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公開番号2025063460
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-16
出願番号2023172674
出願日2023-10-04
発明の名称粉粒体の製造方法および粉粒体
出願人株式会社カネカ
代理人弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
主分類C08J 3/24 20060101AFI20250409BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】生分解性を有する架橋樹脂粒子を含み、ハンドリング性に優れる粉粒体の新規の製造方法を提供すること。
【解決手段】ポリヒドロキシアルカノエート系樹脂を含む樹脂粒子を含む水分散液を調製する調製工程と、前記過酸化物を分解させ、前記樹脂粒子を架橋する架橋工程と、前記架橋工程で得られた前記水分散液とペプチドグリカン分解酵素とを混合し、前記架橋樹脂粒子を含む凝固物を得る混合工程と、前記凝固物を乾燥させ、前記架橋樹脂粒子を含む粉粒体を得る乾燥工程と、を含み、前記架橋樹脂粒子は、ゲル分率が50%以上であり、体積平均粒子径が0.10μm~10.00μmである、粉粒体の製造方法とする。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ポリヒドロキシアルカノエート系樹脂を含む樹脂粒子、及び過酸化物を含む水分散液を調製する調製工程と、
前記過酸化物を分解させ、前記樹脂粒子を架橋する架橋工程と、
前記架橋工程で得られた前記水分散液とペプチドグリカン分解酵素とを混合し、架橋樹脂粒子を含む凝固物を得る混合工程と、
前記凝固物を乾燥させ、前記架橋樹脂粒子を含む粉粒体を得る乾燥工程と、を含み、
前記架橋樹脂粒子は、ゲル分率が50%以上であり、体積平均粒子径が0.10μm~10.00μmである、粉粒体の製造方法。
続きを表示(約 790 文字)【請求項2】
前記混合工程は、前記架橋工程で得られた前記水分散液とペプチドグリカン分解酵素と、さらに凝固助剤とを混合し、前記架橋樹脂粒子を含む凝固物を得る工程である、請求項1に記載の粉粒体の製造方法。
【請求項3】
前記凝固助剤の使用量は、前記架橋樹脂粒子100重量部に対して、0.1重量部~90重量部である、請求項2に記載の粉粒体の製造方法。
【請求項4】
前記ポリヒドロキシアルカノエート系樹脂が、ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂である、請求項1に記載の粉粒体の製造方法。
【請求項5】
前記樹脂粒子100重量%中の前記ポリヒドロキシアルカノエート系樹脂の含有量は、80重量%以上である、請求項1に記載の粉粒体の製造方法。
【請求項6】
前記架橋樹脂粒子は、前記ゲル分率が70%~100%である、請求項1に記載の粉粒体の製造方法。
【請求項7】
前記過酸化物の使用量は、前記樹脂粒子100重量部に対して、0.01重量部~10重量部である、請求項1に記載の粉粒体の製造方法。
【請求項8】
前記調製工程は、前記ポリヒドロキシアルカノエート系樹脂を含む樹脂粒子、前記過酸化物、さらに多官能性化合物を含む水分散液を調製する工程である、請求項1に記載の粉粒体の製造方法。
【請求項9】
前記多官能性化合物の使用量は、前記樹脂粒子100重量部に対して、0.01重量部~20重量部である、請求項8に記載の粉粒体の製造方法。
【請求項10】
前記調製工程は、前記ポリヒドロキシアルカノエート系樹脂を含む樹脂粒子、前記過酸化物、さらに分散剤を含む水分散液を調製する工程である、請求項1に記載の粉粒体の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、粉粒体の製造方法および粉粒体に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
従来、熱可塑性樹脂における衝撃強度等の機械強度を改善させるため、熱可塑性樹脂に各種の改質剤(例えば、架橋粒子)を添加する技術が知られている。
【0003】
架橋樹脂粒子としては、例えば、アクリル系樹脂、アクリルシリコン系樹脂、ポリスチレンなどの樹脂から構成される、架橋樹脂粒子が知られている(例えば、特許文献1及び2など)。
【0004】
一方、近年、樹脂製品の廃棄時及び廃棄後の環境に対する配慮の観点から、生分解性を有する樹脂(以下、「生分解性樹脂」と称される場合もある。)の開発が盛んになっている。例えば、特許文献3では、生分解性樹脂の1種であるポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)を、有機過酸化物の存在下で溶融混練することにより、当該樹脂を架橋させることが記載されている。しかし、このように溶融混練によって製造された架橋樹脂はフィルム及び/又はシートを構成するために使用されると記載されており、小粒径の架橋樹脂粒子を製造することについてはまったく記載されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2009-56770号公報
