクリームがある。しかし、コンパウンドクリームに、植物性油脂として口溶けが良いラウリン系油脂を配合すると、溶解のタイミングが2回に分かれ、口溶けが不自然になってしまう。また、ラウリン系油脂は値段の乱高下が激しい。
【0004】
近年、ラウリン系油脂の代替として、安価で供給が安定しているパーム系油脂が使用されることがある。しかし、パーム系油脂を多く配合すると粗大結晶を形成するため、原液安定性やホイップ性が悪化したり、口溶けも悪くなってしまう傾向がある。これらの点を改善するため起泡性クリームにリン酸塩やエステル交換油脂を配合することが行われているが、リン酸塩は苦味を呈する上に健康上好ましくなく、エステル交換油脂は製造コストが高く、コクを低下させたり、口溶けを悪化させる。
【0005】
これまで、リン酸塩やトランス脂肪酸を実質的に含有せず、起泡後の保型性及び口溶けが良好なホイップドコンパウンドクリームが開示されている(特許文献1)が、当該ホイップドコンパウンドクリームはパーム系油脂が主体であるため、口溶けは、ラウリン系油脂を主体とするホイップドコンパウンドクリームに及ばない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2017-176101号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、リン酸塩とエステル交換油脂を実質的に含有せず、ラウリン系油脂低含量且つパーム系油脂高含量であるにも関わらず、生クリームのホイップドクリームよりも口当たりが軽く滑らかで、口溶けが早く、自然であって、且つしっかりとした乳風味を感じられつつも後味がすっきりとしたホイップドコンパウンドクリーム、及び、その作製に用いる原液安定性とホイップ性が良好な起泡性コンパウンドクリームを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、リン酸塩とエステル交換油脂を実質的に含有せず、特定量の油脂を含み、該油脂中に特定量の乳脂肪と、C
12
以下の飽和脂肪酸を構成脂肪酸として特定量含み、特定の融点である油脂Aと、C
16
~C
22
の飽和脂肪酸を構成脂肪酸として特定量含み、且つS2Uを特定量含み特定の融点である油脂Bを特定量含み、さらに水相中に特定範囲のHLBで特定の飽和脂肪酸を構成脂肪酸として含む特定の乳化剤Aを特定量含む起泡性コンパウンドクリームは、ラウリン系油脂低含量且つパーム系油脂高含量であるにも関わらず、原液安定性とホイップ性が良好であり、その起泡性コンパウンドクリームをホイップして得られるホイップドコンパウンドクリームは、生クリームのホイップドクリームよりも口当たりが軽く滑らかで、口溶けが早く、自然であって、且つしっかりとした乳風味を感じられつつも後味がすっきりとしていることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
即ち、本発明の第一は、起泡性コンパウンドクリーム全体中、油脂含量が25~50重量%、リン酸塩含量が0.02重量%未満であり、
起泡性コンパウンドクリームの水相中に乳化剤Aを、起泡性コンパウンドクリーム全体中0.03~0.4重量%含有し、
前記油脂全体中、エステル交換油脂含量が1重量%未満、乳脂肪含量が47~83重量%であり、
前記油脂の内、前記乳脂肪を除く油脂全体中、油脂A及び油脂Bの合計含量が80~100重量%であり、油脂B/(油脂A+油脂B)(重量比)が0.45~0.82である、起泡性コンパウンドクリームに関する。
油脂A:C
12
以下の飽和脂肪酸を構成脂肪酸全体中40重量%以上含み、S2Uを油脂A全体中0重量%以上40重量%未満含み、上昇融点(但し、複数種の油脂のブレンド物である場合、前記上昇融点は、当該複数種の油脂の上昇融点の平均値を指す)が23~30℃の油脂。
油脂B:C
16
~C
22
の飽和脂肪酸を構成脂肪酸全体中40重量%以上含み、S2Uを油脂B全体中45~70重量%含み、上昇融点が23~30℃の油脂。
乳化剤A:HLBが2.8~6.2であり、C
10
~C
22
の飽和脂肪酸を構成脂肪酸全体中70~100重量%含むショ糖脂肪酸エステル及び/又はポリグリセリン脂肪酸エステル。
好ましくは、前記乳脂肪が生クリーム由来である。
本発明の第二は、前記起泡性コンパウンドクリームがホイップされたホイップドコンパウンドクリームに関する。
本発明の第三は、前記ホイップドコンパウンドクリームをサンド、ナッペ、フィリング、又はトッピングした食品に関する。
本発明の第四は、起泡性コンパウンドクリーム全体中、油脂含量が25~50重量%、リン酸塩含量が0.02重量%未満であり、前記油脂全体中、エステル交換油脂含量が1重量%未満である起泡性コンパウンドクリームの製造方法であって、
起泡性コンパウンドクリーム全体中、乳化剤A含量が0.03~0.4重量%となるように乳化剤Aを水に添加して撹拌しながら溶解した水相部に、前記油脂全体中、油脂Aと油脂Bの合計含量が13.6~53重量%且つ油脂B/(油脂A+油脂B)(重量比)が0.45~0.82となるように油脂A及び油脂Bを混合した油脂混合物を添加し、予備乳化した後、微細化し、さらに高圧処理して得た水中油型乳化油脂組成物に、前記油脂全体中の乳脂肪含量が47~83重量%になるように生クリームを混合・撹拌することを特徴とする、起泡性コンパウンドクリームの製造方法に関する。
油脂A:C
12
以下の飽和脂肪酸を構成脂肪酸全体中40重量%以上含み、S2Uを油脂A全体中0重量%以上40重量%未満含み、上昇融点(但し、複数種の油脂のブレンド物である場合、前記上昇融点は、当該複数種の油脂の上昇融点の平均値を指す)が23~30℃の油脂。
油脂B:C
16
~C
22
の飽和脂肪酸を構成脂肪酸全体中40重量%以上含み、S2Uを油脂B全体中45~70重量%含み、上昇融点が23~30℃の油脂。
乳化剤A:HLBが2.8~6.2であり、C
10
~C
22
の飽和脂肪酸を構成脂肪酸全体中70~100重量%含むショ糖脂肪酸エステル及び/又はポリグリセリン脂肪酸エステル。
【発明の効果】
【0010】
本発明に従えば、リン酸塩とエステル交換油脂を実質的に含有せず、ラウリン系油脂低含量且つパーム系油脂高含量であるにも関わらず、生クリームのホイップドクリームよりも口当たりが軽く滑らかで、口溶けが早く、自然であって、且つしっかりとした乳風味を感じられつつも後味がすっきりとしたホイップドコンパウンドクリーム、及び、その作製に用いる原液安定性とホイップ性が良好な起泡性コンパウンドクリームを提供することができる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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