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公開番号
2025036818
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-17
出願番号
2023143385
出願日
2023-09-05
発明の名称
焙煎装置
出願人
株式会社モトヤマ
,
穴織カーボン株式会社
代理人
個人
主分類
A23N
12/08 20060101AFI20250310BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約
【課題】 環境及びエネルギーコストを配慮したシンプルな構造で、しかもコーヒー生豆のような硬質で多層構造の被焙煎物であっても、中心部までムラなく加熱することができ、コーヒー豆の集団として焙煎度のばらつきが少ない焙煎装置を提供する。
【解決手段】 焙煎される食用植物材料を収納する焙煎室を構成する炭素材料製筒体;該炭素材料製筒体を加熱する加熱手段であって、当該炭素材料製筒体に接触するように取り付けられている加熱手段;及び前記焙煎室内で、前記食用植物材料を回流できる空気流を供給する送風手段を備えている。前記送風手段は、送風機、及び該送風機から送風された空気流を焙煎室内に送入できる送風路との組合せであり、前記送風路は、竜巻流となる空気流を形成できるように配設されていることが好ましい。
【選択図】 図6
特許請求の範囲
【請求項1】
焙煎される食用植物材料を収納する焙煎室を構成する炭素材料製筒体;
該炭素材料製筒体を加熱する加熱手段であって、当該炭素材料製筒体に接触するように取り付けられている加熱手段;及び
前記焙煎室内で、前記食用植物材料を回流できる空気流を供給する送風手段
を備えた焙煎装置。
続きを表示(約 810 文字)
【請求項2】
前記加熱手段は、前記炭素材料製筒体に埋設された第1のヒーターである請求項1に記載の焙煎装置。
【請求項3】
前記送風手段は、送風機、及び該送風機から送風された空気流を焙煎室内に送入できる送風路との組合せであり、
前記送風路は、前記空気流が、前記炭素材料製筒体内を通って前記焙煎室内に流入できるように、前記炭素材料製筒体に貫設された通路を含んでいる請求項1又は2に記載の焙煎装置。
【請求項4】
前記炭素材料製筒体に貫設された通路は、前記炭素材料製筒体の壁面を、該筒体の高さ方向に貫通した送風主流路と、該送風主流路から前記焙煎室内に空気流を吐出する送風孔からなる請求項3に記載の焙煎装置。
【請求項5】
前記送風主流路は、前記空気流が竜巻流を形成できるように配設されている請求項4に記載の焙煎装置。
【請求項6】
前記送風路には、前記送風機からの空気を加熱する第2のヒーターが配設されている請求項3に記載の焙煎装置。
【請求項7】
前記焙煎室の下端に、焙煎物の収集部が取り付けられていて、
前記炭素材料製筒体の底面には、前記焙煎物を前記収集部に移送できるように稼働する保持板が取り付けられている請求項1又は2に記載の焙煎装置。
【請求項8】
前記送風手段は、前記炭素材料製筒体の下端側に配設され、
前記炭素材料製筒体の上方には、焙煎により生じた前記食用植物材料の粉塵を分離する粉体分離手段を備えている請求項1又は2に記載の焙煎装置。
【請求項9】
前記送風手段は、送風機;該送風機から吐出された空気流を焙煎室内に送入できる送風路;前記送風機により、前記収集部の空気を吸引できる吸引路;及び前記送風路と前記吸引路とを切替える切替え手段を、備えている請求項7に記載の焙煎装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、コーヒー豆やカカオ豆などの豆類やほうじ茶などの茶葉のように、焙煎して食品となる食用植物材料を焙煎するのに用いられる焙煎装置に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)
【背景技術】
【0002】
豆類(コーヒー豆、カカオ豆など)、種子類(ゴマ、ひまわりの種など)、木の実類(クルミやアーモンドなどのナッツ、銀杏など)や茶葉(ほうじ茶など)等は、焙煎工程を経ることで食用に適するようになる。
焙煎とは、加熱プロセスの1種であり、熱媒体として油や水を使わずに食材を加熱乾燥させることをいう。焙煎することで、食品中のタンパク質の化学的性質が変化し、風味が変わる。
【0003】
コーヒー豆の場合、焙煎度が味、香りに大きく影響することから、焙煎工程における加熱温度の調節は重要である。さらには、コーヒー豆のような集合体では、同時に焙煎される豆が等しく焙煎されること、すなわち、焙煎度のばらつきが小さいことが求められる。
【0004】
従来、焙煎の熟練者が、焙煎中の香り、音、豆の外観などをチェックしながら、温度、焙煎時間を調節していた。このような熟練者の五感に依存せずに焙煎できる焙煎装置が望まれている。
したがって、焙煎機又は焙煎装置については、加熱手段、温度調節手段、撹拌、回転、振盪等の駆動機構を含めて、種々の提案がなされている。
【0005】
焙煎装置としては、焙煎室と称される容器又はドラムを回転させながら、ガスコンロ、ガスバーナー等の火炎により直接加熱(直火式)、焙煎室内に熱風を通過させることで加熱(熱風式)、又は熱風と火炎とを併用(半熱風式)した装置が一般に用いられている。
【0006】
しかしながら、近年のカーボンニュートラルの要請から、焙煎装置についても、火炎を用いない加熱手段が望まれるようになっており、熱風式加熱の焙煎装置についても、熱風発生手段として、燃焼以外の空気加熱手段を用いた装置が提案されている。
【0007】
例えば、過熱蒸気発生手段を使用した焙煎装置(特開2007-143550号公報:特許文献1)、電子レンジなどのマイクロ波加熱を利用した焙煎装置(例えば、特開2001-204451号公報(特許文献2))、さらにはマイクロ波加熱と焙煎容器内の被焙煎物撹拌手段を備えた焙煎装置(特開2005-137303号公報(特許文献3))、熱風とマイクロ波加熱を併用した焙煎装置(特表2021-500067(特許文献4))などがある。
【0008】
特許4847622号(特許文献5)は、熱風発生手段として、送風機と電気ヒーターとの組合せを使用し、生成された熱風を、ノズルにより焙煎室(焙煎容器)内に噴射する焙煎装置を提案している。
当該文献では、焙煎室を固定し、熱風流により、焙煎室内の豆を回流している。焙煎室を耐熱ガラスで構成することにより、焙煎室内の豆の様子を観察することができる。
【0009】
さらに、特許6679302号(特許文献6)では、ガラス製焙煎容器の外方に赤外線センサを配置し、焙煎対象物からの赤外線を受光することで、焙煎対象物自体の温度を検知し、加熱手段(ヒーター)の温度を制御することが提案されている。
【0010】
一方、コーヒー豆のような硬質の被焙煎物でも、味わい深い風味を得るために、遠赤外線を利用して焙煎する装置が種々提案されている。
例えば、WO2021/124978(特許文献7)では、焙煎室となる焙煎容器に、黒鉛製ドラムを用いることが提案されている。特許文献7には、黒鉛製ドラムを使用し、加熱方式として直火式又は熱風式加熱である焙煎装置では、ガラス製焙煎室、金属製焙煎室を用いた焙煎装置よりも、黒鉛製ドラムによる遠赤外線効果により、焙煎物である豆の加熱均一性、さらには豆内部まで加熱されることができたためか、風味が優れていたことが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
(【0011】以降は省略されています)
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