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公開番号2025063457
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-16
出願番号2023172670
出願日2023-10-04
発明の名称架橋樹脂粒子及びその製造方法
出願人株式会社カネカ
代理人弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
主分類C08L 67/04 20060101AFI20250409BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】耐熱性に優れ、かつ生分解性を有する、新規の架橋樹脂粒子を提供すること。
【解決手段】ポリヒドロキシアルカノエート系樹脂を含み、ゲル分率が50%以上であり、体積平均粒子径が0.10μm～10.00μmであり、ペプチドグリカンを含む、架橋樹脂粒子を提供する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項１】
ポリヒドロキシアルカノエート系樹脂を含み、
ゲル分率が５０％以上であり、体積平均粒子径が０．１０μｍ～１０．００μｍであり、
ペプチドグリカンを含む、架橋樹脂粒子。
続きを表示（約 680 文字）【請求項２】
前記ポリヒドロキシアルカノエート系樹脂が、ポリ（３－ヒドロキシアルカノエート）系樹脂である、請求項１に記載の架橋樹脂粒子。
【請求項３】
前記架橋樹脂粒子は、過酸化物を用いて架橋されたものである、請求項１に記載の架橋樹脂粒子。
【請求項４】
前記架橋樹脂粒子は、前記過酸化物と多官能性化合物との存在下で架橋されたものである、請求項３に記載の架橋樹脂粒子。
【請求項５】
前記架橋樹脂粒子は、発泡していないものである、請求項１に記載の架橋樹脂粒子。
【請求項６】
前記架橋樹脂粒子の樹脂成分１００重量％中の前記ポリヒドロキシアルカノエート系樹脂の含有量は、８０重量％以上である、請求項１に記載の架橋樹脂粒子。
【請求項７】
前記ゲル分率が７０％～１００％である、請求項１に記載の架橋樹脂粒子。
【請求項８】
請求項１～７の何れか１項に記載の架橋樹脂粒子が水性媒体中に分散している水分散液。
【請求項９】
熱可塑性樹脂、及び、
請求項１～７の何れか１項に記載の架橋樹脂粒子を含む、熱可塑性樹脂組成物。
【請求項１０】
前記熱可塑性樹脂組成物は、
前記熱可塑性樹脂４０重量部～９９重量部、及び、前記架橋樹脂粒子１重量部～６０重量部［ただし、前記熱可塑性樹脂及び前記架橋樹脂粒子の合計量を１００重量部とする］、を含む、請求項９に記載の熱可塑性樹脂組成物。
（【請求項１１】以降は省略されています）
発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、架橋樹脂粒子及びその製造方法に関する。
続きを表示（約 2,400 文字）【背景技術】
【０００２】
従来、熱可塑性樹脂における衝撃強度等の機械強度を改善させるため、熱可塑性樹脂に各種の改質剤（例えば、架橋粒子）を添加する技術が知られている。
【０００３】
架橋樹脂粒子としては、例えば、アクリル系樹脂、アクリルシリコン系樹脂、ポリスチレンなどの樹脂から構成される、架橋樹脂粒子が知られている（例えば、特許文献１及び２など）。
【０００４】
一方、近年、樹脂製品の廃棄時及び廃棄後の環境に対する配慮の観点から、生分解性を有する樹脂（以下、「生分解性樹脂」と称される場合もある。）の開発が盛んになっている。例えば、特許文献３では、生分解性樹脂の１種であるポリ（３－ヒドロキシアルカノエート）を、有機過酸化物の存在下で溶融混練することにより、当該樹脂を架橋させることが記載されている。しかし、このように溶融混練によって製造された架橋樹脂はフィルム及び／又はシートを構成するために使用されると記載されており、小粒径の架橋樹脂粒子を製造することについてはまったく記載されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００５】
特開２００９－５６７７０号公報
特開２００３－８２１９１号公報
