TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025059466
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-10
出願番号2023169557
出願日2023-09-29
発明の名称ブルーベリージャム入りヨーグルト
出願人株式会社カネカ
代理人弁理士法人有古特許事務所
主分類A23C 9/133 20060101AFI20250403BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約【課題】ブルーベリージャムのすっきりとした酸味且つブルーベリー本来の自然な風味と適度な果肉感に加え、プレーンヨーグルトの乳の濃厚さ、乳本来の風味、及びとろみ感が感じられ、更に風味や食感の調和がとれていて、ブルーベリージャムとプレーンヨーグルトの一体感のあるブルーベリージャム入りヨーグルトを提供する。
【解決手段】ブルーベリージャム入りヨーグルト全体中、酸度(クエン酸換算)が0.35~0.54%のブルーベリージャム10~25重量%と、プレーンヨーグルト90~75重量%とを含むブルーベリージャム入りヨーグルトであって、前記ブルーベリージャム全体中、ブルーベリーを23~40重量%、レモン果汁を固形分換算で0.3~0.65重量%含有し、前記ブルーベリーの内、目開き15mmの篩を通過し目開き5mmの篩を通過しないブルーベリーの含有量が10~20重量%である、前記ブルーベリージャム入りヨーグルト。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ブルーベリージャム入りヨーグルト全体中、
酸度(クエン酸換算)が0.35~0.54%のブルーベリージャム10~25重量%と、プレーンヨーグルト90~75重量%とを含むブルーベリージャム入りヨーグルトであって、
前記ブルーベリージャム全体中、ブルーベリーを23~40重量%、レモン果汁を固形分換算で0.3~0.65重量%含有し、前記ブルーベリーの内、目開き15mmの篩を通過し目開き5mmの篩を通過しないブルーベリーの含有量が10~20重量%であり、
前記ブルーベリージャムは、Brixが45~55%、且つ25℃における硬度(圧縮時最大荷重)が0.9~1.6Nであり、
前記プレーンヨーグルトは、プレーンヨーグルトの原料ミックス全体中、生乳及び/又は牛乳の含有量が60~97重量%、灰分量が0.85~1.25重量%であり、前記灰分中の(Ca+P)/(K+Mg+Na)(ミネラル分重量比)が1~1.25のプレーンヨーグルトの原料ミックスが発酵されたものであり、
前記プレーンヨーグルトは、カードのメジアン径が5~70μm、BH型粘度計でNo.4のローターを使用し、2rpmの回転速度で、10℃における粘度が20~60Pa・sである、
ブルーベリージャム入りヨーグルト。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
ブルーベリージャム全体中、ペクチンを0.8~1.3重量%、砂糖を40~50重量%含有する、請求項1に記載のブルーベリージャム入りヨーグルト。
【請求項3】
ブルーベリージャム中の前記砂糖全体中のCaの含有量が0.002~0.005重量%、Kの含有量が0.01~0.02重量%である、請求項2に記載のブルーベリージャム入りヨーグルト。
【請求項4】
プレーンヨーグルトの原料ミックス全体中、乳固形分の含有量が14.5~18重量%、乳タンパク質の含有量が4.5~6.5重量%である、請求項1~3の何れか一項に記載のブルーベリージャム入りヨーグルト。
【請求項5】
ブルーベリージャムとプレーンヨーグルトを含むブルーベリージャム入りヨーグルトの製造方法であって、
前記ブルーベリージャム10~25重量部と前記プレーンヨーグルト90~75重量部を容器に充填する工程を含み、
前記プレーンヨーグルトは、BH型粘度計でNo.4のローターを使用し、2rpmの回転速度で、10℃での粘度が20~60Pa・sであり、
前記ブルーベリージャムは、
ブルーベリージャム全体中、ブルーベリーが23~40重量%、該ブルーベリーの内、目開き15mmの篩を通過し目開き5mmの篩を通過しないブルーベリーの含有量が10~20重量%となるようにブルーベリー、水を混合する工程、
前記混合した原料混合物を、ゲージ圧0.02~0.1MPaの減圧条件下で、65~85℃で保持して濃縮する工程、
前記濃縮後の前記原料混合物にレモン果汁を固形分換算でブルーベリージャム全体中0.3~0.65重量%となるように加え、酸度(クエン酸換算)を0.35~0.54%に調整する工程、
酸度調整後の原料混合物が70~95℃の温度になるまで加熱し、前記温度を1~5分間保持する工程、
加熱後の原料混合物が0~50℃になるまで冷却する工程、を含む方法により得られ、
前記プレーンヨーグルトは、
前記プレーンヨーグルトの原料ミックス全体中、生乳及び/又は牛乳の含有量が60~97重量%、灰分量が0.85~1.25重量%であり、前記灰分中の(Ca+P)/(K+Mg+Na)(ミネラル分重量比)が1~1.25となるように調整された原料ミックスを、乳酸菌スターターと合わせ、36~42℃の温度条件下で、pHが4.1~4.85となるまで発酵する工程、