特開2003-82191号公報
国際公開第2019/022008号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
これまで、生分解性を有する架橋樹脂粒子は知られていない。また、架橋樹脂粒子を、例えば様々な熱可塑性樹脂用改質剤として使用する場合を考慮すると、架橋樹脂粒子は粉粒体であることが好ましい。架橋樹脂粒子の粉粒体には、ハンドリング性が要求される場合がある。
【0007】
本発明の一実施形態は、前記現状に鑑みなされたものであり、その目的は、生分解性を有する架橋樹脂粒子を含む粉粒体の製造方法であって、ハンドリング性に優れる粉粒体の新規の製造方法、及び前記粉粒体を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、前記課題を解決するため鋭意検討した結果、本発明の一実施形態を完成するに至った。
【0009】
すなわち本発明の一実施形態は、以下の構成を含むものである。
〔1〕ポリヒドロキシアルカノエート系樹脂を含む樹脂粒子、及び過酸化物を含む水分散液を調製する調製工程と、前記過酸化物を分解させ、前記樹脂粒子を架橋する架橋工程と、前記架橋工程で得られた前記水分散液とペプチドグリカン分解酵素とを混合し、架橋樹脂粒子を含む凝固物を得る混合工程と、前記凝固物を乾燥させ、前記架橋樹脂粒子を含む粉粒体を得る乾燥工程と、を含み、前記架橋樹脂粒子は、ゲル分率が50%以上であり、体積平均粒子径が0.10μm~10.00μmである、粉粒体の製造方法。
〔2〕前記混合工程は、前記架橋工程で得られた前記水分散液とペプチドグリカン分解酵素と、さらに凝固助剤とを混合し、前記架橋樹脂粒子を含む凝固物を得る工程である、〔1〕に記載の粉粒体の製造方法。
〔3〕前記凝固助剤の使用量は、前記架橋樹脂粒子100重量部に対して、0.1重量部~90重量部である、〔2〕に記載の粉粒体の製造方法。
〔4〕前記ポリヒドロキシアルカノエート系樹脂が、ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂である、〔1〕~〔3〕の何れか1つに記載の粉粒体の製造方法。
〔5〕前記樹脂粒子100重量%中の前記ポリヒドロキシアルカノエート系樹脂の含有量は、80重量%以上である、〔1〕~〔4〕の何れか1つに記載の粉粒体の製造方法。
〔6〕前記架橋樹脂粒子は、前記ゲル分率が70%~100%である、〔1〕~〔5〕の何れか1つに記載の粉粒体の製造方法。
〔7〕前記過酸化物の使用量は、前記樹脂粒子100重量部に対して、0.01重量部~10重量部である、〔1〕~〔6〕の何れか1つに記載の粉粒体の製造方法。
〔8〕前記調製工程は、前記ポリヒドロキシアルカノエート系樹脂を含む樹脂粒子、前記過酸化物、さらに多官能性化合物を含む水分散液を調製する工程である、〔1〕~〔7〕の何れか1つに記載の粉粒体の製造方法。
〔9〕前記多官能性化合物の使用量は、前記樹脂粒子100重量部に対して、0.01重量部~20重量部である、〔8〕に記載の粉粒体の製造方法。
〔10〕前記調製工程は、前記ポリヒドロキシアルカノエート系樹脂を含む樹脂粒子、前記過酸化物、さらに分散剤を含む水分散液を調製する工程である、〔1〕~〔9〕の何れか1つに記載の粉粒体の製造方法。
〔11〕前記分散剤の使用量は、前記樹脂粒子100重量部に対して、0.05重量部~10重量部である、〔10〕に記載の粉粒体の製造方法。
〔12〕熱可塑性樹脂と、〔1〕~〔11〕の何れか1つに記載の粉粒体の製造方法によって製造された粉粒体と、を混合する混合工程を含む、熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
〔13〕〔12〕に記載の熱可塑性樹脂組成物の製造方法によって製造された樹脂組成物を成形する工程を有する、成形体の製造方法。
〔14〕〔1〕~〔11〕の何れか1つに記載の粉粒体の製造方法によって製造された粉粒体を成形する工程を有する、成形体の製造方法。
〔15〕架橋樹脂粒子を含み、前記架橋樹脂粒子は、ポリヒドロキシアルカノエート系樹脂及びペプチドグリカン分解酵素を含み、ゲル分率が50%以上であり、かつ体積平均粒子径が0.10μm~10.00μmである、粉粒体。
【発明の効果】
【0010】
本発明の一実施形態によれば、生分解性を有する架橋樹脂粒子を含む粉粒体の製造方法であって、ハンドリング性に優れる粉粒体の新規の製造方法、及び前記粉粒体を提供することができる、という効果を奏する。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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