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公開番号2025063458
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-16
出願番号2023172671
出願日2023-10-04
発明の名称架橋樹脂粒子及びその製造方法
出願人株式会社カネカ
代理人弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
主分類C08L 67/04 20060101AFI20250409BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】生分解性を有する新規の架橋樹脂粒子を提供すること。
【解決手段】架橋構造を有するポリヒドロキシアルカノエート系樹脂を含む架橋樹脂粒子であって、ゲル分率が50%以上であり、かつ、タンパク質の含有量が、200~20,000ppmである、架橋樹脂粒子。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
架橋構造を有するポリヒドロキシアルカノエート系樹脂を含む架橋樹脂粒子であって、
ゲル分率が50%以上であり、かつ、
タンパク質の含有量が、200~20,000ppmである、架橋樹脂粒子。
続きを表示(約 840 文字)【請求項2】
体積平均粒子径が0.1μm~10μmである、請求項1に記載の架橋樹脂粒子。
【請求項3】
前記ポリヒドロキシアルカノエート系樹脂が、ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂である、請求項1に記載の架橋樹脂粒子。
【請求項4】
前記架橋樹脂粒子中の前記ポリヒドロキシアルカノエート系樹脂の割合が、80重量%以上である、請求項1に記載の架橋樹脂粒子。
【請求項5】
前記ゲル分率が70~100%である、請求項1に記載の架橋樹脂粒子。
【請求項6】
前記架橋樹脂粒子は、過酸化物を用いて架橋されたものである、請求項1に記載の架橋樹脂粒子。
【請求項7】
前記架橋樹脂粒子は、前記過酸化物と多官能性化合物との存在下で架橋されたものである、請求項6に記載の架橋樹脂粒子。
【請求項8】
前記架橋樹脂粒子は、発泡していないものである、請求項1に記載の架橋樹脂粒子。
【請求項9】
架橋構造を有するポリヒドロキシアルカノエート系樹脂を含み、かつ、
ゲル分率が50%以上である架橋樹脂粒子の製造方法であって、
タンパク質含有量が200~20,000ppmであるポリヒドロキシアルカノエート系樹脂粒子を含む水分散液を準備する準備工程と、
前記PHA粒子の水分散液に過酸化物を添加して過酸化物を前記ポリヒドロキシアルカノエート系樹脂粒子に含浸させる含浸工程と、
前記過酸化物が含浸した樹脂粒子の水分散液を加熱温度に加熱してポリヒドロキシアルカノエート系樹脂粒子中のポリヒドロキシアルカノエート系樹脂の分子鎖同士を架橋させる架橋工程と、を含む、架橋樹脂粒子の製造方法。
【請求項10】
熱可塑性樹脂、及び、請求項1~8のいずれか1項に記載の架橋樹脂粒子を含む熱可塑性樹脂組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、架橋樹脂粒子及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
従来、熱可塑性樹脂における衝撃強度等の機械強度を改善させるため、熱可塑性樹脂に各種の改質剤(例えば、架橋粒子)を添加する技術が知られている。
【0003】
架橋樹脂粒子としては、例えば、アクリル系樹脂、アクリルシリコン系樹脂、ポリスチレンなどの樹脂から構成される、架橋樹脂粒子が知られている(例えば、特許文献1及び2など)。
【0004】
一方、近年、樹脂製品の廃棄時及び廃棄後の環境に対する配慮の観点から、生分解性を有する樹脂(以下、「生分解性樹脂」と称される場合もある。)の開発が盛んになっている。例えば、特許文献3では、生分解性樹脂の1種であるポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)を、有機過酸化物の存在下で溶融混練することにより、当該樹脂を架橋させることが記載されている。しかし、このように溶融混練によって製造された架橋樹脂はフィルム及び/又はシートを構成するために使用されると記載されており、架橋樹脂粒子を製造することについてはまったく記載されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2009-56770号公報