前記発酵により得られたカードを、メジアン径が5~70μmとなるように粉砕する工程、を含む方法により得られる、
ブルーベリージャム入りヨーグルトの製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ブルーベリージャムを含有するヨーグルト及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 3,400 文字)【背景技術】
【0002】
近年の食の多様化に伴い、ヨーグルトにおいては健康効果に注目されていたが、ここ最近はヨーグルトそのものの味や食感自体を楽しむ「嗜好性」重視の傾向が強まっている。
【0003】
前記のような状況の中、いろいろな果実が入ったり、フルーツソース或いはフルーツジャムとプレーンヨーグルトを合わせたフルーツ入りヨーグルトが上市されている。しかし、風味や食感の観点から、それらとプレーンヨーグルトの組み合わせは必ずしも最適ではない。
【0004】
特許文献1には、たんぱく質濃度が10%で、粘度が4000cp(4Pa・s)の濃縮発酵乳をプラスチックカップに98g充填して表面を平らに均した後、予めブルーベリー果肉21.2%、エステル化度35のLMペクチン0.8%、砂糖19.2%、ステビア0.045%を配合して調製したBrix値26のブルーベリーソースを42g充填した二層タイプの発酵乳製品(実施例1-3)が記載されている。しかし、本特許は濃縮発酵乳層とブルーベリーソース層の両層の境界面を鮮明に維持するための技術に関するものであり、得られた二層タイプの発酵乳製品は、食した際にブルーベリージャムとプレーンヨーグルトの風味や食感の調和がとれていて、それらの一体感が感じられるものではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2018-050533号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前記のような状況に鑑み、我々は、風味や食感の観点から、プレーンヨーグルトとブルーベリージャムの最適な組み合わせを検討した。そこで本発明の目的は、プレーンヨーグルトとブルーベリージャムを一緒に食した時に、ブルーベリージャムのすっきりとした酸味且つブルーベリー本来の自然な風味と適度な果肉感に加え、プレーンヨーグルトの乳の濃厚さ、乳本来の風味、及びとろみ感が感じられ、更に風味や食感の調和がとれていて、ブルーベリージャムとプレーンヨーグルトの一体感のあるブルーベリージャム入りヨーグルトを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、ブルーベリージャムとプレーンヨーグルトを含むブルーベリージャム入りヨーグルトにおいて、ブルーベリージャムは特定の酸度と特定のBrixと特定の硬度で、ブルーベリー及びレモン果汁を特定量含有し、特定サイズのブルーベリーの含有量が特定範囲にあり、プレーンヨーグルトは、プレーンヨーグルトの原料ミックスが発酵されたものであり、プレーンヨーグルトの原料ミックス全体中の生乳及び/又は牛乳と灰分量の含有量が特定量で、灰分中のミネラル分重量比が特定範囲にあり、プレーンヨーグルトのカードのメジアン径と粘度が特定範囲にあり、前記ブルーベリージャムと前記プレーンヨーグルトをそれぞれ特定量含有するブルーベリージャム入りヨーグルトにすることで、プレーンヨーグルトとブルーベリージャムを一緒に食した時に、ブルーベリージャムのすっきりとした酸味且つブルーベリー本来の自然な風味と適度な果肉感に加え、プレーンヨーグルトの乳の濃厚さ、乳本来の風味及びとろみ感が感じられ、更に風味や食感の調和がとれていて、ブルーベリージャムとプレーンヨーグルトの一体感のあるブルーベリージャム入りヨーグルトが得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
即ち、本発明の第一は、ブルーベリージャム入りヨーグルト全体中、酸度(クエン酸換算)が0.35~0.54%のブルーベリージャム10~25重量%と、プレーンヨーグルト90~75重量%とを含むブルーベリージャム入りヨーグルトであって、前記ブルーベリージャム全体中、ブルーベリーを23~40重量%、レモン果汁を固形分換算で0.3~0.65重量%含有し、前記ブルーベリーの内、目開き15mmの篩を通過し目開き5mmの篩を通過しないブルーベリーの含有量が10~20重量%であり、前記ブルーベリージャムは、Brixが45~55%、且つ25℃における硬度(圧縮時最大荷重)が0.9~1.6Nであり、前記プレーンヨーグルトは、プレーンヨーグルトの原料ミックス全体中、生乳及び/又は牛乳の含有量が60~97重量%、灰分量が0.85~1.25重量%であり、前記灰分中の(Ca+P)/(K+Mg+Na)(ミネラル分重量比)が1~1.25のプレーンヨーグルトの原料ミックスが発酵されたものであり、前記プレーンヨーグルトは、カードのメジアン径が5~70μm、BH型粘度計でNo.4のローターを使用し、2rpmの回転速度で、10℃における粘度が20~60Pa・sである、ブルーベリージャム入りヨーグルトに関する。