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公開番号2025058410
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-09
出願番号2023168325
出願日2023-09-28
発明の名称掘削流体、及び、掘削流体用添加剤
出願人国立大学法人秋田大学,株式会社カネカ
代理人弁理士法人有古特許事務所
主分類C09K 8/24 20060101AFI20250402BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】本発明は、泥壁形成性及び逸泥防止性に優れる掘削流体等を提供する。
【解決手段】本発明は、水、及び、吸水性ケイ酸塩を含む、掘削流体であって、ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂粒子を更に含み、該ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂粒子のアスペクト比の平均値が、1~40である、掘削流体等である。
【選択図】 なし
特許請求の範囲【請求項1】
水、及び、吸水性ケイ酸塩を含む、掘削流体であって、
ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂粒子を更に含み、
該ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂粒子のアスペクト比の平均値が、1~40である、掘削流体。
続きを表示(約 950 文字)【請求項2】
前記ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂粒子の1次粒子径の平均値が、0.5~30μmである、請求項1に記載の掘削流体。
【請求項3】
前記ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂粒子の含有量が、前記吸水性ケイ酸塩100質量部に対して、0.50質量部以上500質量部以下である、請求項1又は2に記載の掘削流体。
【請求項4】
前記ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂粒子が、前記掘削流体において2.0g/L以上100.0g/L以下含まれる、請求項1又は2に記載の掘削流体。
【請求項5】
セルロース誘導体、キサンタンガム、及び、グアガムよりなる群から選択される少なくとも一種の生分解性多糖類を更に含む、請求項1又は2に記載の掘削流体。
【請求項6】
前記生分解性多糖類が、前記掘削流体において2.0g/L以上5.0g/L以下含まれる、請求項5に記載の掘削流体。
【請求項7】
前記生分解性多糖類が、前記セルロース誘導体を含み、
該セルロース誘導体が、カルボキシメチルセルロース、及び、ポリアニオニックセルロースよりなる群から選択される少なくとも1種を含む、請求項5に記載の掘削流体。
【請求項8】
前記吸水性ケイ酸塩が、前記掘削流体において0.01g/L以上100g/L以下含まれる、請求項1又は2に記載の掘削流体。
【請求項9】
前記吸水性ケイ酸塩が、ベントナイト、及び、セピオライトよりなる群から選択される少なくとも1種を含む、請求項1又は2に記載の掘削流体。
【請求項10】
前記ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂粒子が、下記式(1)で示される3-ヒドロキシアルカン酸を含むポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂を有する、請求項1又は2に記載の掘削流体。
[-CHR-CH

-CO-O-] (1)
前記式(1)中、RはC


2p+1
で表されるアルキル基を示し、pは1~15の整数を示す。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、掘削流体、及び、掘削流体用添加剤に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
石油の採掘等のために実施される掘削では、掘削流体(「掘削泥水」とも呼ばれ、また、単に「泥水」とも呼ばれる。)が用いられている。
具体的には、掘削流体は、ポンプたるサクションタンクでドリルストリング(ドリルビット(掘削刃に相当するもの)及びドリルパイプ(ドリルビットに回転動力を伝えるパイプ)で構成された一連のパイプ)の内部を介して坑井に送入され、アニュラス(ドリルストリングと坑井壁との間の隙間)を通って地表まで戻されて用いられている。
これにより、坑底やドリルビットの周辺の掘屑(「カッティングス」とも呼ばれる。)を地表まで運ぶこと(カッティングストランスポート、ホールクリーニング)ができる。
また、掘削流体は、ドリルビットの潤滑剤や冷却剤としての役割も担っている。
さらに、掘削流体は、坑井内の圧力を制御することにより、地層内における流体の坑井内への流入や地上への噴出を抑制する役割も担っている。
【0003】
使用済みの掘削流体(カッティングスとともに地表まで運ばれた掘削流体)は、必要に応じてシェールシェーカー(大型のふるい装置)などでカッティングスを除去されてから再利用される。すなわち、掘削流体は、サクションタンク、ドリルストリング、アニュラス、及び、シェールシェーカーの間を循環して用いられている。
なお、掘削流体を再利用する際には、掘削流体の成分の調整(「調泥」ともいう。)を実施することもある。
【0004】
坑井壁が水の浸透性が高いものとなっている場合(坑井壁の地層を構成する土粒子が粗い場合や、坑井壁に割れ目が存在する場合など)には、坑井内に送り込んだ掘削流体が地層に浸透して、掘削流体の一部または全部が地表に戻らないこと(「逸泥」ともいう。)がある。
逸泥が生じると、地層が緩んで坑井壁が崩れやすくなるという問題や、循環させて用いる掘削流体が不足して十分な掘削を実施できなくなるという問題などが生じ得る。
【0005】
従来、逸泥を生じ難くし、あるいは止めるために、逸泥防止剤が用いられている。該逸泥防止剤を掘削流体に含ませ、該逸泥防止剤を含む掘削流体をアニュラスに流通させることにより、前記割れ目を閉塞したり、より微視的には坑井壁の表面に泥壁が形成されるなどして前記土粒子の間隙を閉塞することにより、逸泥が抑制される。
逸泥防止剤としては、繊維状物(サトウキビの繊維、鉱物繊維等)、粒状物(石灰岩、大理石、クルミの殻等)、薄片状物(雲母片、樹脂フィルム片等)などが用いられている(例えば、特許文献1、2)。
【0006】
また、逸泥をより一層抑制すべく、水、生分解性繊維、及び増粘剤を含有する掘削流体であって、前記増粘剤が吸水性ケイ酸塩を含み、前記生分解性繊維の繊維長が5.0mm以上50mm以下である、掘削流体が用いられている(例えば、特許文献3)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
国際公開第2015/072317号
国際公開第2013/161755号
国際公開第2022/118964号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、泥壁が分厚くなり過ぎると、掘削の際に泥壁とドリルストリングとの隙間が狭くなって、ドリルストリングが抑留する(言い換えれば、動かなくなる)といった掘削障害が生じやすくなるため、ドリルストリングの抑留を抑制するには、泥壁の厚さを小さくすることが望ましい。
そういったことから、泥壁の厚さを小さくしつつ、逸泥を抑制すること、すなわち、泥壁形成性及び逸泥防止性に優れる掘削流体が求められ得る。
しかしながら、泥壁形成性及び逸泥防止性に優れる掘削流体については、これまで十分に検討がなされていない。
【0009】
そこで、本発明は、泥壁形成性及び逸泥防止性に優れる、掘削流体、及び、掘削流体用添加剤を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らが鋭意研究したところ、掘削流体が、吸水性ケイ酸塩と、アスペクト比の平均値が所定範囲内のポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂粒子とを含むことにより、泥壁形成性及び逸泥防止性に優れることを見出し、本発明を完成するに至った。
(【0011】以降は省略されています)

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