特開2003-82191号公報
国際公開第2019/022008号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
これまで、生分解性を有する架橋樹脂粒子は知られていない。
【0007】
本発明の一実施形態は、前記現状に鑑みなされたものであり、その目的は、生分解性を有する新規の架橋樹脂粒子を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決すべく、本発明の一実施形態は、以下の構成を含むものである。
〔1〕架橋構造を有するポリヒドロキシアルカノエート系樹脂を含む架橋樹脂粒子であって、ゲル分率が50%以上であり、かつ、タンパク質の含有量が、200~20,000ppmである、架橋樹脂粒子。
〔2〕体積平均粒子径が0.1μm~10μmである、〔1〕に記載の架橋樹脂粒子。
〔3〕前記ポリヒドロキシアルカノエート系樹脂が、ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂である、〔1〕または〔2〕に記載の架橋樹脂粒子。
〔4〕前記架橋樹脂粒子中の前記ポリヒドロキシアルカノエート系樹脂の割合が、80重量%以上である、〔1〕~〔3〕のいずれか1つに記載の架橋樹脂粒子。
〔5〕前記ゲル分率が70~100%である、〔1〕~〔4〕のいずれか1つに記載の架橋樹脂粒子。
〔6〕前記架橋樹脂粒子は、過酸化物を用いて架橋されたものである、〔1〕~〔5〕のいずれか1つに記載の架橋樹脂粒子。
〔7〕前記架橋樹脂粒子は、前記過酸化物と多官能性化合物との存在下で架橋されたものである、〔6〕に記載の架橋樹脂粒子。
〔8〕前記架橋樹脂粒子は、発泡していないものである、〔1〕~〔7〕のいずれか1つに記載の架橋樹脂粒子。
〔9〕架橋構造を有するポリヒドロキシアルカノエート系樹脂を含み、かつ、ゲル分率が50%以上である架橋樹脂粒子の製造方法であって、タンパク質含有量が200~20,000ppmであるポリヒドロキシアルカノエート系樹脂粒子を含む水分散液を準備する準備工程と、前記PHA粒子の水分散液に過酸化物を添加して過酸化物を前記ポリヒドロキシアルカノエート系樹脂粒子に含浸させる含浸工程と、前記過酸化物が含浸した樹脂粒子の水分散液を加熱温度に加熱してポリヒドロキシアルカノエート系樹脂粒子中のポリヒドロキシアルカノエート系樹脂の分子鎖同士を架橋させる架橋工程と、を含む、架橋樹脂粒子の製造方法。
〔10〕熱可塑性樹脂、及び、〔1〕~〔8〕のいずれか1つに記載の架橋樹脂粒子を含む熱可塑性樹脂組成物。
〔11〕結晶核剤及び/又は滑剤をさらに含む、〔10〕に記載の熱可塑性樹脂組成物。
〔12〕〔11〕または〔12〕に記載の熱可塑性樹脂組成物を成形してなる成形体。
〔13〕熱可塑性樹脂、及び、〔1〕~〔8〕のいずれか1つに記載の架橋樹脂粒子を混合する混合工程を含む、熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
〔14〕前記混合工程において、結晶核剤及び/又は滑剤をさらに混合する、〔13〕に記載の熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
【発明の効果】
【0009】
本発明の一実施形態によれば、生分解性を有する新規の架橋樹脂粒子を提供することができるという効果を奏する。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の一実施形態について以下に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明は、以下に説明する各構成に限定されるものではなく、請求の範囲に示した範囲で種々の変更が可能である。また、異なる実施形態又は実施例にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせて得られる実施形態又は実施例についても、本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。なお、本明細書中に記載された学術文献及び特許文献の全てが、本明細書中において参考文献として援用される。また、本明細書において特記しない限り、数値範囲を表す「A~B」は、「A以上(Aを含みかつAより大きい)B以下(Bを含みかつBより小さい)」を意図する。
(【0011】以降は省略されています)

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