好ましい実施態様は、ブルーベリージャム全体中、ペクチンを0.8~1.3重量%、砂糖を40~50重量%含有する、前記ブルーベリージャム入りヨーグルトに関する。より好ましくは、ブルーベリージャム中の前記砂糖全体中のCaの含有量が0.002~0.005重量%、Kの含有量が0.01~0.02重量%である、前記ブルーベリージャム入りヨーグルトに関する。他の好ましい実施態様は、プレーンヨーグルトの原料ミックス全体中、乳固形分の含有量が14.5~18重量%、乳タンパク質の含有量が4.5~6.5重量%である、前記ブルーベリージャム入りヨーグルトに関する。本発明の第二は、ブルーベリージャムとプレーンヨーグルトを含むブルーベリージャム入りヨーグルトの製造方法であって、前記ブルーベリージャム10~25重量部と前記プレーンヨーグルト90~75重量部を容器に充填する工程を含み、前記プレーンヨーグルトは、BH型粘度計でNo.4のローターを使用し、2rpmの回転速度で、10℃での粘度が20~60Pa・sであり、前記ブルーベリージャムは、ブルーベリージャム全体中、ブルーベリーが23~40重量%、該ブルーベリーの内、目開き15mmの篩を通過し目開き5mmの篩を通過しないブルーベリーの含有量が10~20重量%となるようにブルーベリー、水を混合する工程、前記混合した原料混合物を、ゲージ圧0.02~0.1MPaの減圧条件下で、65~85℃で保持して濃縮する工程、前記濃縮後の前記原料混合物にレモン果汁を固形分換算でブルーベリージャム全体中0.3~0.65重量%となるように加え、酸度(クエン酸換算)を0.35~0.54%に調整する工程、酸度調整後の原料混合物が70~95℃の温度になるまで加熱し、前記温度を1~5分間保持する工程、加熱後の原料混合物が0~50℃になるまで冷却する工程、を含む方法により得られ、前記プレーンヨーグルトは、前記プレーンヨーグルトの原料ミックス全体中、生乳及び/又は牛乳の含有量が60~97重量%、灰分量が0.85~1.25重量%であり、前記灰分中の(Ca+P)/(K+Mg+Na)(ミネラル分重量比)が1~1.25となるように調整された原料ミックスを、乳酸菌スターターと合わせ、36~42℃の温度条件下で、pHが4.1~4.85となるまで発酵する工程、前記発酵により得られたカードを、メジアン径が5~70μmとなるように粉砕する工程、を含む方法により得られる、ブルーベリージャム入りヨーグルトの製造方法に関する。
【発明の効果】
【0009】
本発明に従えば、プレーンヨーグルトとブルーベリージャムを一緒に食した時に、ブルーベリージャムのすっきりとした酸味且つブルーベリー本来の自然な風味と適度な果肉感に加え、プレーンヨーグルトの乳の濃厚さ、乳本来の風味、及びとろみ感が感じられ、更に風味や食感の調和がとれていて、ブルーベリージャムとプレーンヨーグルトの一体感のあるブルーベリージャム入りヨーグルトを提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明につき、更に詳細に説明する。本発明のブルーベリージャム入りヨーグルトは、特定のブルーベリージャムと特定のプレーンヨーグルトをそれぞれ特定量含有する。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

株式会社カネカ
カテーテル
9日前
株式会社カネカ
カテーテル
9日前
株式会社カネカ
海洋生分解促進剤
3日前
株式会社カネカ
ストローの製造方法
4日前
株式会社カネカ
硬化性組成物および硬化物
6日前
株式会社カネカ
ブルーベリージャム入りヨーグルト
3日前
国立大学法人秋田大学
掘削流体、及び、掘削流体用添加剤
4日前
国立大学法人京都大学
加齢黄斑変性の治療抵抗性を評価する方法、試薬及びキット
16日前
国立大学法人京都大学
加齢黄斑変性の発症リスクを評価する方法、試薬及びキット
16日前
株式会社カネカ
太陽電池モジュール検査装置、太陽電池モジュール検査方法および太陽電池モジュール製造方法
3日前
エステー株式会社
手袋
4日前
個人
焼き魚の製造方法
16日前
第一工業製薬株式会社
組成物
3日前
第一工業製薬株式会社
組成物
3日前
日澱化學株式会社
チーズ様食品
19日前
第一工業製薬株式会社
固形食品
16日前
長谷川香料株式会社
苦味感増強剤
18日前
不二製油株式会社
菓子類の製造方法
1か月前
池田食研株式会社
風味付与用組成物
1か月前
株式会社SERE
だしパック
1か月前
鈴茂器工株式会社
米飯処理装置
16日前
鈴茂器工株式会社
米飯処理装置
3日前
株式会社バンダイ
菓子及び菓子セット
1か月前
株式会社バンダイ
菓子及び菓子セット
1か月前
株式会社バンダイ
菓子及び菓子セット
1か月前
株式会社明治
繊維状チーズ
3日前
個人
スープとその製造方法
3日前
日油株式会社
栄養飲料
4日前
株式会社共栄プロシャン
飲む苺大福
1か月前
個人
菊芋コンブチャ天然炭酸飲料の製造方法
1か月前
日清オイリオグループ株式会社
卵代替組成物
4日前
株式会社たからや商店
魚ハンバーグ加工食品
9日前
不二精機株式会社
米飯成形装置
11日前
フジッコ株式会社
包装ダイズライスの製造方法
20日前
株式会社アサノ食品
早炊き米の製造方法
13日前
株式会社タガミ
根菜類の皮むき洗浄装置
1か月前
続きを見る