国際公開第２０１９／０２２００８号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
これまで、生分解性を有する架橋樹脂粒子は知られていない。また、架橋樹脂粒子には、耐熱性が求められる場合がある。
【０００７】
本発明の一実施形態は、前記問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、耐熱性に優れ、かつ生分解性を有する、新規の架橋樹脂粒子を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【０００８】
本発明者らは、前記課題を解決するため鋭意検討した結果、本発明の一実施形態を完成するに至った。
【０００９】
すなわち本発明の一実施形態は、以下の構成を含むものである。
〔１〕ポリヒドロキシアルカノエート系樹脂を含み、ゲル分率が５０％以上であり、体積平均粒子径が０．１０μｍ～１０．００μｍであり、ペプチドグリカンを含む、架橋樹脂粒子。
〔２〕前記ポリヒドロキシアルカノエート系樹脂が、ポリ（３－ヒドロキシアルカノエート）系樹脂である、〔１〕に記載の架橋樹脂粒子。
〔３〕前記架橋樹脂粒子は、過酸化物を用いて架橋されたものである、〔１〕または〔２〕に記載の架橋樹脂粒子。
〔４〕前記架橋樹脂粒子は、前記過酸化物と多官能性化合物との存在下で架橋されたものである、〔３〕に記載の架橋樹脂粒子。
〔５〕前記架橋樹脂粒子は、発泡していないものである、〔１〕～〔４〕の何れか１つに記載の架橋樹脂粒子。
〔６〕前記架橋樹脂粒子の樹脂成分１００重量％中の前記ポリヒドロキシアルカノエート系樹脂の含有量は、８０重量％以上である、〔１〕～〔５〕の何れか１つに記載の架橋樹脂粒子。
〔７〕前記ゲル分率が７０％～１００％である、〔１〕～〔６〕の何れか１つに記載の架橋樹脂粒子。
〔８〕〔１〕～〔７〕の何れか１つに記載の架橋樹脂粒子が水性媒体中に分散している水分散液。
〔９〕熱可塑性樹脂、及び、〔１〕～〔７〕の何れか１つに記載の架橋樹脂粒子を含む、熱可塑性樹脂組成物。
〔１０〕前記熱可塑性樹脂組成物は、前記熱可塑性樹脂４０重量部～９９重量部、及び、前記架橋樹脂粒子１重量部～６０重量部［ただし、前記熱可塑性樹脂及び前記架橋樹脂粒子の合計量を１００重量部とする］、を含む、〔９〕に記載の熱可塑性樹脂組成物。
〔１１〕前記熱可塑性樹脂は、生分解性樹脂を含む、〔９〕または〔１０〕に記載の熱可塑性樹脂組成物。
〔１２〕前記生分解性樹脂は、ポリエステル系樹脂を含む、〔１１〕に記載の熱可塑性樹脂組成物。
〔１３〕結晶核剤及び／又は滑剤をさらに含む、〔９〕～〔１２〕の何れか１つに記載の熱可塑性樹脂組成物。
〔１４〕〔９〕～〔１３〕の何れか１つに記載の熱可塑性樹脂組成物を成形してなる成形体。
〔１５〕前記成形体は、フィルム成形体、シート成形体、ブロー成形体、押出成形体、真空成形体、又は、射出成形体である、〔１４〕に記載の成形体。
〔１６〕架橋樹脂粒子を含み、前記架橋樹脂粒子は、ポリヒドロキシアルカノエート系樹脂を含み、ゲル分率が５０％以上であり、体積平均粒子径が０．１０μｍ～１０．００μｍであり、ペプチドグリカンを含む、熱可塑性樹脂用改質剤。
〔１７〕架橋樹脂粒子の製造方法であって、ポリヒドロキシアルカノエート系樹脂を含有する菌体の培養液を調製する菌体培養液調製工程と、前記培養液中の前記菌体を除去して、ポリヒドロキシアルカノエート系樹脂を含む樹脂粒子を含む分散液を調製する分散液調製工程と、前記分散液及び過酸化物を混合し、前記樹脂粒子と前記過酸化物とを含む水分散液を調製する水分散液調製工程と、前記過酸化物を分解させ、前記樹脂粒子を架橋する架橋工程と、を含み、前記製造方法では、ペプチドグリカン分解酵素を使用せず、前記架橋樹脂粒子は、ゲル分率が５０％以上であり、体積平均粒子径が０．１０μｍ～１０．００μｍであり、ペプチドグリカンを含む、架橋樹脂粒子の製造方法。
【発明の効果】
【００１０】
本発明の一実施形態によれば、耐熱性に優れ、かつ生分解性を有する、新規の架橋樹脂粒子を提供することができる、という効果を奏する。
【発明を実施するための形態】
（【００１１】以降は省略されています）

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